FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



今日も一日中ほぼ一直線でドル円上昇になっている。やはり154円ミッドの防御ラインを破ったのが大きかった。あれはなんだかよく分からないが、155円にオプションでもあったのかもしれない。

円高になりそうな要素はないわけではない。

1 米国長期金利がやや弱化。日米金利差が縮小。
2 雇用統計などがやや弱い
3 原油その他に下げが見られる
4 国内産業からも円安対策の声も出てくる
5 大規模介入で膨大なドル売りをした(ドルインデクスも一時下げた)

などであるが、それにもかかわらず、ひたすら円安であることに問題の根源がある。やはり、日銀がゼロ金利から動けないと見られていることが非常に大きいと思う。日本全体が、非常に長期間の金利のない世界に慣れてしまって、住宅ローン金利もほとんど変動金利になっている。数%にまで金利が上がれば、政権はそれこそ、もたないだろう。数%どころか、相変わらず、日銀は、国債買い入れを続けて、YCCまがいのことをしている。
 
テクニカルについては、20分足という短い単位ですら、MA60で円安継続しており、ファンダメンタルズからは、上の通り。円安が止まる可能性はほとんどないと思う。あとは、次の介入だが、いろいろな条件から考えて、現時点での候補は次の通り。(なお、1シリーズの介入は3営業日以内らしいので、今度介入すれば、2シリーズ目の介入となる。5月中であっても前の「続き」ではない。その点もハードルが高い。)

1 160円を日足本体が明確に超えて165円が見えてくる時点
2 前回の早朝介入の値の157.5円になる手前、157円を超えたあたりの時点

介入のパターンからして、反転させるためには、どうしても150円を割らせる必要がある。本当は155円で介入したかったがそれは時間的に無理。となると、ぎりぎり157円で介入、150円目標が限界だろう。ここでできなければ、160円を超えるまではできない。いずれにしても、昨日も書いたように2は難易度が高いと思う。意表をつくのが好きな神田財務官はやってくることも考えておく必要があるが、可能性は極めて低いと思っている。今回のことで、日銀が動かないかぎりどうしようもないことはわかったはずだ。日銀の国債買い入れ停止あるいは小幅利上げとセットで介入することなどをしない限り、円安を止めることは至難だ(なお、米国の協調介入などは夢物語である。)。



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