私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2011年9月26日(月)釣師浜

2011年09月26日 | 磯浜漁港
■2011/9/26(月)13:58-15:00【天気】曇り
【場所】釣師浜
【種名】】ウミウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,キンクロハジロ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,オオバン,シロチドリ6,メダイチドリ幼羽12,トウネン幼羽3,ミユビシギ幼羽8,オオセグロカモメ,ウミネコ,ハシボソガラス(10科22種)
【メモ】蒲生から釣師浜に行こうと山元ICで降りて国道6号線を南下した。震災後,釣師浜には何回か行ったが,今回は久しぶりだったので,うかつにも新地町役場の交差点を左折するところを,その手前で左折してしまい,JR常磐線新地駅があったところへに行く道路(県道103号線)の方を行ってしまった。震災前は鳥の海からいつも行っていた浜沿いの県道38号線にでるはずなのだが,38号線は至る所で橋が落下したり,道路が寸断されているので,そこへは当然行けない(ここを通ったのは2回目なのだがすっかり忘れている)。そこで,本来あるはずの38号線に平行した田圃道を釣師浜の方へ走ってみることにした。周囲はほとんど沼地のようになっており,ハシビロガモ,マガモ,コガモ,カルガモ,オナガガモ,ヒドリガモなどがいた。特にコガモは大群がいて,車が通る度に飛び立っていた。常磐線があった線路近くまで来ると用水路があって行き止まりになったので,引き返した。この用水路を渡れば本来行くべき道路なのだが。田圃道を引き返し,またカモの大群を右往左往させて,やっとぐるっと回って釣師地区に着いた。郵便局や角にあった洋服店は跡形もなく,またいつも車を停めていた橋の脇の駐車場は一部その姿を留めているが,橋脚は陸側に20m以上流されている。いつも家内と行っていたラハイナは半円形の段になった入口のコンクリートと,建物のコンクリート基礎部分,庭の芝生と草花の一部が残っている。この喫茶店の2階からマスターや奥様ととりとめもない話をしながら,浜のカモメ類の大群や,日によって全く色が違う海を見たことが懐かしく思い出される。
 浜に出ると,河口にはオオセグロカモメやウミネコの群れがいた。この2種以外はいなかったので,新地漁港の方に歩いて行くと,ミサゴが上空を飛び,浜にはミユビシギ,メダイチドリ,トウネン,シロチドリの群れがいた。しばらくミユビシギが波打ち際を走る様子を観察した。海の方はまだ季節が早いので,海カモの姿は見えなかった。
【写真】
  
■メダイチドリとミユビシギ/トウネン幼羽/ミユビシギ冬羽のランニング
  
■走るミユビシギ/目の前でふと立ち止まったかと思うと...
  
■急にペタッと座って警戒態勢に入った。上空をハヤブサ成鳥が飛び過ぎていった。目の前の人より,ハヤブサの方が怖いのだ。/ウミネコ成鳥冬羽/ミユビシギ千鳥足の連続写真。2秒間の写真。酔っ払いの千鳥足(こういう人は今の社会や経済状況ではほとんどいなくなってしまったが)ではなく,かなりダイナミックな走り。方向を急に変える時もすごい走りをする。


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2011年9月26日(月)蒲生海岸

2011年09月26日 | 蒲生海岸
■2011/9/26(月)9:21-9:39【天気】晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,ミヤコドリ成鳥夏羽1,キアシシギ幼羽1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス(12科16種)
【メモ】25日はゆっくり観察できなかったので,また来てみた。砂浜の方へ歩いて行くと,どかで聞き慣れた鋭い声がした。するとすぐ近くにハヤブサの若鳥がいたのに気づかず,わきをのこのこミヤコドリを探しに歩いていたのだった。当然のことながら,ハヤブサは飛んでいってしまったが,ハヤブサも意外に至近距離で見られる鳥の一つだ。河口の方を見るとダイゼンとオオソリの群れはいなかったが,ミヤコドリはすぐに見つけることができた。しきりに嘴を突っ込んで貝を探していたが,この日も見ている時間ではイソシジミを採ることはできなかった。そのうち,干潟の貝類の調査に来たらしい人たちがやってきて,ミヤコドリもあちこちに移動していくので,今日はわずか18分でやめにして,最後にキアシシギがチゴガニを捕まえているのを見て,釣師浜に移動した。
【写真】
  
