私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

公園池のカイツブリ。幼鳥3羽が順調に成長中。大沼と違って、競合する水鳥や天敵がいない。大沼ではこうはいかない。

2009年11月18日(日)釣師浜

2010年01月20日 | 磯浜漁港
■2009/11/8(日)14:15-14:38【天気】晴れ時々曇り
【場所】釣師浜 カモメ総数 260羽
【種名】ウミウ,クロガモ,ユリカモメ,カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ,ジョウビタキ,イソヒヨドリ♀,ハシボソガラス(6科10種)
【メモ】今日も海の見えるレストランで憩いながら,カモメウォッチングをした。オオセグロカモメの群れが先々週から入っているが,少数派のカモメ類は見あたらない。今日の収穫は,セグロカモメ第2回冬羽に移行する前,または移行中の個体2羽を見たことか。宮城県内では十三浜や白浜でかなり大きな群れが例年見られているが,今年はもう3回行ったが全然で,やはり釣師浜で観察するのが一番なようだ。毎年続けて通っていれば,そのうち出るものは探さなくても目の前に現れるだろうし。何よりも毎回何かしら新しい発見があるのがフィールドワークのよいところだ。そしてまた,その場所に着くまでのワクワク感がまたいい。オーバーに言うとこんなことでも人生が豊かになる。この時点でとりあえず,セグロ,オオセグロ,ホイグリン(系)の幼羽の特徴的なパターンを覚えることができた。しかし,カモメがこんなに奥が深いとは思わなかった。
【写真】
  
■群れの左部分にセグロカモメの群れ真ん中にオオセグロ,右端にウミネコとワシカモメがいた
  
■羽が擦れて薄くなってきた上に第2回冬羽が生えてきたセグロカモメ第2回冬羽2羽(と考える)/オオセグロカモメ第2回冬羽
  
■頭が丸く,足が短く,嘴が小さいセグロカモメ成鳥冬羽/セグロカモメ幼羽/セグロカモメ成鳥冬羽の伸び。翼の構造や特徴がよくわかる。
  
■セグロカモメ第2回冬羽(モンゴルとは全然違う)/セグロカモメ幼羽とその飛翔,翼のパターン


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2010年1月18日(日)タンチョウ大崎市

2010年01月18日 | 観察図鑑
■2010/1/18(日)13:47-14:14【天気】晴れ,曇り
【場所】大崎市
【種名】カワウ1,ダイサギ,アオサギ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガン,オオヒシクイ,トビ,ハイイロチュウヒ♀1,タンチョウ成鳥1,ハシブトガラス(6科11種)
【メモ】磯浜・釣師浜・新松川浦漁港のカモメウォッチングに出かけ,釣師浜に着くころ,タンチョウを今,現地で見ているところだという情報をいただいた。急ぎ釣師浜・松川浦漁港を見て,チビシロがいないことを確認し,山元ICから大郷ICで下りて,目的地へ向かった。しかし,午前中いたはずのところにアオサギやダイサギはいるがタンチョウはいない。水路にいたというので,この一帯を探せばいるはずだと思い,一番南側の川から見ることにした。川沿いの道を行くと,1,2分前までそこにいたらしい。そこといってもけっこう遠いが,ぐるっと見回すとちょうど南側の耕地の畦で採餌していた。それでも距離はかなり遠い。タンチョウでなければ捨てている距離だ。逆光だったが,背景にマガンやオオヒシクイが飛んだり,雪が田んぼにところどころ残っていたり,なかなかよい景色だ。しばらく見ているとハシブトガラスがちょっかいを出しに行ったが,何しろ相手にされなかった。周りが土地改良区で大々的に田んぼの暗渠や耕地整理がされているところなので,釧路湿原や春国岱,野付半島などとは風景が違う。このタンチョウはかなり警戒心が強く,車でゆっくり順光から回ったが,普通では考えられないくらい遠い距離で飛ばれてしまった。あとはお気に入りの場所付近で採餌していた。石巻の話などいろいろしていると,ハイイロチュウヒの♀がすぐ近くを飛んでいったり,カワウが1羽何となくまぬけた感じで飛んでいったりした。ナベヅルの時は見に行ったが,ソデグロヅルやトキは土日も仕事で見に行けなかったので,今回は見ることができてよかった。持つべきは鳥友である。帰り際にお会できたので御礼を述べて帰った。
【写真】
  
