私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2009年12月23日追波川堤防ノスリの捕食

2009年12月24日 | 動画観察図鑑
■2009/12/23(水)9:46-12:02【天気】曇り時々晴れ
【場所】追波川~白浜~相川~波伝谷~戸倉
【種名】ノスリ成鳥♂(1科1種)
【メモ】ノスリがコガモを捕らえて食べているところに出会った。
【動画】



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2009年12月19日(土)庭のキジバト・スズメ観察図鑑

2009年12月21日 | 庭に来る鳥
■2009/12/19(土)7:14-8:00【天気】雪
【場所】自宅
【種名】キジバト成鳥♂,ヒヨドリ,スズメ,(3科3種)
【メモ】11月になると近くのホーマックから野鳥の撒き餌を買ってきて,給餌している。出勤前の7時頃に餌を蒔き,朝食後,読売新聞を読みながら,窓越しに餌台にくるキジバト,スズメ,ヒヨドリを見ている。スズメやキジバトは餌もないのに縁側の上にやってくることもある。他にメジロ,ツグミ,カラ類,ウグイスなども来るが,メインはキジバト夫婦,40羽ほどのスズメと数羽のヒヨドリだ。キジバト夫婦は2,3年前からこの周辺に住み着いていて,バス通りの街路樹に毎年営巣している。キジバトは雌雄同色と図鑑等には書いてあるが,デデッポポーと鳴く個体と,クークー鳴きながら求愛するのが♂だとすると,我が家のキジバト夫婦は明らかに顔が違うので個体識別ができる。写真の個体は♂で,2羽でいつも来るが♂の方がよく食べている。時々,2羽以外のキジバトが3,4羽来ることがあるが,これらに対しては猛然と♂が追い払う。スズメは個体数が多すぎるので,どれがどれだがわからないが,スズメも近くでよく見るときれいな鳥だ。
この日は,雪でどこにも出かける気がなかったので,朝7時から庭の鳥を撮影することにした。餌を蒔き,いつもは閉めている大きなガラス戸を全部開けて,コタツに入り,望遠レンズの先端を三脚代わりにティッシュボックスに載せる。ちょうどその高さにキジバト♂が止まっていたので,ISO100の1/10~1/30位で撮影した。数打てば何枚かはピントが合うというわけで,撮影したのが下の写真だ。餌台のは暗いので全部ぶれている。また,ヒヨドリがやってきてモチノキの実を食べているすぐそばにキジバトがいるが,これは争いにならないようだ。たいてい,キジバト夫婦が餌を蒔くのを庭の木の上で待っているのが常で,キジバトが最初に食べて,それからスズメがやってきて食べている。途中からは入り乱れて食べているが,その最中に,別のキジバトが来ると,追い払うという行動がほとんどである。何にしても,こたつで温みながら,雪でたいへんな庭で採餌するスズメやキジバトを見ると気の毒にもなるが,彼らの旺盛な食欲を見ると,がんばって生きているのがよくわかるのであった。
12/21の朝は,カーテンを開けるとキジバト♀がキウイの枝に止まっていて,そこへ♂がすぐ近くにやってきて,言い寄っていた。♀はちょっと嫌がって飛んでいったが,♂が後を追い,餌をやったら2羽で狭い餌台に入って仲良く食べていたようだった。
【写真】
  
