高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

ユリの仲間

2009-07-20 00:40:38 | 旬な花
先日、天地人展で出かけたサントリー美術館前では、オニユリ(鬼百合)が満開であった。
我が家にも数種類のユリが咲いてたが、今残っているのはクルマユリ(車百合)と種類のわからない白いユリである。
ヤマユリ(山百合)も咲いていたが、カメラで撮る前に散ってしまった。


(サントリー美術館前のオニユリ)

 
(自宅のクルマユリと白いユリ)

 
(すでに散った園芸種のユリ)

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タチガシワ

2009-07-19 00:37:47 | 山野草
ネットで見ると、ほとんどが高尾山で撮影されている。高尾でも珍しい植物だと思うが、他ではめったに見れない植物かも知れない。
ガガイモ科特有の毛の付いた種子は、いまだ見たことがない。

 


(タチガシワの果実)

立柏/ガガイモ科/カモメヅル属。
広葉樹林の山地に生える多年草。
葉は広卵円形で茎頂付近に付いて対生する。花は緑褐色で5裂し茎頂部に集まって咲く。
名前の由来:カシワのように大きく、直立していることによる。
花期4~6月。
(高尾山)
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ワタナベソウ

2009-07-18 07:07:16 | 山野草

なじみの山野草の販売業者が、珍しい山野草だと見せてくれた。名前を聞くのも、見るのも初めての植物である。四国、九州、愛知などのごく一部の深山に生えるというから、もちろん多摩丘陵に自生してはいない。
ワタナベソウ(渡辺草)と聞いたとき、これは発見者の名前だと思ったが、案の定その通り、発見した高知県の小学校教諭渡辺先生の名前である。私が発見すれば、学会では無名であるが、「寅太草」と付けるのであろう。

渡辺草/ユキノシタ科/ヤワタソウ属。
山岳地帯の湿った林の中に生える多年草。
モミジの葉のような大きな葉から茎を伸ばし、薄いクリーム色の花を付ける。ヤワタソウ(八幡草)に似るが、葉や花びらの切れ込みが本種の方が深い 。
名前の由来:植物研究家の渡辺協氏が、最初に発見したのでこの名が付いた。
花期:6~7月。
(多摩丘陵)
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キジョランの花と果実(中間報告)

2009-07-17 06:27:25 | 四季

ランの名前が付くがキジョラン(鬼女蘭)は、ランではなくガガイモ科の植物である。秋に高尾山を歩くと、頭に毛の付いた種子を登山道で多く見かけるが、果実にはなかなか会うことがない。かなり成長しないと実が付かないので、果実のほとんどが高い木に巻きついた所にあるからである。
また葉と同じ色をした熟してない果実を、見つけるのも骨が折れる。
先日、高尾で緑の果実と蕾が並んだ画像を撮った。8月~9月に開花するので、観察を続ければもっと良い画像が期待できそうである。
本やネットで調べても、キジョランの実が、2年がかりで大きくなって熟して弾けることはあまり触れてない。鬼女の髪を振り乱した実を見つけようとするが、花や緑の実は注目されないからであろう。
この立派に成長した果実の隣に、今年の小さな蕾を見れば、2年説に納得できる。
鬼女蘭の名前は、鬼女に由来するが、蘭のことはほとんど説明がない。花が蘭に似ているからだろうか?
あるホームページに鬼女乱とあったが、こちらが正しいようにも思える。
高尾にアサギマダラ(浅葱斑)が多いのは、キジョランの葉がアサギマダラの幼虫の食草で、これが高尾にはたくさん生えているからである。


(緑の大きな果実の左に、今年の蕾が見える)

 
(キジョランの蕾と大きくなった果実)

(高尾山)

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相模原公園のコチョウラン

2009-07-16 00:56:10 | 旬な花

偶然続いた欄シリーズであったが、終わるとなると寂しくなり、先日行った神奈川県立相模原公園の、コチョウラン(胡蝶蘭)を取り上げることにした。園内の大温室(神奈川グリーンハウス)の入口のスペースに、旬な花として臨時に飾ってあった。
壁面いっぱいに、鉢植えのコチョウランを並べてあり、これは壮観である。いくら後ろに下がっても、カメラの枠からははみ出てしまう。



(神奈川グリーンハウスのコチョウラン)


(神奈川県立相模原公園)

これだけでは少し物足りないので、高尾山のアサギマダラ(浅葱斑)を追加する。
いつも遊んでくれるのは雌であったが、先日はアオスズラン(青鈴蘭)を撮りにいった時は、雄が遊んでくれた。
この日の目当てはアオスズランであるが、残念ながら花は終わっていた。がっかりして帰るところに、慰めるように現れたのは、待望の雄のアサギマダラであった。
羽根の下の黒い斑点が、雄の証拠である。



(花が終わり、来年リベンジのアオスズラン)

 
(アサギマダラの左の雄と右の雌)