  
■嘴を突っ込んで餌を探すが見つからない。このミヤコドリは成鳥のきれいな個体だった。
  
■チゴガニを食べるキアシシギ幼羽


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2011年9月25日(日)蒲生海岸

2011年09月25日 | 蒲生海岸
■2011/9/25(日)6:39-7:29【天気】晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,ミヤコドリ成鳥夏羽1,シロチドリ幼羽3,ダイゼン幼羽7,オオソリハシシギ幼羽1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス(12科17種)
【メモ】9月23日(金)に蒲生に行ったがその時はミヤコドリを見ることができなかったが,実際にはこの日に飛来していたということだった。震災前なら,七北田川河口の干潟や導流堤付近の干潟でイソシジミを食べているが,これらの環境はすっかり失われてしまっている。さて,奥の干潟を七北田川の新し河道沿いに歩いて行くと,北側の砂浜からこちらへ歩いてくるのがミヤコドリだった。成鳥で,目も赤く,羽衣も黒で足もかな濃いピンク色だ。河口の曲がり口付近にやや干潟らしいところがあり,ここでダイゼンやオオソリハシシギと一緒に採餌し始めたが,何しろあるのは死んだ貝類の殻ばかりで,しばらく見ていたが1回もイソシジミを食べるところは見られなかった。そのうち,ミヤコドリを観察しに何人かやってきたので,そうするともうじっくり見ることもままならないので1時間弱いて引き上げ,また来ることにした。
【写真】
  
■ミヤコドリ成鳥夏羽/ダイゼンとオオソリハシシギ幼羽
  
■ミヤコドリ/ミサゴ。ミサゴも個体数も多くなり,以前のように普通に観察できるようになってきた。ちなみにカワウも少しずつ以前のように増えてきているようだ。/ミヤコドリとダイゼン,オオソリハシシギ
  
■アオサギとミヤコドリ/仙台の高層ビル群を背景に飛翔するミヤコドリ/仙台港後背地の再開した工場を背景に飛ぶダイゼンとオオソリハシシギの群れ


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2011年9月23日(金)伊豆沼獅子鼻

2011年09月23日 | 伊豆沼・内沼
■2011/9/23(金)17:13-17:14【天気】晴れ
【場所】伊豆沼獅子鼻
【種名】ダイサギ,マガン(2科2種)
【メモ】夕暮れ時,ちょうど車を獅子鼻の土手に乗り入れようとした時だった。北西方向から104+のマガンの群れが3つの編隊を組んで飛んできた。その風景に思わず胸が熱くなり,写真を撮るのも忘れて見入っていた。
【写真】
  
■獅子鼻上空を伊豆沼中方面に飛んでいくマガン/獅子鼻ダイサギの群れ


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2011年9月23日(金)蒲生海岸

2011年09月23日 | 蒲生海岸
■2011/9/23(金)7:16-7:44【天気】晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,ダイゼン幼羽2,オオソリハシシギ幼羽1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(12科17種)
【メモ】9月10日以来なので約2週間ぶりの蒲生海岸だった。外浜にダイゼン2羽とオオソリハシシギ幼羽が1羽。あとはウミネコの大群が浜で休んでいる。自分はたまたま見つけられなかったが,この日はミヤコドリの成鳥が飛来していたらしい。元,日和山があったところの前の干潟にはキアシシギがいてしきりにカニを捕まえては食べていた。干潟はこうした渡の補給地なのである。
【写真】
  
■オオソリハシシギとダイゼン幼羽/ウミネコの各世代/ダイゼン幼羽。背後の瓦礫が痛々しい。
  
■キアシシギ幼羽。餌になるチゴガニはけっこういるらしく,しきりに捕まえては食べていた。


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2011年9月18日(土)赤沼

2011年09月18日 | 大沼・赤沼
■2011/9/18(土)15:32-16:00【天気】晴れ
【場所】赤沼
【種名】ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,オナガガモ,トビ,ハヤブサ,チョウゲンボウ,エリマキシギ♀幼羽1,タカブシギ幼羽,1タシギ78,キジバト,ハクセキレイ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(10科20種)
【メモ】赤沼にエリマキシギがいるという情報をいただき,石巻の帰りに赤沼に寄ってみると,たくさんのカモやタシギがいる中に,ぽつり1羽いた。風切りに損傷を受けているタカブシギの幼羽も1羽いた。今年は赤沼のように環境が以前の状態を保っているところが非常に少なく,エリマキシギがいただけでも嬉しい。しかも,個体数は少ないが普通に見ているシギチを多く見逃している。本来,名取,岩沼の田圃で特に苦労もせず見ているシギチを全然見ていない。
 さて,対岸のエリマキシギを見ていると,そのあたりに,すぐ目の前にタシギがたくさんいるのがわかった。ハヤブサが現れて一斉に飛び立ったかと思うと,半数以上は写真のように隠れたふりをしていた。サギたちはあまり慌てる風でもない。今年の赤沼には妙な言い方だが本当にお世話になった。
【写真】
  
