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GW旅日記~5/3・延岡

5月2日の深夜に「眠くてたまらん~もうどこでもいいから早く横になって寝たい~」と助手席でうたたねしながら夫に投げやりに告げて泊まった大分南部の道の駅「みえ」は、朝目を覚ましてみれば、緑豊かな里山の高台にあり、見晴らしよく空気もおいしい。
道の駅自体はまだ新しいらしく、広く開放的でモダンな建物だ。
トイレに貼ってあった「朝食バイキングやってます。600円 7時-10時」のポスターを見て食べに行くことにする。
「水曜定休」と書いてあったのに何故か営業していた。ゴールデンウイークだからか?
(私たちの傍らにいたお客さんは"今日水曜日だからやってないねー"と言って帰ってしまった。)
いくつかある食事どころのうち、バイキングをやっていたのは「わかたけ」という和食堂。
「竈で炊いたごはん」と入り口付近に書いてある。
それはすごい!でも本当か?こんな場所でかまどで炊けるの?どこか別の場所で炊いて運んでくるのでは?と思いつつ、外側からちょっと扉が開いていた厨房をちらりと覗き見ると、大きなかまどが二つ鎮座しており、その横に薪が山積みされていた。
店内にはすでに数組のお客さん。店のおばさんが一人きりで奮闘している。
名物・かまど炊きごはんは、普通の白いのとおこげのと2種類あるのがうれしい。
おかずも、こういう安い朝食バイキングによくある業務用や冷凍の袋詰め食品ではなく、きちんと手作りされたような素朴なお惣菜で、日本の朝ごはん定番の納豆・のり・卵も食べ放題。
これは何だろう?と思って聞いたら柚子の皮の煮物だという。へ~珍しい。この地域では柚子の皮はごはんのおかずなのか。
おこげごはんを3杯おかわり。
これで600円は大満足。

この食堂「わかたけ」には「三重産のお米を使ってます。」隣のうどん屋さんには「三重産の地粉を使ってます。」と書いてあった。
「何でわざわざ三重県産のを使ってるんだろねー?友好姉妹都市とか、そういうつながりか何かあるのかな?」
と夫に言ったら彼は一瞬立ち止まって言った。
夫「今自分がどこにいるか分かってんの?」
私「大分。」
夫「大分のどこ?」
私「えーと、ここが道の駅みえだから~…あっもしかして三重産って三重県じゃなくてここのことか!?」
…ここは大分県三重町であった。
どうも私はすっとぼけている。


物産館で「鶏飯いなり」と「ごはんサンド」と大きな生しいたけと竹製品を購入。
地元の方が作ったらしい竹細工の籠とザルは精巧な作りのわりにお買い得価格。
「誕生日プレゼントに買って買ってー」とねだって買ってもらった。
生しいたけはフロントガラスの内側に並べて日干しにする。(帰宅する頃には干ししいたけになっている。)


日向街道を南下して宮崎県延岡市に突入。
目指す酒屋は住所が書いてあった。
ジャスコ延岡店の本屋で延岡市の地図を立ち読みすると、ここからそんなに離れていない。
ジャスコから西に出て右折して橋を渡って左折して…
頭の中に地図をたたきこんで本を書棚に戻す。
しかしジャスコを出て2~3分走ったら、地図は跡形も無く消え失せた。
「あ~分かんなくなっちゃった~。」
とナビを放棄して夫に託す。いいんだ別に。夫の目的地だし。
それでも何とか迷わずに見つけた!
タイミング良く近くにコインランドリーがあったので、洗濯物を洗っている50分の間に酒屋へ足を運ぶ。

「日々努力、本物を伝えたい一心です」
店頭に墨書きしている一文の通り、誠実・実直な印象の店主さんだった。
やはりバイク雑誌や新聞にも紹介されたせいで、他県からのお客さんも多いようだが、本来の願いは「地元でとれた芋を材料にした、地元の焼酎メーカーで作った芋焼酎を、地元の人に飲んでもらいたい」ということだそう。
現在延岡で愛飲されている焼酎はそのほとんどが宮崎県南の都城市で作っている芋焼酎だ。
鹿児島県を主とした九州南部は芋の栽培が盛んな土地。しかし延岡では昔から焼酎原料として米・麦・蕎麦が栽培されて来た。緯度による気候の違いも大きいのだろう。
そして延岡産の米・麦・蕎麦焼酎は地元ではあまり消費されないが、宮崎県外で高い評価を受けているという。
ならば、地元人好みの芋焼酎を作ろうと、まず原料の芋を栽培するところから店主自らが手がけたそうだ。

