茶・菓子・果物・野菜・素材・酒・酒菜などについてのひとりごと含めた杜屋(もりや)のブログです
杜の茶菓菜(もりのさかな)
畑リゾート
青い空、白い雲、森の緑、爽やかな風、ふくろうの声。
疲れたとかシンドイとか帰ったら筋肉痛とか何だかんだ言っても
長野の畑に出かけることは、私にとってはリゾート地に行くようなものだ。
余計なことを考えず、ただもくもく体と手先を動かす。夜は温泉&車中泊。
「アクティブレスト」活動する休息。月に一度長野でそんな週末を過ごして早や8年。
夏の直射はさすがにキツくて頭くらくら熱中症はいつものことだけど、
今回は曇りの時間が多くて助かった。
数年前から長野県全域で大発生しているマイマイガの被害は計り知れない。
今年はプルーンやブルーベリーのみならずルバーブやすぐりの類にまで及んでいた。
ほうぼうの葉っぱに虫食いの跡。
それでも昨年ほど多くはないけれど、実ったレッドカラントとカシスの実を摘み取る。
透明なルビー色のグラデーション、こんなきれいな果実めったにない。
カシスの実はもちろん葉っぱにも強い芳香があり、この香りが私はとても好きなので
カシス摘み作業は恍惚となる。指先も香水をつけたような香りに。
今回摘み取ったカシスとレッドカラントはとりあえず冷凍して
次回収穫出来たらそれとあわせてジャムにしますので、ジャム販売はしばらくお待ち下さい。
また、今月作った杏、梅、山桃、プラムジャム販売開始します。
杏ジャムは静岡の自宅庭で育てた「杜の畑の杏ジャム」と
ご近所さんから分けて頂いた杏で作った「アンズジャム」の2種。
どちらも地場産無農薬栽培の杏のジャムですが、
杜の畑の杏は酸味強め、ご近所さんの杏は比較的マイルドな風味。
価格は同じですが区別をつけるためラベルの名前を変えました。
「杜の畑の杏ジャム」か「アンズジャム」のいずれかをお選び下さい。
梅ジャムの梅も自家栽培の「杜の畑」産、山桃とプラムもご近所さんに分けて頂いた無農薬果実です。
来月中旬くらいから自家栽培ブラックベリーのジャムも販売開始出来ると思います。
甘酸っぱい夏果実のジャムを朝食のパンにトッピングして気分刷新。お楽しみ下さい。
瓶詰め価格・在庫状況は→こちらからどうぞ。
庭のブラックベリー
昨日畑に行く時出会った方に「ハチを飼ってるんですか?」と言われた。
畑作業での蚊対策に、上下はジャージの長袖長ズボン、頭には顔全体を覆うネット付き帽子をかぶっている。
しかし昨日の猛攻にはやられた。長袖と手袋をはめて防備してるのにその隙間の手首に蚊が5,6匹集中連打。
こないだご近所さんの畑におじゃましてたら、何故か私だけ蚊にたかられた。
蚊に好かれる血液型とか?その方も私と同じB型なのに何故私だけ~体臭??
うちの庭の果樹も桑の実、杏、梅と続いてブラックベリーが大分色づいてきた。
花びらが散って緑の果実が赤く色づき、それが真っ黒になると摘み取り時。
一粒二粒収穫始まり。あと2週間くらいしたら一気に熟しそうな予感。
去年過去最高の収穫量だった庭と畑のブラックベリー、今年もたくさん採れそうだ。
今頃咲いてる花も一輪。
今年たわわに実った桑の実とブラックベリーはぱっと見、よく似てる。
軸がなくて果実のつぶつぶが大きいのがブラックベリー。
↑の写真にはブラックベリーの中に3個桑の実が入ってます。
ぜんぶまとめてヨーグルトに入れて食べちゃった。
ぶどうを思わすアントシアニン系の味わいも似ているけれど
桑の実の方が個性的な香り。ブラックベリーはジューシーな木苺の味。
ブラックベリージャムのソーダ割りも好評です。
実生
昨日お会いした普段あまり面識のないご近所さんに
「杜屋さんのお庭は木がたくさん生えてて涼しそうでいいね」と言われた。
夫が食べた果物の種をほいほい庭に放り投げた結果、うちの庭はちんまい雑木林のようになっている。
今年わんさか花がさいた2階の屋根まで届くアボカドの木も元々は食べた一粒の種。
食べた種で育ったものもあれば鳥が運んできた種もある。
数年前、ある時ふと庭の片隅に目についた小さな木苺の芽。
元々うちの庭にはびこっているイエローラズベリーとも野苺とも違う葉っぱのカタチ。
