私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

2018年、2022年と見に行き、2023年は巣が崩れてしまったらしく、今年は隣の岩で抱卵中だった。

2007年12月31日(月)釣師浜

2008年01月27日 | 磯浜漁港
■2007/12/31(月)9:40-10:10【天気】曇り時々晴れ
【場所】釣師浜・新地漁港
【種名】(科種)
【備考】天気が悪く,河口付近のカモメの個体数も少なかった。とりあえず,近づいてちょっとの間見ていたら,シロカモメの第1回冬羽が飛んできて目の前に降りた。これはラッキーと思っていると,オオセグロカモメ,ワシカモメ,セグロカモメ,それにカモメが一緒に並んで渚にいたので撮影した。これは大型カモメ3種のなかなか分かりやすい写真だ。シロカモメは盛んに水を飲んだり羽繕いをしていた。強風で渚に出ると羽毛が逆立つ。大きさは他の大型カモメよりもずいぶん大きく見えた。そのうちパッとカモメが飛んだと思ったらハヤブサのお出ましだ。自分の周りを砂浜すれすれに飛んでカモメを追い散らし,川の岸に降りて水を飲んだり,水浴びしたりしていた。
【写真】
  
■シロカモメ第1回冬羽,ウミネコと比べるとずいぶん大きい/セグロカモメ成鳥冬羽/ワシカモメ第3回冬羽?とシロカモメ
  
■シロカモメ第1回冬羽
  
■左からオオセグロカモメ,ワシカモメ,セグロカモメ各成鳥冬羽,それからカモメ第1回冬羽,顔つきがそれぞれおもしろい。/ハヤブサ若鳥(成鳥に近い)


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2007年12月31日(月)鳥の海

2008年01月27日 | 鳥の海
■2007/12/31(月)8:50-9:15【天気】曇り時々晴れ
【場所】鳥の海,周辺田圃
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ダイサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,スズガモ,ホオジロガモ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,ノスリ,ハイイロチュウヒ♂1,オオバン,ハマシギ6,ミユビシギ3,ユリカモメ,ホイグリン系カモメ,オオセグロカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,ビンズイ,ヒヨドリ,モズ,ツグミ,ジョウビタキ,カワラヒワ,シメ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス,ハシボソガラス,ハシブトガラス(19科41種)
【備考】ホイグリン系もしくはホイグリンカモメを探して,10月初旬から計6回通い,6回目にやっとホイグリン系カモメを見つけた。これまでの記録からすると数も回数も少ないながら,鳥の海に立ち寄っているようだ。まだ幼羽や第何回冬羽というのは見ても全然わからないが,怪しいのを見ていけば少しずつわかるようになるだろう。1年の終わりに見られたということでよしとしたい。
【写真】
  
■ホイグリン系カモメとカモメ,ユリカモメ/カモメのランディング
  
■ホイグリン系カモメ成鳥冬羽(taimyrensis),光の反射面で翼の色が濃く見える。嘴の赤斑が上嘴まである。足はやや橙色がかった黄色。銚子では普通に見られるが県内では少ない/ホオジロガモ♂

