私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2011年12月31日(土)磯浜周辺

2011年12月31日 | 磯浜漁港
■2011/12/31(土)11:42-15:09【天気】晴れ
【場所】磯浜周辺
【種名】ハジロカイツブリ,ミミカイツブリ,カンムリカイツブリ,ウミウ,ダイサギ,アオサギ,コサギ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,ビロードキンクロ,シノリガモ,ミサゴ,トビ,ノスリ,ハイイロチュウヒ,ハヤブサ,オオバン,シロチドリ,ミユビシギ,ユリカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,カワセミ,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,イソヒヨドリ,ツグミ,カシラダカ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(22科48種)
【メモ】山元町の海岸部は冬季,クロガモの群れが多い。福島県新地町の釣師浜の北端から磯浜,磯浜から牛橋河口前面海面までかなりの数のクロガモが観察される。震災前は仙台空港の沿岸部にクロガモやビロードキンクロの群れが飛来していたが,今日見たところでは空港沖から北,南をずっと見てもミツユビカモメが飛んでいるくらいで,海ガモ類は全然見ることが出来なかった。山元町沿岸部も同様かと思って行ってみると,おそらく大津波前と同様の場所にクロガモの群れがいた。他にも以前同様,マガモやコガモ,オナガガモの群れも相当羽数沖に浮いていた。この海岸線には防波堤や消波ブロックで海岸線が削られるのを防ぐ工事がずっと進められていたが,地震と大津波で防波堤自体が崩れ,消波ブロックも一部を除き,だいぶ流されていた。また,小河川が海に流れ込み,潟を成しているところが多く,ミサゴやチュウヒ,カワセミなどよく以前は見ていたが,こうしたところに大津波が押し寄せ,「谷地」ではなく砂浜になってしまっているところが多かった。必然的に河川が流れ込むところは小さくても橋が道路沿いに複数架けられているわけだから,震災と大津波で橋が破壊されているところがほとんどで,これまでは通ることができなかった。今回,初めて,38号線を鳥の海方面から磯浜まで行ってみた。道路の両側の昔からの立派な家々は全て流され,今もその様子が鮮明なセブンイレブンや,ローソンの建物は津波がその店を突き抜けて構造物だけが残っている。磯浜では,よく行っていた石窯焼きのおいしいビザの店は跡形もなかった。そして,以前は本当に景色がよかったろう新地町と山元町の境付近の高台の家々もすっかりなくなっていた。その先は,道路や橋の損壊がひどく釣り師浜まで通行止めになっている。
思えば,シノリガモやアカショウビン・ヤマセミを見に毎年行っていた栗駒の湯ノ倉温泉が,岩手・宮城内陸地震で水没し,土砂崩れで多くの方々が亡くなり,それだけでも大変なことだと思っていた4年後に,歴史的な今回の大震災と大津波で,ここまで多くの方々が亡くなり,家を失い,職場を失うことになろうとは,誰が予想しただろう。せめて大津波がなければとは,誰もが思うことだろう。そして,長年通った荒浜,磯浜,そして釣師浜と,心休まるささやかな温泉宿や民宿,レストランなど,ことごとくなくなってしまったのは本当に悲しいことだ。
【写真】
  
■山元町立中浜小学校とその周辺地域/クロガモの群れの中に次列風切が白いカモ
  
■ビロードキンクロ成鳥♂,クロガモ,シノリガモ成鳥♂,オナガガモ,コガモ,マガモ/ビロードキンクロ/ハシビロガモ
  
■ビロードキンクロ成鳥♂の虹彩は薄白青灰色/クロガモ/ビロードキンクロ♂とクロガモ成鳥♀。
  
■周りにはクロガモ♂の若鳥もいる。/ビロードキンクロ♀
  
■クロガモの群れ/ビロードキンクロ♂・♀,クロガモ/クロガモ♂♀ 磯浜
  
■大津波のあとに残った樹。/クロガモの群れ 磯浜
  
■ハイイロチュウヒ♀。
  
■ホバリングするハイイロチュウヒ/体型からするとハヤブサ成鳥♂か?/ハイイロチュウヒを追うハヤブサ。運動能力がまるで違っていた。


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2011年12月31日(土)鳥の海

2011年12月31日 | 鳥の海
■2011/12/31(土)10:59-11:26【天気】晴れ
【場所】鳥の海
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ダイサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,スズガモ,ホオジロガモ,ミサゴ,トビ,ノスリ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カモメ,ウミネコ,ハクセキレイ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(10科25種)
【メモ】大沼・蒲生と見て鳥の海に来た。カモメ類を中心に見ることにしていたので,魚市場の対岸の船着き場で観察した。オオセグロカモメ,カモメ,ウミネコの各世代,ワシカモメの第3回冬羽,セグロカモメの成鳥冬羽がいた。オオセグロカモメの♀型個体もいた。また行けば,意外と期待できるかもしれない。ユリカモメは干潟の周辺道路沿いで観察したが個体数は多くなかった。
【写真】
  
