私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

動画観察図鑑 コオバシギ・カラシラサギの採餌

2009年08月23日 | 動画観察図鑑
■動画観察図鑑 コオバシギ・カラシラサギの採餌
2009/8/18(火)コオバシギ  石巻雲雀地区
2009/8/22(土)カラシラサギ 鳥の海
【動画】
 
■コオバシギ約9M カラシラサギ約24M


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2009年8月22日(土)鳥の海

2009年08月23日 | 鳥の海
■2009/8/22(土)12:00-14:00【天気】曇り時々晴れ間
【場所】鳥の海
【種名】カワウ,ゴイサギ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,カラシラサギ3,アオサギ,マガモ♂1,カルガモ,ミサゴ6,トビ,キジ♂,バン幼鳥,コチドリ,シロチドリ,メダイチドリ成鳥・幼鳥,トウネン幼羽,キアシシギ,イソシギ,ソリハシシギ,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,セッカ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(19科35種)
【メモ】最初に閖上の田圃に火曜日に見たシベリアオオハシシギを探しに行ったが,おらず,岩沼の田圃シギも全然いなかった。鳥の海に行ってカラシラサギを見ることにしたが,これまで何回も行ったが,何しろ満潮の時ばかりだったので見ていなかった。名取川新大橋や亘理大橋を通過したときに,だいぶ干潟が出ていたので,今日はいけるかもしれないと思った。鳥の海に着くとまずいつもカモメチェックだが,今日はフロート付近は人が出ていて何もいなかった。干潟が出すぎている感じだったので,先に鳥の海ラーメンを食べて時間をつぶした。それから干潟の外周路をまわると,鳥を見ている方がおり,その先にカラシラサギがいた。そのうち飛んでしまったので,そっちの方に車を移動して,比較的近いところからビデオを撮影した。蒲生なら10mくらいの距離でいつも見ていたが,鳥の海はちょっと遠い。干潟に行って,シギチを見ているとカラシラサギとコサギがやってきた。これも遠いが,仕方がない。しきりに3羽で小魚を追うフォーメーションで,行ったり来たりしているのはおもしろかった。シギチはまだ少ないようで,これから本格化するのだろう。
【写真】
  
■魚の群れを追うカラシラサギ成鳥夏羽。今日の観察では,蒲生では何回も見たカラシラサギお得意の(コサギもやるがカラシラサギほど極端ではない)極端に斜めに構えて片目で水面を見ながら小魚を追う様子は見られなかった。
  
■魚を追うカラシラサギ。魚がジャンプしている。/カラシラサギの飛翔/夏羽と後ろは冬羽に移行中の個体,嘴もだいぶ黒くなっているが,夏羽の個体と比べると若干小さい感じ。幼羽は見たことがないがどうなのだろうか。アマサギやチュウサギ,コサギの幼鳥はわかるが,カラシラサギはそもそも個体数が少ないので。ちなみに,アマサギのヒナの嘴は太くて黒いが,これが幼鳥になる過程の個体はまだ見たことがないので,これはコロニーに通うしかない。
  
