『メインテーマは殺人』 アンソニー・ホロヴィッツ著/創元推理文庫
【ご注意!】
下記に感想を書きますが、私には珍しく不満を言ってます。
お好きな方ごめんなさい。
Photo by Pari's Wind
『カササギ殺人事件』で日本のミステリ関連の賞を総なめにした
アンソニー・ホロヴィッツの新作です。これまた現時点で4冠獲得だとか。
今回は、ホロヴィッツ自身が「わたし」として語り手を務め、
元刑事のホーソーンを探偵役に、虚実ないまぜになった推理劇が展開します。
この「虚実ないまぜに」なっているところが本作の最も特徴的な点で、
実在の人物や作品がばんばん出てくるのも面白いところ。
個人的には
『刑事フォイル』が観たくなりましたv
最後の「謝辞」に、どっちのホロヴィッツの謝辞?!と混乱するのも楽しいです。
ただ、かつて大泉さんが
謎解きゲームの『レイトン教授』の完成披露会で
「謎解きが邪魔」と言い放ったのと同様に、
そういう部分がときどき邪魔になってくるのが、ちょっと(^^;
あと、関係者に会うたびに「わたし」がいちいち評価するんですよね。
「みっともないセーター」あたりで、さすがにうんざり。その形容詞、必要?
この人に会う人はみんな、こんな風に値踏みされているのかしら、と思ってしまいました。
などと不満ばかり述べましたが、大変面白い作品ではありましたので、
今後シリーズ化されるのなら続きが読みたいですv
『The word is murder』の次が『The sentence is death』だというのもおしゃれだしv