『ラブ・アクチュアリー』 リチャード・カーティス監督・脚本(03年)
クリスマスを迎えるまでの1ヶ月を描くロマンティック・コメディ映画。
タイトルは「Love Actually is All Around」(実のところ愛は、至るところにある)の意。
その通り、主要登場人物約20名による様々な「愛の形」が描かれます。
今回のリチャード・カーティスは、脚本だけではなく監督もしています。
冒頭の、ヒースロー空港の風景に流れるナレーションだけで
すでに感動しそうになります。
どのエピソードも味わい深いですが、私が好きだったのは、
結婚式のシーンと、それを撮影したビデオのエピソードです。
英国首相の私情の絡んだ「アメリカに負けないぞ」スピーチもv
(米英合作とは思えないほど、アメリカの描き方がアレなんですけど)
出てきただけで何かが起こりそうなローワン・アトキンソンが、
初期設定が「天使」だったというのも、いいなあ。
とにかく「主要人物」だけで20名なので、
そうじゃない人もいっぱい出てくるんですよ。
顔認証システムが低レベルの私は、最初ちょっと混乱。
でも、すぐわかるようになりますし、人々のつながりも自然で素敵です。
ただ、どの人がアラン・リックマンか最後までわからなかった(ひどい)。
(『ハリー・ポッター』のイメージで探しちゃったので)
しかしこれ、PG-12ですよね。
えーと、『探偵はBARにいる2』くらいのPG-12ですけどね。
しれっと艶笑譚的エピソードを挟んでくるから油断できません。
10歳のトーマス・サングスターをコメンタリーに呼んで、
「ねえ、観ちゃいけない映画に出るのって、どんな気分?」
とか聞いているし(聞いたの誰だろう。ヒュー・グラント?)。
(むちゃくちゃかわいかったトーマスも、今年で23歳らしい)
そのPG-12部分を一手に引き受けていたのが、
DVDのパッケージには写真が出ていないマーティン・フリーマン。
いや私、この人の第一印象がジョン・ワトソンだったんですけど、
何やってるんですかジョン。って、この映画でも役名が「ジョン」だった(^^;
でも、彼(とジョアンナ・ペイジ)の役者魂はよくわかりましたし、
不思議と感じのいいカップルだったのもよかったと思います。
夫婦の愛情も、苦い恋も、長年の友情も、
親子や姉弟も、秘めた片恋も、幼い憧れも。
「恋するより苦しいことってあるの?」と、トーマス演じるサムは聞いたけど、
その苦しさも含めて、世界中に愛は溢れていることを信じたいと思います。