『ゴジラ-1.0』 (山崎貴監督作品/2023年)
3連休をいいことに、周回遅れで『ゴジラ-1.0』を観てきました。
映画館自体半年以上ぶり!
多少ネタバレを交えつつ感想を書こうと思います。
一応画像を置いておきますので、ネタバレを回避したい人は
この下をご覧にならないようにしてください。
2009.06.24 撮影(釧路市千代ノ浦から太平洋を望む)
私、ゴジラシリーズは
『シン・ゴジラ』しか観ていないんですよ。
怪獣映画自体あまり思い入れがある方でもありません。
それでも「今度のゴジラは終戦直後のボロボロになっている日本を襲う」と聞き、
その手があったか! とは思っていたんですよね。
『シン・ゴジラ』の舞台が現代日本というのも好きでしたけど、
やはり怪獣映画は昭和の香りが似合うのかもしれません。
そして実際、これはやはり映画館の大画面で観て正解でした!
映像も音響も圧倒的でした。鳴り響くオーケストラも。
物語は、丁寧に布石が打たれているので流れがわかりやすく、
どちらかといえば予定調和的で、
だからこそ安心して没入できる感じでした。
いや、ゴジラは怖いし絶望的でしたよ。
でも「観る人の知識や想像力」にそれほど左右されないというか、
観たことをそのまま受け取れる感じでした。
その分予想外の大団円だったことにびっくりしましたけど。
(まさか主要な登場人物が誰も退場しないとは!)
戦争体験のある人たちが、その経験を生かしながら、
しかし今度は生きるために戦う、というあたり、
当時の感覚と現代的な価値観とが無理なく描かれていたと思います。
その他、メモ的に。
・アメリカでも大人気だったと聞きましたが、
そういう「観たことをそのまま受け取れる」ところがよかったのかな、と。
家族の物語でもあるし、ハッピーエンドだし。
(しかし、敗戦直後の焼け野原はアメリカのせいなんですが、
そこら辺はどう割り切ってご覧になったんでしょうね)
・俳優陣はどの人もはまり役で、とてもよかったです。
個人的にはいかにも昭和の小母さんな安藤サクラさんと
艦長役の田中美央さん(制服が似合う!)が嬉しかった。
・ゴジラは『シン・ゴジラ』しか観ていないので、
旧作へのオマージュがどれほどあったかはわからないのですが
(実況中継の人たちが襲われるところは知っていましたが)
冒頭のゴジラに暴れ方は『ジュラシック・パーク』を連想したし
逃げ惑う人混みの中の赤い服の少女は『シンドラーのリスト』を思い出しました。
・唯一「失敗したな」と思ったのは、昨年のうちに観なかったこと。
焼け野原や崩れていく家屋や、立ち尽くす人々には
どうしても能登半島地震を思い出し、胸が痛くなってしまいました。
本当に、人間の敵は自然と災害だけでいいのです。
人間同士で争っている場合ではないのです。
【追記 24.07.14】
映画のタイトルを間違えていたことに、今、気づきました!
-0.1って何。恥ずかしい。遅ればせながら訂正しました。
すみません。