新聞の連載小説って、お読みになりますか?
今週に入ってから、何となく読み始めました。
朝日新聞に連載中の荻原 浩さん作『愛しの座敷わらし』。
もう150回以上も続いているのに、私が読み出したのは本当に数日前。
いったん読み出すと、続きが気になります。
新聞の連載小説でちゃんと読んだのは、今まで3つしかなくて、
1つは、小松左京さんの
『首都消失』。
東京の周囲を謎の雲が取り囲んじゃって、内部と一切連絡が取れなくなるSFです。
ただ、私としては、そこから脱出なり救出なりが行われる
「冒険SF」を期待していたのですが、小松さんが書きたかったのは
「突然、首都の機能が停止したらどうなるか」
という「シミュレーション小説」だったので、途中で脱落(^^;
いや、政治や経済の話は特に好みではなかったので…すみません。
2つ目は、山田風太郎さんの
『八犬伝』。
「八犬伝」といえばNHKの人形劇という世代ですので(歳がばれますが)、
わくわくしながら読んでいたら、突然、
「――てな話を考えているんだよ」
と、作者の滝沢馬琴が喋り出したので、度肝を抜かれました(笑)
しかも、話し相手が葛飾北斎だし。
これは最後まで読み切りました。楽しかったですね。
挿し絵もとても美しかったですし。
3つ目は、宮尾登美子さんの
『クレオパトラ』。
日曜版での連載ということで、イラストも豪華絢爛。
そんなに好みの話というわけではなかったんですけど
こちらも最後まで読み切りました。日曜日に読むにはぴったりでした。
あと、私は読んでいなかったのですが、
映画化もされた浅田次郎さんの
『椿山課長の七日間』も、
朝日新聞に連載されていました。
「連載と読み切りでは書き方が違う」
とは、『星へ行く船』のあとがきで新井素子さんが書いていたことですが、
これが毎日小出しにしていく「新聞の連載小説」だと、
また違ったご苦労があるんでしょうね。
私みたいに、途中で気まぐれに読み始めた読者を
捕まえて離さないようにしなきゃならないし。
挿し絵を描いていく画家の方も大変でしょう。
ということで、現在読んでいる『愛しの座敷わらし』。
何が起きているか全然知らずに読んでいるので、結構スリルがあります。
最初から読んでいる方はご存じなのかもしれませんが、
奥さん、いったいどうしちゃったんでしょう…?
追記:後から気が付きましたが、朝日新聞ではもう一つ、
夢枕 獏さんの『宿神』も連載中です。
うーん、二つ読むのはどうかなあ…。