雑誌・培倶人にも紹介されていたその延岡産芋焼酎「祥雲 亮天」は売り切れだった。
着々と人気が高まってきているのだろう。
「地元でその原料の芋を作ろうっていう農家も増えてるんですか?」
とうかがうと、残念ながらそうもいってないという。
新しいモノやモノゴトに対する地元の人の保守的な姿勢。
分かる分かるー!今私達の住んでいる町もそうなんですよ。
とついこちらも本音を出してしまった。


結局買ったのは「祥雲 亮天」と同じ延岡市の蔵元・佐藤焼酎製造場の芋焼酎「吉宝 亮天」(芋は延岡市外産)と、児湯郡高鍋町の蔵元・黒木本店の芋焼酎「たちばな」と、同じく「きろく」。
この黒木本店の社長さんが、彼が「祥雲 亮天」を生み出すきっかけになった方だそうだ。



「この町に住んでいる人が、この町のことを誇りに思えるようにしたい。」
まだ若い店主さんの話にはいちいちうなずけた。
ここに住んでいる人は「土の人」私達のような旅人は「風の人」。
その言葉が強く印象に残った。

ちなみにこの酒屋さんのブログは → コチラ。
コメント ( 6 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
しいたけ~ (ノンノン)
2006-05-31 22:29:39
今年も干ししいたけ~~やってましたね~~笑。いいですね~おいしそうなしいたけですね。



三重産は私も三重県と思ってしまいます。
 
 
 
ノンノンさま ()
2006-06-01 07:36:02
車中で干ししいたけ作りも毎度恒例となりました。

大きくて立派なしいたけでしたよ~。



やっぱ大分県三重町と言われないと

三重県だと思っちゃいますよね!?
 
 
 
杜の茶菓菜様 (酒のミネダ)
2006-06-02 16:03:14
杜の茶菓菜様



こんにちは、先日はご来店ありがとうございました。



祥雲・亮天は、現在、味の調整中です。

今月中頃までには発売できると思います。



ブログには、発売したら載せますので、

また、覗いて見てください。
 
 
 
酒のミネダさま ()
2006-06-02 17:55:25
こんにちは。

こちらにまでコメントありがとうございます!

またブログ拝見しますね。

芋の成長期も楽しみです。
 
 
 
食べたかった~! (ミンミン)
2006-06-04 18:06:02
杜さん、こんにちは!

道の駅「みえ」は前を通過しただけで入りませんでした。

かまどで炊いたご飯、食べたかったなぁ。

普通のレストランっぽいお店や売店があったり

こうして特色のあるお店があったりと

道の駅もそれぞれ違っていておもしろいですね~。



私はお土産の焼酎は延岡市内のとある酒屋さんで購入しました。

こちらにも杜さんが購入された「吉宝 亮天」と

「祥雲 亮天」が置いてありました。

延岡初の芋焼酎と説明をうけたんですけれど

購入していませんでした。

次回、購入してみようかしら。

(…といっても、飲むのは私じゃないんですけどね)
 
 
 
ミンミンさま ()
2006-06-05 08:02:43
こんにちは!

みえ、通りましたか。

竈炊きごはん、特におこげが香ばしくておいしかったです。

ミンミンさんが寄られたゆでもちの道の駅、

私は通りませんでしたが次回に是非~。

地元ならではの食材や料理が食べられる道の駅は魅力ですね。



「祥雲 亮天」あれ~売ってたんですか!

うわー買いたかったです。

宮崎産の焼酎は鹿児島などに比べて

まろやかで飲みやすいものが多いそうです。

ミンミンさんも是非お試しを~

少しずつなら飲めるのでは?

 
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