■オナガガモ/エリマキシギ♀幼羽。エリマキシギの大きい写真はこちら。キリアイ夏羽後期の個体も掲載。
  
■隠れたふりのタシギ。シギチは猛禽に襲われると,姿勢を低くするのがよく見られる。いつだったか,ホウロクシギが自分の目の前でぺったり座り込んでしまったので,上空を思わず見上げるとハヤブサだったことがある。すぐ目の前で写真を撮っている人間より,ハヤブサの方が怖いのだろう。
  
■タシギの飛翔形。羽縁が白いのと尾羽の両端が白黒なのがよくわかる。/ハヤブサ成鳥♂/チュウサギ


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2011年9月18日(土)石巻雲雀野

2011年09月18日 | 石巻雲雀地区
■2011/9/18(土)13:48-14:30【天気】晴れ
【場所】石巻雲雀野
【種名】カワウ,アオサギ,カルガモ,マガモ,トウネン幼羽8,オオセグロカモメ,ウミネコ,ハクセキレイ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(7科10種)
【メモ】埋め立てが進み,毎年少しずつ干潟の環境が悪くなっていたとはいえ,昨年度はまだ,ヨーロッパトウネンやオジロトウネン,オオメダイチドリなどが観察できた。しかし,東日本大震災によって雲雀野の埋め立て地は,津波に晒され,さらに多くの瓦礫置き場となって,すっかり環境が変わってしまった。それでも,長逗留は当然餌がないのでできないが,少数のシギチは観察できている。反対に多くなった鳥は瓦礫置き場に群がるカラス類と防波堤や干上がった干潟に群れるカモメ類が非常に目立つ。カモ類はこの日はカルガモとマガモだたったが,とにかく数は非常に少ない。地震で地盤沈下が激しいため,堤防を楽々越えて海水が埋め立て地の中に浸入してくる。これもまたすさまじい光景だ。高潮というのではなく,防波堤の外に海が溢れているといった感じだ。このフィールドではかつて,太ったソリハシセイタカシギやコモンシギ,ヒメハマシギを観察した場所だが,もともと埋め立て地だったところが,シギチの住みやすい変化に富んだ環境として毎年多くのシギチが観察できた。今後どのように変容していくのか見守っていきたい。
【写真】
  
■オオセグロカモメとウミネコの群れ/トウネン幼羽。トウネンの顔もいろいろあっておもしろいが,このトウネンは白眉トウネンという感じだ。
  
■トウネンの群れ/外海から防波堤を越えて流入する海水。
  
■オオセグロカモメの第2回冬羽か?何れ♀型と思われる。オオセグロカモメには普通のがっしりタイプの♂型,頭がやや丸く嘴も短めで体もやや小さい♀型,そして,とてもオオセグロカモメには見えない小型で頭が小さく細長く,嘴もユリカモメのように細い極小型がいるが,この個体は,首を縮めれば♀型の特徴を示すと思われる。どのタイプでも,羽衣はどう見てもオオセグロカモメという感じの個体がほとんどである。
  
