私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2006年12月2日(土)蕪栗沼周辺・登米中田

2006年12月17日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2006/12/2(土)10:00-14:00【天気】晴れのち曇り
【場所】白鳥地区,蕪栗沼周辺田圃,登米市中田
【種名】カイツブリ,カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,マガン,亜種ヒシクイ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,ミコアイサ,ミサゴ,トビ,ノスリ,チュウヒ,オオバン,キジバト,コゲラ,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,アカハラ,ツグミ,ウグイス,エナガ,シジュウカラ,ホオジロ,カシラダカ,アオジ,オオジュリン,カワラヒワ,ベニマシコ,シメ,スズメ,ムクドリ,オナガ,コクマルガラス暗色型3,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス(21科49種)
【備考】蕪栗沼は9月,伊豆沼は10月以来行っていない。9月の伊豆沼3工区のハクガンですっかり満足し,以後は鳥の海方面が多かったので,久々に行ってみた。田尻の農免道路沿いにヒシクイやマガンがいたので,カリガネがいないか探したが見つからなかった。蕪栗沼に着き,白鳥地区の土手からざっと観察して,周辺田圃を回ったが,ガンの群れはかなり遠くまで分散しているようだった(ちなみに最近栗駒市文字に行った時は,鶯沢周辺で約500羽と1500羽の群れが採餌していた。さらに文字まで2km手前の田圃では8羽の群れを見た)。蕪栗沼から登米中田の田圃にコクマルガラスとミヤマガラスを探しに行った。南方を通り,佐沼から中田に入り,登米からの道路に出た。この辺がポイントなので,その周辺を探すと道路脇枝豆畑でコクマルガラス暗色型3羽を含む群れが採餌していた。日が陰ったり,日が出たり,最後は黒雲の雨だったが,何とか撮影できた。ただし,ISO400でも動きが速く,しかも色が黒なのでコントラストが出にくい。停めた車のすぐ近くで採餌していたのに,いい写真は撮れなかった。近くの養豚場(養鶏?)付近の田圃にも大群がいた。どうやらこの辺を塒に移動しているらしい。帰りは,米山経由で仙台へ戻った。
 追跡調査をしたわけでもないのであくまでも予想だが,10月頃に鳥の海周辺田圃にいたコクマルガラスを含むミヤマガラスの群れは,移動して岩沼,名取,大沼周辺,そして中田に行くのか。それとも,以前の観察では,亘理,根白石,蕪栗周辺,伊豆沼周辺,中田の田圃でほぼ同時期に見たこともあるので,複数の群れがやってくるのか。部分的にはそれぞれの地域に残っているのもいるし,鳥の海周辺の農家のえぐねを塒にしている群れも1,2月頃見たことがある。今年は白黒コクマルガラスを見ることができなかったのは残念だ。そのうちチャンスがあるかもしれない。
【写真】
  
■最初,遠くにいたが車の近くに飛んできてくれた。3羽いたが,ペアと1羽という関係だった。
  
  
■収穫が終わり,トラクターで畑を起こしたあとに残った枝豆を啄んだり,土に埋もれた茎を引っこ抜いては,放り投げていた。
  
■餌を探しているのには違いないのだろうが,藁くずを引き抜いてはぽいぽい捨てたり,落ちている藁くずを投げ上げたりもしていて,何となく遊んでいるようにも思えた。
  
■基部に羽毛がなく肌が裸出しているのはミヤマガラス成鳥の特徴で幼鳥や他のカラス類は基部に羽毛がある。ミヤマガラスもコクマルガラスと同じような採餌行動をしていたが,こちらの方は藁の中に入っているさなぎのようなものを食べていた。
  
■田尻農道沿いのマガン。おっ車が止まったぞ!という感じ。一斉に羽繕い。水はおいしい!
  
■ヒシクイの群れ。オオヒシクイではないが,イメージは「犬」のよう。マガンと競歩?


Copyright(C)2005 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

観察図鑑 チョウゲンボウ 2006年11月5日

2006年12月10日 | 観察図鑑
■2006/11/5(日)13:30-14:30【天気】晴れ時々曇り
【場所】仙台市六郷・七郷地区田圃,赤沼周辺
【種名】チョウゲンボウ♂♀,コチョウゲンボウ♀(写真上),ミヤマガラス37(2科3種)
【備考】ミヤマガラスを探しに今泉ICで降り,六郷地区と七郷地区,それに赤沼周辺田圃を見て回った。結果的には数十羽の単位でのミヤマガラスを赤沼周辺で見つけただけだったが,チョウゲンボウ♂とハシボソ?ガラスのおもしろいシーンを見ることができた。最初,チョウゲンボウ♂が暗渠のパイプに止まってのんびりしていたところに,ハシボソガラスがやってきて,隣のパイプに止まった。最初はお互いに知らん顔をしていたが,チョウゲンボウの方は気になるらしく,ハシボソガラスをちらちら見ていた。そのうち,ハシボソガラスがぱっと飛び立つと,チョウゲンボウの上に来て威嚇を始めた。すぐに飛びかからず,真上から威嚇している。チョウゲンボウの緊張する様子がわかる。ハシボソガラスの攻撃姿勢もなかなかのものだ。チョウゲンボウはカラスを見上げて,翼を広げ,パイプから飛び立つとハシボソガラスの顔をめがけて飛び上がり(けっして,カラスの尾っぽに噛みつくようなまねはしないのである),カラスと蹴り合いの空中戦をしていた。後は二羽でもつれながら,田圃の向こうへ飛んで行ってしまった。カラスがチョウゲンボウをモビングするいつもの光景とは違っていて,組んずほぐれつの感じだったのはおもしろかった。赤沼に行くと電線にチョウゲンボウ幼鳥がじっと止まっていて,近寄っても全然逃げずにこちらをじっと見ていた。よく見るとお猿さんのような顔をしている。というのもこの個体にはひげ状斑が非常に薄い。横のアップを見ると全然見えないし,こちらを見ているのがやや斑が見えるか程度だ。♀の幼鳥かもしれないがはっきりはわからない。
【写真】
  
