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冬休みのお知らせ

何だか大幅にブログ更新が滞ってしまいましたが
手作業だけは毎日毎日続けています。

例年、長くて恐縮ですが12月27日から1月8日まで冬休みとさせて頂き
その間の受注・発送・販売はお休みいたします。
メールのお返事等遅くなることもあります。どうぞご了承下さいませ。

意外と存在が知られていない杜屋の営業カレンダー↓
http://moriya.chagasi.com/calendar.html

冬休みと言いつつも昨日は一日中マーマレード作りに没頭。
朝から夜まで作業続けてやっと12kgの青島みかんをマーマレードにした。
お菓子作りしてマーマレードも作って、だと使う道具とか作業スペースとかかぶったりするけど
マーマレード作りだけに集中すると作業効率がいい。大小合わせて100個出来た!
静岡市の本柚子やうちの庭の花柚子のマーマレードとともに冬休み明けから販売します。
最近多いのが「レモンマーマレードはいつできますか?」というお問い合わせ。
うちの庭のレモンも12月の寒波とともにだいぶ色づいた。
レモンマーマレードは、レモンを入手出来る1月末~5月位までにかけて
10回位繰り返し作る予定です。
第一弾を販売出来るのは2月くらいかな。
お菓子作り繁忙期の2月~3月に柑橘類の旬が重なるので忙しい時期ですが
隙間時間を縫うように作業を進めていきたいと思います。

先月のトミーさんのライブのレポを書くのをさておいて
ご注文のお菓子を作るのと、旬を迎えた果実の加工作業を最優先にしてきたので
ブログ更新が滞ってしまいましたが、
「作る」だけをやって「知らせる」ことを放任してきたツケは後からやってくる。
「作る」「売る」とともに、「知らせる」「(イベントを)催す」「(果樹を)育てる」
ということを自分の生活スタイルを見直しながらもう少しバランスよく続けていきたいと思います。

昨日何食べたか思い出せないのに一年前のことが昨日のことのように感じるこの頃ですが
今年一年もたくさんの方々にご愛顧頂き、支えて頂きました。
お菓子やジャムをご購入下さったお客様、そして物作り作業を支えて下さる農家さんや
イベントなどの販売作業を手伝って下さった方々に心から感謝申し上げます。
今年一年の感謝を込めて、本当にありがとうございました。

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暮らしの菓音vol.7 打ち上げ

どれだけ頑張っても、やっぱ経験に基づいた場数にはかなわないな~~~
いや~~・・・これはすごい。すごいですね~・・・・・う~~ん、お・い・し・そ・う!
言葉にならないほど見事にセッティングされた打ち上げ宴の食卓を眺めて
準備して下さったドルチェ倉庫オーナー奥様と菓音スタッフさんにあらためて頭が下がる。

近所の定食屋に行くとか、トミーさん達の宿泊所に持ち込みするとか、
適当にオードブル買ってきて足の踏み場もないような杜屋家でやるとか、
どうすればライブ終わった後みんなで楽しく打ち上げ乾杯出来るだろうかと
いろいろなパターンを考えたのだが。
今回は、どこの高級料亭のお座敷かと見まがうような
ドルチェ倉庫オーナーさんの本宅のお部屋をお借りしてやらせて頂いた。

「フツー有り得ないだろう」と思いつつも、あつかましくもオーナーさんに相談させて頂き、
挙句の果てにごくわずかな経費にて最高のおもてなしの場を作って頂いた。
日本酒について右に出る者はいないほどお酒に造詣の深いドルチェ倉庫オーナーさんと、
常日頃その御主人様のキビシイ舌を満足させるオーナー奥様の手料理。
「静岡おでんと地元の新鮮な魚のお刺身があればバッチリだよ!」と言いながら
腕をふるって盛りだくさんの野菜料理を作って下さった。
お得意の揚げ出し豆腐は思わず無言になるほど絶妙な味わい。
「オーナーさんちで静岡おでんとお刺身用意して頂けることになったので、
 おにぎりとか何かご飯モノを作って頂けませんか?簡単でいいので~」と
いつも菓音イベント時にスタッフとして支えて下さっているご近所さんにお願いし、
そして作って下さったのが上記写真の彩り豊かなおにぎり多種。美し~い!
ご自分で畑で育てられたみょうがの甘酢漬けにぎりにハマる。
お腹いっぱいに飲んで食べてもなお食べたくなるおいしさもさることながら
この見た目と盛り付けの華やかさ。さすがは元栄養士さんだ~。
私なんぞ足元にも及ばないが、ドルチェ倉庫の後片付けして撤収した物を自宅に持ち運んでから
事前に作り置きして冷凍しておいた畑のニラたっぷり餃子をうちで焼いて持ち込み。



