お茶・菓子・果物・野菜・素材・酒・酒菜・肴などについてのひとりごと。http://moriya.chagasi.com
杜の茶菓菜 (もりのさかな)
自生種
畑のコスモスが花盛り。数年前に勝手に生えてきたのが毎年勝手に育ち、花が咲き終えた後のこぼれ種でまた翌年勝手に芽生える。あまりに生育が旺盛で根元部分はハサミで切れない位頑強に育つので、ある程度は開花前に刈り取っている。それでも今年も、薄ピンク、濃いピンク、白の3色咲き揃った。花は季節を教えてくれる。今年も残り3か月弱。
長野の山の畑以外に、猫の額サイズから野球場サイズまで、大小の畑を自宅から自転車で10分以内に6か所借りて果樹と野菜を育てている。農薬はもちろん基本的に肥料もやらないしあまり手もかけないので、頑強な野菜以外は取れたり全く取れなかったり様々だけど、自生種はとにかく強い。
今年は去年にも増してニラがわんさか。ここ連日はスーパーで売ってる1束サイズ×5倍くらい1日で取れている。畑を借りた時点で勝手に生えてたニラだけど、これもこぼれ種で毎年量も生育範囲も増えている。今年はとりわけ太くて立派なのが多い。
ここ連日連夜うちの畑のニラ入り餃子を食べている。焼くのもだいぶ上達してきて底面はパリっ、上部はむっちり、具はジューシー。ニラ8対ひき肉2くらい、味付けは自家製塩糀と味噌とごま油、ニンニクは入れないのが我が家流。
餃子だけではとてもニラを消費しきれず、最近お昼ごはんに食べてるのは長野のニラせんべい風ニラ焼き。ニラせんべいは味噌少量を水で溶いて小麦粉や蕎麦粉を混ぜた生地にざく切りのニラを加えてフライパンで両面焼くだけの長野の郷土食。それにさらに自家製酵母パンの硬くなったのを水に浸してほぐした状態にして加え、ニラをかろうじて生地でつなぐくらいどっさり入れて焼き、かつおぶしとソースをかけて食べる。B級グルメ的だけど味わい豊かでニラも大量消費できるしやみつき。
結実
1年前は想像だにしなかった新型ウィルスが世に蔓延し、過去に例を見ない大雨が降り続く中、それでもなお今年も畑の果樹の実を収穫することが出来た。もはや奇跡。これだけ大規模自然災害が頻発すると自分や自分が関わる畑に被害が生じないことの方が可能性が低い。今月の雨でも長野畑は無事だったけど、畑へ行く途中の山道がやっぱりちょびっと崩れた。九州のように山の斜面一面崩れるような大規模ではなかったので1日で復旧しニュースにもならない。そういえば数年前の台風で静岡の自宅を含めこの地域が強風被害を受けて、うちの窓が壊れたりご近所さんのお宅の塀が倒れたりデッキが倒壊したり家の前の道路が冠水したりしたこともあったけど県内ニュースにもならなかった。狭範囲小規模被害ってそんなもんか。2週間前の球磨川流域の豪雨被害は広範囲大規模激甚災害だけど直後に比べてニュースも減った。そしていつしか忘れゆく、それでいいのか。
311含め自然災害について言いたいことは山ほどあるけどそれはさておき、今年も畑の自家栽培果樹の収穫が出来たことに素直に感謝したい。全般的に去年より収穫量は減ったし、うちの庭畑の杏と梅のように全く収穫できなかったものもあるけど、逆に長野畑のブルーベリーやジューンベリーのように去年より収穫出来たのもある。上記写真のグースベリーも去年より減ったとはいえそこそこ採れた。採れたはいいけどその後の難題は、ジャム加工する前の果実の下処理である。1センチ弱のグースベリーの実を一粒一粒指でつまんで、実の上部の軸と下部の花落ち(枯れた花びら)を除去する作業が想像を絶する大変さなのだ。作業自体はものすごーーく簡単な単純作業なので誰でも出来るし100g程度やるのは鼻歌歌いながらでも出来るけど、500gの下処理に1時間要するこの作業をキロ単位でこなすのが大変なのだ。1日中やってると気が狂いそうになる。去年は土日に長野畑に行って収穫し、平日オットが会社に出勤してる間に、気が狂いそうになりながら私がやったけど、今年は定年退職したオットが朝から晩まで丸3日間がかりでぜーんぶやってくれた。感謝。この下処理をやらない限りジャム作り工程に進めない。
※現在の畑の状況や写真はオット担当のFacebookでご紹介しています。
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★杜屋のジャム・マーマレード現在庫状況★
小麦の花
ゴールデンウイークが過ぎた直後スイッチ切り替えるように
外出自粛モードが解除されるとは思えない。
お菓子屋は飲食喫茶店と違って営業自粛の対象外だし
そもそもうちは店無いしテイクアウトと通販専門だから対象外だけど
「不要不急の外出自粛」=お菓子やジャムは嗜好品=不要不急
という風潮になるのが気分的にツライ。
私個人的にはお菓子と珈琲とお酒は
お米と味噌の次くらいに必需品なんだけど
次点であることを不急というのだろうか。
楽しみだったラグビーも音楽コンサートも中止。
音楽、スポーツ、文化芸術、嗜好品は不要不急?