  
■チョウゲンボウ成鳥♂とハシボソガラスのバトル
  
■チョウゲンボウ♀?幼鳥,羽根は先がやや摩耗している


Copyright(C)2005 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

2006年11月3日(金)・5日(日)磯浜・釣師浜

2006年12月05日 | 磯浜漁港
■2006/11/3(金)12:00-13:30,11/5(日)11:00-12:00【天気】晴れ
【場所】磯浜漁港,釣師浜
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,ウミウ,ヒメウ,マガモ,カルガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,ウミネコ,ハクセキレイ,イソヒヨドリ(6科16種)
【備考】鳥の海から磯浜・釣師浜へ移動した。クロガモはまだ見ることができなかった。カモメ類はシロカモメとカモメを除き,いつもの種類が揃っていた。ワシカモメは第4回冬羽が1羽だけだったが,セグロカモメはいつもよりは少し多かった。今回の写真は種間の違いや年齢による違いがわかるように撮影した。
【写真】
  
■ウミネコ第3回冬羽,セグロカモメ,オオセグロカモメ各成鳥冬羽/ワシカモメ第4回冬羽とセグロカモメ成鳥冬羽の飛翔形
  
■セグロカモメ成鳥冬羽/オオセグロカモメとセグロカモメ成鳥冬羽/ワシカモメ第4回冬羽
  
■P10がほとんど見えないセグロカモメ成鳥冬羽/オオセグロカモメ第1回,第4回,成鳥冬羽/オオセグロカモメとセグロカモメ成鳥冬羽
  
■オオセグロカモメの着地(一等賞!)/オオセグロカモメ第1回冬羽,加えては放り投げて遊んでいるように見えた。/3種います。
  
■スマートなセグロカモメ成鳥冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽左右同一個体
  
■オオセグロカモメ第2回冬羽と成鳥冬羽/第2回冬羽/第1回冬羽
 
■新地漁港のコサギ


Copyright(C)2005 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

2006年11月3日(金)・5日(日)鳥の海

2006年12月03日 | 鳥の海
■2006/11/3(金)10:30-11:30,11/5(日)9:30-10:30【天気】晴れ
【場所】鳥の海,周辺田圃
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヨシガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,ミサゴ,トビ,ノスリ,コチョウゲンボウ,チョウゲンボウ,オオバン,シロチドリ2,ダイゼン幼羽2,ハマシギ12,オオハシシギ1,ツルシギ2,アオアシシギ7,ユリカモメ,ホイグリンカモメ成鳥冬羽標準個体1,セグロカモメ3,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,ウグイス,ホオジロ,カシラダカ,アオジ,オオジュリン,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス(20科52種)
【備考】カモメシーズン到来ということで,磯浜・釣師浜に行く途中,鳥の海を連休2日に渡って探鳥した。今年の3月21日にホイグリン系カモメ(L.h.taimyrensis)を見ているが,今回の個体は,識別をお願いしたところ標準的な(合格!)ホイグリンカモメ(L.h.heuglini)ということだった。ポイントとして引用させていただくと,①背の濃さが同じ角度で見るウミネコと同じ,後方のオオセグロカモメとも大差ない。②初列風切が長めで、P10のミラーの先が幅広い黒、先端の白点と区切られている。③初列風切の換羽も遅め。④嘴の赤斑、頭部の褐色斑ともにホイグリンの特徴が良く出ている。⑤足の色は曖昧な色ではなく、黄色とわかる色。結論として亜種heugliniか、ほぼそれに近い個体。今回教えていただいた②は恥ずかしながら今まで全然知らなかったので,本当に勉強になった。ヒメハマシギの識別について教えてもらった時もそうだったが,本当に精緻かつ全体のバランスを見ること等々,本当に勉強になる。あらためて感謝申し上げます。さて,このホイグリンカモメは3日,5日といたが次の週は見ることができなかった。探鳥会をしていたグループがいたので,ホイグリンカモメっぽいのがいますよと教えてあげたが,「なんのこっちゃそれりゃ」という反応だったので,それ以上は言わずに立ち去った。シギチはハマシギの数が昨年よりかなり少なかったが,オオハシシギが他のシギチと防波堤にいたりで,まあまあだった。チュウサギは付近の田圃でまだ残っていた。ミヤマガラスの群れを付近の田圃でやっと見つけた。例年いる新田の田圃は自動車道の工事であまり鳥が寄りつかなくなっているのかもしれない。シギチも今シーズンはこの辺は全然だった。
【写真】
  
■一番手前がホイグリンカモメ。他ウミネコ,ユリカモメ,セグロカモメ/浮かんだ姿を見てもセグロカモメやオオセグロカモメよりスマートな感じ
  
■ホイグリンカモメのアップ/初列風切りの白い部分の先の黒い部分が幅広い/ウミネコとホイグリンカモメ
  
■上嘴にも広い赤斑がある。
  
■オオセグロカモメ成鳥冬羽とホイグリンカモメ成鳥冬羽
  
■ホイグリンカモメ/オオセグロカモメ幼羽/ウミネコ幼羽

■オオセグロカモメ成鳥冬羽
  
■カンムリカイツブリ成鳥冬羽(同一個体)
  
■アオサギ/チュウサギ/ミヤマガラス成鳥
  
■アオアシシギ,ツルシギ,ダイゼン,オオハシシギ


Copyright(C)2005 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.