オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

久し振りのブルックナー

2011年07月08日 10時29分42秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
このところ、私はブルックナーとブラームスの交響曲を封印していた。今まで体験したことがない心の葛藤があった。今まで聴いてきたブルックナーの演奏は私にとって何だったのだろう?ヨッフムより朝比奈隆の演奏に共感する私はブルックナーの最低の聴き手なのだろうか?また私のCD棚にある、多いか少ない分からないが10組ほどあるブラームスの交響曲全集のアルバムが、もう捨てようかと思ったくらいカスに見えてきた。これはいけない!これは私のクラシック音楽を聴くことの根幹を揺るがすことなので思い切ってブルックナーとブラームスの交響曲を封印しました。
特にブルックナーを聴かなくなった分、ベートーヴェンやロシア音楽、イギリス音楽などをよく聴いていましたが、やはりブルックナーに対する愛着は薄れることはありませんでした。
そして今日、私にとって久し振りにブルックナーの交響曲が部屋いっぱいに鳴り響きました。長いトンネルだった。
選んだ作品は交響曲第3番「ワーグナー」である。ブルックナーと言えば第7番以降の作品が有名ですが、私は初期の作品も大好きである。ブルックナーの魅力満載である。
選んだCDは朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団による1993年のスタジオ録音。ノヴァーク版 第3稿による演奏である。
やはり、この響き!私にとって、本当にかけがえのないもの。どんなに笑われても,私にとって大切な響き。



第1楽章の冒頭、弦のさざなみに乗ってトランペットによる第1主題が提示されただけで、胸がいっぱいになる。本当に久し振りにブルックナーを聴いて感動した。
朝比奈隆の演奏は、この第3番を後期の交響曲と同じような充実感、スケールの大きさを感じさせてくれます。こんなブルックナーを聴かせてくれた指揮者は他にはいない。正に何と言われ様てもギュンター・ヴァントと並ぶ最高のブルックナー指揮者。
朝比奈隆には多くのブルックナーの録音があり、それなりに見極めが必要ですが、この1993年の第3番の録音に関しては、まさに最高のブルックナー演奏と言っていい。
もし、この録音を聴いて、オーケストラのアラが気になる、また日本のオーケストラだからと蔑んだりする気持ちになるならば、ブルックナーを聴く資質がない、ブルックナーを聴くのをお止めなさいと言いたくなります。(問題発言?炎上かな?)
次は久し振りに第9番を聴いてみよう。私のお気に入りはギュンター・ヴァントが1998年ベルリンフィルを指揮した録音。壮絶な演奏である。

しばらくブルックナーから離れ、そして久し振りにブルックナーに戻り聴いてみると、改めて何かブルックナーの交響曲の真髄が見えてきたような気がします。





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2 コメント

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Unknown (arkadien)
2011-08-11 15:23:35
 はじめまして。
 私もブルックナーが好きなので、朝比奈さんの演奏も聴いてみようと思い、こちらのサイトを参考にさせていただきました。色々迷いましたが特に好きな5、8、9番をEXTON盤で購入しました。演奏、録音ともにとても素晴しかったです。ありがとうございました。
 
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Unknown (オペラファン)
2011-08-11 22:25:51
arkadien様へ

こちらこそ、はじめまして。コメント、ありがとうございます。
多くの名指揮者がブルックナーの録音を残している中で朝比奈さんの録音を選んでいただいて本当に嬉しく思います。
EXTONでのブルックナーのシリーズは朝比奈さんの最後のブルックナー録音のシリーズなので、朝比奈さんの到達した最高の境地のブルックナーだと思います。
これからも、宜しくお願い申し上げます。

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