思いがけず飛び入り参加のお客様も含めて、みんなで食べる食べるそして呑む。
ダシ粉と青のりをかけて食べるのが特徴的な静岡おでんは、
黒くなるほどしっかり煮込んだ具がそれぞれ串に刺してあるのでつまみに抜群。
と言っても私も静岡来て早10年だが静岡おでんを食べたのがこれが2回目。
ちなみに去年の打ち上げ後に行ったご当地ハンバーグレストラン
「さわやか」もまだ2回しか行ったことがない。今回トミーさん達はまた行かれたそう。

宴もたけなわとなってきた頃、お客様のアンケートを皆でまわし読み上げた。
箱からあふれるほどたくさんのアンケート用紙、
びっしり書き込まれたご感想を読みながらまたジーンと胸があつくなる。
東京からお越し下さったお客様が3名様もいらした。
何が楽しいかって、こうしてお客様の表情やご感想をダイレクトに受け取れるのがイベントは楽しいし
ご満足頂いた旨を読むと、やっぱりやって良かったなぁと思う。

お客様アンケートは→こちらにまとめました。



夜が更け、酔いもほろよくまわった頃。
と言っても興奮冷めやらぬせいかビールも日本酒も結構飲んだわりに頭はクリア。
暮らしの菓音のネーミングとか、どうやって中学校の先生とつながりが出来たかとか
村尾さんてこんなに親しみやすい気さくな方だとは思いませんでしたー
孤高のドラマーというイメージでした。とか。
時間が過ぎるのを忘れるほど話が尽きず楽しいひとときを過ごした。
最も印象に残ってるのは、会話の端にさらりと出た
「演奏家が演奏だけすればいいと思ったら大間違いだ」というトミーさんのひとこと。

プロの音楽家さんと比較するのもおこがましいが、自分の小さなお菓子屋稼業と重ねて考える。
「お菓子を作る」のは、道具と材料とレシピがあれば誰でも出来る。
「おいしいお菓子を作る」のは、上記に試行錯誤と鍛錬が必要。
そこまではお菓子作りが好きな人にとっては楽しいことなので、
一度は自分で作ったものを売ってみたいと考えるようになる。
ところが「作ったお菓子を売る」となると、やってみないと分からない必要不可欠なハードルがたくさんある。
営業許可は無数に存在するハードルのうちのひとつ。
私の師匠が昔「自分で作ったものを自分で売ってみなさい」と言ってた話と
先日ラジオでロックミュージシャンが
「10回練習するより1回ライブやる方が演奏の腕が上がる」と言ってた話を思い出す。
もちろん1回ライブやるのに10回練習することは必要だが。
覚悟をもって人前に出ること、そのために必要なハードルを越えて
人前に出てようやく身に付くモノもあると思う。
ふと気がつけばお皿洗いもピアニカバンド女性陣の方々がやって下さり
きれいさっぱり宴の後片付けまで済んでいた。あれ~私とオットは何してた?呑んでただけ?(汗)

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暮らしの菓音vol.7 杜屋

「最近寝てる時よく歯ぎしりしてるよ」とオットに言われることが増えた。
他人に言われるまでもなく、葛藤はあった。
有料チケットを果たしてお客様は買って下さるのだろうか。
今まで「杜屋販売会+アルファ」で、入場無料もしくは前半無料後半有料とか、
そんな感じでやってきた杜屋主催イベント「暮らしの菓音」の7回目。
「完全入場有料チケット制」は、今回初めての試みであった。

 

「暮らしの菓音」としてやるのではなく、フツーにジャズライブとして物販は無しでやってみる?
その手も当然考えた。その方が私もライブスタッフとして運営に専念できるし。
が、現実問題演奏者さんへのギャラも含めた必要経費を考えると、
物販売上げゼロでやるにはチケット代金4000円位にしないととても無理。
その前に4000円のチケットを売ってお客さん集めるなんて絶対無理無理。