■ハジロカイツブリ幼鳥冬羽,顔の白い部分の境界が不明瞭。


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2007年12月23日(日)稚内・宗谷岬

2008年01月21日 | 北海道
■2007/12/23(日)8:00-14:40【天気】晴れ午後から曇り
【場所】抜海港~ノシャップ岬~稚内港~宗谷岬
【ノート】
◇テトラポッドと遠浅の海
 抜海港からノシャップ岬までは原野と漁村が続く。積雪はあまりなく,雪を踏みながら歩いていくと,すぐに低い堤防と消波ブロックがある浜辺に出る。その堤防とブロックの間にシロカモメが群れている。ほとんどがシロカモメでオオセグロカモメが多少,ワシカモメがほんのたまに見られるくらいだ。ノシャップ岬まで5,6回ほど浜辺に出て観察したが,お目当てのカモメは見られなかった。
 観光地のノシャップ岬をパスして,いよいよ来る途中見ていったポイントを丁寧に観察していく。最初にオジロワシ成鳥がいたが,何枚か写真を撮って,カモメ類がたくさん集まっていた小さな川が流れこむポイントに移動する。しかし,いざ観察しようとしてやってきたのがさっきのオジロワシだ。カモメは解散し,テトラポッドの上に散り散りに止まった。鵡川でもそうだが肝心なときにオジロワシが邪魔をする。来るな来るなとしっしっしと追っても関係なくやってくる。まったくにくいヤツだ。しかし,車ならゆっくり走っても10分もかからないところを1時間以上カモメを探しながら行ったが結局,でなかった。
◇あおあおあおな・あおあおあおな
 10時40分にフェリー埠頭に着く。有名な北防波堤ドームは実に芸術的な建造物だ。その前を通って埠頭の端まで行ってみたが,あまりいない。そこから中央埠頭を見ると,オオハム,ウミガラスが見えた。コオリガモもよく見るとけっこういる。急いで戻り,埠頭内の灯台に続く防波堤を歩いてコオリガモに近づいた。目の前のペアがやってきたので,撮影していると,後ろからアオアオアオナー・アオアオアオナーと♂が鳴きながらやってきた。かなりはっきりした「青」と「青菜」だ。ききなしではなくはっきり清音でアオ・アオ・アオナと言っている。これにはとても驚いた。それからぐるっと回って北洋埠頭に行くともう,コオリガモがやたら近くにいっぱいいる。岸壁から下を見たら,直下にオオハムがいて,互いにびっくり。急いでレンズを向けたが,近すぎ大きすぎてピントが合わない。だいたい肉眼で大きく見えるのだから400mmではさらに大きい。結局,2,3秒で潜られて遠くに出たところを撮影したのが,掲載した写真だ。鳥の海の水門で見たアビよりずっと近かった。
 それから釣り人がいる埠頭の方にいくと,埠頭の岸壁から淡水が出ている場所にたくさんのコオリガモが集まってしきりに潜水していた。クロガモもたくさん近くにいる。クロガモは頭と頬の羽毛の質がよくわかるほど近くにいた。あとはシノリガモはどこにでもいる感じだ。ウミガラスは港の真ん中へんいいるので,どこに行っても,小さくしか撮影できなかった。しかし,これだけ近くでコオリガモを見られたのだから,大学時代の納沙布岬の小港で見たコオリガモの再現にになったのはとてもうれしかったし,満足した。ビロードキンクロやコケワタガモはまだだが。
◇回転寿司に行く
 宗谷岬に行く途中,市内の回転寿司に立ち寄った。伝票に書いて注文する形式で,ネタは北海道らしく巨大だった。いつもウインドウズモバイバルOSのタッチスクリーンで注文し,新幹線のようなものが注文した寿司を運んでくるかっぱ寿司で食べていると,紙に鉛筆で書くというのはなかなか風流だ。しかし,となりのおばさんがものすごい勢いで伝票に注文を書き,せわしなく寿司を食べているのにはやや興ざめといったところだった。
◇宗谷岬で日本最北端の人になる
地図で見ると稚内から宗谷岬までは遠そうに見えるが,これも30分そこそこで着く。この間,やはり遠浅の海にはシロカモメや海ガモ類が群れていたり,オオワシが浜辺にぽっつりいたりする。宗谷岬まであと少しというところで,あれ,宗谷岬ってどこ?と思ったら何と通り過ぎていた。岬というと函館の立待岬なんかのイメージがあって,やや断崖というのが頭にあったが,ここもノシャップ岬同様,平地というか遠浅の海岸の延長線上にあるといった感じだった。この時間,誰もいなかったので自分が最北端の人になったつもりでいたが,よく見ると,目の前にシロカモメが2羽いるではないか。これでは最北端になれないと,大変失礼ながら手でしっしっと追ってしまった。そして自分が最北端の動物になったのである。
◇新千歳空港で「白い恋人」を買いそびれる
いったん稚内港に戻り,短時間見た後,空港に行った。「白い恋人」が置いてあったので買おうかと思ったが,どうせ新千歳空港で買えるだろうと思っていたら,何と千歳では全部売れきれだった。がっかりして別のおみやげを買い,そしてあっという間に仙台空港に,そして自宅に帰った。飛行機はやはり速かった。
 写真は,宗谷岬から少し戻った遠浅の海岸で,クジラらしきものの死体をあさっているカラスとオジロワシ。
写真はこちらです


