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ジャム委託加工



いつもジャム用キウイを購入させてもらっている農家さんからジャム委託加工のご依頼を頂いた。
私が作ったキウイジャムを卸値で販売するのとは話が違う。
原料のキウイをお預かりし、それをジャムに加工し、仕上がった製品全てをお渡しする。
失敗できないというこのプレッシャー。

加工料と瓶代、砂糖代、ラベル代を細々と計算して費用を産出する。
加工料は販売価格を考慮しながらかかる時間と手間で決定。
私の場合1回5kg、丸1日費やしても加工できるのはせいぜい10kgまで。
普通のジャムメーカーならもっと安い加工料で一気に大量に出来るんだろうな・・・
それでもジャムの数倍時間と手間のかかるマーマレードだとこうはいかない。
しかし失敗しないように、仕上がりにムラが出ないように、
添加物を入れたくなる気持ちも分かるような気がする。

春野町で無農薬での農業を実行しておられる農家さんのキウイを使った無添加ジャム、
11月17日(土)と18日(日)の「春野産業祭り」で販売されるそうです。
色々なイベントもあって楽しそう。
日程等、ご興味のある方はこちらをご覧下さい。→
はるの産業祭り
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独身生活

自分一人で時を過ごすことは苦にならない。
一人で買い物、一人で喫茶店、一人旅。
一人暮らしの経験もある。

しかしいつでも寄り添い連れ合っている相方が1週間もいないとなると、
違和感を感じるようになった結婚4年目。

夜、板張りの床にクッションを並べてその上にペタリと座り、
いつものちゃぶ台の前に背中をまるめてたたずむ。
秋冷が床からしんしんと伝わってくる。
毛布を引っ張り出してくるまり、顔だけ出して酒を飲む。

こんなわびしい時に心慰めてくれるもの。
それが遠藤周作のエッセイ。

この人ほど純文学と軽妙浮薄なエッセイのギャップの激しい作家も珍しい。
特に私が高校時代愛読した、若い時代に書かれたエッセイのおもしろさ・馬鹿馬鹿しさは筆舌しがたい。
(老齢になった頃に書かれたエッセイはもっと深刻な雰囲気になっている)

車の音すら聞こえず、ただ虫の音だけが静かに響き渡る深夜、酒盃片手に文庫本傾けては
「ぎゃはははは」
などとつい一人きりで声を上げて笑ってしまうのだ。
何でこんなにおもしろいのだ。おもしろすぎ。
ぶくくくくく。

その中の1冊、「ウスバかげろう日記」の中に次のようなくだりがあった。
動物好きな遠藤周作。手なが猿を飼うことになった。
幼稚園児のようにやんちゃな猿、遠藤周作の留守中は庭の木をゆさぶって暴れまわり、
家族が近づくと歯をむき出して怒る。
しかし彼が帰宅すると抱きつき、手を引っぱり、離れようとしない。
喉をなぜてやると気持ちよさげにもっと続けろという動作をしめす。
遠藤周作は何故か昔から猿に惚れられるのだという。