■第2回冬羽移行個体と思われる/幼羽/第4回冬羽
  
■トウネン幼羽/マガモ


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2011年9月10日(土)赤沼

2011年09月10日 | 大沼・赤沼
■2011/9/10(土)7:08-7:27【天気】晴れ
【場所】赤沼
【種名】タシギ幼羽,オオジシギ幼羽(1科2種)
【メモ】蒲生に行く前に赤沼に行ってみた。津波で押し流されたフェンスがない赤沼は丈高い雑草が沼の周りに生えているが,車から観察が出来ないこともない。沼に着くと手前の泥地には何もいなかったが,対岸にジシギが2羽いるのが見えた。そのうち何を思ったか,車を停めているすぐ前に飛んできて撮影したのが下の写真である。やや小さい片方のシギはどう見てもタシギの幼羽だとわかったが,もう1羽がよくわからない。たいていの場合はオオジシギに決まっているが,チュウジの可能性がないわけではない。結局写真判定で紛れもないオオジシギの幼羽と断定した。はじめ,こちらへ飛んできた時は草の中から2羽で出てきたが,その辺で採餌しているうち,急にオオジシギが足を取られて前に突っ伏した。写真を撮っていて思わず笑ってしまったが,シャッターは確実に押していた。タシギはびっくりして尾を上げて反対方向に飛び退いた感じだった。しかし,さすがに0.何秒かで立ち上がると,何事もなかったように採餌を始めた。そのうちどんどん近づいてきて,車の窓から見ていた自分を発見して,2羽とも慌てて逃げていったが,数分後にはまた出てきて,さらにどんどん近寄ってきた。途中,アオサギがナマズを串刺しにするのを見たが,約20分間,2羽のジシギをじっくり観察据えることができた。オオジシギは田圃の土手に突っ立ているのや,蔵王の高原でズビャークガガガガとやっているのは何度か見たことがあるが,目の前で活発に採餌しているのを見たのは初めてだったので,寄ったかいがあったというものだった。
【写真】
  
■足を取られて前に突っ伏したオオジシギ
  
  
  
  
  
  
  
  
 


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2011年9月10日(土)蒲生海岸

2011年09月10日 | 蒲生海岸
■2011/9/10(土)7:08-7:27【天気】晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,シロチドリ成鳥♂1♀1幼羽4,トウネン幼羽9,キアシシギ幼羽2,イソシギ1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ(10科16種)
【メモ】赤沼でオオジシギを見た後,蒲生に向かった。導流堤近くから外浜に渡ると,海に突き出た堤防のようなものがある。津波以前に導流堤を渡ったところから河口のところにあった構造物のような気がするが,定かでない。とにかくこの構造物は蓋のようなものが落ちて,そこに海水が溜まって潮だまりのようになっている。藻類が繁茂してトウネンの餌になる小動物がいるようだ。潮だまりの中には,イシダイの幼魚もいた。トウネンの9羽の群れは先端の方にいて,しきりに採餌していた。砂浜をずっと北へ歩いて行くと,シロチドリのファミリーらしい群れがいたり,アオサギの群れ,ミサゴが3,4羽といる。震災前はそんなに蒲生へは行かなかったが,今シーズンはけっこう行くようになった。直接面識はないが知人のお嬢さんが津波の時に七北田川周辺で行方不明になっているのもあるかもしれない。ところで,9羽のトウネンのうち1羽に標識があった。H氏にたずねてみると,北海道のコムケ湖でバンディングされた個体だそうだ。山科鳥研にも登録を代行してもらった。コムケ湖には行ったことはないが,網走から北上してサロマ湖からさらに少し北にあるところで,近くにはオホーツク紋別空港がある。昨年は釧路から根室,羅臼,斜里,濤沸湖,網走,女満別というように行ったが,もう少し北上すれば能取湖,サロマ湖と行ったわけだ。いずれ,海を渡って北海道にたどり着き,そこからおそらく海岸線沿いに飛んで,たくさんの中継点で採餌し,休息を取りながら,はるばる蒲生に来て,さらに南下していくわけだが,こんな小さい体で本当によく飛ぶものだといつも感心させられる。
【写真】
  
■防波堤のように海に突き出た構造物/イシダイの幼魚/採餌するトウネン幼羽
  
■採餌するトウネン/北海道コムケ湖でバンディングされたトウネン(H氏からの情報)
  
■トウネン幼羽と標識トウネン。
  
■トウネンの正面顔。こんな小さい鳥でも恐竜の面影がある。
  
■ミサゴ/シロチドリの群れ。成鳥♂,♀,幼羽/トビ


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2011年9月10日(土)赤沼

2011年09月10日 | 大沼・赤沼
■2011/9/10(土)7:14-7:15【天気】晴れ
【場所】赤沼
【種名】アオサギ(1科1種)
【メモ】赤沼で早朝からジシギを観察していた時,バシャッという水音がしたので顔を上げるとアオサギが水中で獲物と格闘していた。ものの3秒くらいでナマズを捕まえていたのだ。よく見ると,下嘴でナマズを串刺しにしていた。ナマズも最初はくねくねしながら暴れていたが,やがて大人しくなった。これではとうてい呑み込むことは無理で,串刺しにしたまま行ってしまった。最後はどのようにしてナマズを呑み込んだのかは見られずじまいだった。それにしても,津波が赤沼周辺のフェンスを押し流すほどの勢いで赤沼や大沼を襲ったにもかかわらず,赤沼ではこのナマズをはじめ,渡り鳥の餌になる生き物が生き残っていたというのは実に幸運としかいいようがない。この後はすぐにジシギの観察に戻った。
【写真】
  
