創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

キジ

2008年03月15日 | 日記

ピーチク、ピーチク、ピーヨピヨ・・・
どこからともなく舞い降りてくる小鳥の声。
ピーチク、ピーチク、ピーヨピーヨピヨピヨピヨ・・・

空を仰いでみる、姿が見えない、でも確かにあのあたりから聴こえてくる。
目を凝らして見てみるがやはり小鳥の姿は見えない。
まだ3月というのに 雲雀?

昨日の荒れた天候から一気に穏やかになった今日の午後、
窯詰めの作業も終了し、いつものように堤防へ出かけた。
16度もあった昨日より気温は少し下がったものの、それでも13度近くあり暖かい。
私の歩調に合わせ、空高くさえずっている小鳥の声がず~っとついてくるような、
そんな錯覚をするほどに絶え間なく ピーチク、ピーチク、ピーヨピヨ・・・とさえずりが聴こえていた。

Photo_2

   150メートルほど先の キジ

ここは米どころ、加賀平野。 今年も休耕田が広がっており、麦が植えられている。
昨今、穀物相場が急激に高騰し、小麦の価格が跳ね上がっている。
しかし農業対策で進められている作付け、休耕田に植えられているのは大麦。
家畜用の飼料としてである。
せっかくの先祖代々から受け継がれてきた田んぼ、もっと有効に使えないのだろうか。
家畜の飼料も大切だが、我々の主食の米や小麦を作るようにと何故奨励しないのだろう。

実家の田んぼ、今年も米の作付けは決められていて、3分の1は休耕。
その休耕田には大麦が植えられている。
農業政策、って本当にこんな状態でいいのだろうか。
食料の自給率は39%。 これから先、地球環境が変わって作物が育たなくなった時、
一体どのような状態になるのだろう。 自国民の食物も確保できない政府、って何だろうか?

耕作面積の小さい農家は米を作ってはならぬ、との法律が数年前に出来上がった。
これまでのような小さい兼業農家は自分で米も作れない、そのような法律である。
これってやはり お、か、し、い・・・・・どうしても納得できない。
 
米あまりだから、米価が高いから、などが理由みたいだが、安全で安心して食べられる米は
自国で作るべきであり、加えて用途の広い小麦も作るべきである。
なのにそのような政策がまったく出てこない、なぜ?
政治家はドンドンと金が入ってくるから、そんな事どうでもいいと思っているのだろうか?
何かの大事が起きたら国民を置いてけぼりにして自分たちだけ安全圏に逃避でも。

今日は食べるものがあるから、特に米を食べなくてもパンがあるから、麺類があるから、
そう思うのは一時の考えであって、実際それは決して保障されるものではないことも事実。
衣、食、住 が満ち足りてこそ幸せであると思う。

空には気ぜわしく小鳥の声、麦畑には新芽をついばむ キジ。
何も考えずに歩くには幸せなひとときである。
歩きながらそこかしこを眺める限り、のどかな田園風景が広がっている。
血となり肉となる食べ物について、現在の状況を貴方はどのように考えますか?
休耕田の麦の新芽を食べている キジ を見て考え込んでしまいました。

散歩から帰って再度窯のチェック。  これで良し!  明日は早朝から窯焚き。
青磁釉、白磁釉、金結晶釉の作品がぎっしりと詰まっている。
私にできること、良い作品を創り上げ、皆さんがご覧になり、お買い求められた時に
幸せな心もちになっていただくこと、それを願いつつ火入れを行います。
順調に窯焚きができるよう、ゆったりとした時間が流れてほしいものです。

コメント
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