私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2009年1月25日(日)追波川~岩井崎~室根山

2009年02月19日 | 南三陸漁港
■2009/1/25(日)9:00-15:30【天気】晴れ,2/11(水)の写真もあり
【場所】追波川~白浜海岸~相川漁港~波伝谷漁港~御伊勢浜~岩井崎~室根山
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ(大群),カンムリカイツブリ,カワウ,ウミウ,ヒメウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,コクガン18,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヨシガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,アメリカヒドリ♂1♀1,オナガガモ,ハシビロガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,シノリガモ,ホオジロガモ,ミコアイサ,ミサゴ,トビ,ノスリ,チュウヒ3,チョウゲンボウ,オオバン,イカルチドリ,イソシギ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,コゲラ,ヒバリ,ハクセキレイ,セグロセキレイ,タヒバリ,ビンズイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,イソヒヨドリ,ツグミ,ウグイス,キクイタダキ,エナガ,シジュウカラ,ホオジロ,カシラダカ,アオジ,オオジュリン,アトリ,カワラヒワ,ベニマシコ,シメ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス(25科54種)
【メモ】今シーズン初めて追波川~相川漁港~岩井崎へ行った。橋を渡って北上水辺センター付近の北上川左岸の芦原にはいつもチュウヒがいるが,この日も3羽いた。ここで,ISOを200にしたつもりが500になっていたのを後から気づいた。チュウヒをしばらく見て,飯野川高校前を通過し,白浜海水浴場にカモメ類を見に行った。ところが,そこでは津波の防災訓練が行われ,たった今終わったところと,みんな帰り支度であった。当然砂浜にはカモメもコクガンもおらず,がっかりしてふと長面海水浴場の方を見ると,そちらの方にコクガンとカモメ類がいた。500mほど戻って,対岸の一番近いところに歩いていって観察した。コクガンは全部で18羽,シロカモメを含む大型カモメの群れがいた。道路に戻ろうとすると,民家の庭先にイソヒヨドリがいて盛んに採餌していた。相川漁港では昨年同様アメリカヒドリのペアがいた。もしかしたら同じ個体かも知れない。ISO200で十分な天気だったので,500で撮影したのはとても残念だった。ここは他にワシカモメやイカルチドリもいる漁港である。そこから神割崎のオートキャンプ場に行き,ルリビタキでもいないかと思って周りを見たが小鳥類はカワラヒワとスズメくらいしかいなかった。志津川に行く途中,波伝谷漁港があるが,ここにはオオワシやコクガンがいるところだ。コクガンは狭い砂浜によく上がるので,至近距離から見ることができる。2/11には志津川海洋青年の家ではアトリを見た。津谷川河口は以前から見てみたいところだったが,今回初めて行ったが,なかなかよいところだ。海岸ではサーファーが多かったが,川には大型カモメやカモ類がかなりの数がいた。この日2羽目のシロカモメ第1回冬羽の飛翔や,ホオジロガモの大群がいて盛んにディスプレイをしていた。まあ首が柔らかいから,頭を背中に急につけても別に痛くもないのだろうが,あれを人間がやったら鞭打ちになる。岩井崎と御伊勢浜は何もいなかったが,岩井崎ではシロカモメ成鳥冬羽がいた。すぐ近くを飛んだが,双眼鏡で識別しているうちに潮吹き岩の方へ飛んでいった。最後に室根山の700m付近まで登り,それ以上は積雪のため行けないところまで行って,眼下の広大な牧草地にワシタカの姿を求めたが何もでなかった。帰りにエナガなんかを撮ったりして帰ってきた。2月11日は所用で志津川までいって,アトリの群れを見たのはよかった。
【写真】
  
