新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

本屋さんの話をもう一度

2010-01-28 06:06:51 | 本と雑誌

100128_1_1 私の勤務先の近くに丸善がありまして、通勤・帰宅時にそのトレードマークを目にするたびに、不思議に思っていることがあります。

それは、丸善のトレードマークが、なぜ「丸にM」なのか、ということ。丸善なら、「丸にM」ではなく「丸に善」だろうにと思うわけです。もっとも、デザインとしては「丸にM」の方がスッキリしているのは確かですけれど。

おっと、きょうのテーマは「書店を意匠的側面から考察する」といったものではなく、本屋さんの話です。


つい先日、朝日新聞のウェブサイトにちょっと衝撃的な記事がのっていました。

消える書店、10年間で29%減 和歌山県ではほぼ半減

というタイトルで、ちょいと引用しますと、

 00年に全国で2万1922店あった書店は一貫して減少し、10年には約29%減の1万5519店となった。最も減少率が高かったのは和歌山県で、257店から137店へと約47%も減少。次いで山口県、佐賀県が約38%減少した。和歌山県の書店商業組合によると、同県では、スーパーとの複合型店や郊外型の大型店などが増え、中小書店の廃業が相次いだという。店舗数の格差は今年1月、最多の東京都が1739店に対し、最少の鳥取県は80店だった。

というもの。

丸善」と聞いて、丸善の美術書の棚に檸檬の爆弾を仕掛けてしまう梶井基次郎の「檸檬」を連想する人も多いと思います。

檸檬 (新潮文庫) 檸檬 (新潮文庫)
価格:¥ 420(税込)
発売日:1977-12

丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛けて来た奇怪な悪漢が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆発をするのだったらどんなにおもしろいだらう

ってやつです。

この「丸善」は、東京・日本橋の丸善ではなく、京都河原町店だそうで、このお店も2005年に閉店してしまったのだとか。

雑誌がどんどん休刊(≒廃刊)していき、書籍もどんどん売れなくなっていき、一方でネットで送料無料で雑誌や書籍を買えるようになったご時世、中小規模の書店の経営は大変なことになっているだろうことは想像に難くありません。「天下の丸善」でさえ、伝統(伝説?)の京都河原町店を店じまいしなくてはならないくらいなのですから…。
かく言う私も、去年の4月6日の記事「本屋さんの話」で書きましたが、ここ数年は本屋さんではなくネットで本を購入することがほとんどになってしまいました。

大規模な書店の多い首都圏に住んでいる私でさえそうなのですから、中小規模の書店がほとんどの地方では、雑誌しか買わない人は雑誌をコンビニで買うし、本好きな人は本をネットで買うというパターンが増えていることでしょう。

私が思うには、

儲けがなければ生きられない、ある程度効率を無視できなければ書店である意味がない

じゃなかろうか。書店を経営しているわけではない私の勝手な思いですけれど…。

   

で、きょう、昼食に出かけたついでに丸善に寄って、プラプラする内に、この本と雑誌(ムック)を買ってきました。

再現 江戸の景観―広重・北斎に描かれた江戸、描かれなかった江戸 再現 江戸の景観―広重・北斎に描かれた江戸、
描かれなかった江戸

価格:¥ 2,310(税込)
発売日:2009-12

今おもしろい落語家ベスト50―523人の大アンケートによる (文春MOOK) 今おもしろい落語家ベスト50
523人の大アンケートによる (文春MOOK)

価格:¥ 980(税込)
発売日:2009-12

どちらも、「これを買いたい」と思って売場で捜していたわけではなく、たまたま見つけて買ったものです。

こんなことはネットではめったに無いことです。
(Amazonときたら、一度Amazonで買うか、「持っています」をチェックすると、単行本で持っているor買った本でも何でも、文庫本だ新版だと「お薦め」してくるのが鬱陶しい…


