私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2008年4月6日(日)新地漁港,釣師浜,磯浜

2008年06月28日 | 磯浜漁港
■2008/4/6(日)8:30-9:10【天気】晴れ
【場所】磯浜,釣師浜,新地漁港
【種名】ハジロカイツブリ,ミミカイツブリ,カンムリカイツブリ,ウミウ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,トビ,オオバン,シロチドリ,ミユビシギ,ユリカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ,ウミネコ,スズメ,ハシブトガラス(8科19種)
【備考】今日もカモメ類を探しに釣師浜までやってきた。今シーズンはシロカモメが比較的多く観察できた。典型的なアラスカシロカモメ(惜しくもアイスランドではなかったが)も見ることができた。新地漁港では岸壁のすぐそばにミミカイツブリが潜水を繰り返していて,しばらく撮影しながら観察していた。夏羽移行個体を間近で見たのは最初だったので,ラッキーだった。シロチドリやミユビシギはまだ冬羽のままだった。釣師浜のシロカモメ第1回冬羽は今シーズン見た個体の中ではほんの少し小さめだった。不思議と釣師浜までは成鳥を見たことがない。今シーズンのカモメ類の観察は今日で終わりにした。また秋が楽しみである。
【写真】
  
■ミミカイツブリ夏羽移行個体
  
■カモメ第1回冬羽/スズガモ♂/ミユビシギ冬羽
  
■シロチドリ冬羽/シロカモメ第1回冬羽
  
■シロカモメ第1回冬羽/ワシカモメ第1回冬羽


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 湯栄館と湯ノ倉の自然に

2008年06月24日 | 花山湯ノ倉温泉
 今日のasahi.comの記事に花山湯ノ倉温泉湯栄館の現在の状況と,ご主人の記事が掲載されていた。あの日の朝は,湯ノ倉温泉に行くつもりで湯栄館セットの入ったいつもの山歩きザックを積んで出かけた。そろそろ,シノリガモのヒナも気になっていたし,宿のご主人には4月29日に行ったとき,「ヒナがやってきたら電話ください。泊まりに行きますから」と頼んでおいたのだった。ところが,前日までの勤務疲れで,花山まで行くのは何となくおっくうになり,まあ,月末にいけばいいかと思い,蕪栗のケリに変更した。もう少し,気合いが入っていれば,地震の時間には湯栄館のいつもの石垣の上に座って,シノリガモがくるのを待っていたことだろう。
 初めて,湯栄館でシノリガモを見たのは,もう33年前になる。小雨の降る朝,4時頃,湯栄館の渓流のいつもの岩(今はもうないが)に♀の成鳥が1羽,止まっていた。それ以来,何度もここを訪れた。家族で温泉に入りに来たこともあった。有名な女性タレントとマネージャーに会ったこともある。年に最低3回は来るので,露天風呂に入りながら,すぐ近くにきたミソサザイ,カワガラス,オシドリ,キセキレイ,シノリガモ,アカショウビン,ヤマセミを見たこともあった。さすがに露天風呂まで望遠は持って行けないので,撮影はできなかったが。アオバトの声もよく聞こえたし,オオアカゲラ,ゴジュウカラ,キバシリなども石垣の上に座って見ることができた。宿のご主人には,暑いだろうからと,スイカや缶コーヒーをもらったり,犬のシロにおにぎりをやっても食べなかったりと,たくさんの思い出がある。重いササニシキの袋をザックに入れて担いで持って行ったらとても喜ばれたこともあった。

 湯栄館と湯ノ倉の豊かな自然が必ず復活することを強く願う。


■4月29日撮影の湯栄館

6/23の上記記事
asahi.comの記事


■4月29日撮影 湯ノ倉温泉への橋付近の渓流風景
6/24 国交省による湯ノ倉温泉上流の土砂崩れダム、排水路工事着手決定の記事
YOMIURI ONLINEの記事