でも逆に考えれば、チケット買って下さったお客様の人数から予想出来る範囲の量の
お菓子を用意すればいいのであって、入場フリーのイベントの場合
「何人来るか分からない」から、とにかく売り切れることのないように、
と無茶して膨大な数を用意しなければならない、という必要もないのでその点は気がラクだった。
結果的には、「開場から開演までの待ってる時間を買い物出来て楽しめた」というお声も頂いた。



「ま、やってみないと分かんないし~」というノーテンキな自分と
「本当に自分がやりたいこと・やるべきことは何か」と追及思考しまくる自分とが共存していた。
確かに、お菓子が食べにくいとかお茶こぼすとかせまいとか子供がうるさいとか何とかかんとか、
反省改善すべき点も多々あったが、やってみないと分からないことは
やってみるまで恐怖だし、実際やってみると案ずるより産むが易しとも言える。
答えはひとつではない。白か黒かとはっきり判別できないモノゴトは、世の中にたくさん存在する。
若い頃には見えないかった諸々に少しずつ気付いてくると寄る年波とともにラクになってくる。


長野産山ほおずきジャムは今回限定のレアチーズケーキにトッピングして試食頂こうという試み。

チケット代2000円と2500円の違いって大きいよねとか、
最初の頃の菓音みたく入場無料出入り自由で子連れのお客さんも気楽に来られるのも良かったねとか、
言いたい放題言われるつど、そうねそうねとにこやかに相槌を打ちながら原点に戻って考える。
そもそも「暮らしの菓音」のコンセプトとは何か?


今回のサービスドリンクは初の自家栽培レモングラスのホットティー。さわやかな香りで予想以上に好評でした。

他の人が主催するイベントに出店料を払ってスペースを借りて出店するって、
自分で主催するのに比べて何十倍もラクだな~とつくづく思う。
あーーーもーーー誰かやってーーーー
準備すべき事柄の多さ、乗り越えねばならぬ山の高さを見上げるたびについ現実逃避する。


自家栽培レモングラスティー、通販でも販売可です。1パック15g入り¥250。

ただお菓子とジャムを「売る」だけなら、普段の通常業務として自宅でやっている。
注文を頂いて宅急便で発送。近くの方は取りに来て頂いて玄関先で受け渡す。
音楽文化芸術発信拠点として長年人に愛されて活用してこられたドルチェ倉庫をお借りする。
そして催すイベントの趣旨とは何か?

 
左:「暮らしの菓音」でのお楽しみのひとつはロミパンさんのパンとのジャム試食。
右:地元福祉施設の自主製品も少しだけ委託販売。

その趣旨が明確になったのは、2011年3月11日の東日本大震災直後に行った2回目の菓音の時。
郷里の宮城県が壊滅した映像を嫌というほど目の当たりにしたあの頃。
「日々の平穏な暮らしに感謝して、生きる楽しみを分かち合う」
その為にやるのだとあらためて思った。
トミーさんのライブを私自身が純粋に楽しみたいのなら、本拠地神戸に聴きに行くに限る。
その方が他のお客様のことを考えずに演奏に集中出来る。
それをドルチェ倉庫で、自分で企画してやるということは、
他の人と楽しみを分かち合うということ。
それはまさにホールのケーキを切り分けて食べるようなものでは?

通常、ホールケーキをカット販売しないと決めているのは
「ご家族や大切なお友達と集まったその場で食べる時に切り分けて欲しい」から。
一人では食べきれないホールのケーキも、何人か集まれば人数分の1を味わえる。
「人が集まるきっかけに」という役割も、ひそかにホールケーキは果たしているのではないか。
いわば菓音では、その切り分ける家族や友人に相応する人数をお客様の側ではなく
私の側で集めているとも言えるのでは?