遠藤周作の留守中、玄関の中で腕をくんでションボリしていたという手なが猿。
その猿の姿につい自分を重ねてしまい、爆笑から一転、自分もションボリ。

ウスバかげろう日記
遠藤 周作
文藝春秋

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ひとりのおかず

今夜、国外に出張していたオットが帰宅する予定。
17時35分成田着という出張スケジュール表を眺めながら、
22時頃には帰ってくるかな~、すぐ入れるようにお風呂沸かしておこうかな~
ビアグラスは冷凍庫に入れといて、酒はとっときのを開けようか、
などと思いながら、いそいそとおかず作りをしていた。
メインは牡蠣と白菜の土鍋蒸し、これは切って鍋に入れるだけだから直前でいいとして、半額で買ってきたタコは梅酢で和風マリネ、純和食をとひじきの煮つけ(頭のため?)、オットの好きなメカブは具を色々入れてバージョンアップ、夜遅いからさっぱりめにちりめんじゃこと春雨サラダ、解凍しといた豚もも肉はカレーにしようかと思ったがやめてじゃがいもと玉ねぎとトマト煮に。ついでに何か甘いモノ、プリンでも作ろうかな~・・・
それにしても夕方「何時頃に帰る?」とメールしたのに返事がこない。海外でも毎晩携帯にメールくれてたのに。(海外から携帯メールが入ると初めて知った)まさかと思うが飛行機事故?いやこの期に及んでそれはないだろう。
普段マナーモードにしている携帯の音が鳴る度に手に取る。またエロメールだよ~あ~も~

県外の叔母と電話で菓子材料の値上がりなどの愚痴を長話していた夜9時過ぎ、メールが来た。
「台風のためいまだ成田。新幹線に間に合いません。成田で宿泊してから帰ります」

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コトコト市用チュイール2



先ほどまめやさんにコトコト市用カシューチュイールをお渡し。
前日でお忙しい中うちまで取りに来て頂いた。すみません~!
明日は雨がちょっと心配。コトコト市開催時間中だけでも雨が上がればいいのだが。
楽しい1日になりますように。

それにしてもやっぱ自分で自在に運転できないとこういう時(=オット不在の時)困る。
「運転は慣れだからな~」かつて自動車教習所の教官だった義父はそういうが、何年経っても慣れない。ハンドルを握ると同時に手に汗し、カーブを曲がるつど心臓高鳴る。まぁ普段運転しないからだろうが。でもこないだニュースで「最近は車にお金をかける人が減少している」と言っていた。「車に興味がない」「電車とかの方が乗り継ぎが便利」「車だと混むとどれだけ時間がかかるか読めない」「車にかけるお金があるなら海外旅行に行きたい」「ガソリン代が高いので乗らないようにしている」など。
昔、古今東西ゲームで「車の名前」と言われて「トヨタ」と答えた私ほどの車オンチは今の世にいないのではと思ったが、やっぱり興味ないという人もいるのね。とか何とか言ってもこの片田舎で暮らして早4年。あ~~運転練習しなくちゃ~
・・・って、以前も同じようなことブログに書いたような気がする。

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コトコト市用チュイール

あさって27日はいよいよ第二回コトコト市。
只今まめやさんのセット販売用カシューチュイール焼成中。

昨日仕込んでおいた生地を午前中から焼いてパック詰めして・・・
ただひたすら繰り返していたらいつの間にか日が暮れた。

最近ほんと日が短くなった。
あっという間に1日が終わってしまう。
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お次は卵

いつもの如く、夫の携帯にメールした。
「会社の帰りに地鶏卵2個買ってきて頂けませんか。」
(↑頼み事をする時は私も丁重なコトバになる。)
焼き菓子に使う卵は、隣町にある養鶏場で買っている。
「平飼いの有精卵」という訳ではなかったが、味はもちろん、抗生物質が含まれていないことと、卵白がしっかりしていてメレンゲがよく出来ること、養鶏場前に自動販売機があるので、深夜でも早朝でも都合のいい時に新鮮な卵をこまめに買うことが出来る、ということで使い続けていた。

夫から「自動販売機撤去されてたよ。何かつぶれたみたい。」と返事が来た。
一瞬目が点になる。
つぶれた?!養鶏場が?!廃業?!倒産ってこと?!
「夜だから誰もいないし、暗くてよく分かんないけど」

翌日、電話してみる。
「もしもし、すみませんちょっとおうかがい致しますが、そちらって閉鎖されたんですか?」
「ハイ。」
「・・・それで自動販売機も撤去されたんですか」
「ハイ。」
「・・・分かりました」

