NHK大河ドラマ『真田丸』 第9回「駆引」
相変わらず面白く拝見しています。
今週分は、月曜の夜にももう一度録画で観ちゃった。
・前回の「調略」から、オープニングのテーマ曲が一層胸に滲みます。
この謀略に満ちた物語に、なんて合っていることでしょう。
・「調略」の結果から父上不信に陥っている信繁。
「策」とは、他人を犠牲にしても自分が生き残ることなのか、
という風に考えると、自己嫌悪にもなりますよね。
しかも、春日殿のことを「心情的に」説得したのは自分だし。
・そんな悩める信繁に「おかげで戦にならず、命が損なわれすにすんだ」
という救いの言葉をくれる梅ちゃん。
この「相手が言って欲しい言葉を言ってくれる」というのが
梅ちゃんのポイントの高いところでしょうね。
一方、きりちゃんは「自分の言いたいことを言う」からね。
でも、信繁自身は気づいていないと思うんですけど、
キミが一番生き生きと本音で喋っている相手はきりちゃんだ(あと三十郎)。
…だから幼なじみ止まりなのかもしれませんけどね、きりちゃん(^^;
・軍議で正攻法の攻め方を進言する信幸と、
味方の損害を極力抑える方策を提案する信繁。
若者達のアイデアに、大叔父様がうなずいてくれるところが嬉しい。
そして何より、立ち直りを見せた弟のことを
すっごく嬉しそうに見る信幸兄さんが、もうね。
・「徳川に恩を売り、北条に一泡吹かせる」作戦は見事に成功、
今後、真田が信濃を治める布石とすることができました…
…と思ったら、策を弄する者は真田だけではなかったわけで。
あの笑いながらお互いの顔をつかみ合う家康と氏政には
「こいつら怖い~」と思いました(笑っちゃったけど)。
今回の話を観ていて一番連想したのが
『キングダム・オブ・ヘブン』でした。
あの映画では、主人公のオーランド・ブルームが信義を重んじたため、
大戦争が始まって犠牲者もたくさん出たわけですが、
真田昌幸はその正反対で、自分は裏切り者と言われても全く平気、
大事なことのためには手段を選ばない、という姿勢を崩しません。
息子達も、父上が考えていることは理解しきれないけど、
父上がそういう人間だ、ということはわかり始めたようで、
最後の酒盛りのシーンは、形は前回と同じでしたが、
全然雰囲気の違うものになっていました。
来週は、いよいよ信幸が家康のもとまで乗り込むぞv
あ、個人的に今回一番好きだったシーン。
・母上の「そのための薫のひざにございますv」と
人質を断られた後の父上の「おやすみなさい」の言いっぷり(笑)
長年連れ添った夫婦の空気が伝わってきました。