私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2007年8月13日(月)15日(水)19日(木)鳥の海・長谷釜・岩沼

2007年08月27日 | 鳥の海
■2007/8/13(月),15(水),19(日)【天気】晴れ
【場所】鳥の海,長谷釜,岩沼
【種名】カイツブリ,カワウ,ヨシゴイ,ゴイサギ,ササゴイ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,コハクチョウ,カルガモ,ミサゴ2,トビ,ノスリ,バン,コチドリ18(長谷釜),シロチドリ22,メダイチドリ8,オオメダイチドリ幼羽1,ムナグロ39(長谷釜)2(鳥の海),ケリ若鳥1,トウネン夏羽・夏羽から冬羽4・幼羽1(長谷釜)幼羽48,ヒバリシギ幼羽7(橙褐色タイプ4黒褐色タイプ3),クサシギ幼羽2(長谷釜),タカブシギ幼羽32(長谷釜),キアシシギ幼羽2(長谷釜)6,イソシギ3幼羽(長谷釜),ソリハシシギ幼羽2(長谷釜),タシギ5(長谷釜),オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,カワセミ2,コゲラ,ヒバリ,ツバメ,イワツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,セッカ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(22科47種)※鳥の海は15日のデータ,他は19日
【備考】
8月13日(月)8:03-8:55 岩沼・長谷釜・鳥の海 シギチ個体数:20羽+(長谷釜・岩沼)
 夏季休暇の日だが,鳥の海,長谷釜を見てから職場へ行って仕事をしてきた。鳥の海は潮が悪く,浜も人だらけでシギチの姿も見えなかった。長谷釜に行くとこれから通ろうというたんぼ道の真ん中にタシギが突っ立っているのを10mほど手前で発見し,静かに車から降りて撮影した。けっこう大きく薄い感じの色に見えたので,オオジシギを期待したが,「ジェッ」と啼いて飛んでいってしまった。後から写真を見てもタシギだった。ソリハシシギ,トウネン,ヒバリシギ,コチドリ,タカブシギ,タシギ,ケリなどがいたが,いずれも個体数は少なかった。初列風切が損傷しているコハクチョウなどが休耕田にいた。

8月15日(水)10:50-14:00 岩沼・長谷釜・鳥の海 シギチ個体数:110羽+(鳥の海80+,岩沼・長谷釜30)
 この日も夏季休暇の日だが,10時から14時までゆっくり鳥を見て,16時過ぎに職場へ行った。13日は慌ただしかったので,岩沼からゆっくり田圃を見て回り,潮がいい頃合いを見はからって鳥の海に行った。最初に仙台空港ICで降りて,岩沼から長谷釜の田圃をこまめに見て回った。13日とほぼ同じ休耕田にほぼ同じシギチと個体数だったが,前回見なかった起耕したばかり田圃に,ムナグロが4羽ほど入っていた。あとはクサシギくらい。鳥の海に行くとちょうど干潟が出ていて,トウネンの群れやオオメダイの幼羽1,メダイ,シロチ,ムナグロなどがいた。全部合わせても100羽には足りない。例によって,シギチが餌を取りに進んでくる前方で腰を低くして待っていると,少しずつ潮が満ちるのに合わせて,トウネンが大挙して(といっても40羽程度)やってきた。多少羽衣に違いはあるが全部幼羽だった。さて,1羽1羽トウネンを識別しながら,変なのが混じっていないか見ていったが,この群れには特にいなかったようだ。トウネンの幼羽はかなり典型的なのもいるが,そうでないのもいる。一見オジロトウネンやヨロネンみたいな羽衣のもいるが,よく特徴をみればトウネンに間違いない。離れたところにオオメダイの幼羽がいたので,それを見ているうちに,トウネンが足元を通り過ぎて行った。ハマシギやトウネンなんかは幼羽のうちはあまり人を怖がらないのか(経験値が足りない),意識はしつつも,平気で人の周りをぐるっと取り囲んで採餌をすることがある。餌を取る方がこれは優先なのだろう。そのうち,鳥の海のお祭りが始まるらしく,花火が打ち上げられた。どんな反応をするかと思っていると,大半はパーンという音で群れで飛んでいったが,1羽は猛禽に襲われた時のように身体を低くしているのもいる(写真)。と思えば全然無視して餌を取っているのが3羽いた。 

8月19日(日)10:30-12:50 岩沼・長谷釜・鳥の海  シギチ個体数:90羽+(岩沼・長谷釜)
 鳥の海は干潟が出ておらず,だめだったが,岩沼・長谷釜は個体数が非常に多かった。シギチがいつもいる長谷釜に行く手前の田圃1区画には,13日と15日はヒバリシギ1羽とタカブシギ2羽程度だったが,この日はトウネン1,タシギ2,ヒバリシギが7,そして驚いたのはタカブシギの群れがごちゃっと入っていた。シラサギ類もいっぱい入っていたので,あまり近づかないうちにタカブシギの群れには一緒に飛ばれてしまったが,それでもタカブシギやヒバリシギ,タシギはけっこう残っていた。この場所は軽飛行機がよく飛ぶので,飛行機の音に驚いて身を低くしたり,飛んだりすることもあるようだ。15日にはコチドリとムナグロ4羽だけだった起耕田には,ムナグロ37羽,ヒバリシギ1羽とコチドリが入っていた。仙台空港西側田圃にも例年,ムナグロの大群が入るが,今年はまだ見ていない。長谷釜の休耕田では13日・15日とは別のシギチを期待したが,時間をかけてじっくり見たと言うだけで個体数,種類数ともほぼ同じだった。車を止めたすぐ脇にタシギが1羽わざわざ降りてきた。窓から顔を出して見たがこれは近すぎピントが合わない。あちらはあちらで知らぬ顔を決め込んでいたが,そのうち飛んで行ってしまった。もう1mほど離れていれば,写真が撮れたのに残念だった。長谷釜は小さな堀の上を例によってカワセミが飛んでいた。ここは本当に原風景という感じがする。田圃の方はこれくらいの個体数だと渡りのピークにさしかかりつつあるのではないだろうか。

