秋生のEtude

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『Q』:A NIGHT AT THE KABUKI 9/8(木)マチネ

2022年09月11日 11時52分34秒 | 舞台
映像で観た時、ああ生で観たかった~~~と切実に思った舞台。
この度、ロンドン公演が決定し、3年ぶりの再演!!しかも、主要キャストが再集結!!!
・・・というわけで、久々に池袋に行って来ました。


NODA MAP 第25回公演 『Q:A Night At The Kabuki』 2022.9.8(木)13:00 開演 東京芸術劇場プレイハウス

松たか子 上川隆也 広瀬すず 志尊 淳 小松和重、羽野晶紀 橋本さとし 伊勢佳世 竹中直人 野田秀樹


舞台の内容と、2019年版の映像を見た時の感想はここに

今回は2階のほぼ後ろ席から、全体を見下ろすように観たので(すごい引き状態)舞台美術のすごさに感動しまくりでした。

台車のついたベッドが、いろいろなものに瞬時で様変わりするのもNODA MAP舞台ならではのマジック的使用法!?
どのシーンも照明がすごく効果的で、若き日のろうみおとじゅりえのシーンはなんとなく白っぽい照明にほのかにピンクがかっていて、ああこれって恋の場面なんだと実感しました。ベットの上で抱きあう若きろうみお(志尊くん)とじゅりえ(すずちゃん)のなんて美しいこと
そして、大きく波打つ布使いがやっぱりそれはそれは美しかった。この布が翻る度に二組のろうみおとじゅりえも入れ替わり、過去と未来が交錯する。
そしてなによりも、役者さんの生の声が私の耳に届いてくる。ああこの幸せ。

同じ演目で同じキャストなので、概ね変わりはないのだけれど・・・あれっ?と思う箇所がいくつか。
クリスマスには何食べる?のじゅりえの答えが、ほうれん草のおひたしだったのが、切り干し大根に。
舞台上にニコ動の書き込みが流れたり&みんながスマホの画面を開いていたり。
それに頼朝登場シーンの風船はすっごい数が増量され、より派手派手になっていたり。
一番違ったのは、ラスト近くのすべりのに黒い雪(紙吹雪)が降ったこと。・・・迫力だった。
極寒の地のイメージがより強く感じられたのと同時に、なぜか世の無常を強く感じた。
全体的に、3年前の初演(私が観たのは映像ですが)から比べると、〝引き算した?”感じ。何かが足りないとかではなく、いい意味でムダを省いたというか、スリム化した感じ。・・・これは後に続く海外公演に合わせてなのかな?
それに、3年前とは違う今の時節ならではの乳母とUberが係っていたり、清盛のキーコインはまるでビットコインのこと?
2幕でろうみおがいるすべりののシーンになると、未だに終わらない戦争というのは、やはりウクライナのことか、とか。
前回の公演を(映像だけど)観ているので、さくさくと話は進んでいくし、内容もよくわかる。
それでも、野田さんが私たちに問いかけるものが重くしっかりと伝わってきて、そして心にずしりと響く。

名を捨てた故に、帰ることも許されず、極寒の地で骸となるろうみおの最期は本当にああ無情だと思うし、30年も経ってろうみおの真っ白な手紙を受け取ることになるじゅりえもまた、尼寺でひとりずっと長い時を過ごしていて、二人は本当に一生のうちのたった5日間=432000秒と432秒(野戦病院での会話も交わさない再会場面)を胸に秘めたままでいる。
人は、こんなにも激しくこんなにも深く誰かを愛せるものなのか・・・と思ったら、また切なくて泣けてくる。
愛し合う二人がずっと離れ離れのまま、お互いを想い続けるのはすごく苦しいことだっただろう。
30年の時を超えて、じゅりえに届いたろうみおの手紙は哀しくも愛そのもの。
・・・そういえば、じゅりえの死を知って、ろうみおが富山の薬売りから薬を買った時、「本当の孤独は猛毒」って言ってたよね

とにかくこの舞台を生で観られて幸せです。


ただ・・・
最後に・・・ひとつだけ残念だったこと。
できることならば、独特の風貌と鋭い眼光で存在感のある、あの河内大和さんに会いたかった





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