じわじわ売れてる義父の手づくり竹箸。お買い上げの方からも「使いやすい!」とのお声。

入場無料であろうと有料であろうと
トミーさんの音楽は「生きる楽しみ」としては最上質のモノではないだろうか。
例えば、はるか遠いフランスから高価なフォアグラの塊を10KG取り寄せて
それを全部ひとりで一度に食べきるのは利口とは言えない。
一人で買うとなると高価でも、大勢の人数で少しずつお金を出し合えば
至高の美味をみんなで切り分けて味わうことが出来る。
その為にレストランは存在する。

切り分けて楽しむ。楽しみを他の人とシェアするということ。
そう考えると「入場無料か有料か」というのは実はあまり重要な問題ではないのでは、と思った。


ドルチェ倉庫で行われる今後のコンサート情報と一緒に、杜屋を紹介して頂いた雑誌類も置いてPR。
長野の松葉屋さんのギャッベ小冊子、まだありますのでご希望の方に差し上げます。

などとまぁ偉そうなゴタクを並べても、実際有料イベントの運営が大変なのは骨身にしみて分かったし
入場無料有料問わず、「赤の他人であるお客様」に対すること、
おすすめしてイベントに来てもらうこと、無料ではないお菓子を食べてもらうことは
やはりそれなりの覚悟が必須。
そしてイベントを無事に終えた後は、鳥肌が立つような感動と達成感に見舞われ
「次回は何をどうしようかな~♪」と、扉を開けるように次への展望や妄想が降ってくるのが不思議。
我ながらよく懲りないもんだ。人間の脳はおもしろおかしく出来ている。

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暮らしの菓音vol.7 ドルチェ倉庫ライブレポ



11月3日のドルチェ倉庫ピアニカライブの写真を眺めるつどあの日の光景鮮やかに蘇る。
音、形、色、レモングラスの香り。
あれから月日が過ぎてもキラキラと胸の中で輝く宝石のような思い出の一日。
宣伝に奔走していた9月頃、トミーさんのライブの魅力を言葉で何と説明すれば適切なのか
思い悩んだ日々も懐かしい。
鳥肌が立つような感動のひとときは、確実に胸の中で息づいている。



昨年初めて主催したトミーさんライブのリベンジと気合い入れたものの
トミーさんの本拠地神戸から遠く離れた静岡県。しかもこの片田舎町。
あまり知られていないアーティストのライブチケットをお金を出して
買う気持ちになってもらうことはやはり簡単ではなかった。
「本当にいいモノ」を自信を持っておすすめすればチケット売れる!という考えは甘かった。
「ピアニカのジャズ??」「ライブに来てもらえれば絶対魅力分かりますよ~」
そう口で説明しても相手の胸に響かない。CD聴かせてもライブ本来のおもしろさは伝わらない。
宣伝ってホント難しい。沈んだ日々もハンパなくココロ折れそうな時も多々。
私が家の中でどれだけのたうち回って悶絶してたかはオット以外に知る人はいない。
そんなめげかけた時期に複数のお客様がチラシ配布など
宣伝協力を申し出て下さって身にしみて感じたこと。
ありがたいって、本当に有り難いことなのだ。

宣伝広報活動すったもんだの挙句。
いざフタを開けてみたらほぼ定員80名様のご来場。
普段ドルチェ倉庫で行われているクラシックコンサートでは
大体お客様数50名様前後のことが多いので、80名様は大入り満員である。
前日準備で椅子を実際に並べてみて、あらためて80名様という人数の重みを感じた。
すごいな~~~ホントにこれだけ大勢の方が来て下さったんだ~~~・・・夢見てるみたい。

 

最初は当日午前中に準備する予定だったのだが、急きょドルチェ倉庫オーナーさんにご連絡し
空きを確認してやっぱり前日準備に変更した。
中学校での演奏終了後にその足でドルチェ倉庫へ。
実際杜屋販売品の陳列だけでも時間めいっぱいだったので前日準備で正解だった。
私ひとりでジャム並べながら彼らのリハーサル演奏を存分に聴けた。贅沢☆ 

ちなみに、ライブ当日右側のお席にお座りだったお客様が後日
「何でピアノの人右手と左手の高さが違うのかな?と思ってたんですけど
 右手でピアノ、左手でキーボードを弾いてたんですねーすごい!」
とおっしゃっていた。



