山の果樹畑状況 ’０９年６月頭

ホウホウホウホウ・・・
ふくろうとおぼしき声がこだまする。
コツコツコツコツ・・・
キツツキの音が鳴り響く。
人よりも、森に棲む動物達のざわめきが聴こえてくる山の上。

この土日で長野の山の果樹畑の手入れに行ってきた。
金曜から降っていた雨がちょっと心配だったが
終始曇天模様で暑すぎず、草刈作業にはちょうど良かった。



６月は最も草が伸びる時期。
もう１週間来るのが遅かったら、また雑草に埋もれていただろう。
虫刺され防止に手ぬぐいを顔全体に巻き、上下黒のジャージを着て忍び装束風のいでたちで作業開始。
しかし自分の吐息で手ぬぐいが濡れ、段々呼吸が出来なくなる。
・・・ぜいぜいぜい・・・ううう・・・酸素欠乏～～休憩休憩～～～～
あ～～疲れた。休憩休憩また休憩～～。



先月、房すぐりゾーンの周り一面にびっしり生えていたヒメオドリコソウは
茶色く枯れて地面を覆い、新たな雑草が生えるのを抑えてくれていた。

今回は、少ないながらも青い実がいろいろついていた。
トップの写真はルバーブの実。独特な形をした種がすずなり。
ルバーブは実をつけると株が弱るらしいので、少し刈り込む。
一部はそのままにして種を採るつもり。



こちらは房すぐり＝レッドカラント。その名の通り、ぶどうのように房状に実がなり、
熟すと宝石のようなルビー色になる。
植えた苗と苗の中間に新しい芽がにょきっと出ており、危うく雑草と間違って刈りそうに。



カシスは葉っぱも実の形も房すぐりに似ているけれど、
こちらは熟すと真っ黒に。肉料理のソースに合いそうな風味がある。
ムースやシャーベットにもよく使われるカシスは３０本以上ある房すぐりと違って
２本しか植えてないので、例え実が採れたとしても手の平一杯くらいかな。



がちょうの卵に似ていることから名がついたというグースベリー。
まだまだ株は小さいけれど、ほんの少しずつ実がついている。
１本の苗木から１００ｇしか採れなくても、３０本あれば３ｋｇにはなる。
いずれ１本から１ｋｇ採れるようになったら、３０本で３０ｋｇ！？
捕らぬたぬきの皮算用。
しかし、そんなにたくさん採れたら採れたらで、今度は実の下処理が大変だ。
グースベリーの実は、先端にくっついている花落ち（枯れた茶色の花びら）を
一粒一粒取るのが頭がくらむほど大変なのだ。
ちなみに１粒のサイズは１ｃｍ弱。上記写真よりも実物は小さい。



ブルーベリーも花盛り。こちらも来る度に新しい苗を３、４株ずつ植えた。
これから１０月くらいまで、毎月１回長野の畑の手入れに行く。
そのつど新たに５株くらい果樹苗を植えていけば、半年で３０株は増えることになる。
地道な近道。



先月畑の地主さんに「このプルーンの木、大分大きくなったから
今年あたり実がつきますかね～？」と言ったら
「花芽がついてないから今年はまだ駄目だな」と言われたが
葉っぱが生い茂るプルーンの木に顔を埋めるようにして見てみたら
小さな実が１０粒ほどついていた。苗を植えて２年で結実。早い！
上の写真右はプルーンの木に微動だにせずくっついていた雅な柄の幼虫。
名前は何だっけ？



昨秋ネット通販で買ったルバーブの種を地主さんに渡して苗を仕立てて頂いた。
その苗を分けて頂き、今回新たにルバーブ３３株植えつけた。
これは茎が赤い品種のルバーブ。
今まで私が作ったルバーブジャムは緑色だったが
この赤ルバーブだけで作るとピンク色のジャムになる。



土曜日一日がかりで草刈作業。
日曜日で草刈の続き、そして湧き水の水路掘り、ルバーブの苗植え、
最後撤収間際にルバーブを収穫。こうしてみると本当に「ふき」そのもの。
でもふきと違って加熱するととろりととろけ、甘酸っぱいジャムになる。