この「再現 江戸の景観」、まだパラパラとページをめくった程度ですが、かなり私的に盛り上がりそうな内容です。しかも、ある造本の仕掛けに気づきました。

小口(こぐち)の真ん中あたりが薄黒くなっています。

100128_1_2


これをちょいとずらしますと、

100128_1_3

おぉ、江戸城の天守閣が姿を現しました

安くない本だけに凝ってます


この本の感想はまた後日…。

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長く定期購読してきた雑誌にサヨナラ

2010-01-16 06:25:34 | 本と雑誌

きのう、長く定期購読してきた某雑誌に別れを告げました

ちょうど、自動更新の案内が届きましたので、こちらをFAX送信しました。

100116_1_1

文中にもありますが、私はこの雑誌を20年近く定期購読してきました。決して安くはないものの、かなり信頼に足る雑誌だとおもって読んできました。

ところが、数年前にこの雑誌の周辺で怪しげな事件が起こり、これまた怪しげな噂がネット上でも流れるようになりました。

それだけならまだしも、2年ほど前、「ちゃんと取材して書いたのかよ」と、確信を持って「誤報」と断言できる記事が載り、それを指摘したにもかかわらず、訂正は無し…。
編集部から丁重なメールを頂きましたが、しっかりとフォローした形跡はありません。
こりゃ、潮時かな…、と思っていたところ、去年の後半から、ますます怪しげな情報が流れ出しました。

そして決定的だったのが、「発行人」が1月号に書いたコレ。

100116_1_2

ネットで読んだ「怪しげな情報」が信憑性を増してきました。

特に、

門前の小僧でもあるこの息子も、二、三年 もすればY生の全盛期並みの仕事ができるようになるでしょう。せいぜい応援してやってください。

って、何? ただの親バカじゃないのか?

どうして「Y生」氏に恩も義理もない私が、海のものとも山のものともつかぬ「Y氏のご子息」が編集長を務める雑誌を、安くもない金を払って読み続けなければならない?

ということで、購読停止に至りました。

正直、寂しい気持ちもありますが、ホント、潮時なのだと思います。

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スポルディング・コレクション名作選

2009-11-15 10:01:42 | 本と雑誌

先日、小学館からDMが届きました。小学館からのDMは、2年前に「初摺 北斎漫画 (全)」を買って愛読者ハガキを出して以降、時々届きます。が、もっぱら高価な美術書の宣伝ですので、一読して古紙ストッカーへ直行するのが常です。

北斎漫画―初摺 北斎漫画―初摺
価格:¥ 12,600(税込)
発売日:2005-09


ところが、今回はじっくりと読んでしまいました。

091115_1_1


というのも、「スポルディング・コレクション」という名前に惹かれたからです。スポルディング・コレクションのことは、昨年秋のNHKスペシャルでその存在を知りました。


091115_1_2

   

スポルディング・コレクションとは、大富豪のスポルディング兄弟(スポーツ用品のスポルディングとは無関係)が金に糸目をつけずに買い集め、ボストン美術館に寄贈した約6,500点の浮世絵版画コレクションです。

このコレクションの最大の特徴は、「門外不出」どころか、ボストン美術館の館内でも一般公開されていないことにあります。展示しない美術館収蔵品群とは、矛盾している気がしないでもありませんが、スポルディング兄弟がボストン美術館に寄贈する際、褪色しがちな浮世絵を守るため、美術館で展示しないことを求め、美術館側もその要求の正しさを認識して受け継がれてきたルールです。

このルールが破られたのは過去90年間でボストン美術館の浮世絵研究員だった平野千恵子さんの追悼展(1939年)と、スポルディング弟の追悼展(1948年)の2回だけ。この時以外は、美術館の収蔵庫に大切にしまわれ、研究者が調査する場合のみ灯りの下に姿を現してきたのだそうです。

つまり、私の場合、浮世絵研究家になるか、美術品デジタル化の技術者になる以外、絶対にコレクションを生で拝見することはあり得ないということ。


それが、上に載っけたチラシによれば、

●浮世絵の至宝、スポルディング・コレクションを紹介する唯一の画集です。
●NHKが1年近くかけ
高精細デジタル撮影した作品から名品130余点を厳選。
●小学館
浮世絵用紙を使用、風合いのある浮世絵の魅力を伝えます。
世界最高水準の印刷技術で、鮮やかな色彩、繊細な描画を再現。
●第一線の研究者たちによる詳細な解説。あなたを浮世絵上級者に。