開演直前に司会担当のオットがトミーさんの事について紹介説明していたけれど
その時私は遅れた方の対応で外に出てたので何言ってたか不明。
でもトミーさんが初っ端の挨拶で「暮らしの菓音」カノンとは何て素敵なネーミングでしょう!
とおっしゃったのはきっかり耳に入ってる。むふ。褒められた。嬉しいな~



フルートの住本エリさん、キーボードの伊川洋平さんとともに
トミーさんと三人でのピアニカ三重奏からスタート。



「かえるのうた」はトミーさんのプロ用木製ピアニカではなく、小学生が使うピアニカでの演奏。
上手な朗読家の朗読を目をつぶって聴いていると、
絵のように物語の情景がぱっと頭の中に浮かぶことがあるが
この「かえるのうた」三重奏を聞いてるとあちらこちらからぴょこぴょこ飛び出すかえるが見えてくる。

今回はもちろん、1年前のライブで演奏して頂いた曲目や曲順も記憶している。
ピアニカ三重奏から始まり、ボサノバ調の赤とんぼやリズミカルなタンゴ、
そして後半へ向けて徐々にヒートアップしていく曲の順番をあらためて思い返しながら
お能の「序破急」という言葉を思い出した。
軽やかにお客様のハートをつかみ、曲の進行とともにじわじわじわじわ、
そして中盤を過ぎる頃にはぐいぐいぐいーんとお客様のテンションが上がり
会場の空気も熱く厚くなっていく。

私自身は基本音楽シロートだしジャズマニアでもないし、
心臓ドキドキ高鳴らせながらも黙って聴いてるだけだが
「ヒューヒュー」とか「ウヮオー」とか、自然と客席の間からそんなお囃子声が生じてくる。
なんだこの盛り上がりは!なんなんだこのすごい熱気は!!
このライブを「楽しみ」に会場へ足を運び、
”序”で「楽しそう」な気持ちが倍増し、
”破”でココロをわしづかみにされ
”急”で演奏者さんとお客様が一体となって音を楽しむ。



何気に和太鼓好き、パーカッションに興味がある私的には
今回初めてドルチェ倉庫に来て下さった、村尾コージさんのドラムがすんごく良かった。
「茶摘み歌」でのソロ演奏がド迫力でしかもユーモアも含まれていて
何より村尾さんご自身のカンペキに演奏に入り込んでいる楽しそうな表情を見ているだけで楽しかった。
ライブの最中にオットと「いやー村尾さん何かすごくない?!」「すごいいいね!」とひそかに耳打ちしあう。
後からメンバーの皆さんからお話うかがうところによると、
関西ジャズ界で村尾さんの名前を知らない人はいない位有名なドラマーなんですよ~とのこと。

CDでは知りえないライブパフォーマンスにより場は一層盛り上がる。
最前列のお客様が鍵盤一ヶ所押さえてる横でトミーさんの指が無尽に鍵盤の上を動きピアニカを吹く。
実は私、先日12月8日神戸らんぷミュージアムでのトミーさんのライブに行った折、
最前列の席に座って何とこの「鍵盤押さえるお客」の役をやらせて頂いたのだ!
ものすごいスピードでの指さばきに圧倒されたのはもちろん、
目と鼻の先でトミーさんの表情を見つつ絶え間なく発し続けられるピアニカの音に
「一体トミーさんはいつ息を吸っているのだろう」と、素朴な疑問を抱いた。
ピアニカは吹奏楽器。一瞬の呼吸であれだけ吹き続ける肺活量はもはや人間ではない!?(笑)



はるか昔、細かな星のつぶてのような、珊瑚のかけらのような海の砂をお土産に頂いたことがある。
木造りの小さな箱の中いっぱいに満たされた星の砂。
キラキラと色鮮やかに光輝く音の一粒一粒が木造のドルチェ倉庫を一杯に満たした時間。
かけがえのないひとときは、そこに生きた人の心の中にずっと残る。
心に秘めた自分だけの箱の中に手を入れて星の砂を掌に広げれば、
楽しかった思い出は幾度もよみがえる。



感動を頂いた演奏者さんの心魂込められた演奏に、
感動を共に味わいアツい空気をシェアすることが出来た
ご来場のお客様の「チケット買ってみよう!」という心意気に、
そして陰日向で無数の支援・応援をして下さった方々のあたたかいお手助けに、
心からの感謝を。
願わくば、時とともに消えてなくなる珠玉の生演奏ライブに相応のお金を払う人が増え
音楽を楽しむ文化がこの地に根付くことを。