■追波川左岸の葦原のチュウヒ/何となく春めいた景色のハジロカイツブリの群れ
  
■長面海岸のコクガンの群れとカモメ類の群れ。シロカモメ第1回冬羽が混じる
  
■白浜海岸のイソヒヨドリ♂,民家の庭先と屋根の上を行ったり来たりしていた/漁港の堤防に止まっているオオセグロカモメとワシカモメの第1回冬羽/アメリカヒドリのペア
  
■アメリカヒドリのペア
  
■アメリカヒドリのペア/ワシカモメ成鳥冬羽
  
■ワシカモメ成鳥冬羽,カモメの類の虹彩,眼瞼の色や模様は種によってまた個体,年齢によって変化するのがまたおもしろい点だ/オオワシ成鳥2羽のうち1羽,ペアで越冬しているらしい
  
■シロカモメ第1回冬羽/オカヨシガモ,ペアの飛翔
  
■ホオジロガモのディスプレイ/エナガ
  
■アトリ♀成鳥冬羽。2本の頭側線が特徴
  
■ワシカモメ第1回冬羽/ワシカモメ第4回冬羽/オオセグロカモメ成鳥夏羽


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2008年12月30日(火)岩沼市相野釜海上

2009年02月10日 | 観察図鑑
■2008/12/30(火)10:30-11:40【天気】曇り
<追録>※2009.2.14午後現在群れはまだ残っています。相野釜南から北釜の北までの海域にクロガモとビロードキンクロ500羽以上います。
【場所】岩沼市相野釜海上(北釜の南)
【種名】アビ,ミミカイツブリ,カンムリカイツブリ,クロガモ,ビロードキンクロ(3科5種)
【備考】12月29日に長谷釜海上を観察したときは,ミツユビカモメを含むカモメ類の大群が沖に集まっていた。ウミスズメの大群,カイツブリ4種と,アビ,スナメリを見た。翌日は鳥の海から北釜の南にある相野釜の海岸に出て,ビロードキンクロとクロガモを見た。最大羽数は,1月10日(土)の朝7:00~8:00にかけて相野釜の南~相野釜~北釜手前まで歩いてカウントした315羽(ビロキンとクロガモの計)だった。ちなみにこの日は北海道に行く便に乗る前である。さて,12月30日だが,長谷釜の方はミミカイツブリくらいしかおらず,昨日のウミスズメの大群はどこへ行ったという感じだった。昨年はここで,一通り出たのだが,もっと早い時期ならよかったのだろうか。長谷釜は早々に切り上げて相野釜に行った。沖のアビの大群やビロードキンクロ,クロガモが波間に浮いて採餌のために潜水を繰り返していた。一羽の♀を数羽の♂が取り囲むようにしているのは,クロガモやシノリガモと同じだ。別な日にはビロードキンクロの♀がこちらに向かって飛んできてかなり大きく撮影できた。ところでビロキンと言えば学生時代に北海道の納沙布岬近くの凍港で大群を見たことがあったが,それ以来,全然で,冬に何度も北海道に行っているのにろくに見られなかったから,かえって,釣師浜沖や長谷釜沖,そして今回の相野釜,北釜沖の方がよく見える。1月の北海道ツアーではとても見たとは言えない状況だったので,ツアーに行く朝に315羽もの大群を見てから北海道に行くというのも,何とも言えない話だ。できれば,流氷に埋まったビロードキンクロの群れをもう一度見てみたいものである。
【写真】
  
  
  
  