■水中に半身を沈めてナマズを捕まえる/よく見ると下嘴で串刺しにしていた。
  
■ナマズを頭から呑み込むのは至難の業だから,串刺しにしたのか,それとも偶然に串刺しになってしまったのか,いずれにしてもこれでは呑み込むことは出来ない。
  
■全身をぶるっと震わせて,その後,すたすたと奥の方に消えていった。/ジシギ2種が向こう岸からすぐ近くに飛んできた。(次に続く)



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2011年9月4日(日)蒲生海岸

2011年09月04日 | 蒲生海岸
■2011/9/4(日)12:49-14:05【天気】晴れ,強風,湿度最高に高し シギチ95羽+
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,シロチドリ4,メダイチドリ夏羽1幼羽1,キョウジョシギ夏羽♂・♀・幼羽23,トウネン幼羽52+,ミユビシギ夏羽・冬換羽中・幼羽13,イソシギ1,キアシシギ幼羽3,オオソリハシシギ成鳥♀1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ2,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(12科23種)
【メモ】今日は仕事帰りに午後から,蒲生にスラックス・半袖ワイシャツ姿で行った。 靴下を脱いでサンダルに履き替え,スラックスをまくって,破壊された導流堤より20mほど干潟寄りのところから,水に入り,海岸に渡ると遠くの渚にシギチがたくさんいるのが見えた。そこに行く途中に砂浜で,ピュッという声がしたので足下を見ると,すぐ近くにミユビシギの夏羽から冬羽への移行個体がいた。海岸は紀伊半島を中心に大きな被害が出た台風12号の影響で海側か湿った猛烈な潮風が吹いており,細かい砂が横殴りに飛び,レンズは曇りがちになるし,鏡筒とカメラのボディはもうべたべたしている。足下のミユビシギは,猛烈な勢いで飛んでくる砂に目を閉じることもしばしばだった。(写真PART1)そこから進んで行くと,キョウジョシギが津波で浜に打ち上げられた木材の陰でこれも風と砂を避けていた。渚を見ると,ミユビシギ,トウネン,キョウジョシギの群れが採餌をしたり,一斉に飛んで砂浜に降りたり,渚に走ったりを繰り返していた。砂浜で休んでいる時にはずいぶん近くによって観察した。やはり風が強く,物陰に隠れて風を凌いでいる。ここで海岸には別れを告げて戻っていくと,またしてもピュッと鳴いて先ほどのミユビシギがいた。今度は写真を逆光で1枚だけ撮って,砂浜をとぼとぼ歩いていると,ダイサギが採餌していたが,意外と近づいても逃げなかった。そこから干潟の方を見ると,ごちゃごちゃシギがいるのが見えた。双眼鏡で見るとそれは,キョウジョシギの群れで,ほとんどが幼羽だった。オオソリが1羽岩の陰にいて,その周りにキョウジョシギ,トウネン,メダイの夏羽と幼羽がかなりの羽数でいた。浜にいた4羽+とは別の個体群で,しきりに採餌している。久しぶりに蒲生で90羽を越えるシギチを見ることができ,全て普通種ながら,彼らが蒲生にいること自体とてもうれしかった。


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2011年9月4日(日)蒲生海岸PART1 ミユビシギ

2011年09月04日 | 蒲生海岸
■2011/9/4(日)12:49-14:05【天気】晴れ,強風,湿度最高に高し
【場所】蒲生海岸
【写真】その1 枚数が多いので,その1からその4くらいに分けて解説
  
■海岸に出るといたはずの群れがいない。仕方がなく,とぼとぼ砂浜を歩いて行くと,ピュッという鳴き声がする。ふと周りを見ると歩いてきたすぐ後ろで,ミユビシギがこっちを見ていた。鳴かなければ見落としていた。
  
■夏羽から冬羽に換羽中の成鳥で,橙色,白,黒の混じり具合が絶妙だった。ここからどんどん夏羽に変わって冬羽に変わっていくわけだが,この季節のミユビシギもなかなか美しい。
  
