9月27日(金曜日)
八重山古典音楽安室流保存会/琉球民謡協会師範、仲宗根充さんの島唄ライブの案内が来た。長い間、仲宗根さんの島唄ライブには行っていない。
約1年5ヶ月振りに、ライブを聞きに行くことにした。数えて見れば5回目になる。出かけた先は馴染みの京都三条にある、 「沖縄居酒屋&音広場 大新」 だ。7時前に店に到着した。スタートは7時半予定なので、丁度良い時間だ。店に入ると知り合いの坂田さん、田中さんが見えていた。お二人さんとも仲宗根師範の三線教室の生徒さんのようで、裏方の仕事に精を出している。開演の7時半には30人近い、お客さんが見えている。ざっと見て、平均年齢はかなり高い。20代の方はいるのだろうか。
7時半からライブは始まった。
仲宗根師範は三線を弾きながら、スタート曲は 「ご縁節」 。
続いて曲名は定かで無いが、めでたい唄の「かりゆし」。不本意ながら歌うは「オジー自慢のオリオンビール」。ビギンの持ち歌だが、内地でライブをやるからには、皆さんが良く知っている歌を挟まなければ、盛り上がらない。お店の売り上げに協力とばかりに”アリ乾杯!”
八重山古典音楽はほとんど知らないが、 「ふるさとの優蝶」 は知っているので口ずさむ。前半の最後の2曲はカチャーシー曲で盛り上がる。外人のカップルも引っ張り出され踊らされる。
笑っているところを見れば楽しいのだろう。1本のビニール管で眼鏡を作り、それを頭に巻いてジョッキの中のビールをチューチュウーと吸う、ひょうきんなお兄さんが笑わせてくれる。
前半は1時間唄って30分休憩。90歳近いお婆さんが見えていたが、前半でお帰りになった。顔も姿もまだまだ元気のご様子だ。よほど沖縄民謡が好きなんだろう。後半はあらかじめリクエスト曲を聞いていて、会場の皆さん(師範の生徒さん)も参加して楽しむよう、趣向が凝らしてある。田中優子さんは「安里屋ユンタ」を唄う。
「うりずんの唄」 では、師範のお姉さんがステージに上がり踊りを披露した。
社長と呼ばれていた男性も2曲唄った。
「島人の宝」では腹の出た男性がステージに上がり、歌と腹のご披露だ。
「涙そうそう」は女性が4人上がり楽しそうに歌う。
「19の春」と聞き、あつかましくもステージに上がり、女性とデュエットをした。
師匠の三線で唄う19の春は、誠に気持ちが良かった。
カチャーシの曲が流れればライブは終わりになる。「さあさあ皆さん立ち上がって」と早弾きの「ヒヤミカチ節」 だ。
どなたも頭上に手をかざし、楽しそうに踊る。
私は座って写真撮影に専念した。他人の笑顔を見れば、こちらも自然に楽しくなる。楽しいライブも10時で終わった。外人の女性が帰るとき私に紙切れを渡してくれた。見ればイスラエル国旗と日本国旗が描いてあり、ありがとうらしき言葉が書いてあった。
グラスが空だったので、1杯ドリンクをサービスしたお礼のようだ。イスラエルの女性は優しいね。
仲宗根師範の高音の唄い方は真似をしても難しい。30曲近く楽しむことが出来た。師範ありがとう。大新のマスター、師範の生徒さん、太鼓叩きお疲れさん。そして裏方の田中優子さん、坂田健太郎さんもお疲れさん。
【仲宗根充 プロフィール】
1.石垣島白保出身(昭和30年4月5日生まれ)で昭和47年に島唄の稽古を始める。父仲宗根長一師に師事(父長一氏は「うりずんの詩」の作詞・作曲者)
芸歴40年のベテランで、琉球民謡協会の最高賞受賞 トゥバラーマ大会優勝、各施設での慰問活動や、CDの発表など精力的に活動中。
最近では平成20年に第4回仲宗根長一 充父子リサイタル、歌手の平井堅に三線指導、コンサートにも出演しました。平成18年には沖縄の新しい唄の祭典新唄大賞では、歌唱賞を受賞しました。
2.沖縄観光タクシー (島唄タクシー・個人番号19)の運転手でもあります。
仲宗根 充(みつる)
八重山古典音楽安室流保存会 琉球民謡協会 師範
〒902-0078 沖縄県那覇市識名4-8-24
TEL/FAX 098-834-0491 携帯 090-3077-2095
島唄タクシーHP:http://w1.nirai.ne.jp/simautataxi/
3.島唄酒場「沖縄(ウチナー)」のオーナーでもあります。
住所:那覇市東町18-4 東町ビル3F
営業時間:PM8:00~AM3:00
電話携帯:090-3077-2095
【参 考:仲宗根長一】
2008年、仲宗根 長一師範は「第24回八重山毎日文化賞」の特別賞に選ばれている。
八重山研究や芸術文化の振興に顕著な業績を挙げた人々をたたえる八重山毎日新聞社主催の「第24回八重山毎日文化賞」の選考委員会(崎山直委員長)がこのほど開かれ、今年は特別賞に八重山古典音楽安室流師範の仲宗根 長一氏(83歳)が選ばれた。
仲宗根氏は1925年白保生まれ。39年に八重山古典音楽安室流川平亀師匠に師事、66年に教師免許、70年に師範を取得、安室流工工四を発刊している。
93年から息子の充氏と5回の父子リサイタルを開催。99年に県無形文化財八重山古典民謡保持者、琉球民謡協会師範で同会顧問などを歴任している。73年には「うりずんの詩」を作詞。大衆に八重山民謡を広めた。
仲宗根氏は「八重山民謡すべてに情があり、歌の内容をよく知らないと情は出てこない。自分の歌に満足するようでは本当の唄者ではなく、大衆を満足させてこそ本物だと思う。生ある限り学び、郷土の芸能発展に少しでも役立てるよう歌い続けたい」と述べた。