私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

観察図鑑 キジ(2)

2006年06月25日 | 観察図鑑
■2006/6/24(土)15:00-15:10【天気】晴れ
【場所】蕪栗沼農道
【種名】キジ♀
【備考】栗駒から蕪栗沼経由での帰り道のこと。小山田川沿いの砂利道の農道を走っていると,前方にキジ♀2が道路で採餌していた。仲がいいのかと思っていたら,そうでもなく,一羽が片方に寄り添ってちょっかいを出しながら餌を探しているようだった。そのうち,ちょっかいをかけられている方が怒ったらしく,道路の真ん中で対決姿勢。ちょっかいをかけれられていた方が強いらしく,にらみをきかせたかと思うと一瞬攻撃。さらにぱっと飛んで威嚇の姿勢。着地してまた威嚇。その後,また2羽で採餌していたが,仕掛けられた方はまださっきの攻撃で精神状態が落ち着かないのか,羽がぼさぼさのまま。そのうち,車に気づいて♂のいる小山田川沿いの土手に2羽で駆けていった。強い方は後に残ってちょっとこちらを見たので写真を撮る。車で通過すると♂1とさっきの♀2がばさばさと飛んでいった。♂が妙にヒステリックな声を上げながら。♀2羽の顔や羽の模様を見ると,ちょっかいを出されて攻撃を仕掛けた方がそうでない方より,薄めの色でコントラストがはっきりしていた。キジ♂にとってはどちらがお気に入りなのだろうか。
【写真】
  
■①二羽で採餌,時々ちょっかい②しつこいねという感じ③対決姿勢
  
■④ぱっと飛んで威嚇⑤まだ興奮が冷めやらないのか,羽がぼさぼさ⑥たちどまってこちらを見ていた。


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2006年6月10日(土)蒲生海岸

2006年06月11日 | 蒲生海岸
■2006/6/10(土)7:30-9:30【天気】晴れ
【場所】ビール工場・蒲生海岸
【種名】カワウ,ゴイサギ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,カワアイサ♀2,トビ,キジ♂,シロチドリ6,キアシシギ4,イソシギ2,ホウロクシギ1,ユリカモメ夏羽1,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,コヨシキリ,オオヨシキリ,カワラヒワ,ムクドリ,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(19科30種)
【備考】6月に入ってからは仕事が一段と忙しくなり,今週は仕事で徹夜状態が続いたが,やっと金曜日に一区切りついて,土曜日は近場の蒲生に行ってみることにした。日曜日は仙台市中総体の応援にも行く予定なので,こちらはとても楽しみだ(結局,女子団体戦はいいところで負けてしまったが,とてもいい試合だった。子どもたちや顧問の先生,コーチに感謝だ!3年間みんなよくがんばったし,1,2年生はこれからだ。今日の悔しさをバネにがんばってもらいたい。男子は実力発揮でやたら強かった。感動的な試合だったので,本筋から外れてしまった)。というわけで,蒲生は干潮に向かって,どんどん潮が引いていた。七北田川の中州にホウロクシギ1羽,キアシシギ4羽とカワアイサ♀が2羽いた。今頃ここにいるようでは,繁殖はできない個体だろう。ホウロクシギは,導流堤脇の干潟にしきりにやってきては,あの大きなアシワラガニを食べていた。写真にあるように飲み込むにも一苦労なようだ(うーっごくりという感じ)。日和山下の池の杭の上にツバメの幼鳥がいて,狭い杭の上に4羽ツバメ押しで親の餌を待っていた。これもとても可愛い。空中給油ならぬ空中給餌(ヒナは杭の上だが)そのものだ。あまり飛べないのかと思ったら,鳴き声の合図で一斉に飛んではまたもとの杭に戻るのを繰り返していた。ハヤブサやチョウゲンボウもそうだが,「巣立ち」や「飛ぶ」のを教えるのは親にとって本当に大事な役目だ。サギのコロニーではアマサギがしきりに巣材を運んでいた。やはりアマサギが巣作りでは一番遅いようだ(蒲生の前の記事参照)。足や嘴,それに身体全体が繁殖期のエネルギーに満ちあふれているような感じだ。セサミストリートのビッグバードは黄色い大きなカナリヤだが,正面顔は今回撮影したアマサギ(色は違うが)そっくりだ。アマサギというと,トラクターの後をついて虫やカエルを食べている姿がイメージとして思い浮かぶが,繁殖地での姿はまた違っている。
【写真】
  
■巣材を運ぶアマサギ
  
■ホウロクシギの飛翔。いくつかの図鑑を見ると,上嘴が長い個体がほとんどだが,この個体は下嘴の方がかなり長いことがわかる。
  
■アシワラガニを何とか飲み込んだ。なかり苦しそう。/ウミネコより背が高い/蕪栗沼でホウロクシギが飛び回っていた時,カモたちがワシタカと思ったのか一斉に何度も飛んだのを観察したことがあるが,確かに迫力がある。
  
■干潟で一休み/ランディングするホウロクシギ。離陸するときも小走りに助走するが,ランディングもちょっと走る/ハマヒルガオ
  
■カワアイサ/コサギ/ハマナス
  
■給餌するツバメ/ツバメの幼鳥/ウミネコ


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観察図鑑 アオサギ

2006年06月05日 | 観察図鑑
■2006/5/21(日)11:30-12:20【天気】晴れ
【場所】釜房湖
【種名】サギ科アオサギ Ardea cinerea
【備考】釜房湖でアオサギを撮影した。湖面を吹く風が相当強く,橋の上に立っている分にはあまりわからないが,カワウも風に飛ばされながらずいぶん飛んでいた。ランディングや飛翔形,それにペリカンのようなきりもみも観察した。一番驚いたのは,写真にもあるように,いったん上昇気流に乗ってあがるとそこから反転して,翼をたたみ滑空する飛び方だ。田圃で見ているのんびりしたアオサギには見られない飛び方だ。帰宅してからアオサギをまねた紙飛行機を作ってランディングさせてみたところ,あまり左右にぶれず,すーっと地面に落ちていった。
【写真】
  
■婚姻色の出ているアオサギ。嘴から目先,足まで赤い。飛翔している個体は,あまり婚姻色は出ていない。
  
■釜房湖の風に吹かれ,普段はあまり見られない様々な飛び方をしていた。中でも,翼をたたんで上空からかなりのスピードで滑空していたが,こんな芸当もできるのだと感心した。フラップを上げながら,ランディングする後ろ姿は飛行機そっくりというよりは,人が鳥を見てまねたものだろう。
  
■飛翔形の抜群のバランス,ランディング時の背の飾り羽根がとても美しい。
  
■この婚姻色の出ているアオサギは,別にふざけているわけではなく,釜房湖を吹く強風に必死にバランスを取って,枝にしがみついている図である。普段あまり見られない顔だったので,何枚か撮影して,あとで笑ってしまった。


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