■オオセグロカモメの♀型第2回冬羽,カモメ第2回冬羽,ウミネコ成鳥冬羽,セグロカモメ成鳥冬羽,オオセグロカモメ幼羽・第1,2,3,4回冬羽,成鳥冬羽がいる/オオセグロカモメとワシカモメの第3回冬羽/ワシカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ


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2011年12月30日(金)蕪栗沼

2011年12月30日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2011/12/30(金)10:04-14:56【天気】晴れ時々曇り
【場所】蕪栗沼,周辺田圃,北浦
【種名】ダイサギ,アオサギ,シジュウカラガン11,マガン,オオヒシクイ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,カワアイサ,トビ,チュウヒ,ハヤブサ,ツルシギ1,イソシギ1,オオハシシギ2,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,タヒバリ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,ツグミ,カシラダカ,アオジ,カワラヒワ,ベニマシコ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科35種)
【メモ】実家に正月の餅をもらいに行ったついでに,蕪栗沼から北浦に回った。これまで,シジュウカラガンが空振りだったので(と言っても2回しか行っていないが),今日もだめだろうと思いつつ,まず沼を見ると,休眠しているオオヒシクイ後ろにくっつく形でオオハシシギ2羽と足の赤いツルシギがいた。顔を上げなかったので他のシギの可能性もあるが,総合的に見てツルシギだろう。蕪栗沼周辺は,いくらマガンがいっぱいいても,カリガネがいるくらいで,シジュウカラガンはいないとは思ったが,一応全部見て,途中,ハヤブサなど間近に見ながら,例によってまずは,「さくらの湯」に向かった。ここで,温泉に入り,マッサージのお試しコース20分をするのが定番コースになっている。この日はかなり寒かったので,露天風呂でマガンが飛んでいくのを見るのはやめにして,北浦に全く期待せず向かった。この全く期待せず,どうせまたいないだろうと「心から」思うことが成功につながるのはこれまでの慣例だ。少しでもやましい心があるといないことが多い。それで,田圃の最初の群れでシジュウカラガンが混じっているのを発見。結局11羽だけだったが,満足して帰ってきた。
【写真】
  
■マガンの群れ/カシラダカ♂冬羽/マガン
  
■チュウヒ。♀幼鳥にも見えたが,羽色が濃い感じ。/オオハシシギ冬羽2とツルシギ冬羽1。
  
■ハヤブサ成鳥。たぶん♀。もう1回見ればわかるが。
  
  
■シジュウカラガンの群れ。かなり遠かったのだが,他のマガンが飛ばなかったのに,どういうわけか,シジュウカラガンの群れだけが飛んで行ってしまった。


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2011年12月23日(金)南三陸コース

2011年12月23日 | 南三陸漁港
■2011/12/23(金)11:10-14:52【天気】晴れ時々曇り・吹雪
【場所】南三陸コース(十三浜~戸倉海岸往復)
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ウミウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,コクガン150+,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,アメヒ雑種,オナガガモ,キンクロハジロ,スズガモ,ホオジロガモ,ウミアイサ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,ノスリ,チュウヒ,オオバン,イカルチドリ,イソシギ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,ハクセキレイ,モズ,ツグミ,ホオジロ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科44種)
【メモ】今シーズン2回目の南三陸コース。新北上大橋の手前で突然猛吹雪になったが,その後晴れて,漁港巡りとなった。相川漁港ではコクガンの大群をしばらく観察していた。船揚場や桟橋の壁面についた藻を食べていたが,一方戸倉海岸のコクガンは,アオサを食べていた。カモメ類は戸倉海岸の破壊された防波堤で一部残っているところに小群がいた。カナダを探したがオオセグロカモメの♀型がいただけで,普通種のみだった。オオセグロ,セグロ,ワシ,シロ,カモメ,ウミネコは何とか見ることが出来たが,そもそも個体数が少ないので,成鳥以外で何とか他のカモメが出るところが,それも全く見られないという状態だった。また,例年見るアメヒの♂もまだ見ておらず,コクガンにいつもの餌場を占拠されているという感じがする。大津波の前は,漁港の船揚場で集団で採餌しているのはまず,見たことはなかったが,船もなく,人もほとんど少ない状態であるのと,湾内の養殖筏が少しずつ復活してきたとはいえ,餌は船揚場で取った方が効率がよいと推測される。しばらくはこうした状態が続くのではないか。
【写真】
  