だそうで、「浮世絵上級者」になるつもりはなくとも、むらむら~と購買意欲がかき立てられて、そして、買ってしまいました。

ボストン美術館秘蔵 スポルディング・コレクション名作選 ボストン美術館秘蔵 スポルディング・コレクション名作選
価格:¥ 12,600(税込)
発売日:2009-11-10

   

届いた「スポルディング・コレクション名作選」は、A4サイズで223ページ。ずっしりと重い。量ると、1.3kg弱もあります。そして、腰巻に書かれたキャッチコピーがそそる、そそる


091115_1_3


で、肝心の中身は、大変よござんす。もともと浮世絵版画は手にとって眺めるのが「江戸の流儀」だったそうで、まさしく30cmの至近距離から「江戸の色」を楽しめます。

北斎・歌麿・広重・写楽・春信といったお馴染みの作品もさることながら、私は歌川国政という絵師に惹かれました。チラシにも載っていたこの「三代目市川八百蔵の梅王丸」なんて、普通イメージする大首絵(バストショットの肖像画)とはまったく違う、現代的と言っても良いセンスが感じられます。

091115_1_4

スポルディング・コレクション名作選」に掲載された「名品130余点」の中で私の一番のお気に入りはこの作品かな…。

091115_1_5

国政の「炬燵で猫と遊ぶ女」です。なんてキュートな絵なんでしょ


税込12,600円と高価な画集ですが、それだけの価値はあります。多くの図書館や美術館が蔵書に加えるんじゃないでしょうか。図書館や美術館にお出かけの際は、この本を探してみてくださいネ。

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「アクセス解析」機能が活用できた

2009-10-11 14:38:13 | 本と雑誌

私が使っているブログ人の機能に「アクセス解析」というのがあります。私のブログをご覧になった方々が、どこのサイトのリンクからやって来たかを見ることができます(「誰が」まではIPアドレスも含めて判りません)。そして、検索サイトからのリンクだった場合には、検索ワードを見ることもできます。

これがなかなか面白い TVのリモコン受光窓がセンター・スピーカーで隠れてしまう(こちらとの記事)とか、双眼鏡がベタベタになった(こちらこちらの記事)とか、私と同じ悩みを抱えている人が相当いることが判ったり、同好の士のサイトを発見したりとか、かなりの楽しさです。

   

そんな、私のサイト(こちらのページ)にやって来た人が参照した検索結果をタラタラと見ていますと、あるサイトで注目すべき本を見つけ、さっそく注文しました。

Ounce Dice Trice (New York Review Children's Collection) Ounce Dice Trice (New York Review Children's Collection)
価格:¥ 1,503(税込)
発売日:2009-09-08

詩人であり翻訳家であり随筆家でありラテンアメリカ文学の研究者であるAlastair Reidが書いた子ども向けの「ことば遊び」の本で、わが敬愛するBen Shahnが挿画を描いています。中味をちょっとだけご紹介

091011_2_1

左上の「はさみで紙を切り刻む」絵、良いですなぁ~。あれ? 右利き用のはさみを左手で持ってますねぇ。

   

ところでこの本、声に出して、ことばの響きを楽しもうというもので、新聞や雑誌では見かけないことばがたくさん出てきます。辞書を片手に読むのは興ざめなので、著者の趣旨に従って、単純に楽しむことにします。もちろん、Ben Shahnの絵は存分に楽しませていただきますよ。

と、「ことばの意味はさておいて」のつもりながら、この本のタイトル「OUNCE DICE TRICE」が気にかかります。読み上げると、「アゥンス、ダイス、トゥライス」。「ce=ス」の脚韻を踏んでいて、なんとなく、「One Two Three(1・2・3)」っぽい感じがします。
辞書を引くと、Ounceは重さや液量の単位である「オンス」、Diceはサイコロ、Triceは「ロープで吊り上げる」という意味だそうで、やはりことばの意味そのものではなく、「語感重視」のようです。

本をペラペラめくると、その答えが見つかりました。

one, two, threeと数えるのに飽きてしまったら、君だけの数え方を作ってみよう」という趣向で、こんな「数字」が例示されています。

    1. OUNCE (オンス)
    2. DICE (サイコロ)
    3. TRICE (吊り上げる)
    4. QUARTZ (石英・クオーツ)
    5. QUINCE (マルメロという植物)
    6. SAGO (サゴヤシからとったデンプン)
    7. SERPENT (ヘビ、へび座)
    8. OXYGEN (酸素)
    9. NITROGEN (窒素)
    10. DENIM (デニム)

