駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

前期高齢をどう生きるか

2019年01月21日 | 人生

        

 

 今朝は冷え込みもさほど厳しくなく、気持ちよく歩けた。寒い日もあるがどうも今年は暖冬らしい。そう言われてみればそんな気がする。寒い日が続かないし大寒も拍子抜けの寒さだった。上がり下がりの波はあるが、地球温暖化は紛れもない事実に感じる。自分の都合戦略でパリ協定(CO2規制)を脱退するトランプのような人や手抜き統計で知らんぷりの厚労省の役人などは将来や子孫のことを考慮しない人達だ。トランプの場合は個人的な資質かもしれないが、役所には染み付いた組織の無責任体質があるようで、個人を特定して責任を取らせるように変革が必要と思う。そうしないと治らない病気のように診断する。

 雇用を六十五歳から七十歳まで引き上げようとする動きがあるが、実感でも七十歳は良い区切りと思う。個人差はあるが、定年のない我々自由業でも、七十歳くらいを境に仕事を減らす医師が増えている。医師は比較的経済的に恵まれているし趣味人も多いので、楽しくやっておられるようだ。男性の患者さんを診ていて思うのだが、定年を過ぎてから好きなことをして充実人生を過ごしている感じの人はさほど多くない。勿論、仕事以外の今までできなったことを見つけて生きるのが理想のように思うが、仕事量を減らして働き続けるのも悪くないのではと思う。定年後十年、家でゴロゴロテレビワッチし詰まんなさそうしていて、七十後半で自立が難しい後期高齢者になってしまわれた男性を数多く診てきた。会社人間と揶揄されても、会社とつながりを持つことで健康寿命が延びると思われる人達が居ると報告したい。

 七十四、五歳でもう十分生きたからと言う男性患者さんが時々居られる。その語感が微妙に違う。聞きながら心の中でそうですかと思う時とそんなことを言わないでと思う時がある。

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