愕然。

としてもいられない。
とりあえず近隣のお店でランクの高い卵をいくつか買い求める。
「遺伝子組み換え飼料を使用していません」
「生でおいしい安心卵」
卵もブランドの時代だ。本当に色々なキャッチコピーがある。
割って、見て、食べてみる。
どれもそんなに悪くはないのだけど、やはり中にはにおいが鼻に付くものがある。
餌に魚粉を多く与えている鶏の場合、卵にも魚っぽい味が出るものらしい。卵かけご飯とか、ダシ巻き卵とか、魚の味が合う食べ方の場合はいいかもしれないが、砂糖や粉と合わせるお菓子の場合、その魚くささが目立ってしまう。

すったもんだの末に今現在使っているのは隣の隣町の養鶏場の卵。
これは今まで使っていた卵と違い、平飼いの有精卵。無添加、自家配合飼料、昔ながらの飼い方で手塩にかけて育てました。と卵の袋に入っていた紙に書いてある。
そしてここが大事なところで、私が自力で自転車で行ける範囲の食料品店に置いてあることが分かった。
ただし、いつもあるとは限らないのがネック。

1個当たりの値段はやっぱり今までの卵よりも割高。
しかし、これもバターに続き、「ひとつの卵に固執してないで、より良いもの、より安全なものを見つける努力を常に怠るな」というカミサマのお達しかもしれない。
私にとってのカミサマとは今は亡きお菓子作りの師匠。
そういえば、今月末は師匠の四回忌だった。

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バターについて

小麦粉は地元の製粉会社さんから25kg入りの袋を、砂糖は近所の小売店から30kg入りの袋を随時注文して配達してもらっていた。その他お菓子の材料に使うバター、チョコレート、ナッツ、ドライフルーツ類は全国各地の様々な製菓材料屋さんからネット通販で買っていた。
今年3月頃。
それまで販売数量制限のなかった北海道産よつ葉無塩バターが、「1回のご注文につき10個まで」となった。いつも、バター15個とチョコレートで合計金額1万円超で送料無料、という感じでバター主体に注文していた私にとっては10個でも痛手だ。
電話で問い合わせると「バターの原料の牛乳の量が不足しておりまして・・・」
ちょうどその頃だ。テレビのニュースで、牛乳供給量過多のため搾った牛乳をそのまま流して廃棄している映像を見たのは。
コメンテーターが「値段を安くすれば売れるのに」と言ってるのを耳にしながら、タダでさえ安い牛乳をこれ以上うかつに値下げすることは出来ないだろう、バターにして冷凍保存しておけばいいのに、それでも設備代と維持費がかかるか、と思った。しかし牛乳供給過多と報道している現状でバターの供給量が低下するのが疑問だった。

そして8月過ぎ。
「バターのご注文は一回につき5個まで」と表示されているのを見て目を見張った。その後1月の間に「3個まで」となってしまった。
ネット通販をやっているどこの製菓材料屋さんも2個~4個くらいに販売数量制限している。

この期に及んで、地元の製菓材料問屋さんに電話で聞いてみた。
「よつ葉バターは当社にも入荷量が制限されることになりまして、今までの顧客の方のみにだけ販売することになりました。」
「その他の無塩バターですと、カルピスバターとタカナシバターは今のところ制限はかかっていませんが」
それを購入することは出来ませんか?
「いきなりこの電話でご注文頂くことは出来かねますので、まず取引申込書にご記入頂き、審査させて頂くことになります」
ファックスで送ってもらった申込書には「資本金」「年間売上高」「取引金融機関」記入欄。「店舗所在地」を書く欄は4段。
資本金なんかないよ~。「個人商店だからゼロ、でいいんじゃないの?」と知人の助言を頂きながらとりあえず記入して返信する。
「申し訳ありませんが、そちら近辺はルート配達している店舗が一軒もありませんので・・・」

昔、ケーキ屋を経営している女性の方が「最初の頃は材料屋さんがマトモに相手をしてくれなくてねぇ」と話していたことを思い出した。
やはり世の中信用第一。無店舗で・・・注文生産で・・・となると確かに得体の知れなさこの上ない。製粉会社や砂糖屋さんが相手にしてくれていることの方が特殊なのかもしれない。

