私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2014年5月24日(土)金華山沖

2014年05月24日 | 金華山沖・仙台湾
■2014/5/24(土)6:27-8:30【天気】晴れ
【場所】鮎川港~金華山沖
【種名】シロエリオオハム夏羽、コアホウドリ成鳥1(足輪なし)、クロアシアホウドリ24+(見た限りでは足輪なし)、アホウドリ若鳥1・成鳥3(足輪なし)、オオミズナギドリ+、ハイイロミズナギドリ+、ハシボソミズナギドリ+、アカアシミズナギドリ1、ヒメウ、ウミウ、ハイイロヒレアシシギ++、ウミネコ、オオセグロカモメ、ウミスズメ、ウトウ、トビ(8科16種)
【メモ】5月中旬の調査予定が延び延びになり、この日になった。まず、船をチャーターできなければ行けないし、海が荒れても行けない。毎日、ネットで「波予測」の「波高」「風速」「風向」と天気図をにらめっこし、良い日を決める。というのも、まず、北西風では行きは良いが帰りはアゲインストで、船が帰港するのに時間がかかるのと、かなり激しく揺れる。風は無風か10m以下でないとまずい。波高もほとんどない方がよい。よく海が荒れると海鳥がたくさん見られるというが、船が前後左右ランダムに揺れ、波しぶきがかかるようでは写真も取れないし、観察どころではない。天気は晴れのほうが良いに決まっている。
 これまで船を出してもらったのは、4/29,5/11,5/12,5/22,5/24(今回),6/3,6/27,7/4,9/7,10/14で、5月第4週から6月第1週にアホウドリに遭遇している。4月についてはもう少し早く行けば、ウミスズメ類、ウミガラス類やアビ類等の海鳥も多く見られるのではないかと思うが、何しろデータ不足だ。本当は6月第4週からも沖に出たいのだが、6月第2週から6月いっぱいは職業柄忙しい時期だ。
 さて今回は、3名で出かけたがこれまで最大の出だった。ここは鳥島ですか?という感じで(鳥島には残念ながらまだ行ったことがないし、もちろんもっとたくさんいるわけだが、それでも)、例年、もっといるコアホウドリが1羽しかいないのは残念だったが、トータルすると30羽前後のアホウドリ類が目の前にいたことになる。クロアシがたくさん集まってきたあとで、最初にアホウドリの若鳥が飛来し、そのあと成鳥が1羽やってきて、さらに後頸に茶色の羽毛が残っている成鳥がやってきたかと思うと、その脇に明らかにペアと思われる年上の成鳥がやってきて、2羽睦まじい姿が見られた。ミズナギドリ類は個体数が非常に少なく物足りず、また他の海鳥もほとんど出なかったが、大物のアホウドリ成鳥が見られたのは何よりだった。ちなみにアホウドリや類は、太平洋フェリー航路の内側でも毎回観察されている。
【写真】
  
■網地島沖の若いウトウの群れ/金華山付近海上のシロエリオオハム
  
■ハシボソミズナギドリ/ハイイロミズナギドリ/クロアシアホウドリ このへんから、露出補正ダイアルがロックされておらず、撮影している間にオーバーの方に動いて、あとで悲惨な結果になる。
  
■クロアシアホウドリ。だんだん露出がオーバーになっていく。
  
■最大の結果が近くにいたアカアシミズナギドリとこのアホウドリ若鳥。たくさん撮影したが露出オーバーとシャッタースピードの遅れでとても掲載できない写真の山となってしまった。アカアシミズナギドリという鳥は、形態的にハシボソやハイイロとはかなり違った印象がある。3種とも『海鳥識別ハンドブック』の図鑑のイラストとはかなり違う感じだ。
  
■最初にやってきたアホウドリ成鳥と着水後の写真/2羽目の成鳥で後頸に茶色の羽毛が残っている個体。翼上面の白い羽毛がまだ一部分しかない。
  
■足から着水してさらに胴体で着水し、ザザザザーと止まる。飛行艇と同じ感じ。
  
■そこへ番らしい年上の彼か彼女か(♂か♀か)わからないが、やってきて胴体着水。
  
■仲睦まじい感じの2羽/餌をもらいにきた。後ろに若鳥。
  
■2羽のアップ
  
■羽繕い
  
■1羽だけしか来なかったコアホウドリ
  
■採餌しあう!クロアシアホウドリとコアホウドリ。この2種ではよく見る光景/雄大なアホウドリの飛翔。とにかく大きいです。/ハイイロミズナギドリの飛翔。海面に浮かんでいたり、集団で飛んだりと様々。多数見られる。

■漁船につくウミネコ


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2014年5月11日(日)田谷地沼

2014年05月11日 | 田谷地沼・宮崎地区
■2014/5/11(日)6:47-8:41【天気】晴れ
【場所】田谷地沼、原
【種名】ヒドリガモ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、ダイサギ、トビ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、オオアカゲラ、アカゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、ゴジュウカラ、キバシリ2、ミソサザイ、ムクドリ、クロツグミ、コサメビタキ、キビタキ、オオルリ、スズメ、カワラヒワ、イカル、ホオジロ、ノジコ、アオジ(25科40種)
【メモ】3年間加美町の宮崎地区に勤務していたおかげで、田谷地沼はじめ、船形連峰山麓のすばらしいフィールドを堪能できた。今回は異動になって初めての5月のフィールドワークだった。長沼や白沼に行くにはまだ山道に雪が残っていて行けない時期で、原の台地ではノビタキがいるはずだが、この日は見なかった。カシラダカの夏羽も例年まだいるはずだがこれも見ることができなかった。獣は転勤前にコグマをやっと見ていたが、今日はサルさえいなかった。仕方なく、田谷地沼に急いだ。夏鳥はひと通りいるがノジコが数は少なく、ゴジュウカラも以前ほどいない感じがした。今日楽しめたのは写真にあるようにキバシリで、これは30分以上見ていた。何にせよ、田谷地沼はすばらしいフィールドである。
【写真】
  