■紀伊半島に大被害をもたらした台風12号が,日本海に抜けた頃だったか,蒲生の海は小さな湿った砂が,これも湿った空気と共にほぼ水平にミユビシギに当たるのだった。レンズもカメラも,もちろん自分自身も砂と湿った塩っ気にまみれて大変だった。レンズも曇りがちだった。
  
■このミユビシギは,あとで観察するトウネンとの混群を作っていたミユビシギとは離れて,砂浜で休んでいた様子だったので,渡りの途中にだいぶ体力を消耗したのかもしれないが,羽衣はそれほど傷んではいなかった。1時間ほど海岸で観察していて,帰りに,またピュッと鳴いて居場所を教えてくれたミユビシギであった。


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2011年9月4日(日)蒲生海岸PART2 トウネン・ミユビシギ・キョウジョシギ

2011年09月04日 | 蒲生海岸
■2011/9/4(日)12:49-14:05【天気】晴れ,強風,湿度最高に高し
【場所】蒲生海岸
【写真】その2
  
■渚で採餌するトウネン幼羽の群れ/渚や砂浜を飛ぶトウネンとミユビシギの群れ。海岸は津波の爪痕が残る。
  >
■キョウジョシギ成鳥夏羽♂と幼羽。渚で採餌したり,砂浜で休んでいた。何しろ強風と吹き付ける砂にさすがのシギたちも辟易していたようだった。
  
■トウネン幼羽。どの個体も赤茶色の羽毛があるタイプ。/キョウジョシギ成鳥冬羽(奥)幼羽(手前)/キョウジョシギ成鳥夏羽
  
■ミユビシギ成鳥夏羽から冬羽移行個体/トウネン幼羽で赤茶色が少ないタイプ/渚で採餌するトウネンとミユビシギの混群。こうした様々な組み合わせの群れが海岸線沿いに南下していく。
  
■ミユビシギの幼羽。肩羽の白黒パターンが目立つ。/ミユビシギ成鳥夏羽から冬羽/手前が成鳥,奥が幼羽
  
■ミユビシギ成鳥と幼羽/風が強く砂粒が飛ぶ浜辺で休むトウネンの群れ/羽衣の違いがよくわかる。赤茶色がない個体もいる。(手前から3番目の個体)
  
■浜辺で休むミユビシギとトウネンの群れ。みんな風に向かっている。
  
■羽繕いをするトウネン幼羽/渚で採餌し,波が来ると急反転して波を避けるミユビシギ/採餌するミユビシギ
  
■ミユビシギ/波濤を飛ぶトウネンとミユビシギの群れ。今年生まれの幼鳥にとっては初めての光景だが,彼らもまた津波で環境が激変した仙台湾を南下していくのだ。


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2011年9月4日(日)蒲生海岸Part3 オオソリハシシギ,キョウジョシギの群れ

2011年09月04日 | 蒲生海岸
■2011/9/4(日)12:49-14:05【天気】晴れ,強風,湿度最高に高し
【場所】蒲生海岸
【写真】その3
  
■ダイサギ/メダイチドリ♂夏羽/キョウジョシギ幼羽2・成鳥夏羽♀,オオソリハシシギ幼羽。キョウジョシギの成鳥と幼羽では足の色も違う/キョウジョシギ成鳥夏羽♀
  
■トウネン幼羽,キョウジョシギ幼羽/キョウジョシギ♂夏羽/オオソリハシシギ,キョウジョシギ各幼羽
  
■キョウジョシギ幼羽。足の色が黄色がかった薄いオレンジ。白から薄褐色の羽縁が目立つ。/まだここにいるオオソリハシシギ/干潟に出て採餌を始めるオオソリ,キョウジョシギ。
  
■オオソリハシシギ,キョウジョシギ幼羽/メダイチドリ幼羽
  
■オオソリハシシギ/メダイチドリ/キョウジョシギ成鳥夏羽♂と♀(奥)。頭部が白黒はっきりしているのが♂で,褐色が混じってややぼわっとした印象の顔が♀だが,奥の個体は水浴びをして羽毛が整っていないので何とも言えないところ。
  
■キョウジョシギ成鳥夏羽♀と幼羽/メダイチドリ幼羽/オオソリハシシギ幼羽
  
■このオオソリハシシギはほとんど近寄っても逃げることなく,ずっと佇んでいたり,採餌したり,羽繕いをしていた。体は比較的痩せて見える。


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