我ながら、良い勘です。良い勘ついでに思ったのは、この「数詞」たち、何かの規則性を持っているのではないかということ。

例えば、音楽では、2重奏:Duo または Duet、3重奏:Trio、4重奏:Quartet、5重奏:Quintet、6重奏:Sextet、7重奏:Septet、8重奏:Octet、9重奏:Nonet、10重奏:Dectet です。頭が一致しています(子ども向けの本で 6:Sex はまずいでしょう)。

もう少し遡ってみましょうか。音楽用語はイタリア語が基本ですから、イタリア語の元のラテン語の数詞を眺めてみます。

    1. ūnus
    2. duo
    3. trēs
    4. quattuor
    5. quīnque
    6. sex
    7. septem
    8. octō
    9. novem
    10. decem

イタリア語でもラテン語でもあまり変わりませんな。
でも、Alastair Reidがラテン語系の接頭で数詞を作ったらしいことは推察されます。

ここに至って、ちょっと気になることが…。

それは、

7. septem
8. octō
9. novem
10. decem

のところ。
septem⇒September(9月)、octō⇒October(10月)、novem⇒November(11月)、decem⇒December(12月)と、見事に一致します。

これは、この記事を書きつつ、スペルチェックしている時に判ったことですが、September~Decemberはそれぞれ「7~10番目の月」という意味で、ローマ暦の7~10月なのだとか。

なぜローマ暦は現在の暦と2ヶ月ずれているのか、興味がわきます

ですが、かなりダラダラ状態になってきましたので、つづきはまた後日。


【追記】最後の部分にかなり明らかな間違いがありましたので修正しました。(09/10/11 19:07)


つづき:09/10/13 「ローマ暦」を調べてみました

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「火の鳥」第1・4巻を持ち帰った

2009-09-02 06:24:53 | 本と雑誌

6月24日の記事「火の鳥、復活!」で、再版された「火の鳥」第1~4巻のうち、第2・3巻だけを買ったことに続けて、買わなかった第1・4巻について、このように書きました。


じゃぁ、今回買わなかった第1巻「黎明編」と第4巻「鳳凰編」はどうなのかといいますと、「火の鳥」シリーズのうち、この2巻だけ、B5サイズで刊行されたものを持っているんです。確か「朝日ソノラマ」から刊行された版だと記憶していますが、現物が実家にあるもので確認のしようがありません。


そこで、今夏の帰省の際、実家の本棚を探したところ(場所は見当がついていました)、無事に発見 そして、「帰省その2」で、こちらに連れてきました。


090902_1_1

表紙はさほどではありませんが、「背」とか本文の紙はかなり変色しています。

この朝日ソノラマ版の「火の鳥」はいつ刊行されたのかを見てみますと、

第1巻 「黎明編」 昭和53(1978)年7月1日
第2巻 「鳳凰編」 昭和53(1978)年8月1日

でした。

6月24日の記事では、


私のいとこの一人が手塚治虫の大ファンで、「火の鳥」シリーズを当時刊行されていた分は全巻(だったと思う)B5サイズ版で持っていました。母に連れられていとこの家(要するに叔母の家)に遊びに行くたび、「火の鳥」を読みふけりました。
そんな中で、幼い私の頭の中に深ぁ~く刻み込まれたのが、「黎明編」と「鳳凰編」でした。

それから30年以上経ち、書店で「火の鳥」シリーズを見かけた時、昔の記憶がよみがえり、財布と相談の上、この2巻だけ購入したというわけです。


と書きましたが、完全な思い違いでした。この記述のとおりならば、既に私は還暦過ぎのはず。が、そんなことはありませぬ


ま、それは置いといて、当時の定価は、両巻とも480円。これが再版されると、

火の鳥 1・黎明編 火の鳥 1・黎明編
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2009-05-20

火の鳥 4・鳳凰編 火の鳥 4・鳳凰編
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2009-06-19