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2007年12月23日稚内その1

2008年01月13日 | 北海道
■2007/12/23(日)8:00-14:40【天気】晴れ午後から曇り
【場所】抜海港~ノシャップ岬~稚内港~宗谷岬
【種名】オオハム1,ハジロカイツブリ2,ウミウ,ヒメウ,マガモ,ヒドリガモ,キンクロハジロ,スズガモ,シノリガモ++,クロガモ++,コオリガモ300+,ホオジロガモ,ウミアイサ,トビ,オジロワシ3,オオワシ1,ユリカモメ1,セグロカモメ4,オオセグロカモメ++,ワシカモメ1,シロカモメ+++,ウミガラス1,ウミスズメ+,ハクセキレイ,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(10科27種)
【ノート】

◇はじめに
 1ヶ月前まではカモメ類を期待して,ワイバードのツアーに参加する予定でいたが,22日(土)に大事な仕事が入ることになり,1泊2日単独で行くことにした。小笠原でお世話になったワイバードのI氏には,2月に羅臼の旅館「まるみ」で偶然お会いしたので,いろいろお話を聞くのを楽しみにしていたのだが残念だった。
 今回の探鳥行はカモメ以外では2月の道東でしっかり見られなかったコオリガモを見ることだった。2月に道東に行く時も,稚内にするか道東にするか迷ったのだが,毎日ネットで宗谷岬のライブカメラの様子を見るうち,あまりのすさまじい光景に,まだ羅臼のライブカメラの様子の方がいいと判断した。今回は12月でワイバードもこの3連休のツアーだった。それから日本最北端の宗谷岬にもまだ行ったことがなかったので,「最北端」という言葉に惹かれ行ってみることにした。
 仕事が予想より早く午前中で終わったので,いったん帰宅してから仙台空港に行くことにした。立場上,何かあった時はいつでも引き返さなければならないので予約も何もなしだ。ANAの職員には「マイルは?えっ現金ですか?」と言われながら手続きをしてもらい,14:30の便に搭乗した。新千歳空港には15:40着,そこから札幌まで行ってスーパー宗谷に乗るのだが,ここからが5時間の長い旅。飛行機の便がないので仕方がない。22時を過ぎて稚内に近づくにつれて大学時代に利尻,サロベツの旅の際に訪れた懐かしい駅-音威子府,幌延,豊富,兜沼-を通り過ぎる。雪はあまり積もっていない。夜中の11時過ぎに稚内駅に着いたが,あまり寒くない。駅前のビジネスホテルに入り,2時には就寝。

◇夜明けのフェリー埠頭
 翌朝7時に歩いて5分のフェリー埠頭に行ってみたが,まだ暗い。それでもコオリガモが遠くにいるのは見える。もしかして,こんなもん?と不安がよぎる。オレンジ色のライトがあちこち輝いて,大型フェリーがまだ暗い朝に出港していった。大学時代には利尻島へここから行ったはずだ。
 レンタカーの店は探すまでもなく駅周辺にけっこうあって,一番早く開けてもらえるところを探す。いつも使っているトヨタレンタカーは9時で,ニッポンレンタカーが8時30分だった。いったんホテルに戻り荷物を整理した。とはいってもデジカメ,双眼鏡とザックのみ。ニッポンレンタカーに行って,「一番安いのでいいです」というとマーチを出してくれた。

