実力と葛藤と

先日のオーブでの公演以来、なんだかモヤモヤして・・・
ミュージカル大好き！としては、本場のプロの実力を観れたことは、すごくうれしかったし、興奮もしたし感動もひとしおでしたが、何と言ったらいいのか・・・

そもそもは、この公演、宝塚を卒業した柚希さんが最初のお仕事として出演されると聞いて、゛これは行かなくては！！”と気合を入れてチケットを取ったもの。（たぶん多くの柚希ファンが私と同じような気持ちだったと思われます）
そして、柚希さんが世界のスターの中に混ざって歌ったり踊ったりしているのはすごいことだと思うし、男役を卒業して、本来の美しい女性としての姿で演じていらっしゃるのは、当然といえば当然、それもまたうれしいことではあるのですが・・・

うーーーん

で・・・久々に宝塚時代のDVDを観てみました。（どういう理由だ？）

「TOP SUNSHINE!!」「ザ・ラストディ」

柚希さんの思い出の舞台集＆３月の大劇場でのサヨナラショーの映像と、５月の退団公演の一日密着ダイジェスト映像です。
私自身は柚希さんがトップになってからの全ツからしか、生舞台は観たことがないけれど(DVDはその前のものもだいぶ観ましたが）
・・・やっぱりね、めっちゃカッコいいのよ
もちろん最初から、ってわけじゃなく、新人の頃はまだまだあどけない感じも残っていてちょっと背伸びしてる感もあり、それがどんどんとぐんぐんと伸びていく感じなんだなぁ（？）
柚希さん自身が「たくさんの先輩たちに育てていただいた」と言ってるように、歴代のトップさん＆先輩男役さんたちから学び、教えられ、鍛えられた成果なんだろうけれど。
そうして、トップに立ってからは、さらに磨かれ、洗練されて、まさにきらめきのダイアモンドスターに
ダンスは、しなやかでダイナミックで雄々しくて、お歌も少しづつ上達されて、その目線、佇まい、指の先まで・・・ザ・男役！！

やっぱり好きだ。私は柚希さんの演じる男役がすっごく好きだったんだと実感しました。

だから？だから？
これほどまでに男役を極めた柚希さんだからこそ（？）この『POB』の中の柚希さんは、その存在感にちょっと違和感を感じずにはいられなかったのかも。
というか、なんか、ぶっちゃけ、女性としての柚希さんも十分素敵なのだけど、普通の女優さんが持っていないそれ以上の‟男前”な実力を発揮しないのは、すごくもったいないのではないか？と思ってしまったのでした
一緒に共演している方々は、本当に世界的のレベルの高いスターさんたちだけど、そこに一緒にいるこの人は、本当に本当にすっごい人なんだと、声を大にして叫びたい！！！

宝塚って、たぶん世界の中でも特殊なものかもしれない。
性別を超えたエンターテイメントってやっぱり不思議かもね。（歌舞伎の女形とかも）
うーーん。でもこの実力を封印するのはやっぱり惜しい。

・・・ああ、これってファンにとってもすごい葛藤だわ