■3羽でフォーメーション,小魚を追う(写真中央)。後ろはコサギ。


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2009年8月18日(火)名取・岩沼の休耕田

2009年08月20日 | 鳥の海
■2009/8/18(火)13:15-14:45【天気】曇り
【場所】名取,岩沼田圃,長谷釜,北釜
【種名】ゴイサギ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,トビ,オオタカ,ハヤブサ,チョウゲンボウ,キジ,バン,コチドリ4,メダイチドリ2,トウネン1,ヒバリシギ2,アメリカウズラシギ1,シベリアオオハシシギ1,アオアシシギ4,クサシギ3,タカブシギ+,オグロシギ2,オオジシギ1,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,カワセミ,ヒバリ,ツバメ,イワツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,セッカ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(22科41種)
【メモ】名取ICで降りて,クロハラアジサシ田圃を見たが何もいない。近くの田圃の2枚の休耕田があり,たまたまそこを見たら,シベリアオオハシシギの幼羽がいた。区画整理した長い田圃の向こう側にいたので,証拠写真ということでまず4枚ほど撮影したが,アオアシシギ幼羽も2羽い。タカブ,クサ,アオアシの類は警戒心が強く,50mくらいはあったので少しは近づこうと思ってハッチバックを開けて長靴に履き替え,田圃を見たら何もいなかった。どっちに飛んだのかさえわからない。いずれ岩沼の田圃に行くだろうと思い,付近を巡回した後,岩沼に行った。シベリアオオハシシギの体型は双眼鏡で見るまでもなく,嘴の長さと頭の長さの比など特徴的だ。オオハシシギは識別の候補からまっさきに外れる。もう29年前になるが1980年5月に蒲生で見た夏羽が初見だ(写真上)。大学時代,オオソリとオグロシギの嘴以外の識別では,雨覆の模様が違うのを識別のポイントにしていた。斜めに流れるような模様のオオソリハシシギと,四角いタイル風のオグロシギ。飛べば,地味なオオソリに対し,オグロシギは美しい配色パターンが見られる。シベリアオオハシシギはまっすぐな嘴と縦長のやや小さい頭と,雨覆の流れ紋,足が黒いのが特徴。アメリカオオハシシギ(写真下)は以前フロリダでたくさん見たが,こちらはオオハシシギと似ているが嘴はshort- billedというくらいで,あまり長くはない。シベリアオオハシシギの体型に一番似ているのはオオソリハシシギだと思う。オオソリハシシギの嘴を真っ直ぐにしたら,シベリアになる感じ。雨覆いの流れ紋も似ている。誤解を恐れず言えば,シベリアオオハシシギは,オオジシギ,オオハシシギはタシギをもう少し立たせた感じだ。
お昼にしようかと思ったが,もう曇っているし,先にシギチを見に岩沼の3カ所の休耕田に行った。最初に一番近い田圃でオグロシギ,アオアシシギ,アメリカウズラシギを見て,他の休耕田でもいろいろ見たが,小さくしか撮影できなかったものが多かった。
ところでアメリカウズラシギを最初に見たのは学生の頃9月にカウントで行った伊豆沼中の干潟にいた個体だ。確か5,6羽小さく写っている中の1羽がアメウズだったはずだ。ちなみにスライドをプロジェクタで映してみたのは2003年が最後で,学生時代からの膨大なスライドはまだ捨てないであるが,見るのが怖い(菌糸がはっていたりするので)。最後はラーメンを食べて帰宅した。
【写真】
  
■シベリアオオハシシギ幼羽とアオアシシギ幼羽。いくら何でもこの写真で終わりというのは悲しいので,いればもう一度見に行きたいものだ。/アオアシシギ幼羽の飛翔と羽のパターン
  