ジャズピアニカ奏者・トミーチョウさんのWEBは→こちら。

※このレポに掲載した写真は、ドルチェ倉庫オーナーさんと当日ご来場のお客様に撮影して頂いたものをご提供頂きました。
 あらためて御礼申し上げます。(私が撮ったのはピンボケばっか~)

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暮らしの菓音vol.7 前日福田中学校演奏会

そもそも第7回目の「暮らしの菓音」の日取りを11月3日に決めたのは、私の所存ではない。
11月2日にうちの近所の福田中学校でのピアニカ演奏会企画が決定したというお知らせを頂いて、
ならばぜひ翌日3日にドルチェ倉庫で演奏して頂こうという運びとなった。

縁もなじみもない中学校にトミーさんのパンフレットを持って足を運んだのは今年1月。
真冬に分厚いコートをがっしり着込んでチャリで5分足らずの中学校へ初めて赴き
寒さではなく緊張でドキドキ震えながらお話をしたのが、まるで昨日のことのようだ。
卒業生でも生徒の親でもないどこの馬の骨だか分からない私をあたたかく校長室に迎えて下さり、
時間を割いてじっくり話を聞いて下さった先生方には感謝しきれない。
正直、予算の問題もあり中学校で演奏会を企画して頂くのは無理だろうな~
まぁとりあえず話を聞いて頂けただけでも良かった良かった。となかばあきらめていたが
それから3カ月後の春先に決定のご連絡頂いた時には驚いた。
昨年11月26日に初めてトミーさんをドルチェ倉庫にお招きすることを決めた時に
どこか近くの学校でも演奏会を企画して頂ければいいなと妄想したものの
わずか1年でホントに実現するとは思わなかった。
いい音楽を聴きたい。他の人にもいい音楽を聴いてほしい。
願望を実現するために必要なことは?
他人に協力してもらうこと。
自分ひとりの力ではどれだけ頑張っても絶対出来ない。
音楽を愛する校長先生のお口添えと、
音楽に非常に造詣の深いご担当の先生のご尽力無しには実現しえないことだった。



全国各地の学校演奏会の経験豊富なトミーさんだけど
今回のは芸術鑑賞会ではなく、校内合唱コンクールの後にプロの音楽家の演奏を楽しむという企画だった。
題して「かしわ音楽祭」。
ステージサイドの色とりどりの♪の切り抜き装飾がかわいい。美術部員の仕事だろうか。
私も関係者ヅラして事前の楽器搬入をほんの少しだけお手伝い。
余談だが私が中学3年生の時に合唱コンクールで歌った曲はパッフェルベルのカノンだった。
歌詞をつけて合唱用に編曲したものだったが、
「暮らしの菓音」のイベント主催を始めてから、あの時歌った曲はカノンだったと気が付いた。
ずんぐりむっくりした担任の先生の「俺はこれがいい!」との独断で選ばれた曲だったが、いい曲だった。



音を重ねる、合唱の楽しみ。
福田中学校では今年からクラス対抗でのコンクールではなく、
1学年を2チームに分けたユニット形式に変更して行うという初の試みをされた。
確かにこの方が無駄なく練習出来るし合唱自体の質のレベルアップを計れる。
気持ちを合わせ声を重ねるのは、きれいなハーモニーを聴けると白熱するほどおもしろいものだ。
そしてシメの先生方だけの合唱では、高揚してステージ前に駆け込む生徒さんのアンコールの嵐。
中学生って、若いな~~初々しいな~~

今回トミーさんの演奏会企画をご担当下さった先生は、音楽の先生ではないがチェロの名演奏家であった。
「ここら辺では有名な方ですよ」と、無知な私はご近所さんに話を聴いた。
去年も合唱コンクールの後に行われた先生のチェロ演奏が素晴らしかったと。
とてものびやかで美しい「星に願いを」の調べが体育館に響き渡り、うっとり聴き惚れる。
控室やステージ道具の準備からスケジュール調整に至るまで、本当にお世話になりました。