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カキラン

2009-07-15 00:22:19 | 山野草
このカキラン(柿蘭)も自生していたものではない。山野草の先生が、好きな花ということで持ってきた。
なるほど熟した食べごろの柿の色で、花は大きく形も悪くない。
ラン系の花が、ジガバチソウ(似我蜂草)、キソチドリ(木曽千鳥)、タシロラン(田代蘭)、ツチアケビ(土木通)と続いたが、さすがにこれまでである。


(柿色の花からカキラン)


柿蘭/ラン科/カキラン属。
山野の日当りのよい湿地に生える多年草。
葉は披針卵円形で、茎の上部に数枚付き、基部は茎を抱く。茎の上部に総状花序を付ける。花は黄褐色で、唇弁の先は赤紫色を帯びる。
名前の由来:花が柿色をしていることからこの名が付いた。
花期6~8月。
(多摩丘陵)
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ツチアケビ

2009-07-14 00:18:05 | 山野草
高尾山にツチアケビ(土木通)があることは、前から知っていたが、今まで見たことはなかった。高尾の友達から咲いているとの情報があり、早速出かけてみた。
見つかったのは少し離れたところの3箇所の4本で、早いものは果実になりつつあった。これからこの道を通るたびに観察ができるが、秋にはウインナーソーセージのような赤い果実が、たくさん実って欲しいものである。

 

帰りにキバナノショウキラン(黄花の鍾馗蘭)の群生を見つけた。周りが荒らされてないから、まだ気づいている人は少ない場所である。

 
(果実になりつつあるツチアケビとキバナノショウキラン)

 
(2010.7.10)  (2010年の群生を追加)  (2010.8.15)

土木通/ラン科/ツチアケビ属。
落葉樹林の木陰に生える腐生植物。
葉緑素を持たない無葉蘭で、ナラタケと共生する。茎は茶褐色で上部に円錐花序を付け、花は淡茶褐色である。果実は肉厚でウインナーソーセージのような形で、秋には赤く熟す。
名前の由来:果実の形がアケビに似て、地上に生えるアケビからこの名がついた。
花期6~8月。
(高尾山)
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タシロラン

2009-07-13 01:49:56 | 山野草
東京都議会の選挙が終わった。与党の過半数割れで、民主党の圧勝である。歴史的な交代劇の直前で、予定通りであったのであるがテレビは、画面が歌謡番組に切り替わったのはいただけない。
さて、神宮外苑に白いラン系の植物があるというので、梅雨の晴れ間に出かけてみた。
薄暗い木立の中で見つけたが、この植物の名前を探すのに苦労した。
なぜ名前が判明したかと言えば、明治神宮発行の小冊子「まごころ」の7月号に、「神苑の草木」としてタシロランが紹介されていた。
神仏を崇める心があれば、この冊子を最初に見るので、苦労しなくとも名前はわかったのである。
でも賽銭を投げ入れて、冊子をいただいてきたのだから、神様はお見通しだったのであろう。

     
(明治神宮“まごころ”)

田代蘭/ラン科/トラキチラン属。
常緑樹林内に生える葉緑素をもたない腐生植物。
名前の由来:植物学者の田代善太郎氏が発見したのでこの名が付いた。
花期:6~7月。
(神宮外苑)
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キソチドリ

2009-07-12 07:02:48 | 山野草
この植物も山野草店で販売していたものであるが、実に面白い花が咲いていた。
花からは長い距が湾曲しながら下方に出ている。奇妙な形なら昨日のジカバチソウ(似我蜂草)に負けてはいない。
見たのは売店で、店主とかなり親しくなったので画像を撮らしてもらったが、自生しているものを見たことはない。



木曽千鳥/ラン科/ツレサギソウ属。
亜高山帯の針葉樹林内に生える多年草。葉は卵形から楕円形で茎に対して直角に付く。茎頂に淡黄緑色の花を10個前後総状に咲かせる。
名前の由来:長野の木曽で最初に見つかったことからこの名が付いた。
花期7~8月。
(多摩丘陵)
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ジガバチソウ

2009-07-11 06:29:14 | 山野草
いつもの個人で育てている山野草業者が、販売していた。クモキリソウ(雲切草)やトンボソウ(蜻蛉草)、スズムシソウ(鈴虫草)などとよく似ているが、花の色や形が異なる。
名前のジガバチ(似我蜂)に似ているといわれても、この昆虫を見たことがない。ジガバチは黒い細身の蜂のようである。
自生しているのは、中部地方の限られた地域と言われている。

似我蜂草/ラン科/クモキりソウ属。
山地の落葉樹林下などに生える多年草。
葉は広卵形で根生し、2枚が対生する。花茎は高さ10~20㌢で直立し、茎の先端に総状花序を出し、数個~10個前後の淡い黒赤褐色の花を付ける。
名前の由来:花の形と色の様子がハチの一種のジガバチ(似我蜂)に似ているのでこの名がついた。
花期6~7月。
(多摩丘陵)
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