■タカブシギ幼羽,オグロシギ幼羽,アメリカウズラシギ成鳥夏羽♂/先頭からタカブシギ,オグロシギ,アメリカウズラシギ,オグロシギ
  
■オグロシギ,タカブシギ,アメリカウズラシギ/タカブシギ幼羽
  
■アメリカウズラシギ成鳥夏羽♂


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2009年8月18日(火)石巻雲雀地区

2009年08月20日 | 石巻雲雀地区
■2009/8/18(火)9:40-12:00【天気】曇りのち晴れ
【場所】石巻雲雀地区
【種名】カルガモ,スズガモ♂♀,ミサゴ1,トビ2,キジ♂1,コチドリ成鳥2・幼羽3,メダイチドリ夏羽後期2・幼羽8,ムナグロ幼羽1,トウネン成鳥夏羽後期4・同冬羽移行個体1・同幼羽15,
ソリハシ幼羽4,コオバシギ幼羽2,オバシギ幼羽2,イソシギ幼羽1,オオセグロカモメ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ハクセキレイ,ハシボソガラス(10科19種)
【メモ】夏季休暇を8月後半から9月初旬に取って平日にシギチを見ることにした。今日は3/5回だが,鳥見は今回が最初だ。さて石巻雲雀地区の埋め立て状況だが,かなり進んできているようだ。いつもは時計回りで行くのだが,ダンプが土埃をあげてどんどん走っているので,右から行くことにした。アカアシシギやコアオアシシギなどが前にいたところは完全に埋め立てられていた。コチドリが数羽いたが防波堤に出るまで何もいなかった。さて,対岸を眺めていると,オバシギとコオバシギが飛んできた。近くに降りたので餌を捕りながらやってくる前方でじっとしているとどんどんやってきた。距離で3mくらいか。埋め立て地の縁が土留めがされており,傾斜に座って待っていると,トウネンやソリハシシギ,メダイ,ムナグロもやってきた。コオバシギのおそらく一方の個体は,以前,ハヤブサか何かに襲われ,かなり怖い目にあったのか(はわからないが),体を低くして水面に半分身を沈める避難体勢を取る。もう一方のコオバシギが,側にいて「いいかげんにしたら?」みたいな感じで相棒を見ている。ここではいつものとおり1カ所に1時間30分ほどしばらく座って目の前の小さいトウネンやその他のシギチを見ていた。ダンプが後ろをばんばん通るが,シギチも自分もお構いなしだ。何と言っても肉眼でシギチを見るのが一番目も疲れないし,写真は適当におもしろいシーンがあると撮影する。12時近くになり,他のシギチは来ない感じだったので,しばらく歩くと,トウネンの夏羽と幼羽の群れがいて,ヨロネンを探したがいなかったので,あとはほとんど埋められそうな池を見て名取り・岩沼に向かった。
【写真】
  
■オバシギとコオバシギ幼羽の飛翔。上面と裏面のパターンが違うのと,コオバシギはオバシギのようにコントラストがなく,頭部・胴体がもあもあした感じに見える。
  
■オバシギ幼羽。コオバシギ2羽,オバシギ2羽の計4羽で行動していた。
  
■オバシギの翼下面。脇羽・三列風切り,下小雨覆・下中雨覆・下大雨覆,下初列中雨覆・下初列大雨覆,初列風切りがよく見える
  
■よほど前に怖い目にあったのか,コオバシギの片方の個体は,ウミネコ幼羽が近くを飛んだだけで,避難態勢を取った。
  
■爆音をあげて飛んでいるF2かT4には反応しなかったが,赤っぽい前の型らしい練習機の高音に反応してまたしても,避難態勢。もう1羽はあきれたように相棒を見ている。まあ,怖いときは待避した方が,本物のハヤブサなんかが来たときはかえって命を守れるかも知れない。臆病なことは必ずしも生きるためにマイナスになるとは限らないのだ。
  
■トウネン幼羽。残念ながら今日はヨロネンには会えなかった。
  
■ソリハシシギ幼羽とメダイチドリの群れ。メダイチドリは成鳥と幼鳥が混じっている。
  
■ソリハシシギは2羽行動していた組が2つあった。/ムナグロ幼羽
  
■メダイチドリ幼羽
  
■トウネンで夏羽がまだかなり残っている個体/夏羽と幼羽/夏羽に冬羽が被さってきている個体。喉あたりもかなり白くなってきている。



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2009年8月15日(土)蕪栗のケリの親子

2009年08月18日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2009/8/15(土)13:23-13:57【天気】晴れ
【場所】蕪栗沼南側田圃
【種名】ゴイサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,ケリ5(成鳥2若鳥3)(2科6種)
【メモ】内沼から蕪栗のケリがどうなっているか見に行った。3番いのうち,エリアの北側田圃のペアとその3羽の若鳥と思われるファミリーを観察することができた。ただ3番い3カ所とは言っても,もう繁殖が終わっているので,正確にはどこの個体群かはわからない。もっと見れば,他の群れもいたとは思う。初め水路側の農道の真ん中に親鳥が1羽いて,車で近づくと例によって警戒の鋭い鳴き声を出し,田圃一枚隔てた畦に降りたので,ぐるっと遠回りをしてその畦に行ってみた。すると今度はペアで畦道をすたすた歩いており(よくこうやってペアで歩いているのを見るが),ふと脇の畦を見ると,若鳥3羽が畦に登って羽繕いをしたり,水田におりて採餌をしたりしていた。このへんの田圃は省農薬米や低農薬米,冬水たんぼがあったりするところで,道路を挟んで東側の広い田圃も省農薬,低農薬米(実家の田圃もそうだが)で,一部の田圃は「びっくりドンキー」指定の田圃になっていた。今回は,ケリの繁殖その後を見るのとお盆で墓参りがメインだったので,蕪栗沼までは見なかった。
【写真】
  