■前船形山と船形山/樹の幹にとまっているキバシリ。なかなか絶妙な目立たなさ/餌となる羽虫をたくさんくわえている。
  
  
■キバシリ
  
■キビタキ♂/コサメビタキ/センダイムシクイ
  
■メジロ/ノジコ/キビタキ

■大木にへばりつくキバシリ


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2013年11月~2014年5月庭に来る鳥

2014年05月11日 | 庭に来る鳥
■2013/11-2014/2-5
【場所】自宅
【種名】キジバト最大8・通常1~ペア,トビ,コゲラ,ハヤブサ成鳥1,モズ♂1,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヤマガラ,シジュウカラ,ヒヨドリ最大4・通常1~3,ウグイス1,メジロ,ツグミ,ジョウビタキ,イソヒヨドリ♂♀,スズメ+,カワラヒワ10+,シメ,アオジ♀1(14科20種)
【メモ】今シーズンの特色は,小鳥の数が少なかったことだ。例年いつもくるメジロがたまにしか来ず,写真は1枚も取れなかったし,ヤマガラも同様だ。アカハラ,シロハラも見ていない。シメも少なかった。ハヤブサは,普段は見ないので通過,イソヒヨドリは自宅近くのショッピングエリアにいつもいる♂♀が時々来ている。オナガは近くの林近辺に棲んでいるのが,時々電線に止まっている。シメは3月から4月にかけて庭にやってくる。と言っても今年は今までの中で最も種類も個体数も少ない年だった。庭に来る小鳥たちの常連であるスズメ,キジバト,ヒヨドリは自分の姿を見ただけでやってくる。庭仕事をしていると,すぐ近くまでやってきてうろうろしている。キジバトペアは,後ろから付いてくる始末だ。どうしても可愛くなってしまう。しかし,ヒヨドリとキジバトは他の同じ種類の鳥がやってくると,自分の縄張りを守ろうと食べるのをやめて追い払いに行く。一緒に仲良くというわけには彼らはいかないようだ。スズメは集団で食べ,むしろ仲間を呼びに行く。メジロとシジュウカラ,ヤマガラは,スズメやキジバト,ヒヨドリがいなくなってからやってくる。カワラヒワもすぐ近くで見られるので,♂♀の違いや幼鳥,成鳥の違いなどがわかる。今年初めてやってきたのがモズで,このときには,全部の鳥がパニックになった。小さい猛禽という感じだ。シメも強いが,モズほどではない。5月からは餌台は閉鎖でたまに家内がパンくずなどやっているので,やってくる様だが,基本的には11月までお休みである。
【写真】
  
■モズAd♂/カワラヒワAd♀/スズメ
  
■シジュウカラ♀Ad/ヒヨドリ
  
■カワラヒワ♂Ad/スズメ
  
 
■ヒヨドリ 別個体が来ると食べるのをやめて追い払う


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2014年5月4日・17日、6月14日蒲生サギのコロニー

2014年05月04日 | 蒲生海岸
■2014/5/4(日)5/17(日)6/14(土)
【場所】蒲生サギのコロニー
【種名】ゴイサギ、アマサギ、チュウダイサギ、チュウサギ、コサギ(1科5種)
【メモ】2014年のサギのコロニーの繁殖写真。高校生物部の時は、田尻町沼部のサギのコロニーや同大貫の2箇所のコロニーの観察が中心だった。この3つのコロニーは手入れのされていない杉林と低い灌木が生えている山で、中に入ると阿鼻叫喚と言っていい光景が繰り広げられ、さらにはすさまじい匂いがした。死んでいるゴイサギやシラサギの数は相当なもので、そのうちのいくつかを取ってきて、土中に埋め、あとで煮て、接着剤で止めて骨格標本にした。ここでわかったのは、ヒナの相当数は巣から落ちたりして死んでいるという事実だ。大学野鳥の会からは、このフィールドと蒲生近くの和田新田のコロニーによく行っていたが、このコロニーがビール工場に移り、さらに津波被害で正門付近から、現在の場所に移っているということだ。
この場所は風向きや光線の加減がよくて、匂いや虫もあまり気にしなくてすむので、以前より写真が大きく撮れるようになった。すると、遠くからでは今までよくわからなかった繁殖期の生殖羽の嘴、目先の色、虹彩、足の色の変化が観察できるようになった。4月ころから5月初旬の巣作りや抱卵期の色が最も美しく、ヒナが生まれ給餌をする頃になると、もう、どんどん色が褪せていくというか、そういう感じだ。その他にも、じっくり観察しているといろいろなことがわかってとても興味深いのがサギのコロニーである。
【写真】
  
■ゴイサギ/チュウダイサギ
  
■ゴイサギ/抱卵するゴイサギペア/チュウサギ
  
■チュウダイサギ/チュウサギ
  
■巣材を持ってきたチュウダイサギ/チュウダイサギ
  
■チュウサギ/ゴイサギ
  
■枝ごとの巣・ゴイサギが給餌をしている。/チュウサギ
  
■一方の親が餌を運んでくるのを待つチュウサギ/ゴイサギ/アマサギ
  
■チュウダイサギ/チュウサギ
  
■チュウサギ/ゴイサギのヒナ
  
■アマサギ/チュウダイサギ/ゴイサギ
  
■ゴイサギヒナの擬態(にはなっていない)/ゴイサギの給餌


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