『九十歳。何がめでたい』(前田哲監督作品/2024年)
今年は、3連休になると映画館に行っていますね(前回は2月でした)。
前田哲監督って知っている監督さんのはずだなあ、と思っていたら、
『パコダテ人』の監督だったんですね!
それから『こんな夜更けにバナナかよ』も。
というか、今作を含めてこの3作品しか拝見していませんが、
温かいユーモアや、ウェットになりすぎないバランスが
どの作品にも共通しているように感じます。
今作も、何しろ草笛光子さんの<生誕90年記念作品>と銘打つだけあって
佐藤愛子さんを演じる草笛さんの魅力が満載な、楽しい映画でした。
この年代の人は、「引退して余生をのんびり」なんていうのは
むしろ元気をなくしてしまうんだなあ、というところも説得力があったり。
彼女の前では、唐沢寿明さん演じる初老(?)の吉川さんも
まだまだ若輩者感があったり。
というか、佐藤愛子さんすでに百歳におなりだったんですね!
佐藤愛子さんの作品は、実は全く読んだことがないのですが(すみません)、
生涯現役というのは気力の上でも大事なんだなと改めて思いました。
舞台となる佐藤愛子さん宅が、生活感があるのにとても素敵で、
しかもエンディングで登場する実際の書斎がそっくりだったので、
てっきり「ホンモノのお宅で撮影したの?!」と思ってしまいましたが、
そんなことはなかったのでした。映画の美術監督さんってすごいなあ。
>>> CINEmadori Room152
あと、なぜそこにオダギリ・ジョーさん、とか
芋洗坂係長さんかと思ったら三谷幸喜さんだった、とか
そんなところも楽しかったです。