6/27 国交省 湯ノ倉温泉「湯栄館」周辺、土砂ダム完全排水は困難の記事
YOMIURI ONLINEの記事


6/20 「土砂崩れの爪痕 岩手・宮城内陸地震」動画
湯ノ倉温泉に行く駐車場橋付近上流の湯浜温泉への渓谷,そして湯ノ倉温泉への道沿いの対面の山が崩れ,沢は土砂で広い範囲で埋まってしまっている。

asahi.comの映像配信


2008年4月6日(日)鳥の海

2008年06月22日 | 鳥の海
■2008/4/6(日)7:30-8:00,9:30-11:30【天気】晴れ
【場所】鳥の海,周辺田圃,牛橋河口
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,コサギ,チュウダイサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,スズガモ,ホオジロガモ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,ケアシノスリ1(名取川東部道路橋),チョウゲンボウ♀,オオバン,コチドリ,シロチドリ,ハマシギ,ミユビシギ,ユリカモメ,オオセグロカモメ,カモメ,ウミネコ,ツバメ,イワツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ツグミ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科38種)
【備考】4月に入り,光線の具合も3月の春日和とは違った風情となっている。まだ冬羽の個体と夏羽になった個体が入り交じる季節だ。コチドリの夏羽個体3羽が船揚場でしきりに採餌している。走っては止まり,走っては止まりしながら,餌を捕っているが何しろ動きが素早く,止まった時以外はぶれてしまう。水門の方へ行くとカンムリカイツブリ夏羽が1羽,しきりに潜水しては採餌していた。近くにハジロカイツブリとオオバンがいて,ハジロカイツブリが捕った餌をオオバンが横取りしようとしていた。ハジロカイツブリも夏羽よりはまだ冬羽の個体の方が多い。ふと気配がして上空を見ると,チョウゲンボウがカワラヒワらしき小鳥を捕まえて民家の屋根に降りた。今年の鳥の海は潮干狩り会場がオープンしており,潮干狩りの人々に混じってコサギが採餌しているのはいつもの風景だ。そのコサギもよく見ると生殖羽になっているものがいる一方で,そうでないものもいる。釣師浜の帰りにまた鳥の海で観察をしたが,帰りの名取川に架かる東部道路の橋付近で,カラス,トビと空中戦をしているケアシノスリを眼下に見た。追い越し車線でもないのに後ろから赤のマーチがすごい勢いで迫ってきて,道路脇に止まるわけにも行かず,ほんの2,3秒しか見られなかったが,写真を撮ったらかなりいい写真になったはずだったのが残念だった。
【写真】
  
