私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2010年7月31日(土)名取・岩沼・鳥の海

2010年07月31日 | 鳥の海
■2010/7/31(土)8:14-10:17【天気】曇り時々晴れ 湿度高
【場所】名取田圃~岩沼田圃~長谷釜,鳥の海
【種名】カワウ,ゴイサギ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,チョウゲンボウ♀,バン,コチドリ(名取5,長谷釜4),シロチドリ,クサシギ5,キアシシギ成鳥夏羽35(鳥の海),オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,ウグイス,セッカ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(20科321種)
【メモ】久しぶりに鳥を見に出かけた。さてまず名取の田圃だが,いつもコチドリがいる台形田圃では親鳥2羽と幼鳥3羽が採餌していた。田圃のぬかるみにふしょまでつかってかなり歩きにくそうだったが,線虫やイトミミズのようなものを盛んに食べていた。しばらく見ていると向こう側にいた幼鳥が別の幼鳥相手にしきりに威嚇するポーズを取っていた。そこから空港線の沿いの休耕田を見ていくとクサシギ5羽が飛び立ったりしたが,あとは特にいなかった。岩沼の田圃はバンのヒナがいたくらいで,ジシギ類には出会えなかった。長谷釜はトラクターが入っていて何もいなかったが,民家向かいの休耕田でコチドリのファミリーが採餌していた。ここはぬからず,水草があったりするのでとてもきれいだ。親鳥2羽に幼鳥2羽だった。鳥の海に着くと,ものすごい湿気で,海岸は白く煙っており,防波堤に行くとキアシシギの6羽の群れがいた。防波堤の先端にはオオセグロカモメとウミネコの大群がおり,キアシシギの別の群れもいた。カウントすると都合35羽の成鳥夏羽だった。立っているだけで,汗が出てきて,カメラまで結露しそうな感じだったので,早々に引き上げた。少しずつだが渡りが静かに進行しているのを感じた半日だった。とは言っても,アオバトを見に行った日に,すでに谷津干潟では,サルハマ,ニシトウネンなどいたらしいが。
【写真】
  
■コチドリの幼鳥。初列風切はけっこう擦れている。威嚇をする幼鳥。
  
■ふしょまで泥につかる/成鳥/イトミミズのようなものを食べている。
  
■幼鳥/成鳥2羽。どちらが♂♀かは不明。
  
■昨年シベリアオオハシシギがいた田圃のサギ3種とカルガモ/岩沼の田圃のバンのヒナ/長谷釜のコチドリ
  
■コチドリ幼羽。
  
■幼羽と成鳥夏羽
  
■鳥の海のキアシシギ夏羽/干潟に降りるところ。
<

Copyright(C)2010 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

2010年7月18日(日)神奈川県大磯町照ヶ崎

2010年07月19日 | 照ヶ崎アオバト

■2010/7/18(日)9:50-12:00【天気】晴れ・猛暑
【場所】神奈川県大磯町照ヶ崎
【種名】ウミウ1,オオミズナギドリ++,ウミネコ++,トビ,アオバト13,ハクセキレイ(6科6種)
【メモ】10時少し前に照ヶ崎に到着したが,昨年にもまして海水浴客で賑わっている。下の写真を見るとアオバトしかいないように見えるが,周囲は海水浴客をはじめ,バーベキューをする人,アオバトを見る人でいっぱいだ。大磯港に続く道路は,町のお祭りで御輿を担ぐ若者たちのかけ声と大勢の見物客で大賑わい,プールも賑わっている。アオバトが来る岩礁に上がって釣りをする人,周囲を潜水している人,ゴムボートに乗って監視している人,沖は釣船にオオミズナギドリの大群,大磯ロングビーチの向こうには大磯プリンスホテルと,かなりの都会だ。朝の4時頃からいれば,一度に100羽以上の群れを見ることができるそうだが,仙台から前泊無しではこの時間が限度だ。
 ところで,到着してからしばらくたってもアオバトの姿は見えない。昨年は駅を降りてすぐ上空を飛んでいたので感激したが,今回は不安がよぎる。周りで見ている人に聞いたら,今年は数が少ないという。と思っていると10時6分に12羽の群れがやってきた。それからお昼近くまでいて何度か群れがやってきた。夕方4時頃から海水浴客が帰る頃がいいという話だったが,昼過ぎには帰った。海岸は梅雨明けの猛暑で,ものすごい日焼けをして顔や足がひりひりしたが,ここは1年に一度は来てもいいすばらしい所だ。できれば前泊して早朝から見るときっと感動ものだろう。
【参考ブログ】「アオバトな日々」(照ヶ崎のアオバトのセンサス記録,他)
【写真】
  
