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これでいいのか日本の食

「これでいいのか日本の食」
というテーマの講演会を聞きに行った。
講演者は発酵学の小泉武夫。

一説によると、地球というこの星の寿命はあと70年だという。
私の根拠の無い動物的勘によると、これはあながちウソではないと思う。
70年後。
私はもう死んでいる。
しかし私の子供世代に未来は無い。

ただ、この講演を聞いて思ったのは
地球の寿命が来る前に日本という国は壊滅し、日本民族は消滅するのではないか、ということ。

日本の食糧自給率は40%をきった。
魚食民族なのに、水産自給率も54%程度。
国家会計は借金だらけ。
農業もダメ、水産もダメ、お金もない。
こんな危険な国はない。と彼は言う。

日本では一日300万食が残飯として廃棄されているという。
今朝のテレビでは北海道の酪農家で買い取ってくれない大量の牛乳を生乳のまま廃棄処分し、仕方なく乳牛を殺しているというニュースをやっていた。

自給率は低いのに食べ物が余る国。

何かがおかしい。
どこかの仕組みが狂っている。
でもとりあえず今現在私は飢えることなく生きているので危機感は無い。
今生きている以上、当然私も狂った仕組みの恩恵を受けている。

「これでいいのか日本の食」という話を聞いて、いやこのままじゃ駄目だという思いを抱き、講演会場を出てスーパーに立ち寄って日本国産のひじきとワカメときのこ類を買い、帰宅して畑に野菜の種を蒔く単純な私・・・。

自分の身が危機にさらされて初めて危機感を抱いても時既に遅いということは分かるが、世の中は急に変わらない。

「自分が食べているそのモノは一体何なのか?どこから来たのか?誰が作ったのか?」と同時に、私自身が食物の製造加工を仕事とした以上、「自分が作って売っているそのモノは一体何なのか?」ということを常に考え葛藤しながら日々日常を送っていかなければならないのだろう。
コメント ( 9 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
こわい~! (野生妻)
2006-03-21 08:51:18
怖いです~!

だからね・・うち、子供3人欲しいと

思ってたけど、これからの世の中のこととか

考えたらむやみに産んだら可愛いそうかな?とも思ったり、経済的な問題があったりで

3人目はまだ考えてないもんね~。
 
 
 
野生妻さま ()
2006-03-21 18:21:01
怖いですよね~。

あんまり現実感はないのですが

これから未来へむかって歩む

子供たちはかわいそうな気がします。

果たして未来はどうなってるんでしょうね・・・。
 
 
 
食について (すみれ)
2006-03-21 22:47:19
私も常日頃から、日本の食については疑問を感じています。食べること、というのは人間が生きていくうえで、最も基本的で大切なものであるはずなのに、今の経済システムのなかでは、食の安全がないがしろにされてしまう・・・と感じますね。自分で食べるものはできる限り自分で作る、世の中の消費を煽る広告にだまされないようにしたい、と思いながら生活しています。普通の人から見るとちょっと「変わった人」と思われてしまいますがね。
 
 
 
すみれさま ()
2006-03-22 10:34:49
すみれさんの考え方、暮らし方は私の理想です。

たとえ「仙人」呼ばわりされようと、

やはり私も自給自足生活に憧れます。

経済、物流、生産、消費、廃棄。

世の中のシステムは第一に経済を中心にまわるようになっており、

それも一理はあるので全否定はしませんが

「何を犠牲にして何を得ているのか」を見きわめる選択眼が必要ですね。

食については「安全」を犠牲にして「価格の安さ」を、

「おいしさ」を犠牲にして「便利さ」を手に入れるという。

生命を存続させるために食べ物を食べるという原点を大事にしたいです。
 
 
 
完璧には難しいけれど… (うずら)
2006-03-22 23:41:53
毎日、口に入るものだから、どれだけ安全な食品を体に取り入れられるか?というのは食物連鎖もあって深く追求すると怖いですよね。

外食もコンビニにも行けなくなっちゃいます~笑

口から食べ物が入らなくなると人間死んでしまうし…かといって

全て自給自足とは無理なことですね。

豊食で一歩外に出ると美味しいものたくさんありますからね~。

我が家は、自家製腸詰ウインナ-作るときもありますが、弁当の彩りで赤ウインナ-やドラえもんかまぼこなど使うこともあるし…安全性に欠けてる弁当です。(苦笑)

田舎で土壌にこだわり全て有機栽培で作った見てくれの悪い小豆をこし餡にして、親戚が安全性を重視して栽培した自宅用の小麦を挽いた粉を頂き、素材にこだわって作ったあんパンは、ホント最高でした~