「だから早め早めに先手をうっておけ、って言ったのに」
消沈している私に夫の言葉がさらに追い討ちをかける。
どうにもこうにも、夫にはコトが済んだ後に「だからあの時ああした方がいいよって言ったのに」と言われてさらに後悔することが多いように思われる。つまりは私が夫の言に耳を貸していない、ハイハイと聞き流して心に留めていない、ということであろうが、こにくたらしく後からそう言われるとこちらも怒りに火が付き「分かってるんならもっと強く言ってくれればいいのにー!」などとつい自分の怠慢をヒトのせいにしてしまうのである。

とは言っても、欲しいものが欲しい時に欲しい数量手に入れることが出来ない、という現実は変わらない。
お金があっても無いものは無い。「買う」という行為もはかないもんだ。と思ったが、前にもジャム用苺や柑橘類など、希望量を買えないことがあった。つくづく懲りない自分である。

ここでお知らせです。

現在、焼き菓子の材料のバターは今まで使っていた「よつ葉バター」と、その他のメーカーの北海道産バターを併用して使っています。

逆に今までよつ葉バターに固執していたのが怠慢とも言える。
発酵バターを使えば全く風味が変わるのは理解していたが、
同じ無塩バターでもメーカーの違いによる変化は気にしていなかった。
同じ薄力粉でも品種の違った小麦粉を使うと香りや色などが変わるように、バターが違っても当然変わりうる。
ここで私が引いた線は「国産のバターを使う」ということで、マーガリンやショートニングなどをバターの代わりとして使うことは今のところ眼中にない。
とは言え、オーガニックのショートニングなども市販されているし、「乳製品や卵など、動物性の材料を使ってないお菓子はありませんか?」というお問い合わせも途切れない。

材料を仕入れて加工し、製品を作る。
私のような極小規模でも大規模メーカーでもそれだけは変わらない。
この先生涯の仕事として作り続けていくとなると、まず材料ありきということをふまえた上で、どの材料を選んで何を作るか、ということを深く掘り下げていかねばならないのだろう。
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音楽と酒の店のスイーツ



新しくお店をオープンされるという方から「デザート用のケーキを作ってもらえないか」というお話を頂いた。
音楽とカクテルメインのラウンジバーだそう。
「アルコールだけじゃなく、お酒飲めない女性の方とかドライバーの方向けにお茶とケーキもメニューに入れたい」とのこと。

酒のつまみといえば、チーズ、チョコレート、ドライフルーツ、ナッツ。
そう考える私もあまりに短絡的ではあるが。
いや、別に酒飲みながらケーキ食べるわけじゃないと思うけど、酒にも合うケーキってどんなのだろう?と考えてしまった。
私自身、ビールと日本酒以外の酒は最近あまり飲んでないのでなかなかイメージがわかない。
とりあえずチョコレート増量したガトーショコラとドライフルーツ増量してくるみも入れたずっしり重量級フルーツケーキ。どちらも杜屋のカタログに掲載しているのとは違ったレシピのオリジナルケーキを試作した。
どうやらお気に召して頂いたようで、ケーキオーダーのついでにポップ作りも頼まれた。
「フルーツケーキにはブランデーを使ってますって赤字で書いといて下さい。」と。
あっそうだ。フルーツケーキはドライバーさんには向かないケーキだった。
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仕上げ

メリーズさん用ビスコッティ仕上げ中。
袋の口をシーラーで止めた後、和紙タイをくるりひと巻き。
只今お昼12時。
このあとジャムラッピングして梱包して発送、明日着予定。
梱包にどれだけ時間がかかるかが勝負の決め手。
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追加分

メリーズさん追加納品分の焼き菓子作成中。
ポルボローネの生地が微妙に足りない・・・
一袋、4粒分足りなかった・・・

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