もちろん植えた覚えは無い。
でもこの葉っぱ、見覚えがある・・・
手の平サイズの小さな芽は、ぐんぐんぐんぐん枝葉を伸ばし、
伸びた枝は地面に突き刺さってそこからさらに新芽を出して隣畑へ侵入してふてぶてしいほど成長した。
今年の春に初めてつぼみがついた。
小さな白い花を咲かせた後に、いったんまたガクを閉じてつぼみのようになる。
そして今日再び開き、宝石のような赤い果実を付けた。
ああやっぱりね。これエビガライチゴだったんだ。
ここから250kmほど離れた長野畑で育てているエビガライチゴ、
ジャムにするために収穫してきた果実の種から育ったのだろう。
実をつけてその正体が知れた。
冷涼な長野畑のエビガライチゴは7月末から8月頭くらいに熟すので、
温暖な静岡は大体1カ月くらい早い。
うちの庭のは手の平一杯分くらいの実りだけど
今年は長野畑のエビガライチゴはどうだろう。
編集
紆余曲折の末編集の仕事に就いた時、全ての仕事は編集であると思った。
というような話を作家の田口ランディの本で読んで
今滞っていること、なすべきことは、まさしく編集なのだと思った。
昨日は夏至。この一ヶ月も早かった。
怒涛の苺仕事の合間を縫うように長野畑へ行ってルバーブ収穫。
先の見えない草刈り作業も終わらず帰宅直後にさっさとルバーブ加工しなくちゃ、
と三日ぶりに隣畑に出たら桑の実がわんさと熟していて併行作業で工房ひきこもり。
今回はのんびりゆる~く。と思った取り組みの菓音16ブックカフェイベントも
当然ながら新たに作った苺やルバーブ、桑の実ジャムのラベル作りから添付までバカにならない手仕事。
高くなってきた気温を見ながら、日持ちしないお菓子類は直前にまとめて作るためにかえって体力負担増。
今年は頑張る!と思った静岡の自宅近隣4カ所に借りてる畑は5月末から菓音が終わるまで作業ストップ。
無事にイベントを終えてほっとする間もなく庭の杏が色づきはじめ、そしてご近所さんからも庭に実った杏を頂く。
桑の実同様、今年はうちの庭の梅の木にもけっこう実がついたのでこれも梅ジャムに。
菓音イベント終えた後は、県外のお得意様から待ちかねたようなジャムのご注文が相次ぎ
合い間にウェディングギフトや内祝いギフト作り、定番ケーキ作り、そして果てなきラベル貼り。
朝から一日中ひとりで工房ひきこもりになると外に出たくてたまらず
夕方5時には切り上げて近場の畑作業に没頭する。
ご近所さんの畑におじゃましてプラムを摘ませてもらってジャムにして、
うちの畑のブラックベリーも色づいてきたし、
まだあいてる畑のスペースには庭に自生している木苺の苗移植したいし、
菓音16で撤収した後置き場所バラバラになった本の整理ついでに
目についた本を最初から読み直したりして、
そういえば図書館で借りた本明日までに返さなくちゃならないのにまだ読み終わってないし
明日は週1定例のボランティアだけどボランティア先から頼まれているイベント用の
冷たいデザートメニュー7月までに2種考えて写真撮らなくちゃならないし
今週長野畑に出かける前には発送せねばならぬご注文ギフトセットのお菓子今焼成中、
夕方からはおつきあいでコンサートへ行かねばならないし
こないだ産直で野菜買いすぎて料理しきれてないし
買ったハーブの苗もまだ植えてない。
杏と梅とプラムはジャムにしたけどラベルを作ってない。
それでも、8月のイベント出店のお誘いには出店希望のメールをご返信したし
10月のイベントの申込は7月に出すつもりだったけどもう営業許可書のコピーも含めて準備したし
12月の次回菓音のイベントも参加者さんに打診してお返事頂いたし。
追われているのは畑の果実。追っているのは先々のイベント。
テーマやレイアウトを決めて、ざっくりラフを書いて写真を選んで本文を書いてという
編集作業に例えた人生デザイン生活設計、
何かが足りないからこういつでもどこでもこう時間が足りないという気分になるのだろう。
「ざっくりラフ」が足りないのかも。最初の一歩はベビーステップ。
あとは何だ。諦め?人を信用して依頼委任すること?