■ケリの成鳥
  
■ケリの成鳥と若鳥。
  
■最初は1羽だけ畦にいたが,すぐに2羽が姿を見せて畦と稲の間で採餌をしたり,羽繕いをしていた。


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2009年8月15日(土)内沼

2009年08月16日 | 伊豆沼・内沼
■2009/8/15(土)11:27-12:20【天気】晴れ
【場所】内沼
【種名】ダイサギ,オオハクチョウ,マガン(2科3種)
【メモ】実家へはいつも鳥見ついでに行っているが,お盆ということで帰省した。コースは内沼~蕪栗沼経由で,例年,内沼のハス祭りの遊覧船に乗って,舟から内沼のハスの花やダイサギ,コサギを撮影している。この日は,観光客がとても多いので,写真を撮る方には申し訳ないが,ほとんど舟は止まらないよ,と言われたが,こちらには連写という武器があるので,かまいませんよ,と言って舟に乗せてもらった。一番後ろの席で船頭さんと話しながら,ハスの葉と花でいっぱいの水路をまわった。確かに途中ハスの花を見るために舟を止めはしなかったが,話が弾んでくると,船頭さんも説明が多くなって,舟は船頭さんの意に反してゆっくり進むのだった。他の客の質問で,ハクチョウ類は全部で60羽くらいいること。餌をやっても決して触らせてはくれないこと,秋になって同じ種類がやってきても,て一緒に行動はしないこと,もうここに居着いて10年にもなるハクチョウがいて,環境に適応して生きていること,昼は陸に上がってくるが,夜は天敵を避けるために沼にいること,夏の暑い時には,地下水脈が湧出しているところに集まって涼んでいること,この場所というのは冬凍らないので湧水があること,ヒシは昔はよく食べていたがおいしいこと(自分も小さい時食べたことがある),ヒシが繁茂しているところは,水深が内沼ではやや深く(ハスの生えているところは1mくらい),以前,ハスを植えてみたことがあったがだめだったこと,等々,いろいろ話してもらった。今まで乗った中では一番のガイドだった。ということで,鳥は,カイツブリもショウドウツバメも見あたらず,ダイサギが計3羽だけだったが,ハスの上に乗って,餌を捕っている様子を撮影できた。舟は止まらず進んではいるが,フェリーや観光船,演習船,漁船と比べたら,スピードは格段に遅く,被写体も近いので,連写さえすればとりあえず写真は撮れる。ダイサギは普段けっこう大きいと見ているが,内沼のハスの大きさと比べると,とても小さいことがわかる。水面に平らになったハスの上に乗っても沈まないのは,まさに軽量級だからだろう。
【写真】
  
■越夏オオハクチョウとマガン,アヒル3兄弟
  
■ハスの花
  
■ハスの花とハスの葉の上のダイサギ
  
■餌を捕まえたダイサギ
  
■餌はドジョウ?/初列風切りが折れたマガン成鳥,しきりに草を食べていた。



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2009年8月14日(金)オナガの成鳥・若鳥

2009年08月15日 | 観察図鑑
■2009/8/14(金)13:37-13:45【天気】晴れ
【場所】亘理町道下付近
【種名】オナガ(1科1種)
【メモ】夏の釣師浜はどうなっているのかと見に行ったら,秋から冬にかけてオオセグロカモメやワシカモメ,シロカモメなどが水浴びする河口では,カモメの代わりに海水浴客が元気に水浴びをしていた。一通り見て引き返し,鳥の海や牛橋でコアジサシがいなくなったことを記録し,あとは岩沼の休耕田でシギチを見て帰る予定でいたが,途中,運良く順光でオナガの群れに出会った。成鳥,若鳥を含め,20羽+はいた。若鳥は頭がごま塩で,しきりに餌が欲しいのか木にとまって鳴いていた。近くにいる成鳥がまたけたたましく鳴いている。カササギも美しいが,このオナガも非常にシンプルな色と配色がすばらしい。棲息は局地的でどこでも見られるというわけではないが,自宅周辺を含め,ギューイギューイと鳴いては群れでそのへんを飛び回っているので特に珍しい鳥ではないが,全国的に見れば分布が限られているようだ。飛んだ姿はカササギと同じだが,カササギはオナガと比べると,やや頭が丸く,太り気味で,オナガの方がスマートに見える。
【写真】
  
