オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

ザンクト・フローリアンの朝比奈隆

2016年03月04日 12時31分42秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 (ハース版) 朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団

1975年10月12日 オーストリア、ザンクト・フローリアン修道院マルモアザールでのライブ録音(Altus盤)


私にとって大切な録音が新マスタリングで完全復活し、私は買い直しました。録音者平澤佳男氏秘蔵のオリジナルマスターテープから初の完全収録での登場とのこと。
1975年、大阪フィルの初めてヨーロッパ演奏旅行した際、ブルックナーが眠るオーストリア・リンツのザンクト・フローリアン修道院でのライブ録音で朝比奈隆を語るには絶対はずせない録音である。
聴いていて流れるような豊かなブルックナーの響きに、ただただ、身を任せるのみである。
またブルックナーの聖地と言える場所での演奏で、オーケストラのただごとでない緊張感も伝わってくる。
今回のCDでは、今までの録音ではカットされていた第1楽章を終えてあと、自然と湧き上がってきた拍手も収録されている。
また今や伝説になっている第2楽章演奏後に奇跡的に聞こえてきた5時の修道院の鐘もきちんと収録されている。
私が初めてこの演奏を聴いたのは1979年に発売された2枚組のLPレコードである。
今日の朝、このCDを聴いたあと我が家のレコードを置いてある物置部屋で探してみるとありました。
解説は音楽評論家の宇野功芳氏。応援団的文章は、発売当時は喜んで読んでいましたが、今はどうもね・・・。
また朝比奈隆氏の記述もあり懐かしく読む。


「楽は堂に満ちて」朝比奈隆

(前略)午後4時、正確に放送のアナウンスが始まり調弦の音が静まる。十分後、係員に促されて舞台へ。いつ、どこから来たのか広間いっぱいの聴衆、一番手前に下手に老修道院長がひとり離れてすわっている。
私はかなり遅めのテンポをとりつつ演奏を進めた。十分な間合いを持たせて第2楽章の和音が消えた時、左手の窓から見える鐘楼から鐘の音が一つ二つと四打。私はうつむいて待った。ともう一つの鐘楼からやや低い音で答えるように響く。静寂が広間を満たした。やがて最後の鐘の余韻が白い雲の浮かぶ空に消えて行った時、私は静かに第3楽章への指揮棒を下した。






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