またまた過去の映像。2007年東京での世界選手権のキム・ヨナのフリーの演技
曲目はヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」
完璧さから言うと現在の演技の方が間違いなく上ですが、私は「揚げひばり」の頃のキム・ヨナの方が好きだったな。何か、今は私が感じなくなった音楽と同化しようとしている、ひたむきさを強く感じます。
ミスは多いですが、このデリケートで繊細な音楽を見事に表現しています。
なお「揚げひばり」はジョージ・メレディスの詩「揚げひばり」に触発され作曲し、また楽譜の冒頭にはその詩が記されています。
彼(ひばり)は舞い上がり、回りはじめ
銀色の声の鎖を落とす
切れ目なく沢山の声の輪がつながっている
さえずり、笛の音、なめらかな声、震るえるような声
空を一杯に満たすまで歌い続けるのは
声がしみ込んでいく大地の愛のため
そしてはるかに羽ばたき上れば
我ら谷は彼の金色の杯となり
彼はそこからあふれ出る酒となって
彼らも彼と共に昇っていく
空気の輪に乗って光の中に消えた後には
まぼろしが歌っている
イギリス音楽を心から愛する者として、この詩を一度は自分のブログで紹介したかった。
ヴォーン・ウィリアムズ、そしてディーリアス。
イギリス音楽は本当に私の心をとらえています。