創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

畑の整理

2012年03月25日 | 日記

朝6時半、町内有線放送の知らせが入ってきた。
「 雪予報の為、午前7時からの小松水辺クリーンデーは中止になりました。」
勢い勇んで早起きし、出かける支度(したく)をしていたところに中止の放送が入った。

小松市内の水辺に落ちているゴミなどを掃除する、一斉ボランティア行事の一つ。
先日のお知らせでは雨天決行と言っていたが、空を見上げても悪い天候でもなかった。
確かに雪が降る予報が出ていたが、ゴミ拾いが行われるはずの7時~8時は穏やかだった。

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   斑入りススキ


さてどうしたものかとコーヒーを飲みつつ考えた。
前庭の畑を何とかせねば、そう思い、まずは雑草と化したススキ除去から始めた。
このススキ、20年ほど前にお茶花の先生から株を頂いたもの。

当時、お茶花や山野草に凝っていて、あらゆる植物を庭に植えていた。
斑入りのススキは趣があり、頂いた当時、何の下仕事もせずに畑の隅に植えた。
年月の経過とともにススキは根を張り、加えて先祖がえりをしてしまった。
あれほど美しかった斑入りススキ、単なる雑草と化してしまった。

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   前庭の畑


狭い我が家の畑、毎年数種の野菜を育てて楽しんでいるが、
その野菜の根元からススキがニョキニョキと顔を出して元気一杯。
野菜たちにとっても好ましくないし、畑がススキに占領されるのも好まない。

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   穴掘り


この際、徹底的にススキの駆除をしようと作業を始めた。
雪降りの予報なのに太陽が出てきたり、はたまた冷たい雨や雪が降ってきたり。
散々な一日だったが、始めた以上は中途半端に出来ず、畑の整理を行った。

まずはススキがはびこっている箇所から穴を掘っていった。
雨合羽を着ていたためか、とにかく熱い。 次から次と汗が滴り落ちた。
ススキの花言葉、「 勢力 生命力 心が通じる 」、素晴らしい言葉である。
その花言葉は今の私には励みになるが、我が畑にとっては厄介者。

野菜を植える部分を計算し、ヒモを張って順々に掘り起こしていった。
その都度ススキの根が残らないように、徹底的に根を探し出しゴミ袋の中へ。
さすがにすごい生命力、地中深く、こんなところまで根を伸ばしていたのかと感心。

とにかく、1センチでも根が残っていると、そこから再び成長するススキ、
掘り起こした土の中に根のかけらが残っていないかと、くまなく調べ上げた。
掘り起こした深い穴に、生えていた雑草を埋めて土をかぶせた。

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   波板


この作業をしなくてはと、先日小松空港近くのJAあぐりで波板を買ってきた。
係りの人に相談したら、45センチ幅の波板でいいのではないかと言われ、
ひと巻き20メートルの波板を買ってきた。

深く穴を掘り、根を探し出してゴミ袋に入れ、雑草を穴に埋め込み、
いざ波板をススキとの境目にはめ込もうとしたら波板の幅がありすぎ。
45センチもの波板は必要なかったと反省しきり。

交換してもらえるかと電話したら、調べて大丈夫ならと言われ、再び出かけ、
30センチ幅の波板に交換してもらうことができた。

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   チコリア


昨年12月に旅立った、アルマンド神父、
彼が分けてくれた母国イタリアのサラダ菜、チコリアも赤く色付き、
やわらかい葉が成長し始めてきた。 この冬の大雪で芽が出るかと心配したが、
大中小と芽が出始め、日に日に大きく育ち嬉しい限り。

チコリアの株を痛めないよう迂回し、穴を掘り進めていった。
チコリアの横にはルッコラも植えていたが、今回は思い切って穴を掘った。
ルッコラの種もアルマンド神父が沢山残してくれたので、日を改めて撒く事に。

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   完成まじか


雨に打たれ、気まぐれに顔を出す太陽に照らされて合羽を着た私は汗びっしょり。
何とかススキも駆除できた感じだし、この後は波板をもっと丁寧に境目に当て、
盛り上がった土をならして畑の整理は完成する。

除草剤をと農協の担当者が勧めてくれたが、農薬は好まない。
出来るなら自然のままに、安心して食べられる野菜を作りたい。

20年前に頂いた、「 斑入りススキ、」、いまは単なるススキと化してしまったが、
管理を怠ったのだから仕方ない。 春から夏に向け延びてくるススキと格闘が始まる。

一年前の東日本大地震で甚大な被害で使えなくなった、東北の田畑。
旧政権の下で進められてきた減反政策、そして全国に広がった荒れ果てた田畑。
我が家の、たった10数坪の畑でさえ元に戻すのに大変な労力を必要とするのに、
お偉い政治屋先生方は、安全な食品を得ることをどのように考えているのだろうか。

豊かで安全に、日々穏やかな暮らしを得るにはどうしたらいいか、
滅私奉公と言っている人も居るのだから、言葉通り心底から再考して欲しいものだ。


コメント (2)
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