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2008年11月~2009年1月鳥の海

2009年02月07日 | 鳥の海
■2008/11/15(土)10:40-11:30【天気】曇り,2008/11/25(火)9:40-10:10【天気】晴れ,2008/11/30(日)14:30-14:50【天気】晴れ,2008/12/6(土)14:00-14:20【天気】晴れ,2008/12/20(土)8:00-8:30【天気】晴れ,2008/12/29(月)10:50-11:30【天気】晴れ,2009/1/4(日)12:00-12:30【天気】曇り,2009/1/17(土)7:30-8:15【天気】晴れ
【場所】鳥の海,周辺田圃
【種名】アビ,オオハム,カイツブリ,ハジロカイツブリ,ミミカイツブリ,アカエリカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ウミウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,トモエガモ,ヨシガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,アメリカヒドリ♂,オナガガモ,ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,ホオジロガモ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,オオタカ,ノスリ,チュウヒ,ハヤブサ,コチョウゲンボウ,チョウゲンボウ,オオバン,イカルチドリ,シロチドリ,タゲリ,ハマシギ,ミユビシギ,クサシギ,イソシギ,ユリカモメ,ホイグリン系カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ,ウミネコ,ウミスズメ,キジバト,カワセミ,コゲラ,ヒバリ,ハクセキレイ,セグロセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ジョウビタキ,イソヒヨドリ,ツグミ,ウグイス,シジュウカラ,メジロ,ホオジロ,カシラダカ,オオジュリン,アオジ,カワラヒワ,ベニマシコ,シメ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス(28科78種)
【備考】今シーズンの鳥の海のカモメは,セグロカモメが例年になく多く越冬していた。多いときは15羽を数えたときもあった。シギチはミユビシギとハマシギがあわせると150羽+越冬している。ミヤマガラスはだいたい例年通りだが,初めて見た頃は9月下旬とか10月初旬とかもあったが最近は10月中旬前後で見ることが多い。コクマルガラスは以前は少数見られたこともあったが,新田地区の群れではここ数年見たことがない。ハイイロチュウヒも来ているようだが,まだ見ていない。コチョウゲンボウは例年,いちごハウス付近でよく見かける。鳥の海は鳥もいるし,はらこ飯やホッキ飯,シャコ飯などおいしいし,温泉も立派なって,気候もいいし,本当によいところだ。
【写真】
  
■11/15ミヤマガラスの群れ。今シーズンのミヤマガラス初認は10月の26日の週で鳥の海と大郷町でそれぞれ300羽前後確認した。/12/20早起きは3文の得のカワセミ♀。マリーナを見て鳥の海外周路すぐのところの堤防にちょこんと立って餌をねらっていた。1mくらい離れたところにいつもいるイソヒヨドリのペアがいて,うまくすると3ショットだったが,カワセミにねらいを絞って撮影した5枚撮ったところで,反対側から軽自動車がブーッと走ってきて,カワセミは飛んでいってしまった。残念!
  
■11/15 10月下旬からいついているホシハジロの♀がいて,この日はカニと格闘していた。カニを捕まえたのはいいが,カニもさるもの,そう簡単には食べられず,はさみでホシハジロのまぶたを挟んで,それは痛そうだった。ぐるぐる激しく回りながら,何とか加え直したが,今度は嘴の付け根を挟まれてまた痛そうにぐるぐる回る。2分以上格闘し,やっと嘴の中に収まったのであった。/11/22ハジロカイツブリ冬羽
  
■12/6,20カンムリカイツブリ冬羽。カンムリカイツブリは大学時代はあこがれの鳥だった。確か韓国の漢江で夏羽を初めて見て感動したが,そのうち,県内でカワアイサとともに飛来数が増えてきて,今ではすっかり当たり前の鳥でしかも冬羽も夏羽も見られると言うことになってしまったが,大型のカイツブリで何となく子猫のようなかわいらしさがある。
  
■12/20ハジロカイツブリ冬羽。よくやるポーズ/12/29早朝,マリーナの船着き場で足輪をしたハマシギが1羽群れから離れてしきりに採餌していた。途中,上空をハヤブサが飛び,思わず姿勢を低くした。目の前にレンズを構えたでっかい人間がさっきから1mくらいの距離にずっといるのにである。それほど,猛禽というのは怖いもののようだ。
  
■12/6防波堤に群れる大型カモメ。飛び立ったのはセグロカモメの成鳥冬羽。2枚目もセグロカモメ成鳥冬羽で目が黄色いタイプで,悪人顔に見える。/オオセグロカモメ第4回冬羽とウミウのツーショット(これは新地漁港の写真。掲載する機会を逸したのでここに載せた)
  
