オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

バレエ「火の鳥」

2011年08月03日 14時09分59秒 | バレエ
先週の土曜日の深夜、NHK・BSプレミアムではバレエの公演が長時間放送されました。前半はアメリカン・バレエ・シアターの日本公演。そして後半は2008年サントペテルブルク白夜祭からストラヴィンスキーの「火の鳥」「春の祭典」「結婚」の映像。指揮はワレリー・ゲルギエフ。この映像を見るのは初めてである。
ストラヴィンスキーのバレエの放送は、あまりないので楽しみでした。ストラヴィンスキーの音楽なので現代風の舞台かな?と心配していましたが民族色あふれる衣装と舞台装置で安心しました。現在のオペラの公演で主流になってしまった時代の読み替えとは全く関係のない世界。そして色彩感が溢れていた舞台に圧倒されました。「結婚」は読み替えなしで、オーソドックスな舞台のようで新鮮味たっぷり。読み替えに走っている現代の世界のオペラ界、考えさせられること多々ありました。
映像を見ていて痛感したのは「火の鳥」や「春の祭典」は管弦楽音楽だけでなく、まぎれもないバレエ音楽であること。ロシアバレエの伝統を、きちんと引き継いでいるということ。
「春の祭典」の最後の「いけにえの踊り」をバレエで見ると改めて音楽の壮絶さ、斬新さを強く感じました。
しかし、一番楽しみにしていたのは、やはり「火の鳥」!まだまだ中野友加里さんの存在が、大き過ぎるようである。
恥ずかしいのですが私はバレエ「火の鳥」を映像で見るのは今回が初めてでした。バレエが始まってすぐ真っ赤な衣装を着た火の鳥が登場して「火の鳥の踊り」が始まると胸がいっぱいになりました。真っ赤な美しい衣装で火の鳥を踊るダンサー、色彩感あふれる舞台装置、そして素晴らしい音楽。美しい!
「火の鳥」はやはりバレエなのだ!バレエのステージで、初めて「火の鳥」の音楽は生きるのだ!「春の祭典」や「結婚」も同じである。
忘れることの出来ない中野友加里さんの最後のシーズンのフリーは「火の鳥」
中野友加里さんの演技ではコリン・デイビス指揮ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団の1910年オリジナル全曲版での録音が音源として使用されました。「火の鳥」は演奏会のための組曲形式もありますが、中野さんが使ったのはバレエの舞台のためのオリジナル全曲版。
中野友加里さんにとって「火の鳥」は、あくまでもバレエだったのだ。このバレエの世界をフィギュアスケートで伝えたかったのだ。
今回、「火の鳥」をバレエのステージでの映像を見て、引退して月日が経ちましたが、改めて中野友加里さんの「火の鳥」への想いが本当に分かってきたような気持ちがします。

バレエの舞台をコメントするつもりでしたが、最後は中野友加里さんへの想いになってしまいました。どうかご容赦下さい。