■この写真は金曜日のもの。ふと気配がして上を見るとキジバトが枝に止まっていた。人がすぐそこにいるのにリラックスして伸びなどしていた。
  
  
■キジバトとスズメ
  
■餌のトウモロコシを食べるスズメ/ヒヨドリ


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2009年12月6日(日)蒲生海岸

2009年12月08日 | 蒲生海岸
■2009/12/6(日)12:36-13:17【天気】曇り時々晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カンムリカイツブリ,カワウ,ダイサギ,コサギ,アマサギ,マガモ,カルガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,スズガモ,ホオジロガモ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,ユリカモメ,カモメ,オオバン,カワセミ,キジバト,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,ツグミ,カワラヒワ,シメ,スズメ,ハシブトガラス,ハシボソガラス(18科29種)
【メモ】干潟が出そうな時間に行ったが,やはり七北田川が雨で増水しており,また海は大波で河口に波が打ち寄せる状態だったため,河口も干潟内も,まったく干潟が出ない状態だった。ミヤコドリとズグロカモメねらいで行ったのだが,何もいなかった。しかたがないので,ちょうどミサゴを撮っている方々がいたので,自分もミサゴが魚を捕るところを撮ることにした。
 蒲生は護岸堤防がきれいにできて,歩道から鳥の観察ができるようになった。堤防の上にデジカメと双眼鏡を置いて,堤防に寄りかかるとなかなかいい感じだ。後ろから冷たい風が吹いてはくるが,松林に遮られていくらかはいい。ミサゴは3羽いて目の前の葦原前の浅いところでしきりにダイビングしていた。ちょうど潮が導流堤を越えて入ってくる時間で,ボラの小さいのからやや大きいのまでいるらしく,しきりにダイビングを繰り返していた。潮が満ちてくると魚も移動したのか,ミサゴは目の前からいなくなった。
 ここでは鳥の海のように上空から急降下という感じではなく,降下はするがスピードはあまりない。足を出して魚をつかむ前までの翼の形が全然違う。どちらかというと,上空でホバリングをして魚を見つけると,すーっと下りてくる。水面近くでスピードを落としてばしゃっと水に入る感じだ。一度などはほとんど降下せず,水面に近づくと,さっと魚を捕まえて行ってしまった。もちろん小物だったが。今日は1回のダイビングで1匹,2匹,3匹と一度につかんだり,中くらいのを1匹真横に掴んでいた。今日は見られなかったが,大きいものだと同じ向きに交互に掴んでいくが,今日見たうちで一番大きいものは中くらいのものだったので,真横に両足で掴んでいた。獲物は砂浜に持って行き,そこで食べているのが見えた。
 ブログはミサゴが続くがそういう季節なのだろう。
【写真】
  
■獲物はやや小さかったので,片足で軽く爪に引っかけて運んでいった。
  
■浜に獲物を運ぶミサゴ成鳥♀/降下する姿勢
  
■はでに水しぶきをあげる/3匹ゲットしていた
  
■小さいが3匹掴んで浜へ/今度は2匹ゲット。いったい最高何匹捕まえられるのか。
  
■ホバリングしながら,しっかりこちらを見ているミサゴ
  
■この個体はミサゴ成鳥♂
  
■全体の様子を遠景で撮影してみた。
  
  
  
■中くらいの大きさのボラを掴んで飛ぶミサゴ成鳥♂/潮が満潮に向かい,この場所から七北田川や干潟の方に餌場を移動する成鳥♂(別個体)
  
■足は水に強そうな感じの皮膚で覆われている。/(おまけ)大沼のチョウゲンボウの成鳥♀。フェンスに止まっていたが車が進むと1,2m先に飛び移りということを繰り返していた。



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連載 白石の野鳥(1) 1980.4~1984.4 鳥類調査報告

2009年12月02日 | 白石の野鳥
連載 白石の野鳥(1)
-1980.4~1984.4 鳥類調査報告-

目次

はじめに
Ⅰ 調査にあたって
Ⅱ 調査値の概要
Ⅲ 調査方法
Ⅳ 調査結果
Ⅴ フィールド別出現鳥種解説
Ⅶ フィールド別センサスデータ
おわりに

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連載 白石の野鳥(2) -1980.4~1984.4 鳥類調査報告-