■2009年1/17カワウが獲物を丸呑みしていた。まさに「鵜呑み」だ。発見してから飲み込むまで速すぎて,2枚しか写真が撮れなかった。/ハジロカイツブリの群れ。よく見ると頭部から顔半分にかけて冬羽から夏羽が生えてきている個体が多く見える。
  
  
■2009年1/17 鳥の海から磯浜に行く途中の休耕田で,ここは毎年冬季水を張ってあるので,タゲリがよく見られるところだが,今年は10月下旬頃から,セグロセキレイ,タゲリ,イカルチドリ,それにクサシギの4種類のペアが見られている。タゲリは4~6羽見られることもあるが,道路を挟んで反対側も水が張ってある水田なのでそちらにもいるようだ。毎回,逆光で,写真は諦めていたが,朝早かったので斜光状態で撮影した。クサシギはこのへんでは越冬個体。
  
  
■2009年1/4 今年初めての鳥見だったが,ホイグリン系カモメをやっと見ることができた。おそらく12月末あたりからいたのだろうが,見つけられなかった。お気に入りの黄色のフロートではなくフロートの近くでぷかぷか浮いていたのだが,別に足を見なくても顔とスタイルですぐわかった。初列風切りを見ると換羽が遅くP10がかなり短いのがわかる。


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2008年12月21日(日)伊豆沼2工区

2009年02月03日 | 伊豆沼・内沼
■2008/12/21(日)11:30-13:15【天気】晴れ
【場所】伊豆沼2工区
【種名】マガン,ハクガン成鳥3(1科2種)
【備考】久々に伊豆沼に行ってみた。サカツラガンやヒメシジュウカラガン,シジュウカラガンの群れなど,いろいろ観察された方が多かったようだが,自分といえばもっぱらカモメの方に行っていたので伊豆沼の方はご無沙汰だった。ご無沙汰しているうちに何も珍ガンはいなくなってしまって,マガンしかしないという状況だったが,かろうじてハクガンをこれ以上は近づけないという位置で,車からしばらくの時間(途中で眠ったりもしたが)ハクガンの行動を観察することができた。これまでも蕪栗西側田圃の道路脇の畦にどろんこになっているハクガンを間近で見たことはあるが,今回は,かなりの長い時間,しかもどろんこになる前にじっくり見ることができたのはよかった。観察中,何度かよく鳴いた。1羽が鳴くとつられてもう1羽が鳴くというのも見ることができた。ハクガンの鳴き声をすぐ近くで聞くことができたのも初めてだ。しかし,鳴き声なら同じ白黒コオリガモの清音「アオアオアオナ」にはかなわないだろうが。宮城県の蕪栗や伊豆沼で撮影するハクガンやシジュウカラガンは他県とは何となく趣が違う。北海道はもちろん違うが,秋田や北陸の風景とも異なる。何というか,本当にそこらの田圃で餌を食っているガンというか,非常にローカルで身近な存在だ。前にも書いたが,実家の田圃にハクガンやシジュウカラガンが降りて,我が家の落ち穂を食っていたり(つまり,同じ田圃の米を自分も食っているわけで),いつだったかコンバインで稲刈りを手伝っていると,マガンの編隊がやってきて,我々の姿を見るや,「明日はここが餌場にはいいでしょう」という感じで,いかにもらしくさっと方向を変えていったり,またあるときは,実家の裏の沢田(「さわだ」と呼ぶ,平地より高いところにある渓流近くの田圃の意味か?)にマガンが大量に入っていて落ち穂を食べていて,ここまで自分の家の田圃に入られると,誰に断って家の田圃に入っているわけ?などと思ってみたりもする。いずれにしても,ガンは自分の幼い頃から極身近な鳥だった。ただし,昔はこんないっぱい,実家の近くの田圃で見たことはなかったのも確かだ。
【写真】
  
  
  
■鳴くハクガン
  
  
■伸びと頭掻き
  
■しばらくの背眠や休息,羽繕いなどのあと,餌を食べにどろんこの田圃を歩く


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