■船揚場の斜面の緑藻とカキのあるところでしきりに採餌していたコチドリ成鳥夏羽
  
■水門付近で採餌していたカンムリカイツブリ成鳥夏羽/夏羽になりかけのユリカモメ
  
■脛がややピンク色を帯びている亜種チュウダイサギ夏羽,コガモ 牛橋/ハマシギ冬羽から夏羽移行個体
  
■同じコサギだが,成鳥で婚姻色が出ていない個体,ピンクの出ている個体,下嘴が白っぽく,趾もまだ黄色くない幼羽
  
■水門付近で餌を捕ったハジロカイツブリ夏羽を追い回すオオバン
  
■餌を飲み込むのに時間がかかったが,オオバンには取られずに飲み込んだ/ハジロカイツブリの夏羽と冬羽の群れ/チョウゲンボウ♀


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2008年3月29日(土)相川漁港・岩井崎方面

2008年06月11日 | 南三陸漁港
■2008/3/29(土)7:30-10:30【天気】曇り時々晴れ
【場所】追波川~白浜海岸~相川漁港~波伝谷漁港~御伊勢浜~岩井崎
【種名】アビ,ハジロカイツブリ,ミミカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ウミウ,ヒメウ,ダイサギ,コサギ,クロサギ黒色型,アオサギ,オオハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,アメリカヒドリ,オナガガモ,ハシビロガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,ビロードキンクロ,シノリガモ,ウミアイサ,ミサゴ,トビ,ノスリ,チュウヒ,チョウゲンボウ,オオバン,シロチドリ,ハマシギ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,コゲラ,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,ツグミ,シジュウカラ,メジロ,ホオジロ,カシラダカ,アオジ,オオジュリン,カワラヒワ,シメ,スズメ,ムクドリ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(25科61種)
【備考】例年,3月下旬に行っている追波川右岸から南三陸コースを探鳥した。天気があまりよくなく,光量不足の日で,時々陽がさす程度だった。白浜海岸に行くと,コクガンと大型化カモメ類の群れが渚にいた。相川漁港では,大型化カモメ類はオオセグロカモメしかいなかったが,船揚場でアメリカヒドリの♂♀が休息していた。陸の上で見るアメリカヒドリは,苫小牧北大研究林の池以来だ。期待していた岩井崎は満潮の時間で,干潮時にはいつもいる場所にコクガンの姿はなかった。クロサギが遠くの岩礁で採餌していたが撮影する前に(といっても逆光で証拠写真くらいだが)岩の後ろにまわってしまって,20分くらい出てくるのを待っていたが,一度きり顔を出しただけで,そっちの方が採餌しやすいのが全然出てこなかったので,諦めて帰った。県内でクロサギをこれまで見たのは,ここと,蒲生と,田代島,網地島くらいだ。このコースは時間さえあれば,午後までいて気仙沼の海鮮市場で昼食を取り,岩井崎にもう一度いくといいのだが,まあ今回は時間もなく,仕事の合間に鳥見をしている状態なので,これくらいで致し方ないところだ。
【写真】
  
■ノスリ 追波川/コクガンの群れ 白浜海岸
  
■オオセグロカモメ,セグロカモメ,ウミネコの群れ 白浜海岸/オオセグロカモメ成鳥夏羽/ヒドリガモ 相川漁港
  
■相川漁港 ヒドリガモ,アメリカヒドリ♂♀,カルガモ,オナガガモ
  
■羽繕いをするアメリカヒドリ♂


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2008年3月15日(土)鳥の海

2008年06月02日 | 鳥の海
■2008/3/15(土)10:20-12:30【天気】晴れ
【場所】鳥の海
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,アカエリカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ダイサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,スズガモ,ホオジロガモ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,オオバン,ハマシギ213,ミユビシギ94,ユリカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カモメ,ウミネコ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ツグミ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(15科33種)
【備考】今日は意外にもいつも釣り人がいてカモメ類やシギチがいない防波堤に,誰もいない状態で,そこに300羽+のハマシギとミユビシギの群れが休息していた。堤防の下の藻が生えているところでは,ハマシギがしきりに採餌していた。小さなシギチだが,彼らの目線の位置から見ると,なかなか壮観な群れである。上から見るとごちゃごちゃシギチがいるに過ぎないが,水平で目線を低くするとまた違う世界が見えてくる。ミユビシギは例によって,体をくっつけて背眠している。ハマシギ(他の小型のシギにも見られる行動だが)は一斉に左右に体を振る動作をしたり,あちこちせわしなく動き回っている。いずれせよ,こちらがじっとしていれば2mほど寄ることができる。肉眼で一羽一羽の違いを見ながら,行動を観察するのがなによりおもしろい。鳥に感情があるのは当たり前だろうが,一羽一羽の関わりの中で,いろんな行動とそれから起因する(相互に)感情らしきものを見て取ることができる。変な話だが,こいつはきっと今こう思っているに違いないとか推測してみるのも楽しいし,そんな感情の発露を写真に撮るのも近くに寄れるシギチならではだ。カモメやアジサシ類も同様である。対岸の防波堤に行ってみると,生殖羽になったカワウの群れやカモメ,オオセグロカモメの群れに混じって,鳥の海ではけっこう珍しいワシカモメが一羽いた。鳥の海ではシロカモメの成長冬羽や第1回冬羽,セグロカモメは時々見るが,意外とワシカモメを見たことはなかった。釣師浜には当たり前にいるのだが。
【写真】
  
  
  
■防波堤ののハマシギとミユビシギの群れ/防波堤のカワウ,カモメ類の群れ
  
■ワシカモメ/チュウダイサギ/すぐ逃げるカワウ
  
■アカエリカイツブリ(写真は先週撮影)/ハジロカイツブリの夏羽と移行個体


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