と、ほぼ2.5倍のお値段になっています。物価水準の変化以上に値上がりしている気がします。出版物はこんなものなのでしょうか?
そういえば、再版本の表紙デザインは、30年前の「朝日ソノラマ」版とほぼ同一ですねぇ。
値上がりの件はは別にしても、この辺りは「良い仕事をしていらっしゃる」と誉めてよろしいのではないでしょうか。


あ、そうだ。読む方は全然追いついていないのに、8月20日に発行されたらしい第7・8巻を昨日注文してしまいました。

火の鳥 7・乱世編(上) 火の鳥 7・乱世編(上)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2009-08-20
火の鳥 8・乱世編(下) 火の鳥 8・乱世編(下)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2009-08-20

それにしても、「火の鳥」も、作者の手塚治虫さんも、偉大です。Respect です。

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CDを2タイトル、発注!

2009-08-17 21:16:42 | 本と雑誌

今日は、先日の夜間ロングドライブのことを書こうと思っていました。

が、急遽、予定を変更して、ロングドライブのことはまた後日に後回しです。

といいますのも、今日の帰宅時、これを買ったせいです(1週間も前に発売されていたんですね…)。

のだめカンタービレ #22 (講談社コミックスキス) のだめカンタービレ #22 (講談社コミックスキス)
価格:¥ 440(税込)
発売日:2009-08-10

家に着いて、さっそく、それこそ、むさぼり読みました。
最後まで読んで、もう一度読み返しました。

う~ん、、、、、聴きたい、のだめの演奏を聴きたい…。

   

っつうことで、当然ながらのだめの演奏ではありませんが、ショパンのピアノコンチェルトのCDを買うことにしました。ついでだから、ヤナーチェクのシンフォニエッタも

   

のだめカンタービレ #23」は今年11月に発売の予定らしいです。
一方、制作中と伝えられる映画の方は、今年12月19日に前編、来年春に後編が公開されるんだそうで、そのタイミングからして、何となく(確信ではありませんぞ)「のだめカンタービレ #24」まであって、それが最終巻になるような気がしています。

いずれにしても、早く結末を知りたい気分半分、まだまだ続いて欲しい気分半分です。


そして…:09/12/04 のだめカンタービレ 第23巻、そして映画「最終章」

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市中繁栄七夕祭

2009-07-03 20:23:47 | 本と雑誌

私は1枚だけ浮世絵版画を持っています。
それが、江戸東京博物館のミュージアムショップで買ったこれ(額とフレームは通販で誂えた特注品)。

090799_1_1_2

歌川廣重の傑作シリーズ「名所江戸百景」の「市中繁栄七夕祭」の復刻版です。

「復刻版」といっても、原本から写真製版して印刷したものではありません。
原画から版下を作成し、それを元に桜材で版木(額縁に桜材を選んだ理由です)を彫って、原画に使用されている絵の具を使い、色調まで再現して(現存する作品の色調の再現ではなく、オリジナルの初刷りの色調の再現)手刷りされた(紙は越前生漉奉書紙)ものです。
版木は使われる色の数に応じて数枚彫られるわけですが、この「市中繁栄七夕祭」の場合、5枚の版木が彫られています。

この名所江戸百景の復刻事業については、こちらに詳しく書かれています。

浮世絵「名所江戸百景」復刻物語 浮世絵「名所江戸百景」復刻物語
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2005-03

上の写真では、版画なのか普通の印刷物なのかよく判りませんが、この版画をひっくり返してみますと、

090799_1_3

こんな風で、まさしく和紙に刷り上げた版画でしょ。

   

さて、廣重の「市中繁栄七夕祭」が描かれたのは安政4年(1857年)。この辺りの重大事件としては、安政の大地震(1855年)とか、安政の大獄(1958~59年)なんぞがあります。江戸時代も押し詰まった時節がら、江戸も落ち着かない雰囲気が漂っていたのではないかと思いきや、この絵に描かれたあっけらか~んとした明るさはどうしたことでしょうか。

