藻にはクロモ、コカナダモ、オオカナダモがある。びわこ競艇場が、水草の異常繁茂に悲鳴を上げているそうだ。この水草がモーターボートのプロペラに絡まれば、競技が成立しない。そのため小型船に器具取り付け除去作業を行っているが、水草は除去してもすぐに生えていたちごっこだそうな。除去回数は2年前の7回から昨年は18回に増え、今年は5月から既に22回。
我が家にもメダカのタマゴを産みつけ用にと、オオカナダモを入れているが、またたく間に増えてくる。間引いて外の石臼に入れているが、この藻からバイカモのような小さな花が咲いてきた。1センチほどの大きさであるが可愛らしい。
【豆知識】
1.名称 オオカナダモ
学名 :Egeria densa
目科 :トチカガミ科
原産地 :南アメリカ
分類
界 : 植物界 Plantae
門 : 被子植物門 Magnoliophyta
綱 : 単子葉植物綱 Liliopsida
目 : トチカガミ目 Hydrocharitales
科 : トチカガミ科 Hydrocharitaceae
属 : オオカナダモ属 Egeria
種 : オオカナダモ E. densa
和名 :オオカナダモ
2.国内では本州、九州、四国に帰化し、北海道と関東を除く全国で幅広く見られる(東北地方では温排水のある一部で分布する)。1940年代に山口県で野生化の記録があり、1970年代に琵琶湖で大繁茂して問題視されるようになった。低温や水質汚濁などの悪条件にも耐えやすく、それゆえ増えやすい。
その後に持ち込まれて定着したコカナダモと共に止水域や流れの緩やかな流水で大増殖し、そのために似た環境で生育していた在来種であるクロモはほとんど見られなくなった。
3.水中で異常に繁殖し、船の走行の邪魔になったり、流れ藻となって岸に打ち寄せ、腐って悪臭を発する。
全長1メートルを超え、茎の上部では分枝する。葉は三輪生で、葉身は長さ1,5から4センチ、幅2~4.5ミリ程度、ごく細かい鋸葉がある。花は5月から10月ごろに花茎を伸ばして、水上に白い花を咲かせる。萼筒が長く伸びて水面で花を開き、1日でしぼむ。花弁は長さ1㎝。雌雄別株であるが、日本には雄株だけしか入っていない。