神戸から来られたトミーさんのピアニカバンドチームは総勢6名様。
ピアニカのトミーさんをリーダーに、キーボード、ドラム、フルート、パーカッションの方々に加え、
スタッフとして来て下さった方は実はボーカリストだとその場で知った。
いつかこの方の歌も聴いてみたいな~
6名様に加えて楽器や機材なども全て車一台に積み込んで現地待ち合わせ。
ドラムセットやアンプにスピーカーと、よくこれだけの荷物積めましたね~~と
体育館に横付けした車から荷物を下ろしながらトミーさんと話していた。
去年はドルチェ倉庫だけでの演奏だったけど今年はこの広い体育館で使えるように
スピーカーも去年より大きいのを持ってきたんですよ、とのこと。

音楽に関してドシロートの私は、演奏技量や楽器の種類などの方にまず目がいくが、
会場の広さや構造に対応した音響設計というものの深みを垣間見る。
「遠くから見ても分かるような」舞台美術や衣装や化粧などにまず興味がひかれる私は
「遠くから聞いてもちょうどいいような」音響に関しては全く無知。
耳で判断して機材を調整するって、考えてみればこれもすごい職人技だ。
先日、高速道路のトンネルの劣化度合を打音で診断するという話を聞いて
音だけで分かるのか!?と驚いたが、分かる人には分かるのだろう。
聞き比べれば違いは分かるかもしれないが、その上でどう調整すればいいかの判断は経験しかない。
日本酒を利き酒して味の違いは分かるけど、どうすればその味を作れるかは杜氏さんしか分からないように。



生徒さんの司会のもと、ピアニカ演奏会スタート。
数時間前までまるで親しい友達のように言葉を交わしていた方が
ステージに上がり大勢の人の前でトークと演奏を繰り広げられる様を、遠目ながら眩しい気持ちで眺める。
歌舞音曲、芸能をなりわいとして人前に立つ人達のオーラというか輝きというのはやっぱり自分のようなフツーの庶民とは違うよな~
そう、華がある。

トミーさんのライブの何が楽しいかって、迫力ある演奏はもちろん
その場に応じてウィットに富んだトークにも魅了される。
携帯で撮った動画ではトークの魅力まで伝わらないが、演奏して頂いた曲の一部を掲載します。
私個人的に、今回初めて聴いたトミーさんのピアニカと村尾さんのドラムのデュオのルパンがカッコ良くてすんごく良かった!

福田中学校ジャズピアニカライブ・カエルのうた

福田中学校ジャズピアニカライブ・赤とんぼ

福田中学校ジャズピアニカライブ・ルパン

福田中学校ジャズピアニカライブ・茶摘み歌

ついこないだ(12月10日)まわってきた回覧板に中学校の通信が入ってた。
そこに11月2日のかしわ音楽祭のことが紹介されていた。





全てが無事に終わった今だから言える話。
トミーさんの演奏企画が決まった後に、近所のお母さん達から今の中学校は荒れている。
という話を耳にした。
田舎の海辺の中学校、港町の性で歴代荒れているけど特に今年はとりわけ悪いという。
あれやこれやという悪しきウワサを聞く度に、
大丈夫だろうか。私もしかしてヤバい紹介をしてしまったのではないだろうか。
トミーさんの演奏中に、生たまごとか投げられたりしたらどうしよう~~~・・・
などどネガティブモードまっしぐらに悪いことばかり連想していた。
ところが、いざフタを開けてみたら。
演奏の妨害をする子など誰一人としていなかったし、昼食後の眠い時間におとなしく聴いてくれたし。
そして、「荒れてる」と言われている生徒さんはあの子ね~とひと目で分かるようなビジュアルの子が
何と真っ先に「アンコール!」の大きな声をあげてくれたのには感動した。
その彼の第一声があって、アンコール言いたいけど言えない恥ずかしげにうずうずしていた空気が一変し
全生徒さんの声を合わせたアンコールが沸き起こった。
見た目に反して何ていい子なんだ!彼はいい仕事をしてくれたね!
いや~~どんな人間にもその人ならではの役割というものはあるもんだね~~などと
後片付けも終わった後にオットと二人で胸なでおろしながらしみじみ物語っていた。