不急でも不要ではないと信じたい。
仕事としてお菓子やジャムを作ることの他
家の中で本を読んだり、畑で収穫した野菜で料理をしたり、
玄関前のメダカを眺めたり庭木や花を眺めてると日が暮れる。
昨秋、初めて畑に蒔いた小麦が開花した。
人間社会がこれだけ急速に激変する中
植物は変わらず成長の営みを続け日々刻々と変化する。
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畑のご馳走
外出自粛要請が出ても緊急事態宣言が出ても
普段の生活はなるべくいつも通りに。
毎年今の季節は畑のノビルがわんさかとれる。
中にはニンニクと見紛うような大玉も。
薄皮を剥いてきれいにする下処理は全てオット任せ。
これまた地味で地道で根気を要する作業。
杜屋家の生活はこんな地道作業がほとんど。よく飽きないもんだ。
手間はかかれども季節の恵みをありがたく食す。
葉っぱは刻んで餃子の具に、玉は天ぷらが定番だけど
今日は初の試みでピザの具にしてみた。
杜屋家特製(?)地粉酵母パン生地を平たく伸ばして
刻んだノビルに自家製塩糀とオリーブオイルを混ぜたものをのっけて
その上にとろけるチーズを散らしてオーブンでこんがり焼くだけ。
加熱したノビルはほのかに甘くておいしい~。
焦げた塩糀が香ばしくてチーズともよく合う。
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赤オクラとシカクマメ
9月30日。今日で9月も終わり。毎度のことながら早い早い。
12月の菓音イベントチラシ作り滞りながらもぼちぼち10月の静岡手創り市の準備開始。
10月の10日と11日、晴れなくていいから雨降りませんように~。
定番焼き菓子の材料を発注したり仕込みをしたりしながら
相変わらず商品ラインナップ変わりばえしないな~
夏の間に新作のひとつも試作すれば良かったな~
今年の夏って何やってたんだっけ?とふいに思った。
今年の夏は、畑作業に体力気力の大部分を注いでいた。
うちの庭畑のブラックベリーは大豊作、
長野畑のルバーブやエビガライチゴ、レッドカラントやカシスもずいぶん収穫出来たので
摘み取りからジャム加工までにかなりの労力と車のガソリン代を費やした。
今年は自家用野菜も毎夕食のおかず一皿分くらいはとれている。
特に9月に入ってからの赤いオクラとシカクマメの成長いちじるしい。
農薬や化学肥料を使わなくても育つ野菜や果樹。
畑のある地域の風土や気候はもちろん、畑の範囲内のゾーンによっても
微妙に異なる土の質と微気候にマッチする植物は手をかけなくてもわりと元気に育つ。
建物に囲まれて日照時間が限られるゾーン、地面が低くて雨降ると浸水するゾーン、
逆に夏の直射が厳しいゾーン、夜は街灯の光が照りつけているゾーン。
枯れたのもあるし芽が出なかったのもある。
この赤いオクラは、一昨年うちの畑で育てたものの種を採種して乾燥保管しておいたその種を
今年の春にまた別の畑にまいたもの。
よっぽど土にあったのか、隣に植えてるコスモスと背比べをしているのか
茎丈がぐんぐん育って私の身長をも越えた。
この赤オクラの実は20cmくらいに大きくなっても固くならない。
加熱すると緑になるけどレモン汁をかけたらまた元の色に戻った。
今年の食卓に彩りを添えてくれた赤オクラ、
そして取り時逃して固くなったシカクマメは種とってまた来年育てよう。
ドライトマト作り
うちの畑は農薬はもちろん、市販の肥料もやらないので
ナスやししとうはへなちょこだけど、そんな中でもミニトマトは比較的元気に育つ。
挿し芽で倍に増やした苗にも実がついてきた。
ご近所さんから頂いたりして食べきれなくなってきたので、保存するためにドライトマト作り開始。
半分に切ってトレーに並べて干すだけ。干し場は例によって車の中。
刺すような直射日光のあたるフロントガラスの内側に並べて高温密室に数日おけば出来あがり。
以前、黒いオーブンの天板に並べて干したら温度が上がり過ぎて焦げたこともある。
長期保存を目的としないなら、ミディアムレアな半生干しくらいのも味がぎゅっと凝縮しておいしい。
みのり
2010年に自分で企画から手がける「暮らしの菓音」イベントを始めてから
無から有を生み出し形作るおもしろさと膨大な手間がかかる準備の大変さに埋没し、
さらに自宅近隣と長野で育ててるジャム用の果樹が圧倒的に育ってきてからというもの
ヒマなハズのお菓子屋の夏も忙殺されて、以前いっしょけんめやっていた
自分のオカズ用の野菜作りがおろそかになっていた。
でも元々私は土いじりが好きだし、逆に工房ひきこもりで土や植物に触れられないことがストレスなので
今年は4月から近隣の畑作業の方にこまごま時間を割いてきた。