■北上川沿いに走っていると,急に吹雪になった。チュウヒとオオセグロカモメ/新北上大橋と仮設橋
  
■アメリカヒドリの雑種/コクガン/イカルチドリ
  
■コクガン/オオセグロカモメの第1回冬羽と第3回冬羽。第3回冬羽の背の色はだいぶ薄く見えるが,光線の関係でこういう色に見える。
  
■オオセグロカモメ第2回冬羽とワシカモメ第3回冬羽/カモメの足の色は幼羽~第1回~第2回~第3回~成鳥と肌色~ピンク~薄黄青~黄色に変化する。/シロカモメ第1回冬羽
  
■5種類いる/♀型オオセグロカモメ/ワシカモメ第4回冬羽
  
■コクガンの幼鳥は羽縁が白く首の白い帯も薄く細い。


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2011年12月17日(土)広瀬川

2011年12月17日 | 青葉山・広瀬川
■2011/12/17(土)8:07-10:14【天気】晴れ
【場所】広瀬川,評定河原橋~花壇,青葉山公園,牛越橋
【種名】ダイサギ1,アオサギ1,オシドリ20+,カルガモ30+,コガモ♂1♀3,トビ,イカルチドリ2,イソシギ1,キジバト4,カワセミ1,ハクセキレイ8,セグロセキレイ6,ヒヨドリ+,ミソサザイ1,イソヒヨドリ♂1,ウグイス1,シジュウカラ8,カシラダカ10+,カワラヒワ16,ベニマシコ♂2,シメ1,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科24種)
【メモ】初めて庭に雪が薄く降り積もった朝,空気が澄んで清新な心地で広瀬川に行ってみた。はじめに評定河原橋から花壇のいつものコース。オオイタドリの実はすでにすっかり食べられていて,ほとんどない状態だった。これを食べている時に来れば,ベニマシコの群れに会えたものをと後悔するが後の祭りだ。後は,3月下旬にヤナギの若芽にやってくるのを待つのがいい。とうは言うものの,全く小鳥の姿が見えない。ジョウビタキどころかアオジもヒヨドリさえも,スズメもいない。仕方なく花壇の方へ引き返すと,イカルチドリが雪が積もった河原の石の上にいた。2羽いて,1羽は向こう岸に飛んで行ってしまったが,もう1羽はそこにしばらく佇んでいた。そのうち対岸に飛んで2羽になったところへ,イソシギがやってきた。花壇に行くとまずカワセミがいつもの柳の茂みに下流から飛んできた。こちらからは停まった場所が見えなかったので,特に探すわけでもなく,対岸のオシドリの羽数を数えると20羽以上はいた。♂数羽が♀1羽を取り囲んでいる。クロガモやビロキン,シノリガモの類いだ。久しぶりに広瀬川にきて,オシドリの群れが何度となく旋回して着水するのを見ていた。青葉山公園に行くと,これがまた何もいない状態で,ヒヨドリ,ウグイス,ミソサザイがいたくらいだった。あまり期待していなかった牛越橋を通ると,ダイサギがいたのが見えたので,とりあえず写真を撮ることにして,いつものように,河川敷グランドの駐車場に車を停めた。この一帯は,大学時代からのフィールドで,今はすっかり灌木が切られているが,そこそこに小鳥類はいる。カワガラスも冬はこのへんで見るので,それも期待していたのだが会えなかった。川岸沿いに往復すると,いつも通りの小鳥類がいた。コガモが♂1羽に♀3羽を連れて採餌していた。シメの群れはいつも逃げて市営バスプールの高木に止まる。何回か行くとたまに逃げないシメもいて撮影できるが,とにかくこの鳥は警戒心が強いのだが,一方,庭にくるシメは,こちらが近くに寄って望遠レンズを向けても知らんぷりなのは,実害がないとわかっているからなのだろう。メジロやヤマガラなんかもそうだし,キジバトに至っては,完全に住処にしている。そのうち,ここ数年やっていない広瀬橋~愛宕大橋~霊屋橋~評定河原橋~大橋~澱橋~牛越橋のセンサスをしなければと思っている。これがけっこう時間がかかるし,牛越橋に車をおいて,タクシーで広瀬橋までいくので,経費もかかるのである。
【写真】※12/18撮影分を含む
  
■イカルチドリ/イカルチドリ2羽とイソシギ/オシドリ♂の飛翔
  
■オシドリ3羽。/コガモのように垂直には飛び上がれない感じだ。/オシドリの群翔は本当に美しい。
  
■♀1羽に♂3羽のグループで飛んでいた。/ベニマシコ♂。最初次の写真の個体と同一個体と思っていたが違うようだ。
  
■第1回冬羽♂か?/コガモ
  
■コガモ/川虫を捕まえたセグロセキレイ/ダイサギ
  
■ダイサギ。浅瀬でやや流れが速いところの小石の間から次々と小魚を捕っては食べていた。/シジュウカラ♀


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