FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



連続投稿で失礼します。
 
先のマネタリーベースとダウのチャートを作っていて気がついたのだが、QEが始まるときのダウが8000ドル、そして今は16000ドルで2倍。マネタリーベースもQE開始時には1600ビリオンダラーが、今は3600で、ごくおおざっぱに見て2倍。つまりQEがで通貨が薄まった分だけ、株価が上昇したわけで、よく言うドルの減価というやつだ。これでドルが独歩安にならなかったのが不思議なくらいだが、EUもやはり膨大な通貨発行をしており、ユーロドルが今の状態にいるのはそのせいだ。円は素直に円高だった。さて、ここでマジックナンバーとなるのは2倍というこのドルの水増し値である。
 
今後、このドルの2倍の薄まりがどうなるかということで、世界の通貨その他が動いていくだろう。テーパリングはつまり薄まりがだんだんともとの濃さ?に戻っていくことの始まりである。金は現在1200ドルであるが、もしこのドルの薄まりの2倍がもとに戻れば、600ドルになることになる。ダウは、経済の発展もあるので単純に半額になることはないだろうが、しばらくはそれほどの上昇は期待できないのではないか。円は2倍のドルということで、ドル円で200円くらいになることになるだろうか。(ユーロも、もし2倍ならユーロドル0.7ということになるが、それはさすがにないだろう。ユーロもこれから薄まりが戻っていくので。それに対し、円はむしろこれから薄まっていく)。

以上はひじょうに単純化した話であるが、QEでドルが2倍に薄まったというところは動かせないところで、このあたりをもとにいろいろと考えて見るのも一興だと思う次第である。実際にはマネタリーベースが半分になるということはあり得ないことであり、あくまでも思考実験のひとつとしてとらえていただきたい。ドルの「薄まり」がもうもとに戻せないと思う向きは、ゴールドバグ(金投資愛好家)となるわけで、理屈はいろいろである。

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現在の動きが為替やダウの大きな調整の前兆なのか、あるいは春頃まではまだ上昇があるのか、まだ判断がつかないでいる。また、大きな下降の原因が何になるのかも分からない。そこで歴史に学ぶということで、改めてQEとダウとの関係を調べてみた。チャートの上段はダウ、下段は米国マネタリーベース(通貨の流通量)である。緑のラインは、それぞれQE1、QE2、QE3の終了時点である。

見てわかるようにQE1では、終了の6月以前からすでにマネタリーベースは絞られてきていたが、それに合わせてダウも乱高下している。そして6月になると大きな下落を見た。QE2では終了の6月以前にダウは下落を始めており、マネタリーベースが絞られると、下落が大きくなっている。

さて、今回のQE3の場合だが、以前と異なるのは、テーパリングの名前のように、QEを停止するのではなく、徐々に緩めていくということにある。つまりマネタリーベースのチャートで言えば、今までのQE停止のように横に寝るチャートではなく、上昇が緩やかになるのではないかと思う。

ということで、今回のテーパリングでは、QE1やQE2の停止のようにすぐにダウがおかしくなるというわけではなく、その影響が遅れるという可能性が出てくる。
 
とにかくリーマンショック以来の、マネタリーベースとダウのチャートは上下見比べてみればわかるようにまさに相似形だ。今回のテーパリングによるマネタリーベースのチャートがどのようになるかわからないが、ダウがそれによって影響を受けることはまず疑いのないところだ。今月でないにしても来月あるいは3月くらいまでには異変が出てくるのではないか。毎月のマネタリーベースの値には今後も注目していきたい。



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