■幼鳥の風情を残した若鳥/成鳥。オナガは成鳥も若鳥も尾羽先端が白いのが特徴。また全身が長いのでうっかりしていると写真に収まりきらないことや,トリミングをしたときバランスの悪い写真になってしまうことが多々ある(自分のことだが)。
 
■若鳥。頭のごま塩が特徴。


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2009年6月26日(土)牛橋のコアジサシ

2009年08月14日 | 鳥の海
■2009/6/27(土)16:00-17:00【天気】晴れ
【場所】牛橋付近海岸
【種名】コアジサシ,シロチドリ,オオタカ成鳥,ハクセキレイ(4科4種)
【メモ】クロハラアジサシを見に名取の休耕田に案内していただいたが,あいにくいなかったので,挨拶をして鳥の海に行った。せっかくなので牛橋のコアジサシがどうなっているかを見ようと堤防沿いの道を走り,途中,堤防に上がって牛橋方面を見るとコアジサシの大群がいっせいに飛び立ったので,何かいるかもしれないと期待して道を急いだ。牛橋に着くと,海岸は車の轍だらけ。いろんな車が入っていた。コアジサシは抱卵しているのもいれば,まだあまり移動できないヒナに餌を与えているのもいる。海岸にコアジサシが群れていたので,それを見ようと海岸に出た。ふと轍だらけの砂浜を振り返ると,カラスが轍の中にいる。ヒナを食べてるなと思い,追い払おうとしてどんどん歩いて行って,はたと気がついた。カラスでない,オオタカだ。まず写真を撮らなくてはと思うのは,悲しい性(さが)か。双眼鏡で見ると,このコロニーの中ではかなり大きくなって飛べるくらいになっている幼鳥を捕らえたようだった。親鳥たちは攻撃を諦めたようで,オオタカの周りにはどういうわけかハクセキレイが1羽しかいなかった(写真)。オオタカは人が近づいてきたので,幼鳥を両足で抱えて飛んでいった。30分くらいしてから,またやってきたが,今度は親鳥たちの攻撃と,望遠レンズを向けた人(=自分だが)を見て形勢不利とみたのか,南側の林に飛んでいった。オオタカにすれば,こんなに簡単に餌が獲れるところもないだろう。コアジサシからすると,車は走るし,人もいっぱい,天敵もいるで,繁殖環境としては最悪だが,それでも繁殖しないではいられない。繁殖成功率も鳥の海と比較して低いだろう。しかし,天候が荒れて波が完全に繁殖地を洗ってしまうほど渚から近くはないのと,近くにヒナの餌となる小魚を捕る場所があるというのも繁殖を可能とする要因の一つだと思うのである。
【写真】
  
■コアジサシの幼鳥を捕まえたオオタカ成鳥/両足で抱えて飛んでいった。
  
■ヒナまたは幼鳥に餌を運ぶコアジサシ成鳥(求愛用餌はもっと大きいので)
  
■轍の中にいたヒナに給餌するコアジサシの親/求愛の印に小魚を運んできたが,相手はお気に召さないようだった。確かにもう活きが悪く,傷物の魚ではあったのだが。それを見ていた別のコアジサシが寄ってきて魚を横取りしようとしていた。
  
■砂浜の真ん中の轍/ヒナの背中は砂の模様とそっくり/遠くに鳥の海荘が見える。手前にシロチドリが1羽。


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2006年11月26日(日)安濃川河口周辺

2009年08月13日 | 県外・国外・その他
■2006/11/26(日)11:00-14:00【天気】曇り,小雨
【場所】三重県津市安濃川河口~志登茂川河口~白塚漁港
【種名】ミミカイツブリ,カワウ,マガモ,カルガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,スズガモ,ホオジロガモ,シロチドリ,ハマシギ++,ミユビシギ,ユリカモメ,ホイグリン系カモメ,セグロカモメ,キアシセグロカモメ(モンゴルカモメ),オオセグロカモメ,スズメ,ハシボソガラス(8科18種)
【メモ】銚子漁港とともに,ブログ以前で,ブログに掲載していなかった安濃川河口の観察記録。伊勢神宮に参拝し,定番のイカルの鳴き声を聞いた後,ミヤコドリを見に安濃川河口と志登茂川河口に行ったが,結局,ミヤコドリはいなかった。しかし,ホイグリン系カモメの成鳥冬羽1羽,モンゴルカモメ幼羽~第1回冬羽移行個体1羽,そして,たくさんの各世代セグロカモメを観察できたのは何よりだった。
【写真】
  