  
  


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2009年11月1日(日)釣師浜

2010年01月15日 | 磯浜漁港
■2009/11/1(日)15:04-15:14【天気】曇り
【場所】釣師浜 カモメ総数 80羽+
【種名】ユリカモメ,カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ,ハシボソガラス(2科6種)
【メモ】曇りですでにやや暗かったが,河口付近中心にセグロカモメの群れが入っていた。ここに集まるのは砂子田川河口で水浴びをする目的で,人がいなければ砂浜を横断して水浴びに急ぐカモメたちの,ちょっとひょうきんな行動が見られる。急いで歩いている時は,初列風切を静止している時よりやや下げ,上体を反らして歩くために,足が短く見える。今日は寒かったし薄暗かったので10分程度しかおらず,すぐにレストランに引きあげて,おいしいトマトピザやシーフードピザなどを食べた。
【写真】
  
■奥はオオセグロカモメ,手前がセグロカモメの群れ。成鳥や第2回冬羽がいた。/真ん中にカモメ第1回冬羽がいる。/セグロカモメ成鳥冬羽,第4回冬羽に混じって第2回冬羽がいる。
  
■オオセグロカモメ第1回,第2回冬羽,セグロカモメ第2回冬羽。セグロカモメやオオセグロカモメでまだ冬羽が少ししかない個体もいた。
  
■11月3日(火)の磯浜のシロチドリと,クロガモ。この日の時間にはは釣師浜にカモメはいなかった。/11月1日の釣師浜から新地火力発電所,相馬工業港方面を望む


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2009年10月17日(土)釣師浜

2010年01月13日 | 磯浜漁港
■2009/10/17(土)14:15-15:51【天気】晴れ
【場所】釣師浜 カモメ総数 50+
【種名】オオミズナギドリ,ウミウ,シロチドリ,ミユビシギ,ユリカモメ,ホイグリン(系)カモメ幼羽1,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,ウミネコ(5科10種)
【メモ】今シーズン2回目の釣師浜。10月中旬ということもあり,セグロカモメの数が少しずつ多くなってきた。今回はホイグリン(系)カモメの幼羽を観察することができたのが収穫だ。いろいろ図鑑を見たり,HPや関係するブログを見たりして,おそらく間違いないと結論し,アップするのに2ヶ月近くかかったが。ちなみに次々回はホイグリン(系)カモメの第1回冬羽と思われる個体も観察した。釣師浜は双眼鏡で十分観察できる距離にカモメがいる。新地や松川浦漁港では,さらに近く,岸壁に止まって翼を広げたり閉じたりしているので,斜め上から見ていると,たたんでいる羽の各部位が翼を広げるとどの部分にあたるかよくわかる。つまり飛翔時のパターンが目の前でわかるということだ。そうすると,図鑑で描いてあることが実際に確かめられたり,他にもいろんなパターンがあるというのがわかったりする。セグロカモメやオオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメなどでは図鑑の通り,大きい個体から小さい個体まで10センチ前後の差があるので,実際に見ると小型のものは嘴の形状や足の長さなども標準的な個体と比べると異なっているのがわかる。
今日の釣師浜は,個体数は先週より少なかったが,狭いところにいろんな種類とステージの個体が入り交じっていた。ここ数年ガンよりもこちらに来る機会が多く,1年の半分はシギチ,残りはカモメというパターンになりつつある。カモメの渡りもまた非常に興味深いものがある。釣師浜も通い続けていたら,いろいろなことが少しずつわかってきた感じがする。
【写真】
  
■セグロカモメ2・4・成,オオセグロカモメ,ウミネコ/典型的なセグロカモメ第2回冬羽/セグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ
  
■セグロカモメ成鳥冬羽/セグロカモメ第4回冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽(同一個体)。体がやや小さく,足も短く見え,嘴も小さいが,各所の特徴からセグロカモメ以外はあり得ない個体。
  
■セグロカモメ成鳥冬羽。異なる個体で印象がだいぶ違う/おそらくオオセグロカモメ×ワシカモメの雑種,第4回冬羽。顔がワシカモメ。全体はオオセグロカモメ。
  
■左からオオセグロカモメ幼羽から第1回冬羽移行個体,セグロカモメ第2回冬羽,セグロカモメ成鳥冬羽,ホイグリン(系)カモメ幼羽/ホイグリン(系)幼羽(写真がオーバー気味だが実際はもっと濃い)/オオセグロカモメ第1回冬羽
  