翌日ドルチェ倉庫での演奏も無事に終えた打ち上げの時、トミーさんに話してみた。
正直言うと福田中学校今年はとりわけ荒れてるって聞いてたので
演奏会もどうなることかとちょっとひやひやしてたんですよ~~
トミーさんのご返答がまた良かった。
全く問題無かったです。本当にいい生徒さん達でした。
みんな目が澄んでいるし、帰り際もきちんと挨拶してくれたし。
挨拶出来る子はまず問題ないです。
ああいう生徒さん達は今後も真っ当な道を歩みます。
全国各地での学校演奏会の経験豊富なトミーさんに、
笑えないほどすさまじいイマドキの都会の中学校事情をちらりと教えて頂いた。
ひるがえってみれば福田中学校の生徒さんは、
雄大な太平洋を眺められる立派な校舎で潮風に吹かれて毎日を過ごし
ど広い校庭や体育館や近くの公園や砂浜を使いたい放題使い
のびのびと羽を伸ばして素朴に純朴に学校生活を送れるのだから、やはり恵まれた環境なのだろう。

中学生ともなれば、本当に人それぞれ。
自分のココロひとつでこれからの人生の選択はいかようにも。
ココロにぽっと小さなあかりが灯った子がいるならば、これからの未来への道のりが楽しみだ。

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山田ゆかさん個展

 

昨日5日より始まった山田ゆかさんの個展へ行ってきました。
入ろうとした途端、ちょうどお得意様とばったり嬉しい対面!

 

一見無機質なコンクリートの壁に緻密で清楚なリサイクルアート作品がマッチしていて素敵な雰囲気。
外階段を上がって二階から見下ろすと、目線を変えて同じ作品を鑑賞するおもしろさを発見。



トイレットペーパーの芯を使って、これだけたくさんの種類のカタチ、
思いがけない発想やアイディアを生み出す山田さんのセンスと労力にあらためて敬服です。

山田ゆかさんのWEBは→こちら。

トイレットペーパー芯アート
山田ゆか 個展  廻ルモノコト
2012年12月5日(水)〜9日(日)
12:00〜18:00 入場無料
gallery CORE.(ギャラリー・コア)
静岡県掛川市掛川1035-15
駐車場6台

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山田ゆかさん個展のお知らせ


※ DM画像は山田ゆかさんのWEBよりお借りしました。

さっ。
早くも12月。泣いても笑っても今年もあと1カ月。
朝起きて残りわずかとなった日めくりカレンダーをびりりとやぶり、
毎日ちぎり捨ててきた11ヶ月の月日の重み、積み重ねてきたものをふり返る。

菓音レポ更新の前に、まずはお知らせです。

言わずと知れた掛川在住のデザイナー、山田ゆかさんの個展が今週5日から開催されます。
山田ゆかさんはプロとしてデザイナーのお仕事をこなす側らで
「リサイクル」をテーマにしたアート作品や雑貨の制作に取り組んでおられます。
ちょうど1年前。昨年11月にドルチェ倉庫で菓音4のイベントとコラボさせて頂いた
山田ゆかさんリサイクルアート個展「廻ルモノコト」
これらがみんなトイレットペーパーの芯で作られたものだとは思えない!と
びっくりするほど、繊細で美しい作品の数々。
頂いたDMの写真も,漆黒の宇宙に浮かび輝きを放つ天体のよう。
私も今週ご近所さんの車に便乗してうかがう予定。楽しみにしてます!

場所は、雑貨好きなら知らない人はいない「ラクトフラム」さん近くのギャラリー「CORE」さんにて。
ラクトフラムさんでは同時期に洋服作家hinaさんの作品展が開催されるとのこと。
せっかくの平日掛川ドライブ。
行きたかったお店でランチして、山田ゆかさんの個展みて、ラクトフラムさん寄って、
そしてお気に入りの掛川図書館で好きな本乱読して・・・
久々に心ゆくまでリフレッシュするつもり。

山田ゆかさんのWEBは→こちら。

トイレットペーパー芯アート
山田ゆか 個展  廻ルモノコト
2012年12月5日(水)〜9日(日)
12:00〜18:00 入場無料
gallery CORE.(ギャラリー・コア)
静岡県掛川市掛川1035-15
駐車場6台

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