やりたいことはたくさんあるけど自分ひとりで出来ることはあまりにも限られている。
半年ふり返って
ちょっと気を抜くとあっという間に1週間経ってるけど
ここ数日は毎日飽きもせずにジャム作りと畑作業に勤しんでいる。
6月も終盤に差し掛かったところで半年を振り返ってみる。
1月は各種柑橘のマーマレード作り、
2月はマーマレード作りとお菓子作り、
3月は菓音イベント準備とギフト用の大量お菓子作り、
4月は二つのイベントへ出店準備と畑作業、
5月は苺ジャムとその他ジャム作りと畑作業、
6月は菓音イベント準備とジャム作りと畑作業。
けっこう私も頑張ってるな~。
ひとりで遠くに出かけたのなんて3月に仙台の実家へ帰った1回きりだ。
4月から11月にかけては毎月1回、多くて2回ペースで長野畑へ通って手入れする生活も8年目。
静岡の自宅近隣畑は10年以上経ってる。
今年は思いがけず自宅隣畑の桑の木の実が豊作だった。
ほんとは長野畑に植えようと思って、ビニールポットに入った桑の苗をとりあえず自宅隣畑に
ポットのまま仮植えしていたのだけど、ちょっと放置してた隙にポットをやぶってめきめき成長し、
私の身長ほどの丈になり、まだ小さな木なのに15kg以上もの実を付けた。
桑の実をはじめ、ブラックベリーやラズベリーなどは傷みやすいので一般市場に生果実が出回ることは少ない。
それが畑で毎日採れるんだから、ありがたいな~。
6月は例年ウェディングプチギフトのご注文が多いけど
それが終わって真夏になると、お菓子のご注文がほとんど無くなり同時に畑作業が忙しくなる。
逆に寒い冬は畑仕事がなくお菓子の需要が増える。
本当は寒い季節にお菓子作りだけをしていたいのだけど
私の場合、ウリであるマーマレード作りが冬から春へのお菓子作り繁忙期ともろにかぶっており
なおさらマーマレード作りはジャム作りよりも数倍手間がかかるので
両立しながら作業を進めていくのは結構キビシイ。休んでるヒマが無い。
まぁマーマレードの手間のかかる下処理も、ジャム作りのための畑で収穫して洗ったりヘタとったりの
一次加工処理をオットが手伝ってくれているのでその点は負担が減るのだけど
何分、果物の季節に常に追われているので気分的にシンドイ時がある。頑張ってる私にも逃避したい時はある。
2週間前に16回目を終えた菓音イベントは精神的にも体力的にもかな~り大変で
フランスにケーキ食べに行きたいとか、南の島で泳ぎたいとか、
全てを捨てて現実逃避したい気分になるのは大抵菓音イベント4~5日前と決まっているのだが
無事に終わってみると、終了直後から次の企画は何にしようかな~と
数日前の逃避願望はどこへやら、という気分になるのはいまだもって脳のフシギである。
次回の菓音イベントは12月の予定なのでちょっと間があくけれど
去年ほとんど放置気味だった静岡畑に今夏はもっと手をかけて
お菓子のメニューももう少し磨きをかけて、本を読んだり好きなお菓子屋さん巡りをしたりして
来年以降のイベント企画も考えながら、しばし充電したいと思います。
ちなみに、前回16回目の菓音はジャズボーカリストさんの飛び込み的なお声がけによって、
前々回15回目の菓音は音楽教室の先生からお声がけ頂いたことにより実現したライブ企画だったのだけど
演奏してみたいというご要望や、こういうのはどう?というご提案や
はたまた助っ人やりますよ~というありがたいお申し出など、いつでもお知らせ下さい。
実現するかしないかは時と都合とタイミング次第。
スローペースではありますが、思いつきやご感想なども含めて少しずつ実現していければいいなと思います。
と思ってた矢先に知人から演奏家さん紹介のメールを頂いた。
こういうタイミングもご縁だな~。
ブックカフェ企画
あれからもう1週間か~早いな~
先日6日の菓音16ブックカフェ企画、
土曜日開催だったせいもあるのか「行きたかったけど仕事が入ってしまって~」
と複数の常連さんからメールを頂いた。
「私も本が好きなので、杜屋さんがどんな本を読んでるのか興味有ります」
「今読んでる本は○○で~」
「本を読むのは車通勤途中の信号が赤信号になった瞬間だけで~」
本離れ、本屋減少が嘆かれてる世の中でも本好きな方は根強く在る。
一般の本屋さんが経営難で閉店し続ける一方で、
店主さんこだわりの本のセレクトショップは全国各地に在る。
私の方も、お客様がどんな本を手にとっておられるのか興味深々だったし
急きょ思いついた角スペース活用ちゃぶ台絵本コーナーでは
親子連れの方がまったりされてるのがいい風景だった。
その傍らではピアノと歌の生演奏。
思ったより準備は大変だったけど、思ったよりいいイベントになったと思う。
他人の本棚を眺めることって、その人の家に友達として遊びに行った時くらいしかないし
「本と出会う」イベント、またやりたいしあったら行きたい。
アンケートやメールでご感想下さったお客様、ありがとうございました!
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