いらかの波の中に林立する竹、それに結びつけられたさまざまな色の短冊や色紙、そして、大福帳やらそろばんやらひょうたんやら盃やらスイカまでも…。

お茶目ですねぇ~、愉快ですね~、楽しいですね~。

七夕話はまだ続けたいのですが、とりあえず今日はこの辺にしときます。

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歌姫M

2009-06-25 20:37:30 | 本と雑誌

けさの通勤の電車の中、とある「専門誌」の吊り広告に目が止まりました。
曰く、「歌姫Mが○○○○…」。(かなり自主規制してます
「歌姫M」って誰?
この部分だけなら、私の場合、MISIAしか思い浮かばないのですけれど、その後のかなりヤバい部分とMISIAとが、どうしてもつながりません。

M、M、M、、、、マ、、、ミ、、、ム、、、メ、、、モ、、、

マライア・キャリー?
まさか、美空ひばりはないよなぁ…。


で、帰宅時に近所の書店で立ち見してきました。

う~む、「歌姫M」と言えないこともないけれど、彼女、今も「歌姫」だったのか?

いずれにせよ、きょう一日のもやもやが晴れました。

それにしても、やってくれますな、この雑誌…。

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火の鳥、復活!

2009-06-24 21:19:28 | 本と雑誌

先ほど、宅急便が届きました。届いたのは、これ。

090624_1_1

手塚治虫のライフワーク「火の鳥」の第2巻「未来編」と第3巻「ヤマト編・宇宙編」です。
写真では判りにくいかもしれませんが、B5サイズの大判
腰巻に「手塚治虫のライフワーク『火の鳥』が、雑誌連載当時の大きさで!」とありますが、私は「雑誌連載当時」と言われても、いつ頃、何という雑誌に連載されていたのか、まるで知りません。

困った時のWikipedia、とばかりにWiki.を見ますと、「黎明編」が雑誌「COM」1967年1月号から連載されたことを指しているようです。これじゃ、私が知らないのも無理はありません。

   

腰巻には更に、「ここに復活!」とデカデカと書かれていますね。そうなんです(何が?)、朝日新聞出版が、先月から「手塚治虫生誕80周年記念」として、「火の鳥」をB5サイズで再版し始めたのですよ。
私はつい先日、このことを知り、再版済みの第1~4巻のうち、持っていない第2巻と第3巻を注文してしまったという次第です。
じゃぁ、今回買わなかった第1巻「黎明編」と第4巻「鳳凰編」はどうなのかといいますと、「火の鳥」シリーズのうち、この2巻だけ、B5サイズで刊行されたものを持っているんです。確か「朝日ソノラマ」から刊行された版だと記憶していますが、現物が実家にあるもので確認のしようがありません。
じゃぁ、じゃぁ、どうして第1巻「黎明編」と第4巻「鳳凰編」だけ買っていたのかといいますと、話はかな~り昔にさかのぼります。
私のいとこの一人が手塚治虫の大ファンで、「火の鳥」シリーズを当時刊行されていた分は全巻(だったと思う)B5サイズ版で持っていました。母に連れられていとこの家(要するに叔母の家)に遊びに行くたび、「火の鳥」を読みふけりました。
そんな中で、幼い私の頭の中に深ぁ~く刻み込まれたのが、「黎明編」と「鳳凰編」でした。
それから30年以上経ち、書店で「火の鳥」シリーズを見かけた時、昔の記憶がよみがえり、財布と相談の上、この2巻だけ購入したというわけです。
Wiki.の記述によれば、「『鳳凰編』を『火の鳥』全編中の最高傑作とみなす向きは非常に多い」由、私の感覚も捨てたものじゃないな、などと思ったりして…。

   

朝日新聞出版のHPには、「毎月2冊ずつ刊行予定」と書かれています。
どうか、最後まで刊行されますことを切に願っています。
なにせ、Wiki.によれば「(『火の鳥』の)掲載誌が次々と廃刊・休刊することから、当時の出版業界では、本作が掲載されると廃刊になるとも言われた」そうですから…。

火の鳥 1・黎明編 火の鳥 1・黎明編
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2009-05-20

火の鳥 2・未来編 火の鳥 2・未来編
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2009-05-20
火の鳥 3・ヤマト編、宇宙編 火の鳥 3・ヤマト編、宇宙編
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2009-06-19
火の鳥 4・鳳凰編 火の鳥 4・鳳凰編
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2009-06-19
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日本経済新聞の文化面(その2)

