駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

美容室、二つの謎

2017年10月12日 | 

  

 町中の新築マンションの一階で店舗の工事をしていた。繁華街のはずれで人通りも十分あり、レストランかなと思っていたら美容室だった。インテリアに凝ったなかなかオシャレな作りだが、外からお客さんが見えてしまうのには首を傾げた。最近の美容室は外から見えるところが多い。医院は当然としても食堂でも外からお客さんが見える店は少ない。大体、お客さんが嫌じゃないだろうかと思うのだが、女性は別感覚なのだろうか?。私は外から丸見えの床屋などご免被る。

 それと伝え聞くところによれば美容室はお高いと聞く。私が時々行くカットだけの床屋は千円とお安く,中高年の女性客が一二割混じっている。彼女達は多分お値段の関係で利用していると推測する。今更、美容室で大枚を支払ってめかし込む理由もないとお考えなのだろう?。では一体どういう人がこうした高級美容室を利用するのだろうと不思議な気がする。比較的富裕層と自分に投資できる独身女性が顧客になるのだろうか。とすればさほど数は多くなく、辺りには既に何軒も洒落た美容室があるこの場所で新規でやっていけるだろうかと余計な心配をしてしまう。あるいは自分の美と健康には多少値が張っても投資する女性が多いのだろうか。

 さてこの美容院何年持つだろう。周りの美容院は戦々恐々としているかもしれない。

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シャンペーン、イリノイ

2017年05月12日 | 

          

 ネットでイリノイ州シャンペーンを調べていたらイリノイ大学日本人会が出てきた。へーこんなものがあるんだ。私が知らないだけで、トウモロコシ畑に囲まれたシャンペーンにはイリノイ大学アーバナシャンペーン校があるせいか、結構日本人が居るようだ。

 この頃なんだかんだと忙しいというか疲れやすく、帰宅後夕飯を食べてテレビを見ながらうたた寝が多く、ネットで世界旅行をやらなくなっていたが、次から次へと芋づる式にネットで世界を巡るのは面白い。なぜイリノイ州シャンペーンを調べたかはさておき、中には探偵顔負けの人が居て当てられそうだが、アメリカの中西部にはもう一つ人生があったらちょっと住んでみたい町がいくつかあるのだ。中西部はと勿論十羽一絡げにはゆかないが西海岸や東海岸と違う風光があり一味違う人種が住んでいる。

 映画レッドオクトーバーだったか亡命を画策する潜水艦のロシア人が住んでみたいところにモンタナを挙げたのでへーっと思ったのを覚えている。モンタナは中西部というよりは北西部なのだろうが、アメリカ人には州の名前で日本人が山形とか秋田というような県名で思い浮かべるのと同じような連想があるのだろう。

 アメリカは高々建国250年そこそこで歴史が浅い国のように言われるけれども、私にはそんな感じはしない。私のアメリカの地理や歴史の知識など知れたものだが、それでも大味でステレオタイプに見えて、気候風土から住む人々まで多種多様な彩があると思う。誰の知恵だったか、自然にそうなったのか、インディアンの言葉を生かした地名もアメリカにグラデイションを添え豊かにしている。イリノイと書くけれども、本当はというか私にはエリノエと聞こえる。

  どうも東海岸と西海岸に挟まれ、中抜きで扱われやすい中西部にサンドイッチではないがアメリカの深い味わいがあるような気がする。叶わぬ夢ではあるが猿谷要先生の講義を受けてみたかった。

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No Place Like Tokyo

2016年12月30日 | 

        

 三郎を歩ませ、三郎は路地を曲がる。タモリを歩ませ、タモリは坂を下りる。直樹を歩ませ、直樹は石畳みを踏みしめる。世界のどこにも、東京のような街はない。

 

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大阪の街で教育公演を聞く

2016年05月30日 | 

           

 内科学会生涯教育講演会を聞きに大阪へ行ってきた。毎年あるのだが、日程が数年前から二月の終わりから五月の終わりに変わった。十年できれば二十年と同じ時期に開催して欲しい。私を含めてほとんどの会員に年間スケジュールがあると思うからだ。

 今回は日本医師会のかかりつけ医研修が突然割り込み、Aセッションと重なったせいか、大阪のBセッションへの参加者が異例に多く、超満員だった。中に入れず外で聞いておられた会員も少なからず居た。

 いつも最後の講義の途中で早めに席を立つ医師が多く、みっともないと感じるのだが、今回は司会者が時間が過ぎておりますので手短にと言っているのに長々と答えにくい難問を質問する人が居て、これにはしびれが切れた。私が古い人間なのだろうか、会員にはそれなりの服装をして来ていただきたいし、会議のマナーは守ってほしいと思ったことだ。

 いつも思うのだが大阪はビルの街で緑が少ない。時間がなくいつも梅田から中之島周辺しか見ることができない。もう十回以上来ているので、直に別の大阪らしさも味わってみたいと思う。ホテルの感じは東京に似てきているようだが、リーガロイヤルホテルのコーヒーの高いのには驚いた。今はどこも千円を超すのだろうか。幸い帰りののタクシーの運転手さんは感じの良い人でありがたかった。吉村昭さんも書いておられるが、タクシーはその土地の第一印象になることが多い。そしてしめくくりの印象にもなる。

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清潔な大都会

2012年01月04日 | 

 

 大晦日、東京都心のホテルに泊まった。昼間、銀座三越で少し買い物をした。人出はさほどではなく、熱気は感じられなかったが、豊かな品揃え丁寧な応対に東京の底力を感じる。

 いつも東京に来ると東京は凄い街だ思う。大都会でこれだけ清潔な街を知らない。東京の都心は大都会にも拘わらず緑が多く、適当に坂があり、重厚大振りな建物が控えめな意匠を見せながら、均一ではないが整然と並んでいる。

 唯、この偉丈夫の大都会の人通りは少なく、生気活気がどこか物足らなく感じた。それを日本政治経済の病の徴候と捉えればよいのか、大人の成熟と捉えればよいのかはよく分からない。

 私の仕事になぞらえれば、病気の徴候を早期に捉えることは極めて重要で、それは早期治療を呼び起こし小火を大火になる前に消し止めることが可能になる。早期徴候は自覚症状を欠くことが多く、治療には患者本人の率先した協調が必須となる。診断するだけでは優れた医師とは呼べず、患者に治療を受けさせ、生活習慣を変えさせる力があって初めて優れた医師と呼べるのだが、まあ、しかしこれが非常に難しい。

 東京の都心を歩くとこれだけ清潔で、立派な首都を持つ国に根深い病巣があるとは私には感じられない。いつも東京は凄いと感心して帰途につく

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