私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

観察図鑑 広瀬川早春のベニマシコ

2008年03月16日 | 観察図鑑
■2008/3/15(土)13:58-14:25 
【場所】広瀬川
【種名】ベニマシコ(1科1種)
【備考】10月も下旬になると毎年ベニマシコの4つの群れが広瀬川のフィールドにやってくる。たいてい♂1羽に対し,♀が2,3羽の群れだ。冬の間は豊富にあるオオイタドリの実を食べており,堤防のあちらこちらにカラになった実が散乱している。春先になり広瀬川のたくさんの種類のヤナギが芽吹く頃になると,その花芽を啄むようになる。見ていると,けっして花芽全部食べるのではなく,先端の一番柔らかい部分を食べて次の花芽に移る。もし,ベニマシコがウソのような大群で行動する種類だとすると,ウソよりずっと華やかであるには違いないが,広瀬川のヤナギもすごいことになっているだろう。幸い,歩いて30分ほどの距離のフィールドに例年4グループ程度しかこないので,しかもヤナギの花芽もありあまるほどあるということでバランスが保たれているのだ。ベニマシコの群れは4月中旬頃までいて,繁殖地へ移動する。このフィールドは,30年前と比べると,何度かこのHPに書いたが,河床が深くなってカワガラスが見られなくなったり,ヤマセミを追いかける人間が多くなって,ここにはたまにしか来なくなったり,ここ数年来河原が洪水で草地が多くなり,イカルチドリの繁殖に不向きになったり,また逆にオシドリがやたら増えたり,また,チョウゲンボウが2~3番い繁殖していたのが,ハヤブサ1番いとチョウゲンボウ1番いになったりと変化しているが,それほど昔と環境は変わっていない。ベニマシコの群れも昔とあまり変わらない。人的なものはけっこう変わってはいるが。
【写真】
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2008年1月19日(土)蕪栗沼,周辺田圃

2008年03月15日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2008/1/19(土)9:50-12:30【天気】晴れ
【場所】蕪栗沼,周辺田圃
【種名】カイツブリ,ダイサギ,アオサギ,マガン,オオヒシクイ,ヒシクイ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,トモエガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,ハシビロガモ,トビ,オジロワシ成鳥1若鳥1,ノスリ,チュウヒ,ハヤブサ,チョウゲンボウ,オオバン,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,ツグミ,ホオジロ,カシラダカ,オオジュリン,アオジ,カワラヒワ,ベニマシコ,シメ,スズメ,ムクドリ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(17科42種)
【備考】久しぶりに蕪栗沼に行ってみた。長者原SAで降りて,いつものように蕪栗沼に向かった。途中,古川西中付近の田圃の畦にオオヒシクイとマガンの群れがいて,雪がやや残る田圃で採餌していた。空気が澄んでいて気温が低いので空気の揺らぎがなく清新な感じだ。蕪栗沼に行く途中の農道脇の田圃にもオオヒシクイの群れがいたが,ヒシクイも若干混じっていた。蕪栗沼,白鳥地区とも凍結していてオオハクチョウやオオヒシクイの群れが氷上で休息している。タゲリも多い。オオハクチョウの氷上へのランディングの様子やスライディングの様子がおもしろくてしばらく見ていた。白鳥地区にはオジロワシの成鳥と若鳥がいた。成鳥の方はあまり動かなかったが,若鳥の方はけっこう活発に動いてくれた。近くにチュウヒの成鳥がいて,獲物のカモらしき鳥を啄んでいたが,周りにトビが寄ってきたり,同じチュウヒの若鳥♀が3羽ほどいて気が気でない様子だった。カモの群れの中に1羽だけ,じっと立って動かないのがいると思ったら,トモエガモの♂だった。帰りに実家に行って野菜などいろいろもらって帰った。帰ってから大量の土ネギは庭のミニ畑に植え,大根,にんじんも土をかぶせ,上から藁をかぶせておくと,採り忘れた野菜が春先になるとしっかり青い葉っぱが出ていたりするのであった。
【写真】
  
■大崎市立古川西中学校裏の田圃のマガンとオオヒシクイ(標識あり)
  
■タゲリの群れ/タゲリの群れと背景の旧花渕山スキー場の滑降コース(かなり怖いです,何度も降りましたが)/ツグミ
  
■氷上のオオハクチョウ,慎重に滑りつつ氷上を移動,時に氷が割れて泥に落ちる。
  
■寒いけれどもハクチョウはとにかく元気だ。
  
■ふわふわ飛ぶのがタゲリの飛翔の特徴だが,速く羽ばたいて飛んでいるのも見かける/オオハクチョウの飛翔
  
■氷上のオオヒシクイ。八木山動物園などで見ると小さいがフィールドで見ると大きく見える。/モズ
  
■オジロワシ若鳥の飛翔/オジロワシ成鳥の近くに舞い降りる若鳥
  
■オジロワシ成鳥と若鳥/チュウヒ♀幼鳥と獲物を啄むチュウヒ成鳥

■氷上のトモエガモ♂


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