5月21日(水曜日)
元来た道を源河へ向かって走ると「オーシッタイ」はこちらの矢印の入った看板が目に入った。オーシッタイは,沖縄県内では昭和57年に最後に電気が入った集落として有名だ。昨年ここにある「しゃし・くまーる」と言う喫茶店でコーヒーを飲んだことがある。とにかくへんぴな所で本当に喫茶店があるのかなと思うくらいの所だ。メイ
ン道路から3キロ少々なのでコーヒーを飲みに行くことにした。途中の道は狭く、ヘゴの木や、高い木の上方から葉のついたつるのようなものが、地面すれすれまで垂れ下がっている風景を見れば正にやんばるを実感する。店の前に行けば車が2台停車し
ていた。わナンバーなので観光客だろう。若い女性客と中年夫婦だった。コーヒーを飲んだ後、「オーシッタイの集落はどの辺りでしょうか」と聞けば「この辺りに12軒ほどありますよ」の返事が返ってきた。この辺りと言ってもかなり離れているようで、見回しても確認できない。「しゃし・くまーる」のご夫妻(常盤さん)は,静岡県からオーシッタイに移住されたナイチャーだ。平成8年に喫茶店を開かれたそうだ。小学校は10km離れた西海岸(東シナ海側)の源河(げんが)にあり,車での送り迎えは大変だったようだ。普段は観光客はほとんど来ないが週末には結構見えているとのこと。ここで販売している蜂蜜は、タチアワユキセンダングサの花とイジュの花から採った二種類ある。イジュの花のものがまろやかで美味しいそうだが売り切れて無かった。無ければ欲しくなるのが人情だ。ただいませっせと蜜を集めていて、しばらく待たねばならないそうである。あきらめてタチアワユキセンダングサの蜂蜜を購入した。600円也(小瓶の方)。帰りに無人販売所で「にがあま蜜」販売していたのでおみやげに1個購入した。1,000円也。アサグラという木に咲く花から採取された蜂蜜で、甘いイメージを吹き飛ばす風味で不思議な味がするようだ。残念ながらまだ賞味していないので、口に合うかどうか報告できない。ネットで調べた所、沖縄のホテルで観光客を相手には1,575円と5割増しで販売していた。本土から移住し成功する人は、案外やんばるの山の中で自給自足の生活にあこがれる人が多いかも知れない。
本線に出てしばらく走ると逆の東村の海岸に出てしまった。頭をひねるも分けが分からない。オーシッタイに行くには1本道ではなく他にもあり、そのせいで間違えたとしか思えない。
元に戻るつもりが今度は米軍の基地建設でゆれている大浦湾の方まで来てしまった。こうなれば二見から世富慶(よふけ)を周り名護まで帰るしかない。昼食は大家でそばの食い納めをした。行きも行ったり52回目だ。100回行けば表彰してもらおうと思っている。1時過ぎに知り合いの方に別れの挨拶をし一路那覇を目指した。レンタカーの走行距離は400キロほどでガソリン代は1リットル159円だった。空港でチェックインしたら3時だったので、出発の4時45分までにはまだ時間が
ある。空港で待機されている知り合のタクシー運転手:大城さんに電話をし、セテールまでお願いした。セテールにはJUMON新妻さん、マーキーさんが先客で見えていた。本当に皆様とはよく合うものだ。泡盛1合飲んで、イカ焼きを食べればお迎えの時間4時になった。またの再会を約束してセテールを後にした。帰りの機内は最悪で1歳児が飛行時間の内、1時間20分ほどギャーギャー泣きわめきせっかくの心地良い余韻がどこかふっとんでしまった。場所を移りたくても満席だ。大体かしこい方は、機内で迷惑にならないよう搭乗前に幼児を遊び疲れさせ眠らせるのに・・もうまったく。今泣き止むか今泣き止むかと待ったが無駄だった。
親に対し文句の一つも言ってやりたかった。伊丹空港から松井山手までバスで丁度1時間で着いた。愛妻が迎えにきてくれたのでスイスイと帰宅できた。留守番ご苦労様。一人だけ楽しむのは決していい気分ではないが、家庭の事情なのでやむおえない。行ける時は、また行かしてや~。アキレス腱の炎症も最終日にほとんど治りやれやれだ。