オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

全日本選手権 番外編

2008年01月11日 18時01分58秒 | 2007年、全日本選手権
今日は公休でしたが、やっぱり録画を見てしまいました「全日本選手権」の女子フリー。まだまだ余韻が残っています。

訳のわからん実況にうんざりなので副音声の会場の音声のみで楽しむ。当日の雰囲気がよみがえり感激が新たになってくる。
「もう沈まないタイタニック」「ディカプリオだって手を差し伸べる」「私だけをみてくれ、カルメン」等等。もう、聞きたくない!
また太田由希奈さんや鈴木明子さんの時、けがや病気のことばかり持ち出すのもどうなんだろう?彼女たちは立派に復帰しているで、もう過去にこだわって欲しくないのではないだろうか?しかし副音声にすると荒川静香さんの声が聞けなくなる。困った!困った!

当日、会場でオペラグラスでしょっちゅう放送席の荒川さんを見ていました。氷上では見られない厳しい表情でした。競技会の選手たちの演技を分析し放送を通じてファンに伝える使命からくる厳しさでしょう。

太田由希奈さんの美しい演技、中野友加里さんの感動的な演技、そして安藤美姫さんの世界一の演技、何度も巻き戻して見てしまう。

15日には「スターズオンアイス」の放送があります。残念ながら会場に脚を運べませんが放送はしっかりと見るつもりです。久しぶりに荒川さんの演技が見ることが出来ると思うと放送とはいえ胸が高鳴ります。 

ブルックナーの交響曲第8番

2008年01月11日 10時46分46秒 | 音楽
昨年の暮れ、ブルックナーの交響曲第8番を取り上げましたが、8番を中心に今回はブルックナーの複雑な楽譜(版)について。

ブルックナーには自分の楽譜の改訂癖があり、当時なかなか彼の作品が受け入れられてくれなかったという事もあるが 一度完成した交響曲を何度も書き直しました。その上、レーヴェ、シャルクといった彼の弟子たちは何とか師匠の音楽を世に出そうとして、いろいろ楽譜に手を加えた。聴きやすいようにカットをしたり、アレンジを加えたりして、ややこしくなってきました。
1929年ウィーンにて国際ブルックナー協会が設立され、会長のロバート・ハースにより交響曲の原典版を編集することになった。これが後年「ハース版」と呼ばれるものである。このうち第3番のみエーザーにより編集された。
ところがである。ハースの後任として会長に就任したレオポルド・ノヴァークはハースを批判して1951年から1965年にかけて自ら新しい原典版を編集した。これが「ノヴァーク版」である。
これでブルックナーの弟子たちが手を加えた版に加えて、原典版も2種類存在することになり複雑さを増してきました。
録音や演奏会にきちんとハース版とかノヴァーク版と記載されることが多いですが中には単に原典版としか記載していない場合もあります。指揮者によっては自分の考えでいいとこ取りしている場合もありますが、原典版としては新しいノヴァーク版を使っている指揮者が多いようです。単に原典版と記載されている場合ノヴァーク版が好みの指揮者かハース版が好みの指揮者か見分けやすい方法として第7番の第2楽章のアダージョの最後のクライマックスでノヴァーク版ではティンパニ、シンバル、トライアングルが加わっていますが、ハース版にはありません。このあたりが見極めやすい所でしょう。
なお晩年ブルックナーの演奏で高い境地、最高の演奏を聴かせたギュンター・ヴァントと朝比奈隆が熱烈なハース版の支持者だったのは興味深いことである。その為、どうしても私はハース版の演奏を聴く事が多いです。

さて交響曲第8番ですがこの作品は1887年、第1稿が完成されましたが演奏も出版もされなく後年、弟子たちの意見に従い1992年、第2稿を書き上げた。出版されたものには初演者のハンス・リヒターの意見によるカットもあるらしい。
「ハース版」は第2稿の原譜に基にしながら、第1稿からも採用もある。「ノヴァーク版」は第2稿の原譜をそのまま使用している。ノヴァークはブルックナーが弟子たちやリヒターの意見にしぶしぶ従ったのかもしれませんが、結局同意した事を重視したようである。
私自身ハース版とノヴァーク版の違いは第1楽章と第2楽章はよく解かりません。第3楽章のアダージョでハース版では2箇所第1稿から採られた部分があります。第4楽章で4箇所ノヴァーク版ではカットがあります。ハース版ではヴァイオリンの独奏部分がありますがノヴァーク版には無いという事になります。

最後に参考までにエリアフ・インパル指揮フランクフルト放送交響楽団の1982年の録音を挙げておきます。この録音は画期的な第1稿による録音です。ハース版にしろノヴァーク版にしろ原典版で聴きなれた耳で聴くと別の曲を聴いているようでビックリ仰天です。
ブルックナーの版は作品によっては複雑ですが、逆にそこがブルックナーの面白みかもしれません。