◇抜海港でゴマフアザラシを見る
 最初に抜海港に行くことにした。片側が漁業関係の建物や小さな漁港が続くノシャップ岬までの海岸沿いの道路を,カモメ類の様子を見ながら進む。10分くらいで海からすぐの(崖ではない平地)ノシャップ岬の灯台に着き,そこから抜海港へ向かった。
 9時少し前に抜海港に到着。「笠島」ならぬゴマフアザラシはどこ?と漁師の方に聞くと,あっちだよと言う。岸壁で写真を撮影している方がいたので,あそこかと思い行ってみると,顔だけ出しているゴマフアザラシが2,3頭浮かんでいる。向こうの防波堤の砂浜や消波ブロックには,軽く100頭を越えるゴマフアザラシが寝そべっている。背景は真っ白な利尻山で,寒々とした中にも清新さが漲るすてきな光景だ。大学の時はあの利尻山の8合目まで行って雷に遭い,やむなく引き返したのだった。
 このゴマフアザラシだが,大きいのも小さいのもいろいろいる。体長は最大で1.7mの中型アザラシというが,中空三角ブロックのサイズからいって,大きいものは明らかに2m以上ある。宮城県内でも阿武隈川にアザラシが出たとかで話題になったが,全然興味がなくて見に行かなかったが,ここのアザラシを見てやたら感動してしまった。何に感心したかと言えば一番はその生活態度だ。とにかくみんな寝ている。いろんな形で寝られる。仰向け,うつぶせ(顔は上げている),ごろ寝(横),立ち寝。いろんなところで寝られる。砂浜,消波ブロックの上,浅瀬,水上(立ち泳ぎ風)。しかし,いったん何事か起きるとぱっと顔を上げる。そして大勢に影響がないとわかるとすぐ寝る。すぐ寝る。日頃,仕事で毎日寝不足の我が身にはうらやましい限りだが,いくら脂肪が厚くても寒いことは寒いだろう。
 岸壁に「餌をやると危険!」と書いてあった。確かにあの一見のんびりしていそうに見えるが,あの大きさであの体重であの大群でやって来られたらどうなるかわかるものではない。ハクチョウやオナガガモの餌付けとは違うだろう。ワイバードではここでミヤコドリ1羽を見たと書いてあったが,アザラシばかりに目がいって消波ブロックの上まではちゃんと見なかった。まあ,このアザラシたちのすごさは,百聞は一見に如かずだ!
 時間があまりないので,40分ほど観察して早々に抜海港を後にした。
(稚内港の記事に続く)写真はこちらです


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2007年12月1日(土)・8日(土)釣師浜

2008年01月04日 | 磯浜漁港
■2007/12/1(土)10:30-11:15,8日(土)11:00-12:00【天気】晴れ,曇り
【場所】釣師浜
【種名】ユリカモメ,ウミネコ,カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ(1科6種)
【備考】釣師浜(福島県だが宮城県のすぐとなりということで)10月は2回,11月は2回,12月は1日,8日と通い,上記以外のカモメを探したがアウトだった。しかし,セグロカモメについては成鳥夏羽,幼羽,第1回冬羽,第4回冬羽,成鳥冬羽を見ることができた(関東以西ではやたらいるが,宮城県内はやたらいるわけではない)。かなり小さい個体や,足の短い個体やらいろいろ見ることができたのは収穫だった。
【写真】
  
■ワシカモメが喉を膨らませて威嚇の姿勢でやってきた。おお,どうしたと思っていたら,オオセグロカモメがものすごい形相で迫ってきている。そばにいたもう1羽のワシカモメは,空威張りの哀れなワシカモメをちらっと見ているようでもあった。
  
■ワシカモメ成鳥冬羽/ワシカモメ成鳥冬羽/セグロカモメ第4回冬羽
  
■カモメ第2回冬羽/オオセグロカモメ第2回冬羽/オオセグロカモメ第1回冬羽飛翔
  
■セグロカモメ成鳥冬羽/釣師浜のカモメ類の群れ。灰色の背のカモメはワシカモメ,セグロカモメ
  
■コチョウゲンボウ成鳥♂,ミサゴ,ノスリ(鳥の海周辺で撮影)


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