創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

第40回 白陶会展

2012年03月05日 | 日記

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                       第40回 ・ 白陶会展
   
陶芸を志して40年が経過した。
40年も?と年月だけを聞けば、とてつもないくらい長く感じてしまうが、
私にとっては誠に短い期間にしか感じていない。

卒業前に決まっていた税務署には就職せず、小さい頃から憧れていたロクロをしたくて、
思い切って窯元に就職をしたが、誰一人として若い従業員は居なかった。
高齢のロクロ職人さんが3人、外回りのおじさんが一人、あとはオバちゃんたち。

憧れの、希望の窯元に就職し、すぐにロクロの修業が出来ると思っていたが、
私に与えられた仕事は雑用と、焼きあがった白い壷や皿、碗などを問屋や
九谷作家の工房に運ぶ仕事ばかりだった。

当時も今も九谷は分業制、窯元はせっせと白い素地だけを焼き上げ、
注文主の問屋や九谷作家に渡すだけ。

何とかしてして早くロクロを回したいと思い、仕事が終わった後窯元に出かけて行って
ロクロを回していた。・・・(ごあいさつのページ6 にその時のことが書いてあります )。
そして公募で見つけた九谷焼伝習生(現九谷焼技術研修所)。

すでに講習は始まっていたが、お願いをして途中から参加させた頂いた。
経済成長の真っ最中の頃、多くの方々が勉強に来られていた。
ご年配の方、中年の方、すでに九谷作家活動されている方、
会社員の方、そして私のような修業中の人々など、40人位。

その時から早や40年、時の移り変わりと共に、様々な出来事も加わり、
40数名いた受講者も次第に減り、現在の白陶会会員は12名となった。
残った12名の会員、今ではそれぞれの分野で活動をし、
この会に集まると昔の若かった頃に戻ってしまう。
丁度、同窓会に集まるみたいな感じでしょうか。

今回は節目の40周年目にあたり、
金沢市の中央、しいのき迎賓館で展示を行うことになりました。
会員個々の得意とする作品を展示いたします。
ご高覧賜りますよう、ご案内申し上げます。

Photo

    シルエット


   カサブランカ


展示会用の作品も決まり、きのう日曜日は天気も良く、
午前中、実家の畑のミカンの木の消毒を行った。
風も無く穏やかな天候に恵まれ、積雪で延びていた消毒も済ませ安堵。
花芽がつくまでに、あと2回くらい消毒が必要かも。

極力消毒はしたくないが、毎年カイガラムシやスス病が発生し、
ミカンの表面(皮)が汚くなってしまう。 これを防止するためにやむを得ず消毒。

午前中いっぱい掛かっての消毒を済ませた後、
午後はのんびりと堤防の散歩に出かけた。
先日までの雪もすっかり消え、何となくのどか。

土手を見渡しながら歩いていくと、葦(あし)の中からキジが一羽顔を出した。
美しい立派な雄のキジ。 それにしても一体どこで越冬していたのか?
つい先日まで2~30センチも積雪があったのに、どこでどうやって生き延びていたのやら。

今年初めて見た、美しいキジ、何だか良い前触れのような気がして、
嬉しくなってしまった。 これから更に温かくなればキジたちの姿も次第に目に付くだろう。

何となく幸せな気分で家に戻ったら、先日生け変えたカサブランカが夕日を受けていた。
照明を当てれば青磁色が浮かんでくるが、今回はシルエットを楽しむことにしよう。 

晩秋以来、久しぶりに姿を見せたキジ、きっといいことを運んでくれるだろう。

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コメント (2)
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春の訪れコンサート

2012年03月02日 | 日記

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                       石川県立音楽堂交流ホールにて
   

何だかスッキリしない、妙な気分のここ数日、
何かをしなくては、かといってどうしたものかと気分が落ち着かない日々。
五日ごとに書いている日記、2月は30日が無くて、そのことが原因だった。
日にちはずれてしまったが、日記を書き始めることにしました。

先日火曜日、28日に行われた「 春の訪れ・コンサート 」、
金沢駅に隣接している県立音楽堂に出かけた。

いつもお世話になっている、越川さゆりさんのお嬢さん、和音さんを含む、
若手6人のメンバーによる室内楽コンサートが行われた。

天気も良く、北陸には珍しい気持ちのよい晴れの日、
昼前に金沢に行き、開演2時からのコンサートを待っていた。

Photo


                          演奏曲目
   
平日の、それも火曜日の午後2時からの演奏会、
どうなるかな、と余計な心配をしながらホールに入った。
ところがどっこい、満席に加えて立見席まで一杯に。

馴染みの曲目や、石川県ゆかりの若者達の演奏、
こんなに大勢の方々に演奏を聞いていただける彼等は幸せだな、
そう思い、私は中央席の、少し上辺りに席を確保。

この席を確保するには少し早めに出かけていかなくてはならない。
今回のコンサート、席はすべて自由席だった。
いずれにしてもよい席で、届く音はもちろんのこと、彼等のすべての動きが見えた。

兎にも角にも次々とお客様が入ってこられ、
音楽堂の係りの人たちは予備のイスを出すやら、もう大変な有様。

座るところが無くなり、演奏者たちの横や後ろあたりまでもお客様が。
ここまで沢山のお客様に囲まれると、若い彼等の鼓動はどうかと案じてしまった。

最初の演奏はモーツァルトから。
第一ヴァイオリンの合図で演奏が始まった。
さすが鍛錬の賜物、ピッタリと音が合い、素晴らしい音が開場に響いた。

一糸乱れぬ、という言葉は当てはまるか分からないが、
完璧な演奏が繰り広げられた。 

あふれんばかりの聴衆者、これほどの人が集まると、
必ずや一人や二人、物音を立てたり咳きをしたり。
でも今回のコンサートは演奏者に劣らず、聴衆者も優秀で静かだった。
アンコール曲は、「カヴァレリア・ルスティカーナ」の有名な間奏曲で締めくくり。
素晴らしい奏者達に、温かい拍手が贈られた。

あっと言う間の午後のコンサート、気持ちのよい余韻の中、
午後の陽射しを浴びて家路に着いた。


コメント
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