2009-06-13 09:14:35 | 本と雑誌

昨日のつづきです。

昨日(6月12日)の日経朝刊文化面の「日替わりエッセイ」は、カッティング・エンジニアの手塚和巳さんによる「レコードよ 永遠に回れ ◇カッティング技師として40年、熟練の技で音色奏でる◇」でした。
アナログレコードのカッティング技術者(技能者)の手塚さんが勤務する東洋化成は、「盤に溝を切るカッティングからプレスまでレコードを今も一貫製造している。日本のみならずアジア圏唯一のメーカー」なんだそうです。
日本にはアナログレコードのメーカーが1社しかないらしいことは噂として聞いたことがありましたが、アジア圏唯一とは・・・。知りませんでした。

また、「レコードは外側、つまり1曲目が録音・再生の状態が最もよく、中心部に近づくほど悪くなる特性がある」という話も、「目ウロコ」
試しに、1秒間の音が記録される溝の長さを計算してみました。
LPレコード(33・1/3rpm=3分間で100回転)の場合、

外側:290mm×円周率×(100回転÷180秒)≒506mm
内側:130mm×円周率×(100回転÷180秒)≒227mm

となります。って、こんな計算をしなくても、レコード盤の中心からの長さに比例することは容易に思いつきますな…。
で、外側は内側の2倍以上の情報を刻み込むことができるわけで、そりゃ録音・再生の条件は良くなります。加えて、内側は「小回り」のストレスもあるでしょうし。
一方、デジタル媒体(CDほか)の場合は、単位時間当たりの情報量は任意に設定できるので、記録される場所は影響しないでしょ(私の想像です)。

      

それはさておき、大小さまざまなレコード会社や一般企業やアマチュアが持ち込む音源からアナログレコードを製造するこの東洋化成という会社は、複数の有名ラーメン店に麺を卸している製麺所みたいなものでしょうか。

または、浮世絵師から原画を預かって、錦絵を印刷した彫り師・摺り師みたいなものでしょうか。製麺所に例えるよりも、こちらの方が適切かも。

   

ここで、アナログレコードの製造過程をさらっておきます。

①音源を最終調整して、ラッカー盤(原盤)に溝を切る[凹]
②ラッカー盤にメッキして、メッキをはがす(マスター盤)
[凸]
③マスター盤にメッキして、メッキをはがす(マザー盤)
[凹]
④マザー盤からプレスの金型ともいうべきスタンパー盤をつくる
[凸]
⑤A面用スタンパー盤とB面用スタンパー盤の間にレコード盤の原料となるペレットとレーベルを置いて、プレス!
[凹]

で完成です。手間がかかるものですなぁ。

詳細は東洋化成のHP(こちら)でご覧ください。

ところで、下に載っけた三菱化学のCD-R、見た目がアナログ盤で、音楽用には雰囲気ぴったりです。このデザインだけで他社の同等品より高い値付けができますね。

三菱化学メディア CD-R 音楽用 80分 Phono-R プリント 5色カラーミックス 20枚 MUR80PHS20

三菱化学メディア CD-R 音楽用 80分
Phono-R プリント 5色カラーミックス 20枚 MUR80PHS20
価格:(税込)
発売日:2007-10-31

   

こんな具合に、っつうか、昨日の記事に限らず、日経の文化面の日替わりエッセイは、目ウロコ的な話が多くて、毎日楽しみにしています。

一応、最後に、日経文化面の「看板」ともいうべき「私の履歴書」にも触れておきましょうか。
昨日書きましたように、この連載は筆者によって当たり外れが大きく、私が1ヶ月通して読み続けることはほとんどありません。
そんな私でも、毎日読み続けたのが、山口淑子さんの「私の履歴書」でした。

山口さんと山口さんが演じた「李香蘭」が歴史を創り、歴史に翻弄されるさまは、「こんな波瀾万丈の人生ってあるものだろうか」と、読みふけりました。
この連載は、単行本として刊行されています(私、買いました)ので、ご興味のある方は是非お読みください。

「李香蘭」を生きて (私の履歴書) 「李香蘭」を生きて (私の履歴書)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2004-12


次の日経ネタ:09/11/26 久しぶりに日経新聞のこと

コメント
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