すみれと聞けば真っ先に、宝塚歌劇団が歌う「すみれの花咲く頃」が脳裏に浮かぶ。寒さにめげずスミレの花の咲く季節がやってきた。
庭に出ていると観梅の帰りのオバサン達が数人集まり、ワイワイガヤガヤと何か言っている。耳を澄ませば「綺麗なスミレだねえ」の声がしてきた。家の石垣と電柱の陰に、コンクリートの割れ目から生えている、「ど根性のアオイスミレ」を見ての感嘆の声だ。女房はスミレの花が大好きで、庭のあちこちで育てている。ど根性スミレは、庭のスミレの種を飛んで生えたのだろうか。庭のスミレは雨が降れば泥が跳ね返り、葉っぱがどろで汚くなる。しかし、ど根性スミレは周りがコンクリートなので泥はつかない。従って、すみれ色が鮮やかである。
のスミレの葉からデザインされている。また花の形が花の上弁が上に反る特徴があり、大 工道具の”墨入れ”と似ているいることから、これがなまりスミレになったそうだ。
【豆知識】
・菫(すみれ)科。
・学名 Viola mandshurica(すみれ)
Viola grypoceras (立壷すみれ)
Viola : スミレ属
mandshurica : 満州地方産の
grypoceras : 曲がった角(つの)の
Viola(ビオラ)は「紫色の」という意味。
・開花時期は、 3/15頃~ 5/10頃。
・多年草 分布地 沖縄を除く全国
・花径は15mm程度、草丈15cmまで。
湿り気のある山地に生える。
葉は大きくハート型をしており葉脈も明確で、双葉葵(ウマノスズクサ科の多年草で徳川家の紋章に使われた)に似る。
・花の上弁が上に反る特徴がある。
花の形が、大工道具の”墨入れ”に似ていて「すみいれ」の呼びがしだいに「すみれ」になった。
・いろいろな種類があり、国産、外国種とも合わせると数百種類もある。
・園芸品種にはパンジーがある。
・花とは別に、目立たない「閉鎖花」をつけ、そこで種子をつくる。