「6年ぶりの鹿児島旅行記 #2-2」のつづきです。
烏島展望所の駐車場からクルマを出し、ちょっとスーパーマグマロードを走ると、すぐにR224と合流し、そのまま桜島の南岸を走りました
スーパーマグマロードでもR224でも、展望所&駐車場と共に頻繁に目につくのは、シェルターと、護岸がコンクリートで固められた涸れ川のようなもの。どちらも噴火対策なんだろうな と思っていたのですが、調べると、私の読みは当たっていたものの、桜島が噴火したり大雨が降ったりすると、とんでもない状況になるんですな。
こちらの資料を見ると、
桜島の河川は、水無川とよばれ、水が流れていませんが活発な火山活動のため、山体は荒廃し、少ない降雨でも土石流が発生し、下流域まで流出した土砂が住民や人家に被害を及ぼしてきました。
だそうで、土石流が発生したあとの写真には想像を絶するものがあります。
この日は、噴煙こそ上がっているものの、空は晴れ渡り、絶好のコンディションでした、、、と思ったのですが、次にクルマを駐めた有村溶岩展望所ではこんな光景が
有村溶岩展望所の駐車場一面が火山灰に覆われていたのです
間近に見ると、火山灰は予想以上に細かくて、こりゃ厄介なシロモノです。
戸や窓を閉めていても家の中に入ってくるでしょうし、それ以上に住民の方々の健康への影響が気になります
う~む…と唸りながら展望所から桜島を展望しました。
おぉ~、近い
近いのもさることながら、私にとっては、噴煙が湧き上がる動きが見えたのが何とも新鮮で、これぞ「桜島のライヴ」だと思いました。
スチル写真を見ているわけではないのですから動いて当たり前 なんですが、「あぁ、動いてる」と感動してしまった事実は動かせません
それはともかく、このスポットにあった説明板が、ものの見事に火山灰にまみれていました。
この説明を読むと、
ゴツゴツとした溶岩原は、火山らしい景色ですよね。こんな場所に植物は育つの? と思うかもしれませんんが、彼らはたくましく生きています。あなたの足元は大正溶岩(1914年)。日なたが多いので、クロマツやススキなどの日光を好む草木が目立ちます。小高い丘は昭和溶岩(1946年)。ここより緑の量が少ないのは、新しい溶岩だからです。その先は深い緑。古い溶岩の上には長い時間をかけて森が戻っています。あれ、山のさらに上の方には緑がありませんね。火山ガスが出る火口のまわりには、植物は育ちづらいのです。流れた溶岩の年代と、火口からの距離によって、植物たちは生きてゆける環境を見つけます。桜島では、植物も火山とともに暮らしています。
だそうです。
なるほどねぇ~、緑~灰のグラデーションには、そんな理由があるんですなぁ
有村溶岩展望所にはレストハウスがありまして、その中では桜島に関する資料・説明が充実していまして、特に参考になったのは、こちらのマップでした。
桜島を多う溶岩が噴火の年代ごとに色分けされていまして、大正溶岩(1914年)がピンク、昭和溶岩(1946年)が赤で示されています(烏島展望所と有村溶岩展望所の場所は私が追加したもの)。
年代ごとの溶岩原を3Dで再現したパーツを組み合わせた「桜島立体パズル」なんてのがあったら楽しいかも…
いやいや、地元の人たちとそのご先祖さまたちにとっては、「楽しいかも」なんて言っていられない過酷な歴史ですよなぁ
不謹慎だったと、ちょっと反省…
つづき:2017/06/18 6年ぶりの鹿児島旅行記 #2-4