新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

3月8日は「茶の湯」つながりで

2009-03-10 22:02:40 | MISIA

先に書きましたように、MISIAのDISCOTHEQUE ASIAツアーのファイナルを控えた8日の日中、私は京都・山崎のアサヒビール大山崎山荘美術館で山口晃さんの個展を鑑賞した後、京都市内まで足を伸ばして相国寺を見物しました。

順番はまたもや前後しますが、相国寺の境内にある承天閣(じょうてんかく)美術館のことから書き始めることにします。

   

Photo 約3年前に承天閣美術館のリニューアルを記念して開催された「伊藤若冲展」が大評判で、私も行きたかったのですが、叶わず、とても残念に思っていました。今回の訪問は、そのリベンジのつもりです。


あ、右の写真は、承天閣美術館の入口近くにあった石灯籠の基部です。一生懸命に灯籠を支える動物(?)の後ろ姿(特にしっぽ)がけなげでしょ?


承天閣美術館に入ると、土足を脱いで下足棚に入れるように書かれています。神社仏閣の内部を拝観する要領ですが、ここは鉄筋コンクリート造り(だと思う)の近代的な「美術館」。でも、床全面にカーペットが敷かれていまして、ここに来る前、大山崎山荘美術館への登坂で疲れた私の足には優しかった…

   

さて、展示品は、禅寺の古刹らしく、渋めの茶道具や障壁画、屏風画、襖絵の銘品がずらずらと並んでいます。私、茶の湯のたしなみが無もので、茶碗を観ても、銘品と駄品の区別がつきません


そんな私でも、もともと鹿苑寺金閣(銀閣と共に、相国寺の「支店」的存在らしい)にあった茶室で、消失後に現地に再建される一方、承天閣美術館内に再現された「夕佳亭(せっかてい)」の展示は、まさにカルチャーショックでした。茶会を開く時、亭主はその日の客に合わせて茶碗や掛け軸や花入れはもちろん、茶杓(ちゃしゃく=茶さじ)や茶筌(ちゃせん=お茶とお湯をかき混ぜる道具)まで、自分のコレクションはもちろん、必要なら他人から借りてまで厳選する(最適のユニットを構成する)ものだと聞いていました。この時観た夕佳亭の展示では、これからすぐにでも茶会ができるような感じに道具がセットされていて、それぞれの「銘」が示されていました。

まぁ、茶碗、掛軸、花入、茶杓、茶筌、茶入あたりまでは心の準備ができていましたけれど、炉の敷板まで「重要文化財 相国寺法堂(はっとう)古材」と明記されていたのにはびびりました(見た目、ただの「板」でした)。ここまで心配りするものなのか、と。「亭主が客をもてなす」どころか、「亭主と客との乾坤一擲の勝負」といった感じです。う~む、なんじゃ、この世界は~です。

   

こんな正統派の茶道を徹底的にいじったのが、「さて、大山崎~山口晃展~」で展示されていた「携行折畳式喫 茶室」でした。

壁はベニヤ板とプラスチックの波板、掛軸はチラシかポスターから切り抜いた「書」をいかにもいい加減に表装したものだし(ご丁寧に「書」には折り目まで入っている)、炉と茶釜の代わりがカセットコンロとやかん…。パッと見、っつうか、実際、ただのガラクタです。これもまた、大胆極まりない作品です。
その道に詳しい方だと、怒りだしても仕方ないかもしれないけれど、私としてはおもしろかったです。

   

そんな、正統派の茶室や茶器、前衛的っつうかおちゃらけの茶室を観たあと、DISCOTHEQUE ASIAツアーのファイナルで、浜崎健さんの「RED TEA CEREMONY」に臨みました。去年の12月、幕張で初めてこの「RED TEA CEREMONY」を観て、「おぉ、Japanesque」と思ったこと、開演予定時刻を過ぎてもなお延々と続くセレモニーにちょいとうんざりしたこと、ほぼ開演時刻にパフォーマンスが終わってすぐさまライヴがスタートしていたこと、などなど、今回のアリーナ・ツアーのことを思い返していましたです。

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