ししとうは枯れたり茄子は一回転したり理想には遠いけど、やればやっただけ応えてくれる野菜達。
ミニトマトとオクラとみょうがは元気。丼一杯分の収穫があれば夕飯のオカズに十分。
畑にぼこぼこ開いてる穴。
次々とセミの幼虫が脱皮しに出てくる。
畑のコスモス
二階の窓から眼下に見える畑にコスモスがわんさか咲き誇り、秋風にゆれている。
畑に入ると背の高いコスモスに包まれるよう。こんな花束もらったらうれしい。
いろんな虫たちも遊んでる。平穏で幸せなコスモス畑。
菜の花
ご近所のひらく農園さんの奥さんが「これどうぞ」と下さった菜の花の束。
あざやかな黄色の花束に顔を近づけると春の香りに包まれる。
現在私が隣近所に借りている畑は、ジャム用の苺と食用ほおずきを
植えつくしてしまったので、今は自家用の野菜がほとんどない。
せいぜいこぼれ種で毎年勝手に育つルッコラと野生化しているニラくらい。
なので、今はひらく農園さんの野菜を頂いている。
無農薬で露地栽培された野菜はどれも滋味があっておいしいが
中でもキャベツのおいしさは特筆もの。
甘くて味が濃くてえぐみがなくて・・・野菜のおいしさを言葉で表現するのは難しい。
さっと炒めると一層甘味が出るけど、オットは生でそのままバリバリかじっている。
今日の収穫
久々に創作意欲(?)がわいてうちの畑の野菜で顔描き。
なすがこんなにマトモにとれたのは今年初めてかも。
それにしても何かバタバタして忙しいこの頃。
ありがたいことにお菓子のご注文も複数。
今週金曜11日にオープン予定のロミパンさんへ納品する、
ビスコッティやショートブレッドなどをもくもくと作り続ける。
こういう大口のご注文が重なった時、バイトしてくれる人がいればいいな~、
でも作業内容と仕上がりの精度を説明するのが面倒くさい。
お菓子作り以外のことを手伝ってくれる人・・・
会計作業が出来て、掃除が好きで、ついでにご飯の支度もやってくれる人・・・
以上の条件に思い当たる人・・・うちのお母さんだ!
しっかし母は仙台在住。遠い~遠すぎる。
こういう時、スープの冷めない距離に親が住んでると便利だな~
って、こき使うことしか考えてない私。
11月の畑
ピーマン。オクラ。ししとう。いんげん。
今日収穫したうちの畑の緑色濃い野菜達。
少しずつだけど随分長い期間に渡って何かしらの野菜がとれている。
どうせ二人だから一気に大量に採れても食べきれないし、
このくらいのペースでちょうどいいのかも。
この期に及んで畑のすみっこに植えたラズベリーが赤く熟していた。
二期成りの品種なのだろうか。でも夏は全然実らなかった。
今年ジャムにするほど採れたブラックベリーは旺盛な勢いで成長した。
それに比べて植えた時からあまり変わらず、瀕死のラズベリー。枯れたのもある。
ブラックベリーはみかんの育つ温帯向きで、ラズベリーはりんごの育つ寒帯向きだという。
しかし今年の猛暑を乗り切ったラズベリー。何とかこのまま成長して欲しい。
食用ほおずき
畑の食用ほおずき。
甘くてほのかな酸味があってまるでさくらんぼみたいで生で食べてもおいしい果実。
3年前に近所のホームセンターでたまたま見つけた苗を買って植えつけた。
その後、夏になると猛烈な勢いで枝葉を伸ばす。
去年はこの隣にナスを植えていたので、ナスの生育をジャマしたらいかんと思い、ばっさり刈り込んだ。
しかしそれで枯れるほどヤワじゃない。
今年もまた再生し元気に生育した。勝手に。
こぼれ種で復活しているのかと思ったが、宿根性のようだ。
ここの気候にあっているのかもしれない。
今までは豪壮な見た目に反したつつましやかな果実をつまんで皮をむいてそのまま食べていたけれど、これもジャムにする気で育て、ジャムにする気で収穫分を少しずつ冷凍庫に貯めておけばいけるかも。
ここで大事なのは「ジャムにする気」である。
この気持ちがなければ、実がなっても気づかず、実が熟しても虫に先取りされ、成長して増殖しても邪魔者扱いして剪定してしまう。
庭のブラックベリーもしかり。一昨年植えたブラックベリーの苗がたった2年でこんなに実をつけるとは想像しなかった。
ほおずきジャム。
ネットで検索してみたらやっぱりレシピがあった。市販されているのは今のところみかけないけれど。
果実の希少性だけを追求しているわけではないが、グースベリーにしろブラックベリーにしろほおずきにしろジャムには欠かせない酸味を持っているのが何よりも魅力。
最近トマトのジャムが地方の産直でも出回るようになってきた。ほおずきはミニトマトに似ている趣があるが、トマトよりもやっぱり果物っぽくておいしい。
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