2007年8月13日(月)15日(水)19日(木)鳥の海・長谷釜・岩沼

2007年08月27日 | 鳥の海
【写真】
  
■ケリの若鳥(長谷釜休耕田)/羽繕いするコチドリ幼羽
  
■ソリハシシギ幼羽/たんぼ道の真ん中に突っ立ていたタシギ
  
■タシギのアップ/コチドリ幼羽。シギの幼羽は羽縁が白いのが多いが,ハジコチ,コチドリ,イカルチドリ,シロチドリ,メダイ,オオメダイは白くない。
  
■初列風切が損傷しているコハクチョウ,長谷釜休耕田のけっこう広い範囲を歩いている/岩沼休耕田のタカブシギ幼羽/アマサギの群れ
  
■バンの親と幼鳥。親の方はさっさと逃げていったが,幼鳥の方はしばらく同じ場所にいた/休耕田の亜種チュウダイサギ
  
■ハクセキレイ幼鳥/ヒバリシギ幼鳥,羽衣が赤褐色の個体。このタイプが4羽,焦げ茶色の冬羽っぽい羽衣になっているのが3羽いた。成鳥夏羽もいたらしい。
  
■ムナグロとヒバリシギ幼羽/ドジョウを捕まえたコサギ/トウネン成鳥夏羽8月頃のパターン
  
■クサシギ幼羽。タカブシギより脇腹の縞模様が明瞭。
  
■岩沼起耕田のムナグロ幼羽。空港西の田圃もこうした環境のところには群れではいることが多い。
  
■タカブシギ幼羽とトウネン幼羽/同じ田圃でタカブシギとタシギ,この奥にヒバリシギ6羽/鳥の海のオオセグロカモメ。羽がぼろぼろになっている。
  
■花火の音に驚いてワシタカに襲われた時のように身を低くするトウネン幼羽/トウネン成鳥夏羽8月頃のパターン。この羽衣にもいろいろパターンがある。
  
■鳥の海の干潟で採餌するトウネン幼羽。かなり典型的な羽衣。
  
■トウネン幼羽同上/チュウサギ


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2007年8月6日(月)鳥の海

2007年08月12日 | 鳥の海
■2007/8/6(月)8:10-8:40【天気】晴れ
【場所】鳥の海,海岸,周辺田圃,松林
【種名】ゴイサギ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,マガモ,スズガモ,ミサゴ,トビ,シロチドリ9,メダイチドリ4,オオメダイチドリ成鳥夏羽1・幼羽2,ミユビシギ3,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ツバメ,イワツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,ウグイス,セッカ,メジロ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科32種)
【備考】オオメダイチドリが来ているという情報で朝早く鳥の海に来てみた。オオメダイチドリの成鳥夏羽は見たことがなかったので,とても楽しみだった。現場に着くとKさんが先に来ていて,テトラポッドの方に昨日いたという情報だということで行ってみた。それらしい姿は見あたらなかったので,いるなら浜の上の方だろうと引き返した。双眼鏡で見ると遠かったが,すぐそれと分かる群れがいた。幼羽の1羽が砂丘をおりて浜にいったので,渚の方から遠回りして順光から撮影した。すると,上の方で,もう1羽の幼羽(とは言ってもこっちの方が成長が早い感じの個体)がプリリプリリイと,上がっておいでとでもいうように啼いていた。その声でちょっと小さめの幼鳥が砂丘を登っていくと,そっちに成鳥らしいオオメダイがいた。あとで,7羽ほどで飛んでいったが,3羽がオオメダイということだったようである。オオメダイチドリ幼羽のコメツキガニとの格闘シーン(おおげさ)は,ブログ右サイドの「0408鴫千鳥秋 」をご覧下さい。シロチ,メダイ,オオメダイの識別は「2005年8月21日(日)蒲生海岸」の記事を参照してください。
【写真】
  
■遠くに見えたオオメダイ幼羽/砂浜に降りてきた幼羽。メダイの幼羽(丸く鱗状)とは雨覆の部分のパターン(細長く不揃いで擦れた感じ)が特に異なる。嘴も開くと細長いのがわかる。
  
■砂浜のオオメダイチドリを撮影していると,南側の遠くの砂浜にシロチのグループがいた。
  
■上の方から呼ぶような声がして上がっていった幼羽と,啼いていた幼羽。明らかにこちらは羽が整っている。
  
■オオメダイチドリ幼羽,上の写真の個体
  
■2番目の幼羽(上の個体),砂浜に降りていった幼羽個体,オオメダイチドリ成鳥夏羽個体
  
■飛び立つオオメダイチドリ成鳥夏羽,メダイチドリ,浜辺のシロチ


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