本物志向だと、手間暇かかりますね。



義母の趣味で餌にもこだわりチャボや烏骨鶏を育てています。その卵や(卵を産まなくなった)鶏肉を送ってきてくれますが、やはり味も殻の硬さ、黄身の質や色といい、味が違います。

ケーキの色も全く違うし~

でもね、到着する時はいつも数個割れてます。



本物の味を追求すると、それなりにコストもかかるのは当然かなと思います…



学会や食の講演会など行ったりすると、頭が混乱し自分が講義する時、話すことばを考えてしまいますよ。

私もずーーっと若い時から専門分野で携わってきましたが、難しいです…

永遠のテーマかもしれませんね…

 
 
 
うずらさま ()
2006-03-23 15:06:19
おっしゃる通りですね。

完璧を実現することは難しいですが

目指すべき方向にきっちり目を向けながら

今出来る小さなことを積み重ねて行きたいです。

手間はかかっても昔はそれが当たり前だった、

と思うとやはり昔の人は偉いですね。

 
 
 
ほんとに難しい・・・。 (reipyon)
2006-03-25 00:25:46
↑のうずらさんが書かれているように

本物を追求するとコストがかかりますよね。

だから昔は、誰もがそんなに肉も食べられなかったし、

ちょっと前にもてはやされた粗食であるしか

なかったわけで。



誰でもが満足に食べられることを目指して、いろんな技術や流通を開発していったんでしょうが、今は明らかに過剰ですよね。それをどこまで戻せばいいのか?

最近よく言われる「もったいない」の感覚を

取り戻すだけでも、ずいぶん変わる気がします。ああ、また頭がまとまらない。たったさっき、おっとっとさんのところにも全くまとまりのない文章を書いてきたところですが、

またもやまとまらない・・・。お許しあれ。

 
 
 
本物は高いか? (おっとっと)
2006-03-25 19:14:45
こんばんはー。

本物は高いか?

ただし有機栽培もピンきりですけど...



その1



一時冷害や水害ですごーくお野菜が高騰したことがありました。あの時有機野菜はあまり値上がりしませんでした。なぜか?

それは収穫量が極端に減るようなことが無かったから。

なぜ減らなかったのか?それは極端に収穫も増えない代わり、気候の変動にも強かったから。



その2



有機栽培自体が高コストというより、虫も付くし形も不ぞろいになりやすい。そういう物を消費者が買ってくれない→選別や虫を取ったり、温室で栽培したり..結果高コスト。それを受け入れればもっと安くなるのでは?



その3



薬品まみれの土で作った野菜は栄養価が偏りやすい。

よって足りない成分の補給に大量に食べる。たとえば

ほうれん草。鉄分は減少しているのにシュウ酸が増加して結局鉄分補給するつもりが鉄分放出する。

まともな野菜なら少量でもいいのに。よって本当に高いのはどっち?



その4



わたしは鬼無里ってところで春先野菜だけのお食事をいただきました。最初は質素に思えましたが食べたら旨いの何の!!あっという間に身体が満足。決して

お金が余分にはかかりませんでした。



その5



まずは少しでいいから自分で作ってみるのはどうでしょう。出来ればF1でなく実生で続けられる種を農家でもらって。そしたらお天道様が育ててくれます。

安いですよ。



流通のマジックはいずれ壊れます。石油の価格が命ですから。商品に占める素価、すごく安いんですよ。

 
 
 
reipyonさま ()
2006-03-27 15:10:18
「これでいいのか?」「何を変えればいいのか?」

ということを一部の人間ではなく、全人類が考えて

行動しないとなかなか荒廃への勢いを食い止めることは難しいでしょうね。

簡単には変わらないけど簡単に出来ることから

始めるしかないですね。

ゴミになるものを買わないとか。

買い物をするとき、そのモノのどれだけがゴミになるかを考えながら買うものを選ぶとか。

その点reipyonさんの「一升瓶リユース」は素晴らしいと思います。



私は以前一度だけ自分で生きている鶏の首をひねって

殺して血管を包丁で切って血を出して首を落として

羽をむしって鶏肉入りキムチ鍋にして食べたことがありますが、

殺すところから私の口に入るまでの

その過程の手間ひまのかかりように愕然としました。

今の世はこの長い過程を全て省いてパック詰めを買えばいいので便利になりました。

しかし「便利」を手に入れるために何を犠牲にするか

を考えて対策を立てて手に入れないと

どこかにひずみが出てしまうのでしょうね。

鶏インフルエンザとか。
 
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