2009年12月02日 | 白石の野鳥
連載 白石の野鳥(2)
-1980.4~1984.4 鳥類調査報告- 

 はじめに
 
 社会人としての最初の赴任地は白石市で昭和55年春のことでした。それまで,仙南地方とは全く無縁だったといってよかった私は,以来,この地で5年の歳月を過ごしました。
 白石といえば,大学の頃東京に行く急行の窓から,東白石駅前の白石川にハクチョウやカモ類がたくさん越冬していたのを見ていたくらいで,あとは東北大学野鳥の会の先輩方が,不忘山の麓のキャンプ場でアカショウビンを見たという話を聞いてうらやましく思った以外は,特に関心を抱いたことはありませんでした。
 大学当時は今の東北大学理学部附属植物園内にあった研究室や川内のサークル棟を根城に,植物園,広瀬川,蒲生海岸,鳥の海,伊豆沼・内沼が主なフィールドでカウントに何度も通っていました。おそらく蒲生にシギチを見に行った回数は,休講のたびに行っていたこともあり,相当な数になっていたと思います。それで,いくら社会人になるとはいえ,長年通い慣れたフィールドを離れなければならないというのは,実に辛いことでした。
 ところが,赴任が決まって3月に一度白石に行った時のことです。東白石駅前で,汽車の窓からハクチョウ類やヨシガモ,ハシビロガモ,カワアイサなどがいるのを見た後,白石駅に降り立ち,そこからしばらく歩いて白石大橋付近で何かいないか橋の上から下を見ると,カワセミ,カワガラス,イカルチドリがいるではありませんか。2回目に行った時には,ヤマセミとアマツバメも飛んでいて,これは意外によいところへ来たと内心嬉しくてしかたがありませんでした。これはまるで広瀬川と同じだと思ったのです。
 白石市の野鳥のフィールドとしては白石川はもちろんですが,南蔵王山麓の川原子ダム,不忘山,不忘・蔵王・三住地区周辺はじめ,魅力的な探鳥地がたくさんありました。中でも川原子ダムの湖面に映る不忘山の雄大な景色には本当に感動しました。5月の連休にはさっそく不忘山に登りましたが,コマドリなどの高山性の野鳥は6月にはきっと見られるだろうと思いました。
 そういうわけで,1年目の1980年はフィールドの下見を兼ねて,あちこち出かけていました。1981年になるといよいよ川原子ダムとその周辺でセンサスを始めました。湖面のカモ類のカウントは定点で,周辺の小鳥類はロードセンサスというように決めて,日曜日の7時から9時までの2時間で回れるようにしました。2度ほどは早朝4時から始めたことがありましたが,この時はヤマセミやトラツグミも見ることができました。しかし,冬季のセンサスはスキー場に行く道路や生活道路の他は除雪もされておらず,厳しい気候とも相俟って人を寄せ付けませんでした(もっとも山スキーを履けばいいとは同僚の先輩から言われましたが)。それで4月初旬の雪解けまでは,白石川のハクチョウ・カモ類のカウントに勤しんでいました。
 3年目に当時『白石市植物誌』の刊行準備を進めていた刊行会代表のSさんから,「第1章 環境」の「4 動物の外観」の鳥類の項を執筆担当してもらえないかという依頼があり,自分の技量も考えず承諾してしまいました。今にして思えば,周りのレベルの高さにやっぱりやめておけばよかったと思うことしきりでした。結局,この依頼がきっかけとなり,他のフィールドも調査することになったのですが,もちろん本業が忙しく,鳥どころではないこともたくさんあって,結局こうして出てきたセンサス結果も満足できる内容ではないのですが,このまま埋もれさせておくのももったいないし,当時の鳥種と現在のそれとの比較などにも多少は役に立つし,当時から環境もだいぶ変わっているところも多いことから,まとめてみることにしたわけです。
 なお,白石川のハクチョウに関しては,当時の「白石川白鳥愛護会」の方々にカウントの際,何度かお会いし,様々な情報をいただきました。紙面を借りて御礼申し上げます。この報告をまとめるにあたり,特にお世話になった職場の同僚,諸先輩,地域の皆様に深く御礼申し上げますとともに,今後,郷土白石の自然を愛し,すばらしい野鳥の自然誌を作ろうとする若い人々が育ってくれることを期待してやみません。
 
  1987年8月6日 



※当時の本文を加筆修正して掲載しています。
 なお,白石の豊かな自然の一端は,ブログ右メニューの「JAVAアプレット」の「雪景色」をご覧ください。
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