■セグロカモメ成鳥冬羽とユリカモメ/ホイグリン系カモメ成鳥冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽
  
■ホイグリン系カモメ成鳥冬羽の飛翔。不揃いな初列風切りに注目/セグロカモメ第3回冬羽
  
■安濃川河口のハマシギの群れ/カワウの群れ/スズガモの群れ
  
■セグロカモメ幼羽~第1回冬羽個体/モンゴルカモメ幼羽から第1回冬羽移行個体
  
■セグロカモメ幼羽~第1回冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽/セグロカモメ幼羽~第1回冬羽
  
■モンゴルカモメ幼羽~第1回冬羽移行個体/オオセグロカモメ第1回冬羽


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2009年7月19日(日)養老牛温泉藤や

2009年08月02日 | 北海道
■2009/7/19(日)20:00-13:00【天気】曇り時々小雨(夜間)
【場所】養老牛温泉旅館藤や
【種名】シマフクロウ(1科1種)
【メモ】昨夜の状況からシマフクロウ(とキタキツネ)の行動パターンと撮影の方法がわかってきたので,今夜は多少余裕があった。日中は激しい雨風だったので川は増水しており,餌を捕ることができず,生け簀にやってくるはずだと旅館の方も言っていた。また,今年は冷夏で,川魚が例年になく釣れないという。
さて,夕食は6時で,白ワインを飲みながら,一品一品味わいながら,時間までのんびり過ごした。そうしているうちに,シマフクロウの「ウーウー・ボーボー」という♂♀の掛け合いが聞こえてきた。昨晩はよく聞けなかったが,今日はかなりの大音量で聞こえる。かなりの低音で,ノートPCについているスピーカーでは録音したものが聞こえない。8時近くになり,シマフクロウが本館の屋根に止まっているというので,行ってみると確かに黒い影がいる。声は相変わらず大きく聞こえてくる。いよいよ8時になり部屋に戻って窓をレンズが出る分開けた。ビデオの方は外にセットして生け簀の左側から撮影できるようにした。というのも,昨夜の状況からするとシマフクロウが飛んでくるのはダイニングの方で,そこから自分の部屋の前を通って生け簀へ地面すれすれに飛んでくるのが見えたからだ。また川近くの塀に行かない限りは,同じように戻ってくる。つまり,何のことはない。部屋の前を往復しているわけだ。その間にも「ウーウー・ボーボー」がかなりの音量で聞こえる。
胸がわくわくしてきた。最初に,シマフクロウがよく止まる生け簀の向こう側の丸太とその脇にある岩にピントを合わせる練習を開始した。とはいってもほとんど暗いので,適当にフォーカスリングを前後に回してピントの山をさがし,そこで2秒のタイマーでシャッターを切り,画像を確認する繰り返しだ。ISO感度を1600にし,開放で2秒のシャッタースピードだ。つまり,目標をファインダーに捉え,2秒のタイマーの後,2秒露光することになる。露光の2秒間にシマフクロウが動かなければOKだが,動けば4つ目のシマフクロウになる(実際,10ファイル以上4つ目になった)。また,試行していてわかったのだが,三脚をつけてはいるが,1980円の軽くて安いものを購入して持ってきたため,実際にはシャッターを押しただけで微妙に動くこともあった。モニターを見ると周りの草がけっこうきれいな緑色に写っていた。
それから10分以上,シマフクロウなしの練習をしていたが,困ったことが起きた。セルフタイマーの2秒前の点滅が,夜だと意外と目立つのだ。鳥の撮影にストロボは使わないわないので非常に気になったが,タイマーを使わず手で押せばもう動いてぶれてしまうので仕方がない。
ところで,そうこうしているうちに肝心のシマフクロウがちっともやってこない。鳴き声は相変わらずしているから,きっと生け簀に来にくい理由があるはずだと思い窓の外を周囲を見ると,生け簀の右側方向にあたるベランダで,浴衣を着てたばこを吸っている方や,そのベランダに三脚を立て,300mmくらいのレンズでシマフクロウを狙っている方がいた。「いくらシマフクロウが人慣れしているといっても,これでは何時になっても来ないでしょう!」と旅館の方にお話しした。すると9時30頃にはベランダに誰もいなくなったようだった。そして,その直後,シマフクロウのオスらしき個体がダイニング前から飛んできた。「ウーウー」と鳴くとき口を多少開け,喉をふくらませるのを双眼鏡で何度も見たので,最初に鳴くのが本当に♂なら,これが♂だ。
結局,9時30分ころから11時40過ぎまで,♂♀(緑リングで個体識別)が入れ替わり,やってきて魚を捕まえる様子を観察することができた。写真は,とにかくピントを合わせたつもりで,シャッターボタンを押しまくり,約150ファイル撮影した。結局その中でピントが合い,ぶれもほぼなかったのは1枚だけで,あとはまあまあ見られるものがここに掲載した分+αで,他はぶれとピンぼけだった。シマフクロウにしても2+2秒動かないでいるのは,ちょっと難しいのだった。約1時間は夢中になって写真を撮っていたが,だんだん飽きてきて,双眼鏡で行動を見るのが中心になったがその分,シマフクロウをよく観察することができた。
例えば,昨日はイワナを塀の上で時間をかけて食べているのを見たが,今日はすぐに丸呑みにする場面も見ることができた。イワナを捕るのにキタキツネと違って,1回池に入ればすぐ捕れるが,キタキツネは1匹捕るのに結構手こずっていた。さて,11時45分を過ぎ,池の左端,つまり部屋の窓からは真正面で餌を捕っていたシマフクロウが飛び立った。キタキツネが後ろからやってきたのだった。このキツネがなかなかしつこく,途中,ビデオカメラを取りに外へ行ったら逃げ出した。が,部屋に戻るとしっかり生け簀でイワナを捕っていて,結局1時を過ぎても行かなかったので,こちらが根負けして寝てしまった。
こうして「藤や」の連泊は終わったが,翌朝は最高の天気で青空が広がり,こんなに景色がきれいだったのかと改めて思い,帰路に着いた。
【写真】
  