■12羽のアオバトがやってきた。岩礁に降りて海水を飲む。ちょうど潮だまりができるような岩だ。
  
■ゆっくり海水を飲んでもいられない。前の方からすぐ波が打ち寄せてくる。飛沫を浴びるアオバト。♂の中に,喉下部から胸にかけて雨覆と同じ葡萄色の個体もいた。
  
■波の中から見事脱出/ばらばらな編隊で飛ぶ/尾羽に海水を着けてそのまま泳いでいる感じのアオバトと,波が来るのを見極めて海水を飲み続けるアオバト
  
■一方は平泳ぎ状態,一方は完全に波の中,しかし,両方とも見事脱出してまた飛び続ける。海水を飲むために岩礁に降り,波が来て飛び立ち,また岩礁を目指す繰り返し。
  
■沖では釣り船とオオミズナギドリの群れ。


Copyright(C)2010 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

2010年7月11日(日)蔵王お釜周辺

2010年07月11日 | 宮城蔵王
■2010/7/11(日)7:39-9:37【天気】晴れ
【場所】蔵王前山~刈田リフト~お釜~刈田峠~聖山平
【種名】トビ,ノスリ1,キジバト,カッコウ2,アマツバメ+,ビンズイ,ヒヨドリ,モズ,コマドリ,イワヒバリ成鳥1幼鳥1,ウグイス,メボソムシクイ,キビタキ,オオルリ,シジュウカラ,ヒガラ,ホオジロ,アオジ,クロジ,ホシガラス5(14科20種)
【メモ】自宅を6:30に出て高速道路を川崎インターで降り,青根を通るいつものコースでエコーラインを登った。いつもよりやや早く着いたので,杉が峰の登山道を歩き,疲れるので前山の麓ですぐに引き返し,チングルマなど撮影しながら,車に戻って有料道路を登った。お釜への道は誰もおらず,柵沿いに歩いて行くと,ビンズイが虫をいっぱい頬張って,幼鳥の姿を探している感じだった。そのうち,近くの灌木の中に入り,しばらくすると出てきた。
 その後イワヒバリがいないか,斜面を念入りに探していったがいなかった。すると,いつもいる岩陰にちらっと隠れた小鳥がいた。おおっ,いたいた,という感じで静かに岩陰によると,イワヒバリの幼鳥が1mくらいの距離でこっちを見ている。どちらも驚いて,急いでこちらはレンズを向けたが幼鳥も驚いて,斜面の方へ飛んでいった。そのうち必ず出てくるはずだと,待つこと5分くらいで,岩の上に出てきてくれた。あっちを向いたりこっちを向いたりしていたので,親鳥がいつもの岩の下の方にいるはずだと思い,両方を見ていると,親鳥の声がして,幼鳥がこちらの方に飛んできた。2羽の姿がお釜を見下ろす草むらの中にちらほら見えた。それでいつもなら,ここで何時間でも上に登ってくるはずなので待っているところだったが,羽虫がどんどん熱を感知してか,追い払っても追い払ってもやってくる。防虫スプレーを車の中に忘れてきたことを後悔するもすでに遅く,ついつい退散してしまった。とりあえず,写真は撮ったし,幼鳥も成鳥も撮影でき,繁殖を確認できたので,満足して下山した。聖山平に着くと,県支部改め「日本野鳥の会宮城」の探鳥会の皆さんにお会いし,イワヒバリが出たことなどお話しした。今日はホシガラスもけっこう見られたので,よい日だった。
【写真】
  
■カッコウ/花の終わったチングルマ
  
■幼鳥に餌を運ぶビンズイの親鳥
  
■イワヒバリの幼鳥と止まっている岩。写真中央の下の方で,後ろに大きな岩があるところ。小さくとまっているのが見える。風景はiPhone4で撮影。
  
■イワヒバリの成鳥/ハクサンチドリ/コマクサ


Copyright(C)2010 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.

2010年7月4日(日)金華山沖

2010年07月05日 | 金華山沖・仙台湾
■2010/7/4(日)5:40-8:20【天気】霧雨,雨,曇り,波やや高し
【場所】金華山沖
【種名】クロアシアホウドリ1,オオミズナギドリ+++,アカアシミズナギドリ3,ハイイロミズナギドリ+,ハシボソミズナギドリ+,オオセグロカモメ,ウミネコ(3科7種)
その他: マンボウ,カジキマグロ,サメSP【メモ】早朝の出航で霧が出ていて視界が悪かった。しかし,カモメ類とミズナギドリ類の大群に遭遇した。後で写真を見たら,アカアシミズナギドリも写っていた。波浪計からしばらく行って,そこから南下し,ぐるっと回ってまた戻るコース。5月に行った時にアホウドリ類が出たポイント2カ所を回ったが,全くおらず,帰りにやっと船を追ってきたクロアシアホウドリとアカアシミズナギドリを見たくらいだった。クロアシアホウドリが1羽いるということは,もっと視界がよければ,船を見つけて他のアホウドリ類もやってきたはずだ。魚はいろいろ見たが,サメは遠慮したい。
今回はアカアシミズナギドリの飛翔形をよく観察することができた。ハイイロとハシボソは角度によってはけっこう似ているが,アカアシは別物だ。まず嘴だが,ハイイロとハシボソは嘴が黒っぽい灰色だ。ただしハシボソは光線の角度によってはかなり淡色に見える場合もある。アカアシは飛翔時足のピンクっぽい肉色はあまりよく見えないが,嘴が淡色のピンク色で先端の黒色部と分かれているのが飛翔時でもよく目立つ。翼の裏面はハシボソ,ハイイロは部分的に銀白色だが,アカアシは単色に見える。飛んでいる全体の形もうまく表現はできないが,よく見ると3種ともシルエットが異なる。浮いている時は,アカアシは全身黒褐色で嘴ばかりが目立つ感じだ。
【写真】
  
■8時45分の画像。オオミズナギドリ,ウミネコ,アカアシミズナギドリ,ハイイロミズナギドリなどが写っている。/船を追いかけてきたクロアシアホウドリ。停船すると,着水して寄ってくる。
  
■海面から飛び立つクロアシアホウドリ
  
■クロアシアホウドリの顔のアップ/アカアシミズナギドリ

■アカアシミズナギドリの飛翔形


Copyright(C)2010 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.