私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2017年5月・6月広瀬川 ハヤブサの繁殖

2017年06月04日 | 青葉山・広瀬川
■2017/3月~6月【天気】晴れ 【レンズ】500Ⅱ
【場所】広瀬川
【種名】ハヤブサ(1科1種)
【メモ】2017年のハヤブサ繁殖記録の一部。今シーズンの巣立ち幼鳥は3羽。1羽が他の2羽と比べてやや成長が遅かった。未確認だが♂が交代した可能性あり。巣立ち近くで,親がしきりに巣立ちを促す行動を繰り返していた。いつものことだが,♂親は♀親に催促されて,いろいろやっているのは,人間と同じ?抱卵から子育てまで圧倒的に♂より♀の仕事量が多い。基本的に抱卵中,餌を運んでくるのは♂親だが,ヒナが生まれると当初は♂が狩りをして,♀親に渡し,ヒナに食べさせているが,大きくなるにつれ♀が狩りをして,♂は見張りということが多いようだ。巣立ち後は,♂は子どもたちの飛行訓練で,♀は育休という感じである。
【写真】
 
■生まれてからまもなく1カ月近く。ここから巣立ちまではあっという間だ。
  
■獲物を運ぶ♀親。ハヤブサは餌を備蓄しておく習性があるが,チゴハヤブサはやらないらしい。
  
■巣穴から離れ,崖伝いに行ったり来たりして巣立ちの練習をしている。♀親が餌を持ってきて成長が遅れ気味の子どもにやっていた。他の2羽には餌を与えず,太ってたら飛べないでしょ,餌を食べたかったら巣立ちすることね!とでも言っている感じ。
  
■それでも餌くれ!とせがむお子様。親は無視。/餌を掴んで飛んで行ってしまいました。ちなみに飛んでいるときは両足で持っているが,巣穴にランディングするときは,さすがに掴んだままでは,無理なので(捻挫してしまうかも),片足に持ち替えてランディングする。餌を掴んで巣穴から出るときも同じで,飛んでから両足で掴む。また,巣穴のどの位置からジャンプして飛んでいくかは,歴代の親を見ていると,場所が決まっている。それが親が交代したときに個体識別のポイントにもなる。
  
■親が餌を持っていってしまったので,2羽は巣穴から出て崖伝いによこよこ歩いて行き,じゃれ合っている。この過程がそもそもここから巣立つ練習になっているような。何しろ断崖なので,ここから飛ぶのは勇気がいる。♀親にせかされて高みの見物をしていた♂親がやってきて,巣穴からの飛び立ち方を教えていた。子どもたちは,すげー!という感じで見ていた。
  
■すごーい!と言っているのか,餌持ってきて!といっているのか,来るなら餌持ってきてよ!と言っているのかわからない。/親がいなくなると2羽はまた崖伝いに行ったり来たりしている。
  
■今日の観察を終え,夕暮れ時に青葉城趾から巣穴を見ると,結局持ってきた餌は子どもに与えていたようだ。2羽が巣穴の奥で食べていた。/空には月が。終わり。


Copyright(C)2017 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.