■オオセグロカモメ第3回冬羽/オオセグロカモメ第1回冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽
  
■セグロカモメ幼羽/オオセグロカモメ第3回冬羽と第1回冬羽/セグロカモメ幼羽 セグロカモメの肩羽から小中大雨覆と大雨覆の一部,三列風切を前掲のホイグリン(系)カモメのそれと比較するとその違いがわかる。
  
■オオセグロカモメ第1回冬羽/オオセグロカモメ成鳥冬羽と第1回冬羽/セグロカモメ成鳥冬羽
  
  
■ご機嫌よく羽繕いをしていたワシカモメ成鳥冬羽のところにやってきたのは2羽のオオセグロカモメ幼羽。1羽は素通りしていったが,1羽はワシカモメにちょっかいをかける。結局,ワシカモメに負けて飛び去ってしまったのは,オオセグロカモメ幼羽の方だった。/オオセグロカモメ第1回冬羽。同じ年に生まれたのに,幼羽とだいぶ擦れた第1回冬羽というくらい違いがある。生まれた月か,個体差か,ここまでやってくる間の経歴か,それはわからないが。鳥の海の今年のコアジサシの繁殖でも早い巣立ちと最も襲い巣立ちでは1ヶ月近くあるから,もしかしたら,巣立ちの差もあるかもしれないがどうだろうか。オオセグロカモメの繁殖地で観察をすればわかることだが。
  
■3個体ともオオセグロカモメ。最初の個体は幼羽だが,肩羽の部分に冬羽がだいぶ出てきている。2番目は第1回冬羽。肩羽に注目。3番目は幼羽。肩羽についてホイグリン系幼羽やセグロカモメ幼羽と比較すると違いがわかる。


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2009年10月12日(月)釣師浜

2010年01月04日 | 磯浜漁港
■2009/10/12(月)15:23-16:26【天気】晴れ
【場所】釣師浜 カモメ類総数130+
【種名】オオミズナギドリ(海上)+,ウミウ,カルガモ,ヒドリガモ,オナガガモ(海上),ユリカモメ成鳥冬羽3,セグロカモメ+(成鳥夏羽,冬羽,第4回,第3回),オオセグロカモメ+,ウミネコ++(4科10種)
【メモ】EOS7Dを購入し,広瀬川で撮影した後,午後から釣師浜に行った。護岸沿いに砂を掘って流れを変えていたのが,浜と平行に流路を変えていた。浜がこんなにまだ痩せていなかった頃は,堤防沿いに河口があって,カモメたちにはよい環境だったが,相馬港の沖防波堤ができてから,浜が痩せてきて,以前は干潮時にレストラン前の防波コンクリートのところまで行けたというのは,ずいぶん昔のことになってしまった。しかし,今日は川で水浴びするにはもってこいの環境で,多くのカモメ類の群れが浜にいた。セグロカモメの各年代別の個体がそろう大きな群れはまだいなかったが,セグロカモメの夏羽から冬羽まで見ることができた。銚子の方に行けばそれこそセグロカモメが優先するが,昨今,多くなってきた感じがするとはいえ,まだまだこの辺や宮城県でセグロカモメは多くない。ただ,観察を始めてから,ここ数年,釣師浜では11月にセグロカモメの比較的大きい群れの通過を観察できるようになってきた。沖では,オオミズナギドリが飛んでいた。
※この日,鳥の海でミヤマガラスの群れ初認
【写真】
  
■河口と浜の風景/オオセグロカモメ第2回冬羽/セグロカモメ成鳥夏羽。折り合いが悪かったのか,喉を膨らませて隣のオオセグロカモメを威嚇していた。
  
■オオセグロカモメ第1回冬羽/セグロカモメ第3回冬羽/ユリカモメ成鳥冬羽とウミネコ
  
■オオセグロカモメ成鳥冬羽とセグロカモメ成鳥夏羽/伸びをするセグロカモメ成鳥夏羽/奥左からセグロカモメ第3回冬羽・成鳥冬羽・第2回冬羽(オオセグロカモメ第1回冬羽の隣の白っぽい個体)
  
■セグロカモメ成鳥冬羽・オオセグロカモメ成鳥冬羽・セグロカモメ成鳥夏羽/群れの様子


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