  
  
  
■生け簀にきたシマフクロウ。緑の足輪は左にしている。先に鳴いていたのはこの個体なので,これが♂かも知れない。後半は撮影に飽きてきて,双眼鏡でずっと見ていたので,後からやってきた♀?の写真は撮らずじまいだった。さすがに2秒タイマー+2秒露光を何度か繰り返し,そのたびにモニターで画像を確認するのは骨の折れる作業だった。双眼鏡でぼーっと見ていた方がずっと楽しかった。それにしてもキタキツネはしつこかった。しつこいから生きていられるのだろうし,そういう性格の動物なのだから,これは仕方のないことだった。
シマフクロウの飛翔と鳴き声5.4M 45秒


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2009年8月1日(土)蔵王お釜周辺

2009年08月01日 | 宮城蔵王
■2009/8/1(土)11:00-12:00【天気】晴れ
【場所】蔵王お釜付近
【種名】ノスリ1,キジバト1,アマツバメ+,ビンズイ1,ウグイス+(5科5種)
【メモ】イワヒバリを見に行ったが前回同様空振り。鳥種,個体数ともとても少ない。お釜がきれいだったので,写真を3枚撮ってきた。しかし,ここですごいアクシデント。雨で斜面が緩んでいる状態だったため,ずるっと1mほど滑落(というほどでもないが)。思わずカメラを岩にぶつけてしまい,EOS50の裏面液晶保護透明プラスチックに4cm以上のひびと,脇のアルミ製筐体に同じく5mmのひびをいれてしまった。帰宅してから保護フィルムを貼ってとりあえずよしとしたがとても悲しい。
【写真】
  
■お釜を背景にセリ科ミヤマトウキ


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